
29歳・原因不明不妊|流産を乗り越え凍結胚盤胞2個戻しで双子妊娠・出産
大阪市からお越しのHさん(29歳)が、原因不明の不妊と流産を経験した後、体外受精を続け、凍結融解胚盤胞の2個戻し(2個移植)で双子を妊娠・出産されました。
この記事では、採卵から複数回の胚移植、妊娠・出産までの経過と、当院で行った妊活中の体調管理についてご紹介します。
※本記事は一患者様の症例です。同じ治療や施術によって同様の結果が得られることを示すものではありません。胚移植の方法については、年齢や治療歴、胚の状態などを踏まえて、不妊治療を受けている医療機関でご相談ください。
当院にお越しになるまでの経緯
Hさんは妊娠を希望されてから約1年が経過していました。
不妊治療専門クリニックに通われ、体外受精を受けられ、一度は移植後に着床しましたが、妊娠4週頃に残念ながら流産を経験されていました。
クリニックでの検査では、特に明らかな原因が見つからず、「原因不明の不妊」と説明を受けていました。
一方で、採卵をしても空胞が多い、異常受精が起こるといった卵子に関するお悩みがあり、今後の不妊治療は再び採卵から始まる予定でした。
「採卵で採れる卵の数を増やしたい」「できるだけ良い状態で次の採卵に臨みたい」との思いから、宇都宮鍼灸良導絡院へお越しになりました。
この症例で行われた「胚盤胞2個戻し」とは?
「胚盤胞2個戻し」とは、1回の胚移植で2個の胚盤胞を子宮内へ移植する方法です。
日本産科婦人科学会では、多胎妊娠を防ぐ観点から、胚移植では原則として単一胚移植とする見解を示しています。[1]
一方で、35歳以上の場合や、2回以上続けて妊娠が成立しなかった場合などには、2胚移植が許容されることがあります。ただし、PGT-A・PGT-SRで移植適合胚と判定された胚を移植する場合には、単一胚移植を原則としています。[1]
2個の胚を移植した場合、2個とも着床すれば双胎妊娠となる可能性があります。多胎妊娠では単胎妊娠と比べて早産などのリスクが高くなるため、移植する胚の数については、年齢、これまでの治療歴、胚の状態などを踏まえて医師と相談して決めることが大切です。[1][2][3]
Hさんの場合も、これまでの治療経過を踏まえて、不妊治療専門クリニックで胚盤胞2個戻しが行われました。
Hさんの体質と生活習慣
来院の動機:不妊症
鍼灸の経緯:あり(5回)
体調:疲れている、ストレスを感じている
体質:冷え性、ストレス過多、不眠
睡眠:睡眠時間の平均7時間(就寝23時~起床6時)、夢をよく見る
生理:順調(28~30日で規則的)、月経前は食欲が増える・イライラする、月経時はへその下が痛む、経血の状態は赤色~暗赤色
食生活:1日2食(外食は少ない)、夕食18時~20時、刺激物を好む、ジュース1日3杯、飲酒は週1回2杯程度、喫煙なし
運動:あまりしない
入浴:シャワー浴
ご主人:不明
服用している薬・サプリメント:葉酸、ビタミンD、ラクトフローラ
自身で行っているセルフ妊活:レーザー療法、タンパク質を摂る
妊娠までの経緯と鍼灸サポート
2024年6月 お休み周期
次周期の採卵に備えて体を整える周期でした。
初診時の自律神経チェックでは、首・肩こり、こめかみの頭痛、疲れ目、冷えのぼせ、お腹の冷え、冷えを感じる際の肘・膝の関節痛、足のだるさ、疲れやすさ、ストレス、不眠、腰痛など、さまざまな不調がみられました。
「仕事が忙しく、ストレスが多い。眠れないので毎日睡眠薬を服用している」とのお話もありました。
鍼灸では、首・肩こり、冷え、疲労、不眠など、その時々に感じていた不調に合わせながら、全身のコンディションを整えることを目的に施術を行いました。
また、次の採卵に向けて、クリニックでの治療スケジュールを伺いながら妊活中の体調管理をサポートしました。
2回目以降の施術では、Hさんから「寝つきが良くなった」「以前は薬を飲んでも眠れない日があったけれど、今は眠れている」といったお話がありました。
睡眠薬の使用についても、処方医の指示を確認しながら調整されていたとのことです。
