治療院ブログ

2023年09月の投稿記事

子宮内膜が薄くなる原因と改善法

投稿日:

子宮内膜コンパクション

胚移植の前に子宮内膜が薄くなった

のはどうしてですか?と患者さまからよく相談をうけます。

 

心配しないで大丈夫です!

子宮内膜のコンパクションという現象が起こっています。

 

 

1.子宮内膜コンパクションとは

子宮内膜のコンパクションという言葉を耳にしたことがあるでしょうか。

これは、特に体外受精と胚移植のプロセスで非常に重要なステップです。子宮内膜のコンパクションは、子宮内膜の細胞が密集して凝縮する現象を指し、子宮内膜の厚さが減少しますが、細胞の数そのものは減少するわけではありません。

 

2.妊娠に与える影響

黄体ホルモンの薬を使用すると、このコンパクションが促進され、結果的に妊娠しやすい状態が整います。コンパクションが子宮内膜を受精卵が着床しやすい状態に変化させ、それが妊娠率を向上させる要因となります。

 

3.黄体ホルモンとコンパクション

黄体ホルモンの薬を用いてコントロールすることができます。黄体ホルモンの薬を使うことで、子宮内膜の細胞が15%20%程度密集し、理想的な着床のための環境が整うと言われています。黄体ホルモンは、着床を促進し、妊娠を維持し、流産を防ぐ役割を持っています。

 

4.研究結果と妊娠率

複数の研究や報告が、このコンパクション現象と妊娠率の間にポジティブな相関関係があることを示しています。特に、プロゲステロンの投与後に子宮内膜が10%程度薄くなった場合、継続妊娠率は52%に上昇するというデータが示されています。

 

5.プロゲステロン抵抗性の問題

黄体ホルモンの分泌はあるものの、子宮内膜がこれを適切に「キャッチ」できない場合、黄体機能不全の原因となり得る。これはプロゲステロンに対する抵抗性として知られ、子宮内膜のコンパクションが不十分であることが一因とされています。

 

6.ホルモンのバランスの重要性

子宮内膜のコンパクションが正常に進行するには、エストロゲンとプロゲステロンのバランスが非常に重要です。これらのホルモンバランスが保たれて初めて、受精卵は健康な状態で着床し、妊娠が継続することができます。

 

移植の前は、鍼灸で内膜の質をあげていくことができます。

お気軽にご相談ください。

 

参考文献

凍結胚移植:子宮内膜の準備を成功させるための証拠に基づくマーカー.2020113;2(248):251-10.DOI:1016.2019/j.fertnstert.12.008.

 

子宮内膜環境が良くなり妊娠に至った患者さまの声(一部紹介)

子宮内膜5ミリ以下でしたが鍼灸レーザーで内膜が厚くなり妊娠 30歳

 

39歳 鍼灸で6ミリの子宮内膜が向上 胚盤胞移植で陽性反応

 

6mmだった子宮内膜が8mmに育ち胚移植で妊娠 41歳

このページのトップへ

胚移植後の食事と水分摂取:着床を助け、赤ちゃんを育むための全ガイド

投稿日:

「胚移植後、何を食べたらいいんだろう?」
「着床のために、特別な食事や、食べてはいけないものってあるの?」

胚移植後の数週間は、着床を待ち、新しい命の可能性を育む、妊活中でも特にデリケートで大切な時期です。この期間の食事や水分摂取は、妊娠の成功とその後の健康な妊娠生活をサポートするために非常に重要だと考えられています。

今回は、最新の知見と研究に基づき、胚移植後に積極的に摂りたい栄養素、食事のポイント、そして注意すべきことについて詳しく解説します。無理なく、そして美味しく、赤ちゃんを迎える準備を進めましょう。

