
【東洋医学から見る梅雨の不調】湿気に弱い体質とは?今すぐできる養生法
目次
【東洋医学から見る梅雨の不調】湿気に弱い体質とは?今すぐできる養生法
梅雨の季節になると、「身体がだるい」「むくみがひどい」「気分が沈む」など、体調を崩す方が増えます。実はこれ、東洋医学でいう「湿(しつ)」が関係しています。この記事では、湿と「脾(ひ)」の関係や、体質チェックリスト、やってはいけないこと、梅雨を快適に過ごすための養生ポイントまで、詳しくご紹介します。
湿気と「脾」の関係(東洋医学)
東洋医学では、「脾(ひ)」は消化吸収を担い、水分の代謝にも深く関わる臓腑とされています。梅雨時は湿度が高く、体の中にも「湿」が停滞しやすくなります。この「湿」が「脾」を傷つけ、消化機能が低下してしまうのです。
🌿湿が脾を弱らせると…
- 食欲不振
- 胃もたれ
- 体が重だるい
- むくみ
- 下痢や軟便
脾が弱っているサイン(セルフチェック)
以下に当てはまるものが多い人は、湿に弱い「脾虚体質」かもしれません。
- 朝起きても疲れが取れない
- 食後に眠くなる
- 手足が冷たくなりやすい
- 舌の周りに歯型がある
- お腹が張る/下痢しやすい
- 甘いものや冷たいものが好き
- むくみやすい
梅雨にやってはいけないこと
脾の働きをさらに弱めてしまう行動は避けましょう。
- 冷たい飲み物・アイスをとる
- 夜ふかし/睡眠不足
- 運動不足(汗をかかない)
- 甘いもの、脂っこいものの過食
- 締めつける服で汗をこもらせる
梅雨の養生ポイント(東洋医学)
🔹1. 湿を「追い出す」生活
- 毎日軽く汗をかく(散歩・ストレッチ・半身浴)
- 除湿器やエアコンで室内の湿度をコントロール
🔹2. 脾を「いたわる」食事
- 温かいスープ・お粥など消化に優しいもの
- 生姜・ネギ・陳皮・ハトムギなど「健脾化湿」の食材を活用
- 白米より雑穀米・ハトムギを
🔹3. 消化力を高める
- よく噛んで食べる
- 食事時間を規則正しく
湿の役割と体質タイプ
東洋医学では「湿」もまた必要な要素です。ただしバランスが重要。湿が「足りない」人もいれば、「溜め込みすぎる」人もいます。
🌵湿が少ない人(乾燥体質)
- 便秘気味
- 肌や口が乾きやすい
- 冷房で喉が痛くなる
➡ 潤す食材(白きくらげ、豆乳、梨など)を取り入れつつ、冷えには注意。
💧湿が多すぎる人(湿盛体質)
- 体が重い、むくむ
- お腹が張る、下痢しやすい
- 舌がぼってりして白い苔が多い
➡ 水分代謝を助ける食材(ハトムギ、冬瓜、とうもろこし、黒豆など)と汗を出す習慣を。
湿をためない生活習慣
- 朝の白湯で内臓を目覚めさせる
- 湿気の多い日は室内除湿+通気を
- 1日1回、20分程度の軽い有酸素運動
- ストレスを溜めない(湿は気滞とも関係)
西洋医学の視点から見た「梅雨だる」
梅雨時に感じる不調は、自律神経の乱れや気圧変化も影響しています。
- 気圧低下 → 血管が拡張 → 頭痛・めまい
- 湿度上昇 → 発汗不良 → 体温調節の乱れ
- 日照不足 → セロトニン不足 → 気分が落ち込む
➡ このような不調も、軽い運動・規則正しい生活・栄養のある食事で整えることが可能です。
まとめ
「湿」と「脾」の関係を知ることで、梅雨時期の不調を予防・改善するヒントが見えてきます。特別なことをしなくても、食事・生活習慣・呼吸・運動を整えるだけで、体はきちんと応えてくれます。