「なかなか妊娠しない」という不安や焦りを抱えている方へ。当記事では、不妊に関する医学的な知識と、鍼灸が体質改善に果たす役割について、具体的なお悩みに応える形でご紹介します。
Q. 自然の力で妊娠したいけど、なかなか妊娠しません。
自然妊娠を目指す上で、妊娠率を上げるための情報と、妊娠を妨げる可能性のある要因について解説します。
妊娠率を上げるタイミングの取り方
妊娠可能な時期(排卵の5日前から排卵当日)を意識し、性交回数を増やすことで妊娠率は上がります。
- 毎日 ➤ 37%
- 一日おき ➤ 33%
- 排卵期間に1回 ➤ 15%
最も妊娠の可能性が高まる時期は、排卵の2〜1日前です。
自然妊娠を妨げる可能性のある要因
なかなか妊娠しない場合、卵子・精子・卵管に以下のような影響が出ている可能性があります。
- 卵子:年齢(老化)、喫煙、精神的ストレス、肥満、やせ
- 精子:喫煙
- 卵管:性感染症、子宮内膜症
加齢と卵子の老化について
- 加齢(高齢)…年齢を重ねること
- 老化…加齢による生理機能の低下(個人差がある)
加齢に伴う卵子の老化は避けられませんが、老化の速度を遅らせることは可能だと考えます。全身の不調を鍼灸で整え、規則正しい生活と食生活を心がけましょう。
⚠️妊活中の喫煙リスク:エストロゲンの分泌が抑制され、卵子の遺伝子異常や、早発閉経のリスクが2倍になる可能性があります。
Q. 検査では問題ないのに、妊娠しない「原因不明の不妊」に鍼灸は効果がありますか?
「原因不明」と聞くと、何も手立てがないように感じるかもしれませんが、改善の余地は十分にあります。
原因不明の不妊で考えられること
病院の検査では、卵巣因子、卵管因子、子宮因子、男性因子といった器質的な異常(臓器や組織の病理的・解剖的な異常)に焦点が当たります。
しかし、「原因不明」の場合、病院では精査できない軽微な機能低下や過程に原因があることがあります。これには不定愁訴(体調不良)や生活習慣、ストレスなどが含まれます。
鍼灸は「妊娠しやすい身体づくり」を目指します
原因不明の不妊において、鍼灸は不定愁訴の改善や体質の改善、ストレスの軽減を得意とします。
- 体質改善: 骨盤の歪みによる卵巣や子宮への血流悪化を改善し、生殖能力が上がる例が多くあります。
- 鍼灸の目標: 不妊の原因をなくす施術ではなく、妊娠しやすい身体づくりです。
原因がわからないということは、裏を返せば大きな器質的な問題がないということ。身体の機能的な改善に力を入れることが大切です。
Q. 卵子の質を高めるためにできることはありますか?
「高齢だから」と片付けられてしまうお悩みは、卵子の老化に深く関わっています。
- 具体的なお悩み: 刺激をしても卵子が育たない、採卵しても空胞が続く、卵子のグレードが悪い、卵胞の育ちが遅い。
- 影響: 卵子の質の低下は、染色体異常の発生や流産のリスク増加につながります。
鍼灸による卵子の質へのアプローチ
卵子の残数(AMH)は増やせませんが、質の低下に抗うことは可能です。排卵前のFSH(卵胞刺激ホルモン)依存期間の卵胞の質は、鍼灸で低下を防ぐことに力を発揮することがあります。全身の不調を整え、質の良い卵を採卵するための環境をサポートします。
クリニックとの併用により、さらに卵子のグレードが向上する例もあります。
子宮内膜が薄く、着床できるか不安です。
子宮内膜は、受精卵を受け止める「フカフカのベッド」です。
望ましい内膜の厚さ
クリニックでは8mm以上あれば問題ないと言われることが多いですが、10mm~15mm位がより望ましいとされています。
内膜を厚くする鍵は「血流」
子宮内膜は毛細血管が豊富な組織であり、血流の改善が非常に大切です。
- 西洋医学でのアプローチ: バイアグラ(経腟的投与)、低用量アスピリン、エストロゲン製剤など。
- 鍼灸・レーザー治療: 血流に働きかけ、内膜を厚くするお手伝いができます。「薬づけになるのは辛い」と感じる方にもお勧めできる方法です。
⚠️ご注意: 排卵誘発剤のクロミッドや、大豆製品が内膜を薄くする可能性があるとも言われていますが、すべての方に当てはまるわけではありません。
上記の質問以外にも…
- 高温期が続かない(黄体機能不全など)
- 妊活をすること自体が精神的に辛い
- どこの病院を選べばいいかわからないなど
心身のお悩みや病院選びに関するご相談もお気軽にご連絡ください。まずはご自身の身体の状態を知り、鍼灸で体質を改善しながら、前向きに妊活を進めていきましょう。
妊娠しやすい身体づくりを始めませんか?
宇都宮鍼灸良導絡院は、大阪市都島区にある妊活専門の鍼灸院です。体質改善から不妊治療のサポートまで、患者様一人ひとりに合わせた施術をご提供しています。妊活や体調のお悩みなど、どうぞお気軽にご相談ください🍀



