経血が少ない原因と対策【東洋医学】—腎虚タイプ
前回は血虚についてお話しましたが、今回はもう一つの重要なタイプ、腎虚について説明します。
血虚が「血の不足」によるものなら、
腎虚は体のエネルギー源である「腎精」の不足が原因となります。腎虚は、月経や妊娠力、さらには体全体のエネルギーバランスに大きな影響を与えるため、しっかりとしたケアが必要です。
「腎虚」とは? 🌿
腎虚は、腎の働きが低下し、全身のエネルギーが不足した状態を表します。特に「気虚(不固)」という状態では、腎精の蓄えが不足し、生殖や月経、排泄機能にも影響が出ます。
腎虚タイプの症状 💡
次のような症状が見られます:
- 月経の量が極めて少ない、色は赤または黒
- 足腰のだるさ、かかとの痛み
- 精神的な疲労、めまい、耳鳴り、物忘れ
- 夢が多く、夜間尿が増える
- おりものがサラサラで多い
- 舌が淡白で、苔は薄白色
腎虚の原因 ⚠️
腎虚タイプの原因は以下の通りです:
- 生まれつき腎が弱い体質
- 長期的な病気の消耗で腎気を損なう
- 不摂生や生活習慣による腎気の不足
腎虚タイプの対策 🎯
生活習慣を見直し、腎を養うことが大切です。具体的な対策は以下の通り:
- 性交渉の制限
精力を消耗するため、しばらく中止することが望ましいです。
- 温かい食事を摂る
冷たい食べ物を避け、温かい食事を心がけましょう。
- 過労や不摂生の改善
過度な疲労や不規則な生活を避け、適度な運動を取り入れることが推奨されます。
東洋医学のケア 🌿
腎虚タイプでは、生殖器の機能が弱っているため、腎を補い、血を養う鍼灸施術や
食材、漢方薬が効果的です。
食生活のアドバイス 🍽️
腎を補うためのおすすめ食材:
- だいず、やまいも、くるみ、メス鶏、羊肉、烏骨鶏、はすの実、豚のレバー
- 漢方薬の阿膠、大棗、五味子など
避けるべき食材 ❌
- 冷たいもの(アイスクリーム、ビール)
- 生もの、香辛料(カレー粉、トウガラシ)
- 消化が悪いもの(ごぼう、だいこんなどの粗い繊維)
- 油っこいもの
まとめ 📝
腎虚タイプの月経は、体のエネルギーである「腎精」の不足により、体全体の力が弱まり、さまざまな不調を引き起こします。温かい食事や適度な生活習慣、漢方薬によるケアが有効です。次回は他のタイプの月経についてもご紹介します。