頭痛等の痛み治療
70%の人は痛みを我慢している
ある企業が、全国の慢性的な痛みを抱えている20代以上の男女約9000人を対象にした調査が行われました。(2017年)
対象者の条件は下記3項目です。
・週2回以上の頻度で「痛み」がおこる
・3カ月以上「痛み」が続いている
・11段階の痛みスケールで、4以上の強さの痛みである
結果、
「痛みが治ることを諦めていますか」という質問に対し、
69.1%の人が痛みの治療を諦めていることが判明しました。
また、
「長く続く痛みの治療のため、通院したことがありますか」という質問に対し、
32.8%の人が「いいえ」と答えました。
さらに、
「過去5年に、痛みに対する治療のための対処法はどのようなものですか」という質問に対し、
「病院で処方された薬」と答えた人が52.0%にのぼりました。
「整体、鍼灸、マッサージなどの治療」と答えた人は27.3%でした。
この結果から、「70%の人は痛みを我慢している」ということが分かります。
慢性的な痛みは「血行不良」が原因
長く続く慢性的な痛みは血行不良が原因であることがほとんどです。
首こり、腰痛、肩こり、頭痛などの痛みは、
長期化することでQOL(生活の質)を低下させます。
注意していただきたいのが、
市販薬の「鎮痛剤」は、炎症をおさえる目的のもので、安易に連続で使用すると痛みの原因の発見が遅れたり、副作用が生じたりすることがあります。
痛みの原因が血行不良である場合、血行不良を取り除くものではありません。
血行不良からおこる慢性的な痛みは、鍼灸が得意とするところです。
「鍼灸を受けたことがない」「鍼灸はなんだかこわい」と、
思ってらっしゃる方も、お気軽にご相談ください。
使用する鍼の太さや長さ、刺激量は、
患者さんの感受性に合わせて、その都度調整しておりますので、
鍼灸が初めての方でも安心してお越しいただけます。
※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。
急な痛みは警報装置
誰にとっても痛みは不快な感覚で、
病院を受診する動機で一番多いのは「痛み」です。
誰もが経験したことのあるありふれた感覚だからこそ、
我慢したり、鎮痛剤でその場しのぎをしたりしますが、
急性的な痛みは、体の異常を知るための大事なきっかけであり、
警報装置としての役割をもっています。
痛みについて、
「痛みが出現したら原因を見つけ、回避する。警告信号の役割が終われば痛みを止める」
という認識が必要です。
痛みがあるからこそ危険を察知し、危険から逃れることができます。
痛みを無視し我慢するのではなく、痛みと向き合うことが大切です。
頭痛について
当鍼灸院にお越しの患者さまの中でも、頭痛を訴える方はとても多いです。
頭痛には4種類あり、それぞれ特徴も対処法も異なります。
- 緊張型頭痛
締め付けられるような痛みで毎日から週に2~3回の頻度でおこります。
パソコン操作や車の運転など不自然な姿勢を長時間続けることや体の冷えなどが原因として考えられます。
首から肩にかけての筋収縮がおこり、血流の循環が悪化すると誘発されます。
- 片頭痛
拍動性でズキズキした痛みで月に1~2回から数か月に1回の頻度でおこります。
ホッとした時や休日などに副交感神経が優位になり血流があがっておこることもあります。
- 群発性頭痛
眼の奥がえぐられえるような激しい痛みで、突発的におこります。
- 二次性頭痛
上記以外の頭痛で、原因は様々です。脳疾患、顎関節症、頸椎症などに伴うものです。
妊活に鎮痛剤は大敵
鎮痛剤を飲むかた、飲まない方がいらっしゃいますが、
妊活をされている方には少し注意が必要です。
頭痛薬に含まれるステロイドではない抗炎症剤のNSAIDs(エヌセイド)は、
排卵の率をさげるという報告があります。
(※排卵を抑制する作用がありますが、卵胞を育てる作用もあります)
薬に頼ってしまい、毎月、毎週のように鎮痛剤を服用される方がいらっしゃいますが、
やはり、できるだけ薬に頼らない心掛けが必要です。
鍼灸では、薬を使わなくても頭痛を止めることが出来ますし、
継続的にお越しいただくことで、頭痛がおこりにくい体に導くことができます。
ツボを刺激する鍼灸で痛みが止まる
鍼灸で痛みをとる場合、痛い部位にある経穴(ツボ)に直接行うこともあれば、
痛い部位を通過する経絡と同じ経絡上にある遠隔部の経穴(ツボ)に治療を行うこともあり、
アプローチの仕方は様々です。
この経穴はWHO(世界保健機関)が認めたものだけでも、全身におよそ360穴あります。
この経穴のある場所は、神経や血管などが豊富に存在している部位と重なり、
経穴に対する刺激があらゆる効果を生みだしてくれます。
鍼刺激は機械的刺激、灸刺激は熱刺激や化学刺激と考えられることから、
鍼灸治療は生理学的に機械的・化学的・熱の3つの刺激を組み合わせた施術であるといえます。
生体に存在する様々な鎮痛機構を効率よく賦活させることで
痛みを抑えていると考えられています。
また、鍼灸は副作用の少ない治療法であり、
他の治療との併用が可能であることも特徴のひとつです。
※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。