自律神経の働きと不妊の関係 【不妊鍼灸・不育鍼灸】
自律神経と不妊の関係
自律神経は二つある
自律神経は交感神経と副交感神経のふたつの神経で成り立っています。
この二つの神経は、それぞれ違う働きを持っています。
交感神経は仕事をするときや、戦う時、緊張したりすると働く神経で、副交感神経は休息や安らぎ、リラックスの神経です。
日中は交感神経が優位になって、夜になると副交感神経が優位になり、一日の体を自律神経が支配しています。
自律神経は心の在り方にも関係していて、心と体をつなげる神経でもあります。
自律神経を動かしている(中枢)は、頭の中の間脳という部分の視床下部を呼ばれる部分にあります。
ここは、人の情動(感情)などをコントロールしているところなので、気持ちの持ちようで左右されます。
自律神経が整うと、心の安定にもつながります。
普通は、自律神経と副交感神経が拮抗してバランスをとっていますが、このバランスが崩れると、精神面や身体面に症状が出てきます。
これらの症状を「自律神経失調症」と呼びます。
自律神経失調症
自律神経失調症には以下のような症状があります。
全身症状:疲労(疲れがとれない)、倦怠感、微熱、不眠など
精神症状:集中力欠如、イライラ、抑うつ、焦燥感、注意力散漫など
身体症状:(自律神経がつながっている部分によって、異なった症状が出ます)
①神経・筋肉:肩こり、頭重感、腰痛、背部痛、めまい、手足のしびれ、冷え、ほてりなど
②消化器系:胃痛、便秘、下痢、腹部膨満感、食欲不振など
③循環器系:胸痛、胸部圧迫感、動悸、息切れなど
これらの症状は、病院では原因が不明の「不定愁訴」とされ、抗うつ剤や、抗不安剤、神経調整剤などが処方されますが、自律神経が調整されるわけではありません。
自律神経と不妊の関係
また、自律神経失調症と深い関係にあるのが、不妊症と更年期障害です。
女性の身体のサイクルは、女性ホルモン(卵胞ホルモン・黄体ホルモン)で調整されています。
女性ホルモンは、自律神経を支配している視床下部は、ホルモンを出す下垂体を支配しているので
ホルモン分泌の乱れは、自律神経にも大きな影響を与えて、いろいろな不定愁訴が出てきてしまいます。
自律神経失調症や不定愁訴を軽んじてしまわれる方が多くいますが、たかが肩こりなどと思っていても
その裏には、自律神経の失調からくる内臓の病気が隠れていることもあるのです。
血流と自律神経
卵巣や子宮に栄養を運ぶのは血液の役割です。
栄養素と酸素を細胞に届けてくれます。
血管の働きをコントロールしているのも自律神経です。
交感神経の働きが強いと、血管が収縮してしまい、血液の流れが悪くなります。
副交感神経がきちんと働いていると、血管が拡がり細胞まで血液が行き届きます。
よって、
副交感神経にきちんと働いてもらわないと、子宮や卵巣への栄養も届かなくなってしまうのです。
今は病気でなくても、その裏に潜んでいる予兆を知らせるのが、自律神経の乱れ、すなわち自律神経失調症です。
鍼灸治療は、痛みの治療だけでなく自律神経の調整を行うことも得意とする治療法です。
当院の良導絡の測定器は、自律神経のバランスを測定することができます。
色々な症状で悩まれている方は一度、ご相談下さいませ。