
妊娠率アップ&流産予防にも!妊活・妊娠期のビタミンD完全ガイド
妊活中のビタミンDの必要性について
妊活中や妊娠期の女性にとって、ビタミンDは妊娠の成立から赤ちゃんの健康維持まで、多くの役割を担っています。しかし、日本人女性は日照時間や食習慣の影響で不足しやすく、不妊・流産・胎児の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。
ここでは、不妊期から新生児期まで、ビタミンDの重要性を解説します。
ビタミンDの働き
骨の形成・成長だけでなく、免疫機能や細胞分化、ホルモン調整にも関与しています。また、子宮内膜の環境を整え、受精卵の着床を助ける働きがあります。
不妊とビタミンD
不妊治療中の日本人女性では、9割以上がビタミンD不足との報告があります。血中ビタミンD濃度が低いと、卵子の質や数、着床率、妊娠率が低下する傾向があります。PCOS(多嚢胞卵巣症候群)などの排卵障害とも関連し、ビタミンD補充で治療成績が向上した例もあります。
流産とビタミンD
妊娠初期にビタミンDが不足していると、流産リスクが約2.5倍に増加するとの報告があります。不足は免疫調整不全や胎盤形成不全を引き起こし、受胎維持が困難になる可能性があります。妊娠初期の免疫寛容(胎児を異物とみなして排除しない働き)にもビタミンDが関与します。
妊娠中とビタミンD
妊娠中は、母体と胎児の骨形成・成長、免疫機能の維持にビタミンDが必要です。ビタミンDが十分にあると、妊娠率・着床率・出生率が高まる傾向があります。日本人妊婦では血中濃度が不足している割合が非常に高く、積極的な摂取が推奨されます。
新生児への影響
妊娠中の母体ビタミンD不足は、新生児のくる病や低カルシウム血症のリスクを高めます。最近の研究では、母体の不足が児の肥満や成長障害、アレルギー(喘息・アトピー)リスクにもつながる可能性が示唆されています。
推奨されるビタミンD摂取量(不妊〜新生児期共通)
妊娠前(妊活中)
- 目安量:8.5 µg(約340 IU)
- 耐容上限量:100 µg(約4,000 IU)
- 補足:日本人女性の実際の摂取量は5〜6 µg程度と不足傾向
妊娠中(全期間)
- 目安量:8.5 µg(約340 IU)
- 耐容上限量:100 µg(約4,000 IU)
- 補足:妊娠初期は免疫調整、後期は胎児の骨形成・成長に重要
授乳期(産後)
- 目安量:8.5 µg(約340 IU)
- 耐容上限量:100 µg(約4,000 IU)
- 補足:母乳を通して新生児へ十分に届ける必要あり
学会・研究推奨量
- 推奨量:10〜20 µg(約400〜800 IU)
- 耐容上限量:記載なし
- 補足:骨代謝維持・出生児骨密度向上のための推奨(日本骨粗鬆症学会・海外研究)
日本人女性の実際の摂取量は5〜5.6µg程度で十分量に満たないことが多いです。妊娠中の推奨量は変わらないが、積極的な摂取が推奨されています。食事(魚・キノコ類)や日光浴、必要に応じてサプリメントでの補給が有効です。
まとめ
ビタミンDは、不妊改善から流産予防、赤ちゃんの健康維持まで広く関与する栄養素です。血中濃度をチェックし、食事(魚・きのこ類)、日光浴、必要に応じたサプリメントで不足を防ぎましょう。妊活中・妊娠中は、医師や管理栄養士に相談しながら適正な摂取を心がけることが大切です。
📚参考文献
- 産科と婦人科 2023年9号 p.949
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
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