
ズキズキ頭痛の正体は“体質”!?” 東洋医学でわかるあなたの片頭痛タイプ
片頭痛に悩んでいませんか?
ズキズキとこめかみが痛む、吐き気がする、雨の日に悪化する…
そんな片頭痛は、単なる頭の痛みではなく、体質や気候、生活習慣の影響を受けていることが多いのです。
東洋医学では、片頭痛は体質によって「肝陽上亢タイプ」と「痰湿阻絡タイプ」に分類され、それぞれ原因やケア法が異なります。
あなたの片頭痛タイプをチェック!
以下のチェックリストで、自分がどちらのタイプか確認してみましょう。
🧠肝陽タイプ
- 頭痛がこめかみ〜頭頂部に出る
- イライラや怒りっぽくなる
- 目が充血しやすく、眼精疲労がある
- 耳鳴りや顔のほてり、口の苦みがある
- 月経前に悪化しやすい
- ストレスがかかると症状が出る
- 便秘気味または尿が少ない
- 寝不足や過労で頭痛が悪化しやすい
💧痰湿タイプ
- 頭が重だるく、全体が締めつけられる
- 雨の日や湿気の多い日に悪化する
- 胃腸が弱く、食後に眠くなる
- めまいや吐き気を伴うことがある
- 舌に白くて厚い苔がついている
- 雨の日に関節痛やむくみも出やすい
- 体が重く、だるさが取れにくい
- 冷たい飲食や甘いものが好き
左側が多ければ「肝陽タイプ」、右側が多ければ「痰湿タイプ」の傾向があります。
東洋医学の視点からみる片頭痛
東洋医学では、片頭痛は「気・血・津液(水分)」の巡りの乱れと、内臓(五臓)のアンバランスが原因と考えられます。特に「肝」と「脾」の関係が重要です。
🧠肝陽タイプ
特徴:
- 怒りっぽく、ストレスをためやすい
- 頭の上部(頭頂部やこめかみ)にズキズキした痛み
- 目の疲れや充血を伴う
原因:ストレスや緊張により「肝の気」が上昇しすぎて、頭部に熱や血が集まることで痛みが生じると考えます。
養生法:
- ストレスをこまめに発散(深呼吸・散歩・香りの活用など)
- 夜更かしを避け、十分な睡眠を
- 刺激物(アルコール・辛いもの)を控える
- クールダウンする食材(セロリ、トマト、小松菜など)を取り入れる
おすすめのツボ:▶ 太衝(たいしょう)
足の甲、親指と人差し指の骨の間にあるツボ。肝の熱を鎮め、イライラや頭痛を緩和します。
💧痰湿タイプ
特徴:
- 頭が重だるい、しめつけるような痛み
- 雨の日や湿気で悪化しやすい
- むくみ、吐き気、胃腸の不調を伴う
原因:「脾」の機能が弱くなり、体内に余分な水分(湿)が停滞することで、気血の流れが悪くなり頭痛を引き起こします。
養生法:
- 湿を排出する食材(ハトムギ、とうもろこし、黒豆)を取り入れる
- 冷たい飲食、甘いものを控える
- 軽い運動で汗をかく習慣をつける
- 食べすぎや飲みすぎに注意し、胃腸を休ませる
おすすめのツボ:▶ 豊隆(ほうりゅう)
すねの外側、膝と足首の中間あたりにあるツボ。体内の「痰湿」を取り除き、頭の重さやだるさを改善します。
西洋医学からみた片頭痛
西洋医学では、片頭痛は「脳の血管が一時的に拡張すること」や「神経伝達物質の異常(特にセロトニン)」が関係しているとされています。
主な症状
- 片側または両側にズキンズキンとした拍動性の痛み
- 光や音に敏感になる(音・光過敏)
- 吐き気、嘔吐、視覚障害(前兆)を伴うことも
- 数時間〜数日続く
主な原因
- ストレス・睡眠不足・寝すぎ
- 空腹やカフェイン離脱
- 月経やホルモンの変動
- 気圧・天候の急な変化
- チョコ・赤ワインなどの特定の食べ物
✅片頭痛を軽減する西洋医学的セルフケア
- 日光を浴びる:セロトニン(幸せホルモン)を安定させる
- 軽い有酸素運動:血流を促進し、自律神経のバランスを整える
- 規則正しい睡眠:寝不足も寝すぎも片頭痛の誘因になるため、睡眠の質を大切に
- カフェインの取りすぎに注意:摂取量を一定に保つ
- 食べ物に注意:チョコレートや赤ワイン、チーズなどは人によって誘因になることも
- 生理周期の把握:女性の場合、月経前後に片頭痛が出やすいため、スケジュールを意識
- 気圧の変化に備える:天気の悪い日は予定に余裕を持つ、早めの休息を心がける
まとめ
「片頭痛=薬」だけでなく、体質に合わせたセルフケアを取り入れることで、根本的な改善につながります。日常の中に少しずつ東洋医学の視点を取り入れて、あなた自身のからだの声に耳を傾けてみませんか?
参考文献
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「片頭痛」
- 東洋医学概論(医歯薬出版)