着床のカギを握る栄養素と地中海型食生活

着床には、子宮内膜が適切な状態であることが不可欠です。子宮内膜は粘膜組織であり、その機能維持には正常な代謝が求められます。

🥩着床と胎児の発育の要「鉄分」

鉄分は、子宮内膜の代謝に深く関わっています。鉄が欠乏すると、子宮内膜の構造や機能に異常をきたし、着床しづらい状態になる可能性があります。

また、妊娠中は血液量が増加するため、母体だけでなく、胎児の成長にも鉄分が不可欠です。不足すると、子宮内胎児発育遅延のリスクも指摘されています。

鉄分を多く含む食材: 赤身の肉(牛肉、鶏肉など)豆類、ほうれん草、小松菜、プルーン、アサリなど。

摂取の注意点: 鉄分を一度に大量に摂取すると、お腹を下す原因になることがあります。特に胃腸が弱い方は、無理に多く摂ろうとせず、消化に負担をかけないよう、バランス良く摂取することを心がけましょう。過度な摂取は消化に体力や血流を奪い、かえって体に負担をかけることもあります。

🥛赤ちゃんを育むその他の重要な栄養素

赤ちゃんの体を作る基本的な材料はタンパク質です。タンパク質を含め、以下の栄養素も健康な着床と胎児の発育をサポートするために欠かせません。

  • 葉酸: 胎児の神経管閉鎖障害のリスクを減らすために不可欠。緑黄色野菜、柑橘類、アボカド、豆類、全粒穀物、レバーなどに多く含まれます。
  • カルシウム: 胎児の骨と歯の形成に必要。乳製品、小魚、豆腐、小松菜、ブロッコリーなどに含まれます。
  • オメガ‑3脂肪酸(DHA・EPA): 炎症を抑え、ホルモンバランスを整える効果が期待され、胎児の脳や神経の発達にも重要。サバ、イワシ、サンマなどの青魚や亜麻仁油、チアシードなどに含まれます。

🍋迷ったら「地中海型食生活」を参考に

食べるものに迷ったら、地中海型の食生活を参考にすることをお勧めします。この食事スタイルは、いくつかの研究で妊娠率を向上させる可能性が示唆されています。例えば、2018年のFertility and Sterility誌に掲載された研究では、地中海食パターンを遵守している女性は体外受精の成功率が高い傾向にあると報告されています。

地中海型食生活の主な特徴は以下の通りです。

  • 魚介類を豊富に摂る: 良質なタンパク質とオメガ-3脂肪酸の供給源となります。
  • 野菜、果物、全粒穀物を多く摂る: 食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富です。
  • オリーブオイルを主な油として使用する: 良質な不飽和脂肪酸が豊富です。
  • 豆類、ナッツ類、種実類を適度に摂る: タンパク質、食物繊維、ビタミン、ミネラルが補給できます。
  • 赤身肉や乳製品は控えめに: 摂りすぎに注意し、バランスを重視します。

地中海型の食事は、特定の食材に偏らず、多様な栄養素をバランス良く摂取できるため、着床をサポートし、健康な妊娠へとつながる体づくりに役立つと考えられます。

胚移植後に「避けるべき・注意すべき」食事と水分摂取のポイント

胚移植後は、母体の健康状態がその後の妊娠全体に影響を与えるため、適切な栄養摂取が重要です。しかし、「食べてはいけないもの」というよりも、「避けるべき習慣や過剰な摂取」に意識を向けることが大切です。

1. 水分の摂りすぎに注意

近年、「1日○リットルの水を飲もう」という情報がありますが、水分を必要以上に摂りすぎると、血液が薄まり栄養が子宮まで届きにくくなることがあります。また、羊水も薄まる可能性があります。

水分摂取のポイント: 「飲みすぎず、飲まなさすぎず」を意識しましょう。水のみでなく、お味噌汁や漬物など、日本古来の自然な塩分を適度に取り入れることで体液バランスを保ちやすくなります。

2. 胃腸を冷やさず疲れさせない食事

特に夏場や暑い時期は、冷たい飲み物や食べ物の摂りすぎで、胃腸が弱っていることが多く見られます。胃腸が疲れていると、栄養をしっかり吸収できず、妊娠力も下がってしまう可能性があります。

