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【妊娠中・妊活中のカレーはOK?】妊娠力を高める食べ物とは

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妊活中の皆さん。毎日の食事、何を意識して摂ればいいのか迷っていませんか?

妊活中は、食事から適切な栄養素を摂取することが非常に重要です。この記事では、日本の伝統的な食事「まごわやさしい」の知恵と最新の栄養学の知見を組み合わせ、妊娠しやすい身体を作るための食生活について詳しく解説します。

妊娠をサポートする重要な栄養素

妊活中の食事でまず意識したいのは、以下の5つの栄養素です。これらは、卵子や精子の質を高め、着床しやすい身体をつくるために欠かせません。

  • 葉酸: 妊娠初期の胎児の神経管閉鎖障害を予防するため、妊活中から摂取が推奨されています。ほうれん草、ブロッコリー、レンズ豆、アボカドなどに豊富に含まれます。
  • 鉄分: 貧血を予防し、母体と胎児の健康を保つために必要です。特に妊娠中は血液量が増えるため、非妊娠時よりも多くの鉄分が求められます。赤身の肉、レバー、ほうれん草、レンズ豆などに含まれます。
  • オメガ3脂肪酸: 脳や神経の発達に不可欠な栄養素で、炎症を抑える働きもあります。青魚(サバ、サンマ、イワシなど)、亜麻仁油、チアシードなどに多く含まれます。
  • ビタミンD: 骨や歯の発達、免疫機能のサポートに加えて、生殖機能の改善にも関与していることが近年の研究で明らかになっています。太陽の光を浴びること、魚、卵、きのこ類などから摂取できます。
  • タンパク質: 卵子や精子の材料となる重要な栄養素です。良質なタンパク質をバランス良く摂取することが大切です。

妊活中の食事の味方「まごわやさしい」

「まごわやさしい」は、日本の伝統的な食生活の知恵をまとめた語呂合わせです。この食生活は、栄養バランスが良く、血液をサラサラにして血流を改善する食材が中心となっているため、妊活中の女性に特におすすめです。

  • ま (豆類): 豆腐、大豆、納豆。良質な植物性タンパク質は、血液や細胞の材料となります。
  • ご (ゴマ): マグネシウム、カルシウム、鉄分、良質な脂質が豊富です。
  • わ (ワカメ): 海藻類。海のミネラルが豊富です。ただし、甲状腺ホルモンに問題がある場合は摂取量に注意が必要です。
  • や (野菜): 特に緑黄色野菜。ビタミン、ミネラル、食物繊維、抗酸化物質が豊富です。
  • さ (魚): 魚介類。低カロリーで良質なタンパク質を摂取できます。青魚に含まれるDHAやEPAは、オメガ3脂肪酸の代表格です。
  • し (しいたけ): きのこ類。食物繊維やビタミンDが豊富で、血管のお掃除にも役立ちます。
  • い (イモ類): 食物繊維が多く、便秘解消に効果的です。

この「まごわやさしい」の食生活は、バランスの取れた栄養を効率よく摂取でき、子宮や卵巣への血流改善も期待できます。

避けるべき食生活「おかあさんやすめ」

一方、「おかあさんやすめ」という語呂合わせで示される食品群は、妊活中に注意したいものです。これらの食品は糖質が多く、血糖値が急激に上がりやすいという特徴があります。

  • : お菓子
  • : カレーライス(ルーに含まれる脂質や糖質に注意)
  • : アンパン(菓子パン全般)
  • さん: サンドイッチ
  • : 焼きそば
  • : スパゲティ
  • : 麺類(うどん、ラーメンなど)

妊活を始める前は、これらの食事が多かったかもしれません。しかし、妊活中や妊娠期、授乳期など、女性の身体が特にデリケートな時期には、「おかあさんやすめ」型の食事は控え、血糖値の安定を心がけましょう。血糖値の乱れは、ホルモンバランスの乱れにもつながる可能性があります。

「カレー」は妊活中に食べてはいけない?

「カレーライス」は、手軽で美味しく、多くの人が大好きなメニューですが、妊活中は注意が必要です。

ルーを使ったカレーは注意が必要

市販のカレールーには、多くの小麦粉、油、砂糖などが含まれており、脂質や糖質が多くなりがちです。これにより、血糖値が急激に上がりやすくなるため、ホルモンバランスに影響を及ぼす可能性があります。

また、ご飯(白米)と合わせることで糖質の量が増え、血糖値の乱れにつながることがあります。

スパイスと具材を工夫したカレーはOK!

しかし、カレーそのものが悪いわけではありません。カレーのスパイスには、血行促進や代謝アップに役立つものが多く含まれています。おすすめの食べ方は以下の通りです。

  • 市販のルーではなく、スパイスを使って手作りする。
  • 具材に「まごわやさしい」の要素(豆、きのこ、野菜、魚介類)をたっぷり入れる。
  • 白米の量を控えめにし、玄米や雑穀米にする。
  • カレーの他に、サラダや野菜の副菜をプラスして、バランスを整える。

このように工夫すれば、カレーも妊活中の食事として楽しむことができます。

地中海料理も妊活におすすめ

「まごわやさしい」の考え方は、海外の健康的な食文化にも通じます。例えば、地中海料理は、野菜、果物、豆類、魚介類、オリーブオイルなどを中心とした食生活で、妊娠率を向上させるという研究結果も報告されています。

地中海料理は、抗酸化物質やオメガ3脂肪酸が豊富で、炎症を抑える効果も期待できます。妊活中の食事にマンネリを感じたら、地中海料理を取り入れてみるのも良い方法です。

妊活は食事以外の要素も大切

もちろん、妊活を成功させるためには食事だけでなく、総合的なアプローチが重要です。

  • ストレスの少ない生活: ストレスはホルモンバランスを乱す大きな要因です。
  • 十分な睡眠: 良質な睡眠は、ホルモン分泌を正常化させます。
  • 適度な運動: ウォーキングやヨガなど、適度な運動は血流を改善し、身体を温めます。

バランスの取れた食事と共に、心と身体の健康を整えることを心がけましょう。

「まごわやさしい」を取り入れた妊活中の理想的な食事内容を図解で説明するイメージイラスト

📚参考文献

「赤ちゃんが元気に育つ妊娠中からの「食事」と「温活」」小川原智子 料理研究家, イエローハーモニー代表, aromatopia 31(3): 94-97, 2022.

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