
妊活中のダイエットはどうする?妊娠しやすい体づくりと安全な減量方法
「妊活中に体重を落としたいけれど、体に負担をかけて排卵やホルモンバランスに影響しないか心配」
「妊娠しやすい体づくりのために、食事や運動を見直したい」
このように感じている方は少なくありません。
妊活中のダイエットで大切なのは、ただ体重を減らすことではなく、排卵・ホルモンバランス・血糖コントロール・睡眠・自律神経を整えながら、妊娠に向けた体づくりをすることです。
無理な食事制限や急激な減量は、月経不順や排卵障害につながることがあります。一方で、体重が妊娠前から大きく増えている場合や、BMIが高めの場合は、妊娠前に生活習慣を整えることで、妊娠中のリスクを減らすことにもつながります。
この記事では、妊活中に安心して取り組みやすいダイエットの考え方と、食事・運動・睡眠の整え方について解説します。
- 妊活中のダイエットは、ただ痩せることよりも体を整えることが大切です。
- 急激な減量や極端な食事制限は、月経周期や排卵に影響する可能性があります。
- 食事は減らすより、たんぱく質・鉄・葉酸・ビタミンDなどを不足させないことが大切です。
- 血糖値を意識した食べ方は、体重管理や妊活中の体づくりに役立ちます。
- 運動・睡眠・ストレスケアも、妊娠しやすい体づくりには欠かせません。


目次
- 1 妊活中のダイエットは「痩せること」より「整えること」が大切
- 2 急激な減量は妊活中にはおすすめできません
- 3 妊活中の体重管理はBMIも参考にしましょう
- 4 妊活中の食事は「減らす」より「不足させない」
- 5 血糖値を意識すると、妊活中のダイエットは続けやすい
- 6 間食は我慢しすぎず、血糖値が安定しやすいものを選ぶ
- 7 夜だけ炭水化物を少し調整するのは取り入れやすい方法
- 8 妊活中の運動は「適度」が大切
- 9 水分補給はこまめに。冷えが気になる方は常温・温かい飲み物を
- 10 睡眠不足は食欲や体重管理にも影響します
- 11 妊活中に避けたいダイエット方法
- 12 妊活中のダイエットで大切な8つのポイント
- 13 この記事の監修者
妊活中のダイエットは「痩せること」より「整えること」が大切
妊活中のダイエットは、体重計の数字だけを追いかけるものではありません。
大切なのは、次のような体の土台を整えることです。
- 月経周期が安定している
- 排卵が起こりやすい状態を保つ
- 血糖値の急上昇・急降下を防ぐ
- 必要な栄養を不足させない
- 冷えや疲労をため込みにくくする
- 睡眠や自律神経のリズムを整える
妊活中は「短期間で何kg痩せるか」よりも、妊娠してからも続けられる生活習慣をつくることを目標にしましょう。
急激な減量は妊活中にはおすすめできません
極端なカロリー制限、糖質をほとんど摂らない食事、短期間で大きく体重を落とすダイエットは、妊活中には注意が必要です。
体に必要なエネルギーが不足すると、脳が「今は妊娠に適した状態ではない」と判断し、月経周期や排卵に影響が出ることがあります。
特に、次のような状態がある場合は、自己流のダイエットを続けず、医師や専門家に相談することをおすすめします。
- 月経周期が乱れてきた
- 生理が止まった
- 体重が短期間で急に落ちた
- 疲れやすい、冷えが強い
- 食事量を減らすことに不安や罪悪感が強い
- BMIが18.5未満である
妊活中の減量は、急がず、月1〜2kg程度のゆるやかなペースを目安に考えると取り組みやすいです。
妊活中の体重管理はBMIも参考にしましょう
体重管理では、体重だけでなくBMIも参考になります。
BMIは、以下の計算式で確認できます。
BMI = 体重kg ÷ 身長m ÷ 身長m
一般的には、BMI18.5未満は「低体重」、18.5以上25未満は「普通体重」、25以上は「肥満」とされます。
ただし、妊活ではBMIだけで妊娠しやすさが決まるわけではありません。体脂肪率、筋肉量、月経周期、排卵の状態、血糖、甲状腺、PCOSの有無など、さまざまな要素が関係します。
そのため、BMIはあくまで目安として見ながら、今の体重が自分の月経や体調に合っているかを一緒に確認していくことが大切です。
妊活中の食事は「減らす」より「不足させない」
妊活中の食事で大切なのは、食べる量を極端に減らすことではなく、必要な栄養をしっかり摂ることです。
特に意識したいのは、次の栄養素です。
- たんぱく質
- 鉄
- 葉酸
- ビタミンD
- 亜鉛
- カルシウム
- 食物繊維
- 良質な脂質
主食を完全に抜いたり、野菜だけで済ませたりすると、エネルギー不足やたんぱく質不足になりやすくなります。
妊活中の食事は、毎食できるだけ次の形を意識しましょう。