  • 冷たい飲み物や食事は控えめにし、温かく消化のよいものを選びましょう(例:おかゆ、煮物、味噌汁、温かいスープ)。
  • 消化には想像以上のエネルギーを必要とします。移植後は、そのエネルギーを着床に使ってもらえるよう、胃腸に負担をかけない食事を心がけてください。

3. 糖分(白砂糖)を控える

白砂糖を多く摂取すると、身体のエネルギーをつくるために必要なビタミンB群やミネラルを大量に消費してしまいます。これらの栄養素は、体全体の代謝やホルモンバランスの維持にも関わるため、移植後は特に白砂糖を使った甘いものを控えるのが賢明です。甘味が欲しいときは、甘酒や黒糖、果物を少量にとどめましょう。

4. 血液の質も意識した食事を

脂っこいものや甘いものの摂りすぎは、瘀血(おけつ)と呼ばれる血液の巡りが悪くドロドロした状態を招くことがあります。子宮や卵巣への栄養供給を妨げないよう、シンプルで整った和食中心の食生活がおすすめです。

特定の疾患がある場合の注意点

胚移植後は、母体の健康状態がその後の妊娠全体に影響を与えるため、適切な栄養摂取が重要です。しかし、既存の疾患がある場合は、自己判断せず、必ず医師や栄養士と相談しながら食事を調整してください。

  • 甲状腺機能障害: 鉄分やヨウ素の摂取に注意が必要です。特にヨウ素は、昆布やワカメなどの海藻類に豊富に含まれています。過剰摂取は甲状腺機能に影響を与える可能性があるため、摂取量を調整しましょう。
  • 糖尿病: 血糖値の管理が非常に重要です。バランスの取れた食事を心がけ、医師や栄養士の指導に従いましょう。
  • 高血圧: 塩分の摂取を控え、血圧の管理に注意しましょう。こちらも医師の指導に従うことが大切です。

まとめ:美味しく、無理なく、バランス良く!

胚移植後の食事は、着床と妊娠継続のための大切なステップです。

  • 鉄分をはじめ、葉酸、カルシウム、オメガ-3脂肪酸、タンパク質など、バランスの取れた栄養素を意識して摂りましょう。
  • 迷ったら地中海型の食生活を参考に、魚を中心としたメニューを取り入れてみてください
  • 水分の過剰摂取や冷たい食事、白砂糖、脂っこいものの摂りすぎには注意し、胃腸に負担をかけない消化の良い食事を心がけましょう。
  • 特定の疾患がある場合は、必ず医師や栄養士と相談し、摂取量を調整しましょう。

何よりも大切なのは、「赤ちゃんのために」と栄養を摂ろうと頑張りすぎて、食事がストレスになってしまわないことです。無理なく、自分のペースで食事を楽しみながら、母体の健康をしっかりと支えることが、赤ちゃんの健やかな成長をサポートする上で最も大切です。

体外受精・胚移植後に妊娠しやすい体をつくるための食事と栄養を紹介するイメージイラスト

📚参考文献

胚移植後の食事、あなたに合った最適なバランスを見つけて、心穏やかに過ごしましょう。何か不安なことがあれば、いつでもご相談ください。

宇都宮鍼灸良導絡院では、一人ひとりの体調やお悩みに合わせた丁寧な施術を行っております。鍼灸についての疑問や、お身体の不調についてのご相談もお気軽にどうぞ。ご予約はこちらから可能です。

このページのトップへ

妊娠力を高める!不妊治療中の食事「まごわやさしい」完全ガイド

投稿日:

