不妊と鍼灸のすべてがわかるQ&A

「鍼灸は不妊に効果があるの?」
「体外受精と鍼灸の併用ってどうなの?」

このような疑問をお持ちの方へ。当院では、不妊治療に特化した鍼灸で、あなたの妊娠をサポートします。 よくあるご質問と、鍼灸が妊娠率アップに貢献する理由を詳しく解説します。

鍼灸は不妊に効果がある?よくある質問と妊娠率UPの理由

鍼灸は不妊に効果がありますか?

はい、鍼灸は不妊の原因となる様々な要因にアプローチし、妊娠しやすい身体づくりをサポートします。特に、以下のような効果が期待できます。

  • 血流改善:子宮や卵巣への血流を促し、着床に必要な子宮内膜の厚みを整えます。
  • ホルモンバランスの調整:ストレスによる自律神経の乱れを整え、ホルモンバランスを安定させます。
  • 卵巣機能の向上:質の良い卵子の発育を促し、排卵機能をサポートします。
  • 体外受精(IVF)や人工授精(IUI)のサポート:着床率の向上や、採卵前の卵子の質改善に貢献します。

実際に、鍼灸治療を受けることで妊娠率が向上したという研究報告も多数あります。特に、排卵障害や子宮内膜の厚み不足でお悩みの方には、鍼灸が有効な選択肢となるでしょう。

体外受精・人工授精と鍼灸を併用すると妊娠しやすくなりますか?

はい、鍼灸は体外受精(IVF)や人工授精(IUI)と併用することで、妊娠率の向上が期待できます。鍼灸の併用は、不妊治療の各ステップで以下のような効果を発揮します。

  • 採卵前のケア: 卵子の質向上を促します。
  • 胚移植前のケア:子宮内膜を厚くし、受精卵が着床しやすい環境を整えます。
  • 移植後のケア::ストレスを軽減し、血流を促進して着床をサポートします。

さらに、鍼灸は移植時の子宮収縮を抑える効果も期待できるため、着床を妨げるリスクを低減し、より良い状態で着床を促します。

40代でも鍼灸で妊娠の可能性はありますか?

はい、40代の方でも鍼灸を取り入れることで、妊娠の可能性を高めることができます。加齢に伴う妊活の課題に対し、鍼灸は以下のようなサポートを提供します。

  • 卵巣機能のサポート:加齢による卵巣の血流低下を改善し、質の良い卵子を育てる環境を整えます。
  • ホルモンバランスの調整:閉経に向けて減少するホルモンを整え、排卵リズムの安定をサポートします。
  • 着床環境の最適化:子宮の血流を増やし、内膜の厚みを維持することで着床しやすい状態を目指します。

特に、45歳以上の方で体外受精(IVF)を検討されている場合、鍼灸を併用することで、成功率を少しでも高めることが期待できます。

妊活のための鍼灸はどれくらいの頻度で通うのが良いですか?

一般的に、妊活のための鍼灸治療は週1~2回のペースで受けることをおすすめしています。

  • 卵子の質改善を目指す場合:3~6ヶ月以上の継続が理想的です。
  • 子宮内膜を厚くしたい場合:2~3ヶ月程度の継続が推奨されます。
  • 移植周期の場合:採卵前後や移植前後に集中的なケアが効果的です。

ただし、個人の体質や不妊の原因によって最適な頻度や期間は異なります。まずは当院にご相談いただき、あなたに合った最適な施術プランをご提案させていただきます。

鍼灸は痛いですか?副作用はありますか?

当院で使用する鍼は髪の毛ほどの細さで、ほとんど痛みを感じることはありません。多くの方が施術中に心地よい眠気を感じるほどです。ごく稀に、以下のような一時的な症状が出ることがあります。

  • だるさや眠気:血流が良くなることで一時的に感じることがあります。
  • 赤みや内出血施術後に小さな赤みや内出血ができることがありますが、通常1週間ほどで自然に消えます。

当院では、妊娠初期の患者さんには刺激が強すぎる施術を避けるなど、安全に配慮した施術を徹底していますのでご安心ください。

男性不妊にも鍼灸は効果がありますか?

はい、男性不妊の改善にも鍼灸は有効です。鍼灸は、男性の妊活においても以下のような効果が期待できます。

  • 精子の質の向上(運動率・奇形率の改善)
  • 精索静脈瘤による血流不全の改善
  • ストレスや自律神経の乱れによる精子形成障害の緩和
  • 精液検査で異常がある場合は、鍼灸によって精巣やホルモンバランスの機能を整える
鍼灸を受けるときの服装や注意点はありますか?

施術部位を出しやすいゆったりとした服装でお越しいただくのがおすすめです。当院でも施術着をご用意しておりますので、お気軽にお申し付けください。施術前の注意点は以下の通りです。

  • 空腹・満腹時は避ける:施術の1時間前には軽く食事を済ませておくと良いでしょう。
  • カフェイン・アルコールの摂取を控える:血流に影響を与える可能性があるため、施術前は避けるのがおすすめです。

また、施術後は血流が良くなるため、以下の点にご注意ください。

  • 激しい運動を避ける:ストレッチやウォーキング程度の軽い運動は問題ありません。
  • 飲酒を控える:アルコールで血流が過剰に促進される可能性があるためです。
  • 水分補給をしっかり行う:老廃物を流しやすくするため、こまめな水分補給を心がけましょう。
  • 十分な休息を取る:体の回復を促し、施術効果を高めるためにも休息は大切です。
不妊鍼灸の料金はどれくらいですか?健康保険は適用されますか?

