
40歳以上でも諦めないで!不妊治療の保険適用の条件とは
「不妊治療」と聞くと、高額な費用がネックだと感じる方も少なくないのではないでしょうか。特に40歳を過ぎると、保険適用の対象外になると思われがちです。しかし、条件によっては40歳以上でも不妊治療の保険適用が受けられることをご存じでしょうか?
ここでは、不妊治療の保険適用に関する厚生労働省の情報を基に、40歳以上の方への特例措置や、不妊鍼灸との併用について詳しく解説します。
目次
不妊治療の保険適用、年齢制限と回数制限の基本
現在、不妊治療は多くの項目で保険適用が可能です。しかし、年齢と治療回数には制限があります。
保険適用となる年齢上限: 治療開始時点で43歳未満
保険適用となる回数制限:
- 40歳未満: 1子につき通算6回まで
- 40歳以上43歳未満: 1子につき通算3回まで
これらの上限を超えると、原則として全額自己負担となります。
43歳を過ぎても保険適用になるケースがある!?
「43歳を過ぎてしまったから、もう保険は使えない…」と諦めるのはまだ早いです。実は、制度の施行当初に設けられた経過措置により、特定の期間に43歳の誕生日を迎えた方には、特例として保険適用が認められるケースがありました。
厚生労働省が公開している情報には、以下の記載があります。
Q. 4月に43歳の誕生日を迎えますが、準備が間に合わず43歳未満で受診できなかった場合には、もう保険診療を受けることはできないのでしょうか?
A. 施行当初は医療機関側の準備が整っていないことも想定されるため、令和4年4月2日から同年9月30日までの間に43歳の誕生日を迎える方については、43歳になってからでも、同期間中に治療を開始したのであれば、1回の治療(採卵~胚移植までの一連の治療)に限り保険診療を受けることが可能です。
この特例は、2022年4月の保険適用開始当初の混乱を考慮したものであり、現在は終了しています。しかし、重要なのは、制度が施行されて間もない時期には、このような柔軟な対応が取られる場合があったという点です。
最新の適用状況については、必ず不妊治療専門のクリニックに直接お問い合わせください。
40歳で回数制限が6回に!?こちらも経過措置に注目
同様に、40歳を迎えた方の回数制限についても、経過措置が設けられていました。
Q. 4月に40歳の誕生日を迎えますが、準備が間に合わず40歳未満で受診できなかった場合には、回数制限の上限は通算3回となってしまうのでしょうか?
A. 施行当初は医療機関側の準備が整っていないことも想定されるため、令和4年4月2日から同年9月30日までの間に40歳の誕生日を迎える方については、40歳になってからでも、同期間中に治療を開始したのであれば、回数制限の上限は通算6回となります。
この経過措置も、現在は終了していますが、過去には40歳以降も通算6回の保険適用が可能であった期間があったことを示しています。
「不妊鍼灸」は保険適用になる?
残念ながら、不妊鍼灸そのものが不妊治療として保険適用されることは、現在のところ原則としてありません。
鍼灸治療は、医師の同意がある場合に限り、「神経痛」「リウマチ」などの特定疾患に対してのみ健康保険が適用されるため、不妊鍼灸は通常自費診療となります。
ただし、妊娠力を高めるための体質改善やストレスケアとしては非常に有効とされ、多くのクリニックと連携する鍼灸院も存在します。
不妊鍼灸を賢く取り入れるために
- 実績のある鍼灸院を選ぶ: 不妊治療に詳しいか、経験が豊富か確認を
- 医師との連携: 不妊治療中であることを鍼灸師に伝える
- 費用の確認: 自費診療のため、料金体系を事前にチェック
まとめ
不妊治療の保険適用は、年齢や回数に制限があるものの、過去には経過措置による特例がありました。今後も制度の見直しや変更が行われる可能性はあります。
「不妊鍼灸」は保険適用外ですが、妊活のサポートとして大きな力を発揮することがあります。心と体に優しい選択肢として、検討する価値は十分にあります。
ご自身の状況における最新の保険適用については、必ず不妊治療専門のクリニックにご確認ください。