不妊治療中の大事な栄養素

妊活中の食事で大切なことは、栄養バランスを整えることです。特に以下の栄養素は重要です。

葉酸

妊娠初期に胎児の神経管閉鎖障害を予防するため、妊活中から摂取が推奨されます。ほうれん草、ブロッコリー、レンズ豆、アボカドなどに多く含まれています。

鉄分

貧血を予防し、母体と胎児の健康を保つために必要です。赤身の肉、レバー、ほうれん草、レンズ豆などに含まれます。

オメガ3脂肪酸

脳や神経の発達に必要です。青魚(サバ、サーモン、鯖など)や亜麻仁油、ちあシードなどに含まれます。

ビタミンD

骨や歯の発達、免疫機能のサポートに必要です。太陽の光、魚、卵、ビタミンDを強化した食品などから摂取できます。

カルシウム

骨や歯の発達に必要です。乳製品、緑黄色野菜、小魚、納豆などから摂取できます。

まごわやさしい

「まごわやさしい」は日本人が昔から食べてきた食事に基づく語呂合わせで、妊活中の女性が心がけるべき食生活を指します。

  • 「ま」:豆(豆腐、大豆、納豆)
    良質の植物性タンパク質で、血液の材料になるのはタンパク質
  • 「ご」:ゴマ
    マグネシウム、カルシウム、鉄分、良質な脂質
  • 「わ」:ワカメ(海藻類)
    海のミネラルが豊富。ただし、甲状腺ホルモンに問題のある人は控える必要あり
  • 「や」:野菜(とくに緑黄色野菜)
    ビタミン・ミネラル・繊維・抗酸化物質
  • 「さ」:魚(魚介類)
    低カロリーなタンパク質、青魚はDHAなど良質の脂質
  • 「し」:しいたけ(きのこ類)
    血管のお掃除
  • 「い」:イモ類
    繊維質が多く、便秘解消

この食生活は、栄養的にバランスが取れており、血液をサラサラにして血流をよくしてれる食材を中心としています。

おかあさんやすめ

一方、「おかあさんやすめ」は以下の食材に基づく語呂合わせですが、これらの食材は糖質が多く、血糖値が上がりやすい特徴があります。

  • 「お」:お菓子
  • 「か」:カレーライス
  • 「あ」:アンパン(菓子パン全体)
  • 「さん」:サンドイッチ
  • 「や」:焼きそば
  • 「す」:スパゲティ
  • 「め」:麺類(うどん、ラーメン)

妊活を始める前の多くの人は、「おかあさんやすめ」型の食生活を取り入れていたかもしれませんが、妊活中や妊娠期、産後の授乳期など、女性が一生の中で特に食事に気をつけるべき時期では、「まごわやさしい」型の食生活を心がけることがおすすめです。

地中海料理

地中海料理も、「まごわやさしい」の理念に近い食材を使用しており、健康に良い影響をもたらす可能性があります。地中海料理を取り入れることで、健康的な体を維持し、妊娠に適した体作りをサポートすることができるでしょう。

ストレスの少ない生活、十分な睡眠、適度な運動も妊活には大切です。バランスの取れた食事と共に、心と体の健康を整えることを心がけましょう。

「まごわやさしい」を取り入れた妊活中の理想的な食事内容を図解で説明するイメージイラスト

参考文献

「赤ちゃんが元気に育つ妊娠中からの「食事」と「温活」」小川原智子 料理研究家, イエローハーモニー代表, aromatopia 31(3): 94-97, 2022.

関連記事

宇都宮鍼灸良導絡院では、一人ひとりの体調やお悩みに合わせた丁寧な施術を行っております。鍼灸についての疑問や、お身体の不調についてのご相談もお気軽にどうぞ。ご予約はこちらから可能です。

このページのトップへ

「精子の老化」は他人事じゃない!男性不妊と加齢に向き合う夫婦の妊活

投稿日:

不妊治療は、かつては女性側の問題として捉えられがちでした。しかし、近年では不妊の約半分は男性側に原因があるとも言われ、夫婦で取り組むものという認識が広まりつつあります。それでも、「うちの夫は精液検査で問題なかったから大丈夫」「男性に年齢は関係ないんでしょ?」と、ご主人の協力を得ることに難しさを感じていたり、精液所見だけで安心しているケースは少なくありません。

