ストレートネックがもたらす自律神経の乱れと首ケアの重要性
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ストレートネックがもたらす自律神経の乱れと首ケアの重要性
現代社会で多くの人が悩む「ストレートネック」や「スマホ首」は、単なる首の問題にとどまらず、全身の健康に影響を及ぼす可能性があります。松井先生の研究によれば、首の筋肉(頸筋)の異常が原因となり、自律神経失調やさまざまな不定愁訴を引き起こすことがあるのです。この状態を「頸性神経筋症候群」と呼び、首の健康が全身の健康に直結することが分かっています。
頸性神経筋症候群が引き起こす主な症状
以下のような症状が、頸筋の治療を通じて改善されることが確認されています。
- 筋緊張性頭痛や一部の片頭痛
- めまい
- 自律神経失調症
- パニック障害
- 新型うつ(頸筋性うつ)
- 頸椎捻挫
- 更年期障害(難治性や若年性も含む)
- 慢性疲労症候群
- ドライアイ
- 多汗症
- 機能性胃腸症
- 過敏性腸症候群
- 機能性食道嚥下障害
- 血圧不安定症
- VDT症候群(長時間のディスプレイ作業による不調)
これらの症状は、従来の医療では「不定愁訴」とされ、十分な治療が行われていないケースが多いとされています。
頸性神経筋症候群の主な原因
頸性神経筋症候群の原因には以下の要因があります。
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ムチウチや頭部外傷
事故やケガによる首へのダメージ。 -
パソコンやスマートフォン、ゲームによる首の過労
長時間のデスクワークやスマホ使用が頸筋に過剰な負担をかけます。 -
同じ姿勢を続ける作業
長時間の流れ作業や不良姿勢が筋肉の疲労を促進します。 -
筋肉疲労と乳酸の蓄積
首の筋肉が硬直すると、酸素不足で乳酸が溜まり、硬化や痛みを引き起こします。
筋肉が過労状態に陥ると、酸素不足でエネルギー代謝が不完全となり乳酸が溜まります。この乳酸が蓄積し続けると、筋肉が硬化し、健康に大きな影響を及ぼします。
首を冷やさないことの重要性
松井先生は、首を冷やすことが体に与える悪影響についても警鐘を鳴らしています。
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首の冷えがもたらす問題
首が冷えると血管が収縮し、筋肉が硬くなり、酸素と栄養が行き渡らなくなります。その結果、老廃物が溜まり、不定愁訴が現れやすくなります。 -
冷え対策
夏でも冷房で首が冷えやすい環境が増えています。首を冷やさないために、スカーフやタオルを活用し、汗を拭いた後で首を覆うなどの対策が有効です。また、お風呂上がりに濡れた髪を放置せず、ドライヤーでしっかり乾かすことが大切です。
頸筋の治療法
文献では、以下のような治療法を提唱しています。
- 低周波療法
筋肉の硬直をほぐすために用いられます。 - 温熱療法
筋肉の柔軟性を改善し、血流を促進します。 - 薬物療法
必要に応じて補助的に使用されることがあります。
また、日常生活でのセルフケアも推奨されます。特に入浴は首を温める最適な方法であり、全身浴を通じて筋肉の緊張をほぐし、副交感神経を活性化する効果があります。
首の健康が全身の健康に繋がる
「首を守ること」は、単なる痛みやコリの解消だけではなく、全身の不調を改善し、日々の生活を快適にするカギとなります。ストレートネックやスマホ首を放置せず、適切なケアを心がけましょう。首をいたわることで、心も体も健康的な毎日を手に入れることができるはずです。
参考文献
- 松井孝嘉(2012)「頸性神経筋症候群」『NURES TREND』7月号
- 松井孝嘉『「スマホ首」が自律神経を壊す』