2024年7月 採卵周期
通院を続ける中で、「最近、寝れているから精神的に楽。疲れ方が違う」とのお話があり、体調面も少しずつ落ち着いてきました。
その後の採卵では、21個の卵が採れ、17個が受精し、11個の胚盤胞を凍結することができました。
胚のグレードについても、以前より良好だったと伺っています。
なお、採卵数や受精率、胚盤胞到達率、胚のグレードなどには、年齢、卵巣予備能、卵巣刺激法、精子の状態、培養条件などさまざまな要因が関係します。この一症例だけから、鍼灸やレーザーによる変化と判断することはできません。
2024年9月 移植周期
凍結融解胚盤胞移植をホルモン補充周期で行いました。
移植した胚盤胞は凍結時4AAで、融解後には6AAとなっていましたが、判定結果は陰性でした。
Hさんによると、クリニックからは胚の染色体の状態などが関係した可能性もあるとの説明を受けたそうです。
同月に再び移植周期に入りましたが、D10で自然排卵が起こったため中止となり、次の月経を待って再挑戦することになりました。
2024年10月 自然周期で胚盤胞2個戻し
自然周期で、4AAと4ABの胚盤胞を2個移植しました。
移植は無事に行われましたが、判定結果は陰性でした。
ただ、Hさんによると、判定日前に行った妊娠検査薬ではうっすらと陽性反応がみられていたとのことで、次回の移植へ向けて気持ちを整えていかれました。
2024年11月 再び胚盤胞2個戻し
自然周期で、再び凍結融解胚盤胞の2個戻しを行いました。
お仕事と妊活を両立される中で、首・肩こり、背中のこり、頭痛、胃の不調などもみられていたため、その時々の体調に合わせて鍼灸・レーザーを行いました。
移植当日の子宮内膜は11.5mmでした。
移植後も体調管理を目的として施術を続け、妊娠判定では陽性反応が確認され、hCG値は394でした。
妊娠6週には心拍が確認され、双子を妊娠されていることが分かりました。
その後はマタニティ鍼灸へ移行し、妊娠中の体調管理や食べづわりなどのケアを行いました。
妊娠11週頃にはつわりも落ち着き、妊娠28週で当院を卒業されました。
その後、無事にご出産されたとのご報告をいただきました。
Hさん、本当におめでとうございます
Hさん、本当におめでとうございます。
ご出産のご報告もくださり、ありがとうございました。
不妊治療を続ける中では、採卵結果や移植結果に一喜一憂することもあり、心身ともに負担を感じる時期もあったと思います。
そのような中で当院を頼っていただき、妊娠・出産までの経過をご報告いただけたことを、スタッフ一同うれしく思っています。
これからもお子様とご家族で健やかにお過ごしください。
また妊活やお身体のことでお困りのことがございましたら、いつでもご相談ください。
Hさん妊娠お喜びの声
■お悩みの症状またはご来院当初の目的をお聞かせください。
原因不明の不妊症、体外受精の採卵数、卵の質アップを頑張りたかった。
■鍼灸以外で妊娠(陽性反応)された方法をお聞かせください。
体外受精・顕微授精、2個戻し(採卵2回、5回目の移植)
■ご自身で「これは良かった」「自分に合っていた」と思われた妊活があればお教えください。
自宅灸・レーザー・温活・サプリメント
■鍼灸施術を受けていただいた感想をお聞かせください。
2024年4月から体外受精を始め、1回目の採卵では、事前のエコーでは20個ぐらい見えていたのに7個しか採卵できず、最終的に凍結できたのは2個だけで、グレードもあまり高くありませんでした。
結果に絶望し、6月からこちらに通い始めました。
レーザーも併用させていただき、施術が終わる頃には、いつも体もポカポカでよかったです。
8月に2回目の採卵をした時には、21個採卵→凍結11個、グレードもかなり良くなり、施術の効果を実感できました。
通院はずっと週1で通っていましたが、毎回先生に不妊治療のアドバイスをもらうことができ、不妊治療は辛かったですが、宇都宮鍼灸良導絡院さんにはたくさん味方がいて、頑張ることができました!
