
年齢別(30代・40代)に見る妊活プランと注意点
妊活を始めるタイミングは人それぞれですが、実は年齢によって妊活の進め方は変わってきます。ここでは、30代前半・30代後半・40代の3つの世代に分けて、それぞれの妊活プランをご紹介します。
年齢によって妊活プランが違う理由とは?
妊活を考える際に、年齢を無視することはできません。以下の3つの理由から、年齢ごとに妊活の進め方を見直す必要があります。
1. 妊娠率は年齢とともに低下する
自然妊娠でも不妊治療でも、年齢を重ねると妊娠する確率は低下していきます。特に35歳を超えると自然妊娠の確率は急激に下がり、20代の半分程度まで落ち込むというデータもあります。そのため、年齢に応じて適切なタイミングで妊活プランを立てることがとても重要です。
2. 原因不明の不妊も増える
年齢が上がることで、排卵や卵管、精子を取り込むピックアップ能力などが低下し、明確な異常が検査で見つからなくても妊娠しづらくなるケースがあります。こうした“原因不明”の不妊に対応するには、身体づくりと同時に、体外受精なども早めに検討する必要があります。
3. 流産のリスクが高まる
年齢が高くなると、流産率も上昇します。35〜39歳では35歳未満の約4倍、40歳以上では約9倍になるとも言われています。その主な原因は、受精卵の染色体異常とされており、年齢とともにその割合が高くなる傾向にあります。特に妊娠初期の流産の多くは、赤ちゃんの染色体異常によるものです。
30代前半の妊活プラン
この時期は妊娠率も比較的高く、焦らず自分のペースで妊活をスタートしやすい時期です。
ステップ
① セルフタイミング法(3〜6周期)
➤ 妊娠しやすい身体づくりを同時にスタート
- 栄養バランス
- ストレスケア
- 運動
- 睡眠
- 鍼灸
② 検査(状態のチェック)
- 血液(ホルモン)検査
- 超音波検査(男女)
- 子宮卵管造影検査
- 精液検査
- AMH検査
③ 病院でのタイミング法(3〜6回)
④ 人工授精(3〜4回)
⑤ 体外受精・顕微授精
身体づくりは妊娠力の土台。鍼灸などで身体を整えながら、正しいステップで進みましょう。
30代後半の妊活プラン
35歳を過ぎると妊娠率は徐々に下がるため、少しスピード感を持って取り組むことが大切です。
ステップ
① セルフタイミング法(1〜3周期)
➤ 病院選びと身体づくりを並行してスタート
- 栄養
- 運動
- ストレスケア
- 睡眠
- 鍼灸
② 検査
- ホルモン(血液)検査
- 超音波検査(男女)
- 子宮卵管造影検査
- 精液検査
- AMH検査
③ 病院でのタイミング法(1〜3回)
④ 人工授精(1〜3回)
⑤ 体外受精・顕微授精
将来的に体外受精や顕微授精へステップアップできる医療体制があるかどうか、病院選びはとても重要です。自分に合ったサポート体制を持つ病院を選びましょう。
40代の妊活プラン
40代の妊活はスピードと正確な判断がカギになります。同時に、前向きな身体づくりが成功の可能性を高めます。
ステップ
① 病院選びと妊娠しやすい身体づくりをすぐに開始
- 栄養
- 運動
- ストレスケア
- 睡眠
- 鍼灸
① 病院でのタイミング法(0〜2回)と検査を並行実施
- ホルモン(血液)検査
- AMH検査
- 超音波検査
- 子宮卵管造影検査
- 精液検査
③ 人工授精(0〜2回)
④ 体外受精・顕微授精(IVF・ICSI)
妊娠のカギは、”良い状態の卵子と精子が出会うこと”。特に重要なのが卵子の質であり、それには身体全体の健康が関わっています。鍼灸は、卵子と精子の質を整えるサポートとしても注目されています。また、40代は流産・早産・妊娠高血圧症候群などのリスクが高まるため、妊娠前から身体を整えておくことがとても大切です。
とはいえ、鍼灸に通われている方の中には、40代で自然妊娠・体外受精ともに妊娠された方がたくさんいます。年齢だけにとらわれず、自分の身体と向き合いながら進んでいきましょう。
まとめ
年齢によって妊活の進め方は変わりますが、共通して大切なのは「早めの行動」と「身体づくり」です。正しい知識を持って、自分に合ったサポートを選ぶことが、妊娠への近道です。
妊活=健康づくり。今から始められること、見直せること、ぜひひとつずつ取り入れてみてください。