- 主食:ごはん、玄米、雑穀米、オートミール、全粒粉パンなど
- 主菜:魚、肉、卵、大豆製品など
- 副菜:野菜、きのこ、海藻類など
- 汁物:味噌汁、スープなど
「食べないダイエット」ではなく、血糖値が安定し、体が安心して働ける食事を目指しましょう。
血糖値を意識すると、妊活中のダイエットは続けやすい
血糖値が急に上がる食事を続けると、インスリンが多く分泌されやすくなります。インスリンの働きは、体脂肪の蓄積だけでなく、排卵や卵巣機能にも関係すると考えられています。
特にPCOS傾向がある方、甘いものがやめられない方、食後に眠くなりやすい方は、血糖値を意識した食べ方が大切です。
おすすめは、次のような工夫です。
- 白米だけでなく、玄米・雑穀米・もち麦を取り入れる
- パンは全粒粉やライ麦入りを選ぶ
- 食事の最初に野菜・きのこ・海藻を食べる
- 甘い飲み物を控える
- 空腹時間を長くしすぎない
- たんぱく質を毎食入れる
糖質を完全に抜く必要はありません。妊活中は、糖質も大切なエネルギー源です。
大切なのは、糖質をゼロにすることではなく、質と量、食べ方を整えることです。
間食は我慢しすぎず、血糖値が安定しやすいものを選ぶ
妊活中のダイエットでは、間食を完全に禁止する必要はありません。
我慢しすぎると、反動で食べすぎてしまったり、ストレスが強くなったりすることがあります。
小腹が空いたときは、血糖値が急上昇しにくく、たんぱく質や食物繊維を補えるものを選びましょう。
おすすめの間食は次のようなものです。
- ゆで卵
- 素焼きナッツ
- 無糖ヨーグルト
- チーズ
- 無調整豆乳
- 干し芋
- 高カカオチョコレートを少量
- 小さめのおにぎり
反対に、菓子パン、甘いカフェドリンク、スナック菓子、砂糖の多い洋菓子は、食べる頻度や量を見直してみましょう。
「絶対に食べてはいけない」と考えるより、食べる回数・量・タイミングを整えるほうが続けやすくなります。
夜だけ炭水化物を少し調整するのは取り入れやすい方法
極端な糖質制限は、妊活中にはおすすめしにくい方法です。
ただし、夜遅い時間の食事や、夕食後に活動量が少ない場合は、夜の炭水化物の量を少し調整するのは取り入れやすい方法です。
たとえば、次のような工夫があります。
- ごはんをいつもの7〜8割にする
- 夜は麺類より定食型にする
- 夕食の主食を減らす代わりに、たんぱく質と野菜を増やす
- 夜の甘いものを控える
- 夕食時間をできるだけ遅くしすぎない
ただし、日中の活動量が多い方、仕事で体力を使う方、体重が少ない方は、主食を減らしすぎると疲れや冷えにつながることもあります。
自分の体調を見ながら、無理のない範囲で調整しましょう。
妊活中の運動は「適度」が大切
妊活中の運動は、体重管理だけでなく、血流、自律神経、睡眠、ストレスケアにも役立ちます。
おすすめは、息が軽く弾む程度の運動を無理なく続けることです。
- ウォーキング
- ヨガ
- 軽いジョギング
- ストレッチ
- スクワット
- プランク
- 軽い筋力トレーニング
まずは、週2〜3回、20〜30分程度から始めても大丈夫です。
運動習慣がない方は、いきなりハードな運動を始めるよりも、通勤や買い物で歩く時間を増やす、階段を使う、寝る前に軽くストレッチをするなど、日常生活の中で体を動かすことから始めましょう。
一方で、激しすぎる運動や、体脂肪を極端に落とすような運動は、月経周期に影響することがあります。
妊活中は、追い込む運動より、巡りをよくする運動を意識しましょう。
水分補給はこまめに。冷えが気になる方は常温・温かい飲み物を
水分不足は、便秘、むくみ、疲れやすさ、代謝の低下につながることがあります。
妊活中は、こまめな水分補給も大切です。
目安としては、食事から摂る水分も含めながら、飲み物として1日1.5L前後を意識してみましょう。ただし、体格、活動量、汗の量、季節、持病の有無によって必要量は変わります。
冷えが気になる方は、冷たい飲み物ばかりではなく、次のようなものを取り入れるのもおすすめです。
- 白湯
- 常温の水
- ノンカフェインのお茶
- 具だくさんの味噌汁
- 温かいスープ
ただし、「水をたくさん飲めば痩せる」「冷たい水は絶対に悪い」といった極端な考え方は必要ありません。体調に合わせて、無理なく続けましょう。
睡眠不足は食欲や体重管理にも影響します
睡眠不足が続くと、食欲を高めるホルモンや満腹感に関わるホルモンのバランスが乱れやすくなります。
その結果、甘いものが欲しくなったり、夜に食べすぎたり、食事のコントロールが難しくなることがあります。
妊活中は、体重管理のためにも、ホルモンバランスを整えるためにも、睡眠を軽視しないことが大切です。
できれば、次のような習慣を意識してみましょう。
