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妊活と抗酸化|卵子・精子と酸化ストレス、食事・サプリの考え方

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「妊活中は抗酸化サプリを飲んだ方がいい?」「抗酸化を意識すれば卵子の老化を防げる?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

酸化ストレスは卵子や精子を含む生殖機能との関連が研究されていますが、抗酸化サプリを飲めば妊娠しやすくなる、卵子の加齢変化を防げるという単純なものではありません。

妊活中の抗酸化対策で大切なのは、特定の成分に頼ることではなく、食事・睡眠・運動などを含めて、酸化と抗酸化のバランスが保たれやすい生活を整えることです。

この記事の要点まとめ
  • 活性酸素は悪いものではなく、排卵や受精など正常な生理反応にも関わっています。
  • 問題になるのは、活性酸素と身体の抗酸化能力のバランスが崩れた「酸化ストレス」です。
  • 酸化ストレスは卵子や精子、生殖機能との関連が研究されていますが、抗酸化サプリだけで妊娠率を高められるとは断定できません。
  • 亜鉛・セレン・野菜や果物など、さまざまな食品を組み合わせることが基本です。
  • サプリメントの過剰摂取や重複には注意し、不妊治療中は主治医にも確認しましょう。

活性酸素と酸化ストレスとは?

活性酸素は、私たちが酸素を使ってエネルギーをつくる過程などで自然に発生します。

「活性酸素=身体に悪いもの」というイメージがあるかもしれませんが、活性酸素は細胞内の情報伝達や免疫反応などにも関わっており、完全になくせばよいものではありません。

問題になるのは、活性酸素の産生が増えたり、身体の抗酸化能力が追いつかなくなったりして、バランスが崩れることです。

この状態を「酸化ストレス」と呼びます。

酸化ストレスが過剰になると、脂質・タンパク質・DNAなどの細胞成分が影響を受ける可能性があります。

妊活と酸化ストレスの関係

酸化ストレスは、男女ともに生殖機能との関連が研究されています。

女性では卵子や卵巣機能との関連が研究されている

女性では、酸化ストレスと卵胞形成、卵子の成熟、排卵、受精、胚発育などとの関連が研究されています。

ただし、酸化ストレスだけが不妊の原因になるわけではありません。

年齢、卵巣予備能、排卵、卵管、子宮の状態、ホルモン、男性側の要因など、妊娠には多くの条件が関係します。

男性では精子の状態との関連が研究されている

男性では、過剰な酸化ストレスが精子の運動性や細胞膜、DNAなどに影響する可能性が研究されています。

一方で、精子の働きにも一定量の活性酸素が必要とされています。

そのため、男女ともに重要なのは「活性酸素をできるだけ減らすこと」ではなく、酸化と抗酸化のバランスを保つことです。

抗酸化で卵子の老化を防げる?