今回は、意外と知られていない男性の「精子の老化」の事実と、ご夫婦でできる妊活のヒントをお伝えします。

精子の老化は「事実」!その誤解と現実

「精子は毎日新しく作られているから、劣化しないのでは?」

この疑問は、多くの男性が抱く誤解かもしれません。確かに、女性が閉経を迎えることで生殖能力に制限があるのに対し、男性にはそのような明確な「生殖能力の終わり」がないと長らく考えられてきました。

しかし、最近の研究では、男性も加齢の影響を避けては通れないことが明らかになってきています。精子そのものが毎日新しく作られていても、その「質」は、年齢とともに変化していくのです。

男性側の加齢がもたらす健康リスクと妊活への影響

  • 精子の質の低下: 男性は30歳ごろから精液の質が低下し始め、特に精子の数や運動率が減少する傾向があります。
  • 妊娠率の低下: 35歳ごろから、女性側が若くても妊娠率が低下することが知られています。
  • 流産率の上昇: 同様に35歳ごろから、流産率も増加するとの報告があります。
  • 子供への影響の可能性: 男性側の年齢が上がると、生まれてくる子供の統合失調症や自閉症との関連性を示す論文もあり、精子のDNA損傷などが影響している可能性が指摘されています。

女性の「卵子の老化」ほど劇的ではないにせよ、男性の年齢が精子の質や妊娠の可能性に影響を与えるという事実は、真剣に受け止める必要があります。

精液検査だけでは不十分?男性不妊を考える時期と協力の重要性

「精液検査で問題なかったのに、なぜ妊娠しないんだろう?」

もしこのような疑問を抱えているなら、男性側の「隠れた問題」や「精子の老化」が関係しているかもしれません。精液検査は精子の「数」「運動率」「形態」といった基本的な情報を示しますが、精子のDNA品質や酸化ストレスによるダメージなど、加齢に伴う精子の「老化」を正確に判断できません

男性も「30歳」を意識して妊活を

女性ほどのリスク認識が少ないかもしれませんが、上記データからもわかるように、男性も30歳を過ぎたら積極的に不妊治療を考える必要があります。これは決して女性だけの問題ではありません。

  • 男性自身の意識改革: 自分の加齢による精子質低下を認識し、日常生活や習慣に意識を向けることが重要です。
  • 専門家のアドバイス: 精液所見が正常でも妊娠しない場合は、男性不妊専門のクリニックや泌尿器科へ相談を強くお勧めします。精索静脈瘤など、精液検査ではわからない原因が潜んでいる可能性があります。

夫婦で「精子の質」を高める!鍼灸によるアプローチ

男性の加齢と精子の質の低下は重要な情報です。そして、その改善のためにできる方法は多くあります。

鍼灸が男性の精子質向上をサポートする理由

  • 全身の血流改善: 精巣への循環が促され、酸素・栄養が届きやすく、老廃物も排出され、良質精子につながります。
  • 酸化ストレス軽減: 自律神経を整え、リラックスを促すことで、DNA損傷のリスクを抑えます。
  • ホルモンバランス調整: テストステロンなどのホルモン環境を整えるサポートが期待できます。
  • 睡眠の質向上: テストステロン分泌・回復力を促す支援が期待できます。
  • ストレス緩和: 心身のリラックスで、精神面からも妊活をサポートします。

夫婦で取り組む鍼灸=最短の妊娠アプローチ

男性も女性も、お互いの体を知り、生活習慣を見直し、一緒に鍼灸を受けることが妊娠への近道です。質の良い卵子と精子を育むために、パートナーと支え合い、心身のバランスを整えましょう。

まとめ:男性も女性も、加齢と向き合い、未来の家族のために

男性の「精子の老化」は、妊活における重要な要素です。精液検査だけに頼らず、30歳を過ぎたらぜひ夫婦で向き合い、積極的に対策を講じましょう。

宇都宮鍼灸良導絡院では、男性も女性もオーダーメイドの鍼灸施術を通じて、「妊娠しやすい身体」を夫婦でつくるお手伝いをいたします。精子の質に不安がある方、ご主人の協力について悩んでいる方、ぜひ一度当院にご相談ください。明るい未来を一緒に築いていきましょう

男性の加齢と精子の質低下の関係を不妊鍼灸師が解説

参考文献

藤原敏博. (2020). 名医が教える妊活と不妊治療のすべて (1st ed.). 株式会社あき出版.