- できるだけ同じ時間に寝起きする
- 寝る前のスマホ時間を減らす
- 夕方以降のカフェインを控える
- 入浴で体を温める
- 寝る前に軽いストレッチや深呼吸をする
- 夜遅い食事を避ける
「痩せるために頑張る」だけでなく、体が回復できる時間を確保することも、妊活中の大切な体づくりです。
妊活中に避けたいダイエット方法
妊活中は、次のようなダイエットには注意が必要です。
- 1日1食などの極端な食事制限
- 主食を完全に抜く糖質制限
- たんぱく質や脂質を極端に減らす
- サプリや置き換え食品だけに頼る
- 下剤や利尿作用のあるものに頼る
- 短期間で急激に体重を落とす
- 月経が乱れても続ける
- 疲労感が強いのに運動を増やす
妊活中のダイエットは、「妊娠しやすい体づくり」の一部です。
体重が落ちても、月経が乱れたり、疲れや冷えが強くなったりする場合は、方法を見直すサインです。
妊活中のダイエットで大切な8つのポイント
妊活中にダイエットをする場合は、次の8つを意識してみましょう。
- 急激に痩せようとしない
- BMIと月経周期の両方を見る
- 食事は減らすより整える
- 血糖値が安定しやすい食べ方をする
- 間食は内容と量を選ぶ
- 運動は無理なく継続する
- 睡眠とストレスケアを大切にする
- 月経が乱れたら早めに相談する
体重を減らすことだけが妊活ではありません。
今の体に必要な栄養を入れ、血流や自律神経を整え、妊娠に向けて安心して進める体づくりをしていきましょう。
妊活中にダイエットをしても大丈夫ですか?
無理のない範囲であれば、妊活中に体重管理を行うことは問題ありません。ただし、急激な減量や極端な食事制限は、月経周期や排卵に影響することがあります。体調や月経の変化を見ながら、ゆるやかに進めましょう。
妊活中はどのくらいのペースで体重を落とすのがよいですか?
目安としては、月1〜2kg程度のゆるやかなペースがおすすめです。短期間で大きく体重を落とすよりも、食事・運動・睡眠を整えながら、妊娠してからも続けられる生活習慣をつくることが大切です。
妊活中に糖質制限をしてもよいですか?
糖質を完全に抜くような極端な糖質制限はおすすめできません。糖質は体にとって大切なエネルギー源です。白米を雑穀米に変える、夜の主食量を少し調整する、甘い飲み物を控えるなど、無理のない範囲で質と量を整えましょう。
妊活中の運動は何がおすすめですか?
ウォーキング、ヨガ、ストレッチ、軽い筋力トレーニングなど、無理なく続けられる運動がおすすめです。妊活中は、体を追い込む運動よりも、血流や自律神経を整えるような運動を意識しましょう。
ダイエットを始めて生理が乱れた場合はどうしたらよいですか?
食事量の減らしすぎや運動のしすぎが影響している可能性があります。生理が遅れる、止まる、周期が大きく乱れる場合は、ダイエット方法を見直し、早めに婦人科で相談しましょう。
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📚参考文献
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American Society for Reproductive Medicine. Obesity and reproduction: a committee opinion. 2021.
肥満と排卵障害、不妊治療成績、妊娠に関するリスクについてまとめたASRMの委員会見解です。 -
ACOG. Obesity and Pregnancy.
妊娠前の体重管理や、肥満が妊娠中に与える影響について解説されています。 -
厚生労働省. 妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針.
妊娠前からの食生活、若い女性のやせ、栄養不足、葉酸摂取などについてまとめられています。 -
厚生労働省. 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023.
成人に推奨される身体活動量や筋力トレーニングの目安についてまとめられています。 -
World Health Organization. WHO guidelines on physical activity and sedentary behaviour. 2020.
成人の身体活動量、筋力強化活動、座りすぎ対策について示された国際的なガイドラインです。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
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