■同じように悩まれている方へ、やって良かったことや続けられたセルフ妊活などがあればお教えください。
サプリメント:葉酸、ビタミンD、ラクトフェリン、プロバイオティクス、L-カルニチン(採卵前のみ)
自宅灸:私はお灸が好きなので、寝る前によくやっていました。先生に印もつけてもらっていました。
移植前後の施術:移植前にリラックスできる。移植後はソワソワしちゃうので、ストレスをためないためにも施術いただいていました。
レーザー:おそらくレーザーの効果かなと思うのですが、内膜が厚くなりました。通院する前はだいたい排卵直前では6~7mmぐらいだったのが、通院し始めて最低でも10mmはありました。
※上記は患者様個人のご感想です。施術による効果を保証するものではなく、採卵結果や子宮内膜の厚さ、妊娠結果にはさまざまな要因が関係します。
※すべての方にあてはまるものではありません。施術の感じ方や治療経過には個人差があります。
胚盤胞を2個戻すと妊娠しやすくなりますか?
2個移植すれば必ず妊娠しやすくなるというわけではありません。
一方で、2個の胚がともに着床すると双胎妊娠になる可能性があるため、多胎妊娠による母体や赤ちゃんへのリスクも考える必要があります。[1][2][3]
移植する胚の数は、年齢、これまでの移植回数、胚の状態などを踏まえて、担当医と相談して決めます。
胚盤胞を2個戻すと必ず双子になりますか?
必ず双子になるわけではありません。
2個とも着床する場合もあれば、1個のみ着床する場合、どちらも着床しない場合があります。
また、1個の胚を移植した場合でも、一卵性双胎となることがあります。
29歳でも胚盤胞を2個戻すことはありますか?
日本産科婦人科学会では、胚移植は原則として単一胚移植とされています。
ただし、35歳以上の場合や、2回以上続けて妊娠が成立しなかった場合などでは、2胚移植が許容されています。[1]
そのため、年齢だけで判断するのではなく、それまでの移植歴などを含めて医療機関で判断されます。
Hさんも29歳でしたが、複数回の移植歴があり、その治療経過を踏まえて2個戻しが行われました。
胚盤胞2個戻しにはどのようなリスクがありますか?
2個とも着床した場合には双胎妊娠となる可能性があります。
多胎妊娠では単胎妊娠と比べ、早産など母体・赤ちゃん双方のリスクが高くなることが知られています。[2][3]
2個移植を希望する場合も、妊娠率だけでなく多胎妊娠のリスクについて十分に説明を受けたうえで、担当医と相談することが大切です。
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📚参考文献
- [1] 日本産科婦人科学会. 生殖補助医療における多胎妊娠防止に関する見解. 2023年6月改定.
生殖補助医療における移植胚数について、原則として単一胚移植とし、一定の場合に2胚移植を許容する考え方が示されています。 - [2] European Society of Human Reproduction and Embryology(ESHRE). Guideline on the number of embryos to transfer during IVF/ICSI.
体外受精・顕微授精における移植胚数について、妊娠・出生の可能性と多胎妊娠のリスクを踏まえた推奨を示したガイドラインです。 - [3] Human Fertilisation and Embryology Authority(HFEA). Risks of fertility treatment.
不妊治療に伴う多胎妊娠や早産などのリスクと、単一胚移植について解説しています。
採卵や胚移植に向けて体調を整えたい方へ
採卵や胚移植を続けていると、治療結果だけでなく、睡眠不足、肩こり、冷え、疲れ、ストレスなど、日々の体調が気になることもあると思います。
大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、不妊治療専門クリニックでの治療スケジュールを伺いながら、その時々のお身体の状態に合わせた鍼灸・レーザーによる体調管理を行っています。
「次の採卵や移植に向けて体調面も整えておきたい」「妊活中の冷えや疲れ、睡眠なども相談したい」という方は、お気軽にご相談ください。









Hさんは当院への通院期間中、2回目の採卵で21個採卵し、11個の胚盤胞を凍結できたことや、移植周期に子宮内膜が11.5mmだったことなど、以前の治療周期とは異なる経過がみられました。
ただし、採卵結果や胚盤胞のグレード、子宮内膜の厚さ、着床・妊娠の成否には、年齢、卵巣刺激法、ホルモン状態、胚培養、胚の染色体の状態など多くの要因が関係します。
そのため、この一症例だけから、鍼灸やレーザーによって採卵数、胚のグレード、子宮内膜の厚さ、妊娠結果が改善したと判断することはできません。
当院では、不妊治療専門クリニックでの治療を基本としながら、採卵や胚移植に向けて、冷え、肩こり、睡眠、疲労など、妊活中に気になる体調を整えるサポートを行っています。