妊娠力を高める!不妊治療中の食事「まごわやさしい」完全ガイド
不妊治療中の大事な栄養素
妊活中の食事で大切なことは、栄養バランスを整えることです。特に以下の栄養素は重要です。
葉酸
妊娠初期に胎児の神経管閉鎖障害を予防するため、妊活中から摂取が推奨されます。ほうれん草、ブロッコリー、レンズ豆、アボカドなどに多く含まれています。
鉄分
貧血を予防し、母体と胎児の健康を保つために必要です。赤身の肉、レバー、ほうれん草、レンズ豆などに含まれます。
オメガ3脂肪酸
脳や神経の発達に必要です。青魚(サバ、サーモン、鯖など)や亜麻仁油、ちあシードなどに含まれます。
ビタミンD
骨や歯の発達、免疫機能のサポートに必要です。太陽の光、魚、卵、ビタミンDを強化した食品などから摂取できます。
カルシウム
骨や歯の発達に必要です。乳製品、緑黄色野菜、小魚、納豆などから摂取できます。
まごわやさしい
「まごわやさしい」は日本人が昔から食べてきた食事に基づく語呂合わせで、妊活中の女性が心がけるべき食生活を指します。
- 「ま」:豆(豆腐、大豆、納豆)
良質の植物性タンパク質で、血液の材料になるのはタンパク質 - 「ご」:ゴマ
マグネシウム、カルシウム、鉄分、良質な脂質 - 「わ」:ワカメ(海藻類)
海のミネラルが豊富。ただし、甲状腺ホルモンに問題のある人は控える必要あり - 「や」:野菜(とくに緑黄色野菜)
ビタミン・ミネラル・繊維・抗酸化物質 - 「さ」:魚(魚介類)
低カロリーなタンパク質、青魚はDHAなど良質の脂質 - 「し」:しいたけ(きのこ類)
血管のお掃除 - 「い」:イモ類
繊維質が多く、便秘解消
この食生活は、栄養的にバランスが取れており、血液をサラサラにして血流をよくしてれる食材を中心としています。
おかあさんやすめ
一方、「おかあさんやすめ」は以下の食材に基づく語呂合わせですが、これらの食材は糖質が多く、血糖値が上がりやすい特徴があります。
- 「お」:お菓子
- 「か」:カレーライス
- 「あ」:アンパン(菓子パン全体)
- 「さん」:サンドイッチ
- 「や」:焼きそば
- 「す」:スパゲティ
- 「め」:麺類(うどん、ラーメン)
妊活を始める前の多くの人は、「おかあさんやすめ」型の食生活を取り入れていたかもしれませんが、妊活中や妊娠期、産後の授乳期など、女性が一生の中で特に食事に気をつけるべき時期では、「まごわやさしい」型の食生活を心がけることがおすすめです。
地中海料理
地中海料理も、「まごわやさしい」の理念に近い食材を使用しており、健康に良い影響をもたらす可能性があります。地中海料理を取り入れることで、健康的な体を維持し、妊娠に適した体作りをサポートすることができるでしょう。
ストレスの少ない生活、十分な睡眠、適度な運動も妊活には大切です。バランスの取れた食事と共に、心と体の健康を整えることを心がけましょう。
参考文献
「赤ちゃんが元気に育つ妊娠中からの「食事」と「温活」」小川原智子 料理研究家, イエローハーモニー代表, aromatopia 31(3): 94-97, 2022.