宇都宮鍼灸良導絡院では、一人ひとりの体調やお悩みに合わせた丁寧な施術を行っております。鍼灸についての疑問や、お身体の不調についてのご相談もお気軽にどうぞ。ご予約はこちらから可能です。

このページのトップへ

妊娠中に鍼灸は大丈夫?ママと赤ちゃんを支える安心・安全な安産ケア

投稿日:

「妊娠中に鍼をしても本当に大丈夫なの?」
「お腹の赤ちゃんに影響はない?」

妊娠中の体調変化に加えて、鍼灸治療を受けることへの不安を感じる妊婦さんは少なくありません。しかし、ご安心ください。私たち宇都宮鍼灸良導絡院では、妊娠初期はもちろん、妊娠20週を過ぎてご出産まで、鍼灸と整体(マッサージ)で、お母さんと赤ちゃんの安産を全力でサポートしています。

近年、妊娠中の鍼灸治療は世界中で注目されており、その安全性と有効性に関する多くのエビデンスが報告されています。今回は、妊娠中の鍼灸治療がなぜおすすめなのか、その具体的な効果と安心の理由を詳しくお伝えします。

妊娠中の不快なマイナートラブル、鍼灸が味方に!

妊娠中は、ホルモンバランスの変化や体の重心の変化、胎児の成長などにより、様々なマイナートラブルが起こりやすくなります。これらの症状は、お母さんの心身に大きな負担をかけ、時にはマタニティライフの質を低下させてしまうことも。

鍼灸治療は、薬に頼らず、お母さんの体を内側から整えることで、これらの不快な症状の緩和や改善に効果的であるとされています。

妊娠中に多く見られるマイナートラブルと鍼灸によるアプローチ‼️

  • 胃の圧迫感や逆流:鍼灸は胃腸の働きを整え、胃の症状を和らげます。
  • 足のむくみ:血行を促進し、余分な水分排出を促します。
  • 腰痛、坐骨神経痛、恥骨痛、首肩こり:筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減します。
  • 切迫早産の恐れ:子宮の緊張を緩和し、安静をサポートします。
  • 貧血:全身の血行を促進し、体質の改善をサポートします。
  • つわりの再発:吐き気や食欲不振を和らげます。
  • 皮膚の変化:血行を改善し、皮膚の代謝をサポートします。
  • 妊娠高血圧症候群:自律神経を整え、血圧の安定化を助けます。
  • 気分のむら:リラックスを促し、精神的な安定をサポートします。
  • 排尿の頻度の増加:膀胱周りの巡りを改善し、症状を緩和します。
  • こむら返り:血行を促進し、筋肉の緊張を和らげます。
  • 妊娠糖尿病:代謝機能のバランスを整えるサポートをします。
  • 便秘:腸の働きを活性化させ、便通を促します。

これらのマイナートラブルが軽減されることで、お母さんのストレスが減り、母胎の骨盤内腔の血流が増加します。これは、赤ちゃんにも栄養がしっかりと行き渡り、健やかな成長をサポートすることにつながります。

