子宮内膜が薄くなった原因
目次
子宮内膜コンパクション
胚移植の前に子宮内膜が薄くなった
のはどうしてですか?と患者さまからよく相談をうけます。
心配しないで大丈夫です!
子宮内膜のコンパクションという現象が起こっています。
1.子宮内膜コンパクションとは
子宮内膜のコンパクションという言葉を耳にしたことがあるでしょうか。
これは、特に体外受精と胚移植のプロセスで非常に重要なステップです。子宮内膜のコンパクションは、子宮内膜の細胞が密集して凝縮する現象を指し、子宮内膜の厚さが減少しますが、細胞の数そのものは減少するわけではありません。
2.妊娠に与える影響
黄体ホルモンの薬を使用すると、このコンパクションが促進され、結果的に妊娠しやすい状態が整います。コンパクションが子宮内膜を受精卵が着床しやすい状態に変化させ、それが妊娠率を向上させる要因となります。
3.黄体ホルモンとコンパクション
黄体ホルモンの薬を用いてコントロールすることができます。黄体ホルモンの薬を使うことで、子宮内膜の細胞が15%~20%程度密集し、理想的な着床のための環境が整うと言われています。黄体ホルモンは、着床を促進し、妊娠を維持し、流産を防ぐ役割を持っています。
4.研究結果と妊娠率
複数の研究や報告が、このコンパクション現象と妊娠率の間にポジティブな相関関係があることを示しています。特に、プロゲステロンの投与後に子宮内膜が10%程度薄くなった場合、継続妊娠率は52%に上昇するというデータが示されています。
5.プロゲステロン抵抗性の問題
黄体ホルモンの分泌はあるものの、子宮内膜がこれを適切に「キャッチ」できない場合、黄体機能不全の原因となり得る。これはプロゲステロンに対する抵抗性として知られ、子宮内膜のコンパクションが不十分であることが一因とされています。
6.ホルモンのバランスの重要性
子宮内膜のコンパクションが正常に進行するには、エストロゲンとプロゲステロンのバランスが非常に重要です。これらのホルモンバランスが保たれて初めて、受精卵は健康な状態で着床し、妊娠が継続することができます。
移植の前は、鍼灸で内膜の質をあげていくことができます。
お気軽にご相談ください。
参考文献
凍結胚移植:子宮内膜の準備を成功させるための証拠に基づくマーカー.2020年113月;2(248):251-10.DOI:1016.2019/j.fertnstert.12.008.
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