治療院ブログ

春から夏は妊娠の大きなチャンス?妊活に活かしたい季節の整え方

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妊活をしていると、年齢や検査の数値、治療のスケジュールに意識が向きやすくなります。

もちろん、それらはとても大切です。ただ、身体を整えやすい季節をうまく使うことも、妊活では大事な視点です。

最近は、採卵した季節と治療成績の関係を調べた研究も報告されています。その中には、夏に採卵した卵子を用いた凍結胚移植の方が、秋に採卵した卵子を用いた場合より生児獲得率が高かったという報告があります。

春から夏は、生活リズムを整えやすく、身体づくりを始めるにはとてもよい時期です。今回は、春から夏をどう妊活に活かすかを、わかりやすくまとめます。

今回お伝えしたいこと

  • 春から夏は、身体を整えやすい時期である
  • 夏に採卵した卵子の方がよい結果につながったという報告がある
  • 日照時間や気温などの環境も関係している可能性がある
  • ただし、季節だけで結果が決まるわけではない
  • 今の時期から、採卵に向けて生活を整えることに意味がある

こうした点をふまえると、春から夏は「何か特別なことをする季節」というより、妊娠に向けた土台をつくる季節と考えるとわかりやすいです。

夏に採卵した卵子で良い結果が出たという報告

2023年に発表された研究では、オーストラリアの不妊治療施設で行われた3,659件の凍結胚移植が解析されました。

その結果、夏に採卵した卵子を用いた凍結胚移植では、秋に採卵した卵子を用いた場合と比べて、生児獲得のオッズが30%高かったと報告されています。

また、この研究では、以下のような要素も、よい結果と関連していたことが示されています。

  • 日照時間が長い時期の採卵
  • 夏の採卵

もちろん、これだけで「夏に採卵すれば妊娠しやすい」と言い切ることはできません。

それでも、季節や環境の影響を考えるきっかけになる研究といえます。

春から夏に身体を整えやすい理由

春から夏は、妊活中の身体づくりに向いている面があります。

1. 朝の光を浴びやすい

朝の光は、生活リズムを整えるきっかけになります。日照時間が長くなる時期は、朝のリズムをつくりやすくなります。

2. 身体を動かしやすい

寒さがやわらぐため、散歩や軽い運動を続けやすくなります。無理のない運動習慣は、妊活中の体調管理にもつながります。

3. 睡眠リズムを見直しやすい

春から夏は、「朝起きる」「日中に活動する」「夜は休む」という流れを整えやすい時期です。

治療に向けて生活の土台を見直すには、よいタイミングといえるでしょう。

4. 食事も整えやすい

朝食を抜かない、たんぱく質を意識する、夜遅い食事を減らすなど、基本を整えやすい時期でもあります。

こうした積み重ねが、妊活中の身体を支えるベースになります。

当院で大切だと考えていること

妊活では、つい以下のようなことに意識が向きやすくなります。

  • 何を食べたらいいか
  • どんなサプリがいいか
  • どんな治療を追加した方がいいか

もちろん、必要に応じて考えることは大切です。

ですが、まず整えたいのは、次のような基本です。

  • 睡眠
  • 食事
  • 運動
  • 生活リズム

特別なことを増やす前に、こうした土台を整えることが、結果的に身体づくりにつながります。

今から採卵に向けて身体をつくることが大切です

ここで大切なのが、卵は急に育つわけではないということです。

卵胞は、排卵前の状態になるまでに数か月単位で発育すると考えられています。そのため、採卵の直前だけ頑張るのではなく、今から身体を整えておくことに意味があります。

つまり、

  • 来月採卵だから来月だけ頑張る

ではなく、

  • 3か月先の採卵を見据えて、今から整える

という意識が大切です。

春から夏は、その身体づくりを始めやすい時期です。採卵に向けて、今の生活を少し整えることが、先の結果につながる可能性があります。

春から夏を、妊娠に向けた土台づくりの季節に

春から夏は、以下のような意味で、妊活にとって大切な時期です。

  • 身体を整えやすい
  • 生活リズムを見直しやすい
  • 採卵に向けた準備を始めやすい

さらに、研究では夏に採卵した卵子を用いた凍結胚移植で、生児獲得率が高かったという報告もあります。

だからこそ、春から夏をただ過ごすのではなく、採卵や移植に向けて身体の土台を整える時期として活かしていきたいところです。

注意しておきたいこと

夏に採卵した卵子でよい結果が出たという報告はありますが、差がないとする研究もあります。

たとえば、スウェーデンの全国レジストリ研究では、夏に治療したからといって生児獲得率が高いとは支持されませんでした。

また、別の研究でも、採卵時の季節と生児獲得率に有意な関連はみられていません。

そのため、季節だけで結果が決まるわけではありません。

年齢、卵巣機能、胚の状態、治療内容、生活習慣など、さまざまな要素をあわせて考えることが大切です。

📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

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