
二人目不妊の原因と改善法~不妊鍼灸で妊娠しやすい体を整える方法~
「2人目は1人目と同じように妊娠できるはずだったのに…」そんな悩みを抱えて、後天的に二人目不妊となってしまう方が増えています。
二人目不妊が増える理由
二人目不妊の原因は多岐にわたりますが、一人目の出産後の体調ケアの不足や生活環境の変化が大きな要因とされています。
産後の養生不足
東洋医学では産後の体は「気血を多く消耗し、虚弱で体力が低下している状態」として捉えます。
気血が不足すれば妊娠に必要な胎児を育てるための子宮環境が整いません。また、産後は「悪露」と呼ばれる血液が残っており、これを排出できずに過ごすことで、不調を引き起こしやすくなります。
これらに加え、子育ての疲れや睡眠不足、効率優先の現代生活は、体力回復の時間を奪い、不妊の原因を長引かせる要因になります。
プロラクチン値の上昇
西洋医学の視点では、母乳を与えることで分泌される「プロラクチン」というホルモンが排卵を抑制することが知られています。
特に長期間の授乳が続いている場合、身体は未だに育児モードにあり、排卵や月経の再開が遅れ、妊娠しにくくなります。
産後の症状とその影響
- 産後の不眠
- 産後の体調不良
- 産後の乳腺炎
- 血虚によるめまい
- 気血不足による体力低下
- 頭痛、母乳不足、乳量減少
- 息切れや睡眠の質の低下
これらの症状を改善せずに過ごしてしまうことで、二人目の妊娠のチャンスを失うことになります。
原因不明の不妊には体調の把握を
二人目不妊は「病気はないが妊娠しない」ため、西洋医学的な検査では原因が明確にならないケースもあります。
そのような場合、東洋医学による「体調の把握」や「気血の流れを整える」ことで、身体の内側から妊娠力を高める方法が有効なことがあります。
妊活に向けたセルフチェックの視点
- 産後の自分の体調を見直す
- 授乳終了のタイミングを検討する
- 睡眠の質や食事バランスを整える
- 少しでも体力回復の時間を確保する
- 東洋医学の視点から体調改善に取り組む
参考文献
- 新井香郎. (2020). 産後の養生と女性ホルモン. 日本交通医学会論文集.
- Grattan DR, et al. (2008). Prolactin and fertility. Reproduction. 136(4): 521-529.
- 日本産科婦人科学会. 妊活ガイドライン. https://www.jsog.or.jp/