鍼灸で安産を目指す!出産とその後のメリット

妊娠中の鍼灸は、単にマイナートラブルを和らげるだけでなく、スムーズな安産と産後の回復にも大きく貢献します。

鍼灸が期待できる具体的な安産効果🤰

  • 冷えの改善と体調を整える:産道が柔らかくなり、出産をサポートします。
  • 陣痛を軽くする:緊張を和らげ、陣痛を促すツボにアプローチします(辻内敬子, 2013)。
  • スムーズに出産できる:体の負担が減り、スムーズなお産につながります。
  • 母乳の出が良くなる:体質を整えることで産後の授乳を助けます。
  • 赤ちゃんの消化器系が強くなる:母体の血流改善が赤ちゃんにも良い影響を与えます。
  • 産後の肥立ちが良くなる:体力の回復が早まり、育児への移行がスムーズになります。

自宅でできる!安産のための「セルフお灸」

鍼灸院での治療と合わせて、ご自宅で毎日「セルフお灸」を行うことも、安産と産後の回復に非常に効果的です。当院では、皆さんの体質や状態に合わせたツボの選び方、安全な温灸のやり方などもご紹介しています。

「安産のためにお灸をやって出産を迎えた子供は健康に育つ」という昔からの知恵もあり、お灸は体質改善やリラックス効果を高め、健やかなお産と産後の回復をサポートしてくれるでしょう。

妊娠中の鍼灸治療は「安心・安全」

「妊娠中に鍼をしてもいいの?」という疑問や不安は当然です。しかし、妊娠中の鍼灸の安全性は、国内外で多数のエビデンスによって裏付けられています。経験豊富な鍼灸師は、妊娠中のデリケートな体に配慮し、妊婦さんには避けるべきツボや刺激量を熟知しています。

宇都宮鍼灸良導絡院では、妊婦さんの状態を常に確認しながら、細心の注意を払って施術を行いますので、どうぞご安心ください。

まとめ:鍼灸で、あなたらしい幸せなマタニティライフを

妊娠中は、喜びとともに心身の大きな変化を経験する特別な期間です。この大切な時期を、不快な症状に悩まされず、できるだけ穏やかに過ごすために、鍼灸治療は強力な味方となります。

鍼灸治療・灸治療・温熱療法・手技(マッサージ)などを組み合わせた総合治療と、ご自宅でのお灸を組み合わせることで、冷えの改善、むくみやだるさの解消、そして安産と産後の回復まで、トータルでサポートすることができます。

あなたのお産が「産後の肥立ちがよいお産」となり、笑顔で赤ちゃんを迎えられるよう、私たち宇都宮鍼灸良導絡院がお手伝いします。どうぞお気軽にご相談ください。

妊娠中のつわりや腰痛に鍼灸が効果的で安全とされる理由を解説

参考文献📚

  • 林真紀子. (2018). 妊婦のマイナートラブルの回避に役立つ. 医道の日本, 77(9): 163-165.
  • 辻内敬子. (2013). 安産のためのつぼ療法. 東京母性衛生学会誌, 29(suppl-2): S(25)-S(30).

妊娠中の体調でお悩みですか?鍼灸治療についてさらに詳しく知りたい、またはご自身の状況で不安なことがあれば、いつでもお気軽にご連絡ください。

宇都宮鍼灸良導絡院では、一人ひとりの体調やお悩みに合わせた丁寧な施術を行っております。鍼灸についての疑問や、お身体の不調についてのご相談もお気軽にどうぞ。ご予約はこちらから可能です。

このページのトップへ

着床不全・不育症と免疫療法【流産予防の新たな選択肢とは?】

投稿日:

「繰り返す流産を防ぐ方法はありますか?」

患者さまからのご質問を受け、「夫リンパ球移植療法」という治療法について調べてみました。この治療法は一時期注目されていましたが、現在は実施例が減少し、情報も限られています。その一方で、一定の条件下では効果が示唆された研究結果もあります。

今回は、最新の文献をもとに、「夫リンパ球移植療法」の仕組みや効果、注意点についてまとめました。

夫リンパ球移植療法とは?

