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経血が少ない原因と対策①【血虚タイプ】

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経血が少ない・月経が短い原因と対策:東洋医学

過短月経(出血日数が2日以内)や過少月経(月経血量が異常に少ない)は、東洋医学と西洋医学の両方から見て様々な原因が考えられます。

東洋医学の視点

東洋医学では、経血が少ない原因を「虚」と「実」に分けて考えます。「虚」とは身体が弱り、栄養や血が不足している状態を指し、「実」とは体内に余計なものが滞っている状態を示します。具体的には、以下のように分類されます。

  • :血虚(けっきょ)、腎虚(じんきょ)
  • :血瘀(けつお)、痰飲(たんいん)

特に「血虚」のタイプでは、以下の症状が見られます。

  • 月経量が少ない
  • 経血の色がうすい
  • 下腹部に痛みがある
  • めまい・立ちくらみ・動悸
  • 眠りが浅い、早く目覚める
  • 集中力が低下する
  • 舌の色は薄いピンク

血虚タイプの原因と対策

原因

  • 生まれつき体が虚弱で消化吸収力が弱い
  • 大出血の経験がある
  • 長期的な過労や不規則な飲食生活、栄養の偏り
  • 冷たいものの摂り過ぎにより胃腸が冷え、消化吸収の障害が発生
  • 不摂生による過度のエネルギー消耗 など

対策

  • 運動不足の解消
    朝の散歩を日課にすることで、気を高め、造血作用を促進します。
  • 食生活の見直し
    冷たいものや寒性食材(ごぼう、そばなど)、油っこいものや香辛料は控え、なつめなど「気」を補う食材を少しずつ摂取しましょう。
  • 十分な睡眠の確保
    午後9時から午前5時までの睡眠が造血作用を促します。
  • 鉄分の摂取
    スズキやレバーなど鉄分が豊富な食材を酢と一緒に摂ると吸収が良くなります。

おすすめの食材

だいず、なつめ、やまいも、牛肉、鶏肉、卵、レバー、青のり、もち米、ピーナッツ、黒ごま、トマトなど

避けた方がよい食材

サフラン、紅花、強い酒、濃い茶、かき、そら豆、茶、繊維が豊富な野菜

西洋医学の視点

西洋医学では、経血の量が少ない原因として以下のような要因が考えられます。

  • クロミッドの影響
    排卵誘発剤として使われることが多いクロミッドは、子宮内膜の薄化を引き起こす場合があります。
  • ホルモンバランスの乱れ
    特にエストロゲンの不足やプロゲステロンの過剰が影響します。
  • 内膜の問題
    子宮内膜がしっかりと剥がれていない、または血流が悪いと、月経血が少なくなることがあります。
  • 血液凝固能の亢進
    血栓傾向があると、血流が悪くなるため経血の量が減少します。

まとめ

経血が少ない原因は、東洋医学と西洋医学それぞれの観点から見ると異なる要因が挙げられますが、共通して生活習慣や食事の改善が重要です。特に東洋医学的には「気血」を高めることが大切で、運動や食事、睡眠の質を向上させることが推奨されます。

経血が少なく月経が短い原因としての血虚体質を説明する東洋医学イメージ

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