妊活中に特に誤解されやすいのが、「抗酸化をすれば卵子の老化を防げる」という考え方です。

卵子は女性が生まれる前から卵巣内に存在しており、年齢とともに卵子数の減少や染色体異常の増加など、加齢に伴う変化が起こります。

食事やサプリメントによって、こうした年齢に伴う卵子の変化そのものを止めたり、若返らせたりできるとは現在の医学ではいえません。

一方で、栄養不足を避け、喫煙や極端な睡眠不足など身体への負担となる生活習慣を見直すことは、妊活中の健康管理という意味で大切です。

「卵子を若返らせるため」と考えるよりも、妊娠を目指す時期の身体をできる範囲で整えるという考え方が現実的です。

身体にはもともと抗酸化の仕組みがあります

私たちの身体には、活性酸素による影響を抑えるための抗酸化システムが備わっています。

代表的な抗酸化酵素には、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼなどがあります。

また、食事から摂るビタミンC、ビタミンE、カロテノイド、ポリフェノールなども、酸化と抗酸化のバランスに関係します。

そのため、抗酸化対策は「強い抗酸化成分を外からたくさん摂る」ことではありません。

身体にもともと備わっている仕組みを支えながら、必要な栄養素を不足させないことが基本です。

抗酸化システムを支える亜鉛・セレン

妊活中の食生活では、野菜や果物だけでなく、たんぱく質やミネラルも不足しないようにすることが大切です。

亜鉛

亜鉛は多くの酵素の働きに必要なミネラルで、タンパク質・DNA合成や細胞分裂などに関わっています。

亜鉛を含む食品には、次のようなものがあります。

  • 牡蠣
  • 牛肉・豚肉
  • 魚介類
  • 卵
  • 乳製品
  • 豆類
  • ナッツ類

特に牡蠣は亜鉛を多く含む食品として知られていますが、毎日同じ食品を食べる必要はありません。魚・肉・卵・大豆製品など、さまざまな食品を組み合わせましょう。

セレン

セレンは、グルタチオンペルオキシダーゼなどのセレノタンパク質を構成する栄養素で、酸化による細胞への影響を抑える仕組みや生殖機能などに関わっています。

セレンを含む食品には、次のようなものがあります。

  • 魚介類
  • 肉類
  • 鶏肉
  • 卵
  • 乳製品
  • 穀類

セレンは必要な栄養素ですが、サプリメントなどから過剰に摂取すると健康への影響が生じる可能性があります。

「妊活に良さそうだから」と特定のミネラルだけを大量に摂るのではなく、食事全体のバランスを優先しましょう。

抗酸化を意識した食事は「色」を増やすと続けやすい

食事から摂れる抗酸化成分には、ビタミンC、ビタミンE、カロテノイド、ポリフェノールなどさまざまな種類があります。

そのため、ひとつの「抗酸化食品」に頼るより、色の違う野菜や果物を組み合わせる方が続けやすいでしょう。

赤い食材

トマト、赤パプリカ、いちごなどがあります。トマトにはリコピン、赤パプリカにはビタミンCやカロテノイドなどが含まれています。

緑の食材

ブロッコリー、ほうれん草、小松菜、ピーマンなどがあります。葉酸やビタミンCなどを摂る選択肢にもなります。

黄・橙の食材

にんじん、かぼちゃ、黄パプリカなどがあります。にんじんやかぼちゃにはβカロテンが含まれています。

紫の食材

ブルーベリー、ぶどう、なす、紫キャベツなどがあります。紫色の食品にはアントシアニンなどのポリフェノールを含むものがあります。

「抗酸化作用が強い食材を探す」より、毎日の食卓にいろいろな食品を取り入れることを意識してみましょう。

  • 朝:卵+小松菜のお味噌汁
  • 昼:鶏肉+ブロッコリー+トマト
  • 夜:魚+にんじんやかぼちゃの副菜
  • 間食:果物やナッツを適量

抗酸化サプリは飲んだ方がいい?

妊活中には、CoQ10、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛、セレンなど、さまざまな抗酸化成分を含むサプリメントを目にすることがあります。

これらの成分と女性・男性の生殖機能については多くの研究がありますが、抗酸化サプリメントを飲めば妊娠率や出生率が確実に上がるとまでは現在の研究から断定できません。

また、抗酸化成分は「多いほどよい」わけでもありません。

活性酸素は生殖を含む正常な細胞機能にも関係しており、抗酸化物質を過剰に摂取すると、酸化と抗酸化のバランスが反対方向に崩れる「還元ストレス」が起こる可能性も研究されています。

サプリメントを利用する場合は、次の点に注意しましょう。

  • 複数のサプリメントで同じ栄養素が重複していないか確認する
  • 高用量を自己判断で長期間続けない
  • 食品から摂れる栄養素は、できるだけ食事を基本にする
  • 不妊治療中や薬を服用している場合は医師・薬剤師に確認する
  • 妊娠が判明した後も継続してよい成分か確認する

特に採卵・胚移植など不妊治療中の場合は、自己判断でサプリメントを追加・中止する前に、通院中の医療機関へ確認することをおすすめします。

睡眠や運動も「抗酸化サプリより先に見直したいこと」

抗酸化というと食品やサプリメントに目が向きますが、妊活中の身体づくりでは生活全体を見ることも大切です。

睡眠

睡眠は身体の休息や修復、生活リズムを整えるために欠かせません。

妊活中は治療スケジュールや検索によって就寝時間が遅くなることもありますが、完璧な睡眠を目指す必要はありません。

  • 起床・就寝時間を大きくずらしすぎない
  • 就寝前のスマホや検索時間を少し短くする
  • 夜遅い食事をできるだけ避ける
  • 寝室を暗くし、休みやすい環境をつくる

