
胚移植前後で変わるサプリメントの選び方 ― とるべきサプリと控えるサプリ ―
目次
胚移植前と移植後ではサプリの目的が変わる
体外受精において、胚移植前と移植後では身体の状態と必要なサポートが異なります。
胚移植前は、
- 子宮内膜を厚くする
- 子宮の血流を改善する
- 子宮環境を整える
ことが重要になります。
一方、胚移植後は、
- 着床した胚を守る
- 妊娠を維持する
- 胎児の発育を支える
ことが優先されます。
そのため、適したサプリメントも異なります。
胚移植前に使用されることが多いサプリメント
L-アルギニン
L-アルギニンは一酸化窒素(NO)の産生を促進し、血管拡張作用により子宮の血流を改善します。
研究では、子宮内膜が薄い方において内膜の厚さが改善したことが報告されています。
子宮血流の改善は、着床環境を整えるうえで重要な要素です。
ビタミンE
ビタミンEは抗酸化作用に加え、血流改善作用があります。
子宮動脈の血流を改善し、子宮内膜の発育を促す可能性が示されています。
CoQ10(コエンザイムQ10)
CoQ10はミトコンドリアの働きをサポートする抗酸化物質であり、
- 卵子の質の改善
- 子宮細胞のエネルギー産生の改善
に関与すると考えられています。
NAC(N-アセチルシステイン)
NACは強力な抗酸化作用を持ち、炎症を抑制し、子宮環境の改善に寄与する可能性があります。
ビタミンD
ビタミンDは子宮内膜の受容性や免疫調整に関与しています。
ビタミンD不足は妊娠率の低下と関連することが報告されています。
オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)
オメガ3は炎症を抑制し、子宮内環境を整える作用があります。
慢性的な炎症は着床率低下の原因の一つと考えられています。
その他
以下も子宮環境改善目的で使用されることがあります。
- ラクトフェリン
- 鉄
- 葉酸
- イノシトール
胚移植後に継続が推奨されるサプリメント
胚移植後は、妊娠維持に必要な栄養素を優先します。
葉酸
葉酸は胎児の神経管形成に必須の栄養素です。
妊娠前から妊娠初期にかけての摂取が推奨されています。
ビタミンD
ビタミンDは胎盤形成および免疫調整に重要な役割を果たします。
鉄
鉄は胎児への酸素供給に必要です。
鉄不足は妊娠維持に影響を与える可能性があります。
オメガ3脂肪酸
胎児の脳および神経系の発育に関与します。
その他
以下も妊娠維持のために継続されることがあります。
- ラクトフェリン
- ビタミンC
- 亜鉛
- プレナタルビタミン
胚移植後に中止を検討することが多いサプリメント
以下は主に卵子の質改善や移植前の環境改善を目的としたものであり、妊娠成立後は中止されることが多いとされています。
- CoQ10
- L-アルギニン
- DHEA
- メラトニン
胚移植後に慎重に検討する抗酸化サプリメント
抗酸化サプリメントの例:
- アスタキサンチン
- レスベラトロール
- αリポ酸
- ピクノジェノール
- 高用量ビタミンC
- 高用量ビタミンE
- NAC
これらは移植前には有用と考えられますが、妊娠成立後の必要性については慎重な判断が必要です。
なぜ移植後にサプリを減らすのか
移植前は「妊娠しやすい環境を整える」ことが目的です。
移植後は「妊娠を維持する」ことが最優先となります。
そのため、卵子や内膜改善を目的としたサプリメントは役割を終えることがあります。
まとめ
胚移植前は…
- 子宮内膜を厚くする
- 子宮血流を改善する
- 子宮環境を整える
胚移植後は…
- 妊娠維持
- 胎児発育のサポート
へと目的が変わります。
サプリメントは、目的に応じて適切に使用することが重要です。
※本記事は医学論文および生殖医療機関の情報をもとに作成しておりますが、すべての方に同じ効果を保証するものではありません。サプリメントの使用や中止については、必ず主治医の指示に従ってください。
📚参考文献
- Takasaki A, et al. Effect of L-arginine on uterine blood flow in infertile patients. Fertil Steril. 2010.
- Liv Hospital. Supplements and embryo transfer.
- Soliman MY, et al. Antioxidants and female fertility. Arch Gynecol Obstet. 2024.
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