治療院によって異なりますが、当院の料金目安は以下の通りです。

  • 初診料:2,000円
  • 1回の施術:5,000~10,000円程度

長期的な施術が必要となる不妊治療では、回数券(4~10回分)をご利用いただくと割引価格でお得に受けていただけます。

不妊治療を目的とした鍼灸は基本的に自由診療となるため、健康保険は適用されません。ただし、一部の治療院では民間の医療保険が適用される場合がありますので、ご加入の保険会社にご確認ください。

妊活で鍼灸を始めるベストなタイミングはいつですか?

妊娠しやすい身体づくりを始めたいと考えた時点で、できるだけ早くスタートするのが理想的です。特に、以下のような状況の方は、鍼灸の効果が期待できます。

  • 妊活を始めたばかりの方:「冷えが気になる」「生理周期が乱れている」「排卵が不安定」といったお悩みがある方は、早い段階での体質改善がおすすめです。
  • 人工授精や体外受精を検討している方
    採卵の2~3ヶ月前:卵子の質を高め、ホルモンバランスを整えます。
    移植の2~3ヶ月前:子宮内膜を厚くし、着床しやすい環境を整えます。
    移植前後(移植当日や前日など):子宮の血流を改善し、着床率を高めます。
  • 妊娠初期のサポートが必要な方:妊娠後も流産予防やつわりの軽減を目的とした鍼灸を受けることも可能です。
  • 妊活を続けているがなかなか妊娠しない方:「不妊治療を続けているが成果が出ない」「ストレスがたまっている」「体質改善をしたい」と感じている方は、いつでも鍼灸を始めることをおすすめします。

当院では、お越しいただいた際の月経周期に合わせて施術を行います。採卵や移植に向けてお越しいただく場合は、必要に応じて週に2回お越しいただくことも可能です。

ご自身の状況に合わせて、最適なタイミングで鍼灸治療を始めてみませんか? まずはお気軽にご相談ください。

鍼灸が不妊治療に効果があるという、科学的な根拠はありますか?

西洋医学の研究でも、体外受精(IVF)の成功率向上やホルモンバランスの調整に対する効果が報告されています。

① 2002年 ドイツの研究(Paulusら)

ドイツの研究者であるWolfgang Paulusらの研究(Fertility and Sterility, 2002)では、体外受精(IVF)を受ける女性を対象に、移植当日に鍼灸を行ったグループと行わなかったグループで妊娠率を比較しました。

  • 鍼灸を受けたグループの妊娠率:42.5%
  • 鍼灸を受けなかったグループの妊娠率:26.3%

この研究結果は、鍼灸が体外受精の妊娠成功率を向上させる可能性があることを示し、世界中で大きな注目を集めました。

② 2008年 イギリスの研究(Craigら)

イギリスのCraigらによる2008年のメタアナリシス(複数の研究結果を統合した分析)では、鍼灸が体外受精(IVF)の成功率を向上させる可能性を示唆しました。

7つの研究(合計1,366人の女性)を分析した結果、鍼灸を受けたグループは着床率や妊娠率が向上していることが確認されています。特に「移植当日に鍼灸を受けることで妊娠率が向上する」ことが報告されました。

③ 2018年 アメリカの研究(Hullender Rubinら)

2018年にアメリカのHullender Rubinらによる研究(JCM 2018)では、西洋医学のみの不妊治療と、鍼灸を併用した場合の妊娠率を比較しました。

その結果、鍼灸を併用したグループの方が妊娠率が高く、流産率が低下したことが報告されています。

これらの研究に基づき、鍼灸は不妊に対して以下のような効果をもたらすと考えられています。

  • 子宮・卵巣の血流改善:血流が良くなることで、子宮内膜が厚くなり、受精卵が着床しやすい環境が整います。
  • ホルモンバランスの調整:鍼灸は自律神経を整え、FSH(卵胞刺激ホルモン)やLH(黄体形成ホルモン)などの分泌を安定させ、より自然なホルモンバランスに導きます。
  • 排卵機能の向上:多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方にも有効であり、規則的な排卵を促す効果が期待されます。
  • ストレスの軽減:鍼灸によって深いリラックス効果が得られ、ストレスによるホルモンの乱れや、妊活中の精神的な負担を軽減します。
  • 体外受精(IVF)や人工授精(IUI)の成功率向上:移植の当日や前日に施術を受けることで着床率が上がる可能性はありますが、それ以前からの継続的な身体の土台づくりが重要です。

これらのエビデンスからも、鍼灸が不妊治療において有効な選択肢の一つであることがお分かりいただけるでしょう。ご自身の状況に合わせた最適な鍼灸治療について、お気軽にご相談ください。

宇都宮鍼灸良導絡院では、一人ひとりの体調やお悩みに合わせた丁寧な施術を行っております。鍼灸についての疑問や、お身体の不調についてのご相談もお気軽にどうぞ。ご予約はこちらから可能です。