運動

運動についても、「激しく運動した方が抗酸化になる」というものではありません。

無理のないウォーキング、ストレッチ、軽い筋力トレーニングなど、続けられる範囲で身体を動かすことを意識しましょう。

治療中や採卵前後など、運動量について制限を受けている場合は主治医の指示を優先してください。

妊活中に今日からできる抗酸化を意識した5つの習慣

1. 毎食どこかにたんぱく質を入れる

魚・肉・卵・大豆製品・乳製品などを、偏らないように組み合わせましょう。

2. 色の違う野菜を増やす

トマト、ブロッコリー、小松菜、にんじん、かぼちゃ、パプリカなど、色で選ぶと取り入れやすくなります。

3. 亜鉛・セレンなどのミネラルを不足させない

牡蠣や赤身肉だけに頼らず、魚介類・肉・卵・大豆製品などを組み合わせましょう。

4. 睡眠時間を削りすぎない

妊活の情報収集で夜更かしが続いている場合は、まず就寝前のスマホ時間を少し短くするところからでも構いません。

5. 無理なく身体を動かす

ウォーキングやストレッチなど、日常生活の中で継続しやすい方法を選びましょう。

当院からひとこと

妊活中は、「卵子のためにこれを飲まなければ」「精子のためにもっと抗酸化しなければ」と、サプリメントや食事が新たなプレッシャーになってしまうことがあります。

抗酸化は、一つの食品やサプリメントで完成するものではありません。まずは食事・睡眠・運動など、今の生活の中で無理なく見直せるところから整えていきましょう。

採卵や胚移植などの治療中でサプリメントについて迷う場合は、使用中の薬との兼ね合いもあるため、主治医へ確認することをおすすめします。

当院でよく受けるご相談

Q. 抗酸化サプリを飲めば卵子の質は上がりますか?

A. 一部の抗酸化成分について研究はありますが、飲めば卵子の質や妊娠率が必ず上がるとはいえません。年齢に伴う卵子の変化をサプリメントで止めたり元に戻したりすることもできません。

Q. CoQ10は妊活中に飲んだ方がいいですか?

A. CoQ10と生殖機能については研究されていますが、すべての方に必要とは限りません。不妊治療中の場合は、使用する量や期間も含めて主治医へ相談すると安心です。

Q. 男性も抗酸化を意識した方がいいですか?

A. 精子と酸化ストレスとの関連は研究されています。ただし、男性も抗酸化サプリだけに頼るのではなく、禁煙、睡眠、食事、適度な運動、精巣への過度な熱を避けることなど生活習慣全体を見直すことが大切です。

Q. 野菜ジュースやサプリだけでも抗酸化対策になりますか?

A. 一つの食品や製品だけで必要な栄養素をすべて補うことは難しいため、魚・肉・卵・大豆製品・野菜・果物などを組み合わせることを基本に考えましょう。

Q. サプリメントを何種類も飲んでいますが大丈夫ですか?

A. 同じ亜鉛・セレン・ビタミンなどが重複し、摂取量が多くなっている場合があります。商品ごとの含有量を確認し、不妊治療中や薬を服用している場合は医師や薬剤師へ相談してください。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

妊活中の食事や生活習慣を一緒に見直したい方へ

妊活中は、「何を食べればいいの?」「サプリメントは必要?」「もっと何かした方がいい?」と、毎日の生活について迷うこともあると思います。

抗酸化も、一つの食品やサプリメントだけで考えるのではなく、食事・睡眠・運動・治療状況などを含めて無理なく身体を整えていくことが大切です。

大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、通院中の治療内容や月経周期、お身体の状態を伺いながら、妊活中の身体づくりやコンディション調整をサポートしています。

病院での治療と並行して身体を整えたい方や、食事・睡眠なども含めて今の生活を見直したい方も、お気軽にご相談ください🍀

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