不育症は「妊娠はするけれど流産・死産を繰り返して児を得られない場合」と定義されています。原因としては、以下のような場合が挙げられます。※化学流産は流産に含まれません。
- 子宮形態異常
- 甲状腺異常
- 染色体異常
- 抗リン脂質抗体陽性
- 偶発的流産
- 原因不明の不育症
不育症の原因は様々ですが、その大半が原因不明だと言われています。
その他、次のような症状の関与も報告されています。
- 生殖内分泌異常
- 免疫異常
- 血栓性疾患
- 遺伝子変異
- 精神的ストレス
- 喫煙
- カフェイン
流産は決してめずらしいことではありません。約15%におこると言われており、40代女性では40%にもあがります。近年、不育症患者の年齢が高齢化しており、原因不明の不育症が増加しています。このことから、加齢に伴う質の低下、ストレスに暴露されている時間の長さ等がある程度関係しているのではないかと予想されます。不育症は、心身ともに大変ストレスのかかるものです。未だ確実な治療法がなく、対策をされていても、なかなか思うようにうまくいかないことがあります。
不育症の検査
不育症のリスクを持っているか調べる検査が不育症の検査です。検査には、エビデンスが十分にある推奨検査、エビデンスが必ずしも十分とはいえないが推奨検査に準ずる選択的検査、不育症との関連が示唆されているがエビデンスがさらに不十分で研究段階の研究的検査があります。
以下、厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修より転用
1.推奨検査
- 子宮形態検査:
3D超音波検査、ソノヒステログラフィー(2D超音波検査)、子宮卵管造影検査(HSG) - 抗リン脂質抗体検査:
β2GPI依存性抗カルジオリピン抗体、抗カルジオリピンIgG抗体、抗カルジオリピンIgM抗体、ループスアンチコアグラント(LA) - 夫婦染色体検査:
染色体G分染法 - 内分泌検査:
TSH、fT4 - 流死産胎児絨毛染色体検査:
染色体G分染法
2.選択的検査
- 子宮形態検査:
MRI、子宮鏡検査 - 血栓性素因関連検査:
プロテインS、第XII因子凝固活性、プロテインC、アンチトロンビン - 抗リン脂質抗体検査:
抗フォスファチジルエタノールアミン抗体IgG/IgM、PS/PT抗体 - 自己抗体検査:
抗TPO抗体、抗核抗体
3.研究的検査
- 抗リン脂質抗体:
ネオ・セルフ抗体(抗β2GPI/HLA-DR抗体) - 免疫学的検査:
末梢血:NK活性、NK細胞率、制御性T細胞率
子宮内膜:CD56brightNK細胞率、KIR陽性率、制御性T細胞
当院では、繰り返す流産予防のために東洋医学的な体つくりと、レーザーを取り入れた西洋医学的アプローチを行っていきます。8Wの壁や心拍確認に至らず流産を繰返している方も、良い結果に導くことができています。是非一度、ご相談ください。
※免責事項:すべての方にあてはまるものではありません