不妊鍼灸とは
不妊鍼灸は、鍼や灸を用いて体のツボ(経穴)を刺激し、気や血流のバランスを整えることで、妊娠しやすい体質を目指す東洋医学的なアプローチです。体外受精や人工授精と併用し、心身のバランスを整えるサポートとして注目されています。
鍼灸が不妊治療に効果的とされる理由
- 血流の改善と子宮・卵巣機能の向上
鍼灸は血流を改善し、子宮や卵巣への血液供給を促進します。これにより、卵子の質の向上や子宮内膜の厚さの改善が期待できます。 - ホルモンバランスの調整
鍼灸は、自律神経やホルモンバランスを整える効果があります。特に生理不順や排卵障害を持つ女性にとっては、ホルモン分泌を調整し、排卵や着床のリズムを正常化することで妊娠の可能性を高めます。 - 冷え性の改善
東洋医学では、冷え性は女性の体において、特に子宮や卵巣の働きを阻害するため、妊娠を妨げる要因の一つと考えられています。鍼灸は、全身の血行を促進し、冷え性を改善することで、妊娠しやすい環境を整えます。 - ストレスの軽減と自律神経の安定
不妊治療に伴うストレスは、ホルモンバランスや排卵に悪影響を与えることがあります。鍼灸は、ストレスを和らげ、リラックスした状態を作ることで、ホルモンバランスが安定し、妊娠しやすい体質へと導くと考えられています。 - 男性の不妊にも効果的
男性の不妊に対しても、鍼灸が有効です。精子の数や運動性を改善し、妊娠の可能性を高める効果が期待されています。
鍼灸と西洋医学の併用による相乗効果
不妊鍼灸は不妊治療の一環として、体外受精(IVF)や人工授精(IUI)、排卵誘発剤などの西洋医学的治療と併用されることが一般的です。東洋医学的アプローチで血行を促進しホルモンバランスを整えることで、妊娠しやすい体を作るサポートをします。
鍼灸施術の頻度とタイミング
当院では、東洋医学の考えに基づいた「周期療法」を取り入れています。周期療法とは、生理周期(生理期・卵胞期・排卵期・黄体期)に合わせて、各時期に適したツボやアプローチを選び、妊娠しやすい身体づくりをサポートする方法です。
この周期療法を効果的に行うためには、少なくとも週に1回の施術が理想的です。週1回の通院により、各周期ごとの身体の状態を丁寧に整えていくことができ、ホルモンバランスや子宮・卵巣の働きを安定させやすくなります。
とくに体外受精や人工授精に臨まれる方は、移植周期や採卵周期に入る前から鍼灸で身体を整えておくことが大切です。週1回の施術で、妊娠に向けた体づくりを着実に進めていきましょう。
不妊治療に鍼灸を取り入れるという選択
妊娠を望む方にとって、身体の準備はとても大切です。鍼灸は身体の内側から整えることで、治療の成果を高める手助けになります。これまで病院だけで思うような結果が出なかった方も、ぜひ一度ご相談ください。