多嚢胞性卵巣症候群は鍼灸で対応できる症状
【多嚢胞性卵巣症候群】
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の診断基準は
・月経異常
・多嚢胞性卵巣
・血中男性ホルモン高値
またはLH基礎値高値かつFSH基礎値正常
の全てを満たす場合を多嚢胞性卵巣症候群とされています。
糖尿病
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の治療と糖尿病の治療にはいくつかの共通点がありますが、両者は根本的に異なる疾患ですが、
両疾患の共通点として、適切な食事と運動が重要であることが挙げられます。また、両疾患において、肥満がリスク因子であることも共通しています。しかし、PCOSの治療には排卵誘発剤などの特定の薬剤が必要であり、糖尿病の治療にはインスリン注射などの薬剤が必要であるため、両者は根本的に異なる治療が必要です。
PCOSは、卵巣が正常に機能せず、ホルモンのバランスが崩れることで引き起こされます。主な症状には、月経不順、不妊、多毛症、肥満などがあります。
PCOSの治療
PCOSの治療には、食事の改善、運動、避妊薬、排卵誘発剤などがあります。
一方、糖尿病は、インスリンの不足または不適切な使用によって引き起こされます。インスリンは、血糖値を下げるために必要なホルモンです。糖尿病の治療には、食事の改善、運動、インスリン注射、経口血糖降下薬などがあります。
糖尿病を患う可能性
PCOSの人が糖尿病を患う可能性は、一般的な人口と比較して高くなっています。これは、PCOSの人が肥満やインスリン抵抗性、高血糖などの糖尿病のリスク因子を持っていることが一因です。
PCOSの人の多くは、インスリン抵抗性が高く、インスリンの効果が低下しています。これによって、体内の血糖値が高くなり、糖尿病の発症リスクが増加します。また、PCOSの人は肥満になりやすく、肥満も糖尿病の発症リスクを高めます。
PCOSは改善できる
そのため、PCOSの人は、糖尿病のスクリーニングを受けることが重要です。糖尿病の早期発見と適切な治療は、合併症を予防する上で非常に重要です。また、適切な食事や運動、減量などの生活習慣改善も、糖尿病の予防や管理に役立ちます。
PCOS自体は、改善が困難な病気ではありません。適切な治療や生活習慣改善によって、症状の緩和や不妊治療の成功などが期待できます。特に、肥満が症状を悪化させるため、減量や運動などの対策が有効です。また、排卵誘発剤や避妊薬などの薬剤も、症状の改善に役立つことがあります。
糖尿病は鍼灸の適応症状です!
参考文献
岩瀬明
群馬大学大学院医学系研究科 産科婦人科学分野 教授
薬局 73(10): 2584-2590, 2022.