
妊活で欠かせない栄養の2つの柱
妊活に必要な栄養は、ただサプリをとるだけでなく、「どの栄養素を、どの段階でとるか」がとても大切です。
妊活栄養には2つの柱があります。
- 身体の土台をつくる「基礎栄養素」=たんぱく質
- 妊娠を維持・発育を支える「機能栄養素」=葉酸・鉄・ビタミンD
特に、機能栄養素は「妊娠してから」では遅く、妊娠前から体内環境を整えることが重要です。
① 妊娠しやすい身体をつくる「基礎栄養素」=たんぱく質
● 細胞・ホルモン・血管の材料
卵子、子宮内膜、ホルモン、血管──すべてはたんぱく質から作られます。
たんぱく質が不足するとホルモン分泌が乱れ、排卵や着床のサイクルに影響が出ることがあります。
● 論文からみるたんぱく質と妊娠率の関係
ハーバード大学による大規模研究では、動物性たんぱく質の摂取量が多いと排卵性不妊のリスクが上昇し、植物性たんぱく質が多いほどリスクが低下することが示されています。(Chavarro JE et al., 2008)
👉 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3066040/
また、女性の卵巣予備能とたんぱく質摂取を調べた研究では、乳製品由来たんぱく質の摂取量が多い女性で卵胞数が少ない傾向がみられました。(Mendelson M et al., 2017)
👉 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28278351/
これらの研究から、妊活中は「たんぱく質の量」だけでなく「質(植物性・動物性のバランス)」を意識することが重要です。
● 摂取の目安
目標は体重1kgあたり1.2〜1.5g/日。
例:50kgの方なら60〜75g。
卵、魚、鶏むね肉、豆腐、納豆、ギリシャヨーグルトなどをバランスよくとりましょう。
② 妊娠を維持・発育を支える「機能栄養素」=葉酸・鉄・ビタミンD
「維持・発育」といっても、妊娠前から必要!
妊娠してからでは遅く、妊娠前(プレコンセプション)から十分に摂取しておくことが、その後の妊娠成立率や胎児の発育に関係します。
● 葉酸(Folic acid / Folate)
葉酸はDNA合成や細胞分裂に欠かせない栄養素。
受精卵の分裂や胎児の神経管形成に関与し、妊娠初期の先天異常リスクを下げることが明らかになっています。
WHOおよび厚生労働省は、「妊娠を希望する女性は1日400μgの葉酸を妊娠前から摂取」を推奨しています。
👉 厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/content/000939471.pdf
👉 WHO Guideline: https://www.who.int/publications/i/item/9789241549941
● 鉄(Iron)
鉄は血液の材料であり、卵巣や子宮の血流を保つうえで欠かせません。
鉄欠乏は排卵障害や着床不全の一因ともされています。
ハーバードの疫学研究では、非ヘム鉄(植物性・サプリ由来)摂取が多い女性で排卵性不妊のリスクが低下。(Chavarro JE et al., Am J Clin Nutr. 2006)
👉 https://academic.oup.com/ajcn/article/83/3/511/4633224
さらに、鉄欠乏を治療したところ妊娠率と出生率が改善したという臨床研究もあります。(Lisi F et al., Nutrients. 2024)
👉 https://www.mdpi.com/2072-6643/16/5/1180
● ビタミンD
ビタミンDは卵巣・子宮・胎盤に受容体があり、ホルモン分泌や免疫バランス、着床に深く関与します。
複数の研究で、ビタミンD濃度が高い女性ほど体外受精での妊娠率が高いと報告されています。(Chu J et al., Hum Reprod. 2018)
👉 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29385589/
また、ビタミンDが十分な女性では子宮内膜の着床受容性が高いという報告もあります。(Lerchbaum E et al., Fertil Steril. 2014)
👉 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24360681/
日本人女性の約8割がビタミンD不足とされており、魚類、きのこ類、日光浴などでの補給が推奨されます。
③ 妊娠前から整える理由
卵子は約3〜6か月かけて成熟し、子宮内膜も毎周期再生されています。
つまり、今食べているものが「未来の卵子・内膜の質」を決めています。
「妊娠を維持・発育を支える栄養素」も、妊娠前から細胞レベルで準備されているため、プレコンセプション期(妊娠前)から意識して摂ることが鍵になります。
④ まとめ
| 目的 | 栄養素 | 主な働き | 摂取のタイミング |
|---|---|---|---|
| 妊娠しやすい身体をつくる | たんぱく質 | 卵子・内膜・ホルモンの材料 | 毎日継続 |
| 妊娠を維持・発育を支える | 葉酸 | DNA合成・神経管形成 | 妊娠前から |
| 妊娠を維持・発育を支える | 鉄 | 着床・血流・排卵機能 | 妊娠前から |
| 妊娠を維持・発育を支える | ビタミンD | 卵巣・免疫・内膜受容性 | 妊娠前から |
📚参考文献
- Chavarro JE et al. Am J Obstet Gynecol. 2008;198(2):210.e1–7. URL: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3066040/
- Mendelson M et al. Fertil Steril. 2017;107(3):781–790. URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28278351/
- Rísová V, et al. Preconceptional and Periconceptional Folic Acid: Time to Start is 1.5 Months at Least Before Pregnancy. Nutrients. 2024;17(1):126. URL: https://www.mdpi.com/2072-6643/17/1/126
- House SH, et al. Folates, folic acid and preconception care – a review. PMC. 2021. URL: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8127769/
- Holzer I, et al. Iron status in women with infertility and controls: a case-control study. PMC. 2023. URL: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10285297/
- Association between iron deficiency and fertility. AOGS. 2025. Wiley Online Library. URL: https://obgyn.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/aogs.15046
- Fung JL, et al. Association of vitamin D intake and serum levels with fertility. 2007. ScienceDirect. URL: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S001502821730420X
- Farhangnia P, et al. Vitamin D and reproductive disorders: a comprehensive review. Reprod Health. 2024. URL: https://reproductive-health-journal.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12978-024-01797-y
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