夫リンパ球移植療法は、繰り返す流産(習慣流産)に対する免疫療法の一種です。これは、夫のリンパ球を妻に移植することで、母体の免疫応答を調整し、妊娠を維持しやすくすることを目的としています。

妊娠と母体の免疫の関係

妊娠とは、母体の免疫系にとって「自分とは異なる遺伝子を持つ胎児」を受け入れる特殊な現象です。通常、体は異物を排除しようとしますが、妊娠中は免疫システムが胎児を攻撃しないよう制御される仕組みが働いています。

その鍵となるのが、T細胞(免疫細胞)のバランスです。特に以下の3つが注目されています。

  • 1型ヘルパーT細胞(Th1)
  • 2型ヘルパーT細胞(Th2)
  • 調節性T細胞(Treg)

このバランスが崩れると、母体が胎児を「異物」と判断し、妊娠が継続できなくなることがあります。

どんな時に適応される?

夫リンパ球移植療法は、以下のような条件を満たす方に効果が期待されるとされています。

  • 3回以上の初期流産(習慣流産)
  • 原因が不明で、特に免疫的要因が疑われる
  • 遮断抗体活性が陰性
  • 夫の感染症スクリーニングが陰性であること
  • 年齢が40歳未満(40歳以上は効果が乏しい傾向)

実際の治療効果は?

兵庫医科大学産婦人科学講座の柴原浩章先生による報告では、

  • 免疫療法を受けた140人中、78.6%が妊娠に成功
  • 治療を受けなかった18人では、成功率は30.0%にとどまる

この結果は統計的にも有意差があり、一定の効果があることが示唆されています。また、リンパ球を3回接種すると、ほとんどの症例で「遮断抗体活性」が認められたとされています。

注意すべき点

米国では実施が禁止されている

アメリカでは2002年にFDA(米国食品医薬品局)が実施を全面禁止しており、現在も推奨されていません。
このため、日本国内でも実施例は少なく、情報も限られています。

治療は“輸血”と同様の扱い

この治療法は「リンパ球の移植=輸血療法の一種」とみなされるため、厳格な感染症管理・安全性確保の体制が必要です。

まとめ

夫リンパ球移植療法は、習慣流産に悩む方にとって一つの治療選択肢となる可能性があります。しかしながら、実施には以下のような点に注意が必要です。

  • 効果が示されている条件:初期流産3回以上・免疫要因が疑われる・40歳未満など
  • リスク・制限:アメリカでは禁止、日本でも慎重な扱い
  • 実施にあたって:専門医の判断、安全な医療機関での対応が不可欠

「妊娠は、母体の免疫システムと胎児の絶妙なバランスによって成立する現象」。だからこそ、免疫の調整は流産予防の一つの可能性として注目されています。治療の選択にあたっては、信頼できる医療機関でよく相談し、ご自身で納得して決断することが何より大切です。

着床不全や不育症の原因としての免疫異常とその治療法を解説する図解

参考文献

  • 柴原浩章 (2018). 「夫リンパ球移植療法」. 実践臨床免疫学. 中外医学者, 363-366.
  • Wegmann TG. Placental immunotrophism: Maternal T cells enhance placental growth and function. Am J Reprod Immunol. 1987; 15: 67-70. OFI
  • Raghupathy R. Th1-type immunity is incompatible with successful pregnancy. Immunol Today. 1997; 18:478-82.
  • Shima T, Inada K, Nakashima A, et al. Paternal antigen-specific proliferating regulatory T cells are increased in uterine-draining lymph nodes just before implantation and in pregnant uterus just after implantation by seminal plasma- Spriming in allogeneic mouse pregnancy. J Reprod Immunol. 2015; 108: 72-82.
  • Beer AE, Quebbeman JF, Ayers JWT, et al. Major histocompatibility complex antigens, maternal and paternal immune responses, and chronic habitual abortions in humans. Am J Obstet Gynecol. 1981; 141:987-99

関連記事

宇都宮鍼灸良導絡院では、一人ひとりの体調やお悩みに合わせた丁寧な施術を行っております。鍼灸についての疑問や、お身体の不調についてのご相談もお気軽にどうぞ。ご予約はこちらから可能です。

このページのトップへ