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Day5胚盤胞とDay6胚盤胞はどちらが妊娠しやすい?妊娠率・グレードとの関係

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体外受精で胚盤胞が凍結できたあと、培養結果に「Day5 4BB」「Day6 4AA」などと書かれているのを見て、

  • Day5とDay6ではどちらが妊娠しやすいの?
  • Day6胚盤胞は成長が遅いから良くないの?
  • Day5の4BBとDay6の4AAならどちらが良い?
  • PGT-A正常胚でもDay5とDay6で差がある?

と疑問に思う方は少なくありません。

結論からいうと、これまでの研究では、平均するとDay5胚盤胞の方がDay6胚盤胞より妊娠率・出生率が高い傾向が報告されています。

ただし、これは「Day6では妊娠できない」という意味ではありません。

妊娠の可能性は、胚盤胞になった日だけではなく、胚盤胞のグレード、女性の年齢、胚の染色体の状態、子宮内膜の状態などを含めて考える必要があります。

この記事の要点まとめ
  • Day5は受精後5日目、Day6は6日目に胚盤胞まで発育した胚を指します。
  • 研究全体ではDay5胚盤胞の方が妊娠率・出生率が高い傾向があります。
  • Day6胚盤胞でも妊娠・出産することは十分に可能です。
  • Day5かDay6かだけでなく、AA・AB・BBなどの胚グレードも重要です。
  • PGT-A正常胚に限定すると、Day5とDay6の差が小さくなるという研究もあります。
  • Day6だから「悪い胚」と判断する必要はありません。

Day5胚盤胞・Day6胚盤胞とは?

受精した卵は、細胞分裂を繰り返しながら成長していきます。

一般的には、受精から5~6日ほどで「胚盤胞」と呼ばれる段階まで発育します。

  • Day5胚盤胞:受精後5日目ごろに胚盤胞まで発育した胚
  • Day6胚盤胞:受精後6日目ごろに胚盤胞まで発育した胚

つまり、Day5とDay6の違いは、基本的には胚盤胞まで発育するスピードの違いです。

Day6胚盤胞はDay5胚盤胞より約1日ゆっくり成長した胚ということになります。

なお、胚盤胞の判定や凍結・生検のタイミングは培養施設によって多少異なるため、詳しい評価方法については通院中のクリニックで確認してください。

Day5とDay6ではどちらが妊娠しやすい?

これまでに行われた多くの研究では、Day5胚盤胞の方がDay6胚盤胞より妊娠率や出生率が高い傾向が報告されています。

2025年に発表されたシステマティックレビュー・メタ解析では、10万人以上の単一凍結融解胚盤胞移植を解析した結果、Day5胚盤胞ではDay6胚盤胞と比較して、

  • hCG陽性率
  • 臨床妊娠率
  • 妊娠継続率
  • 出生率

が高い傾向が示されました。

この研究では、出生率についてDay5群の方がDay6群より高いという結果が示されています。

ただし、こうしたデータは「Day5なら何%、Day6なら何%」とすべての人にそのまま当てはめられるものではありません。

年齢、胚のグレード、不妊原因、PGT-Aの有無、移植方法などが異なるため、Day5・Day6だけから個人の妊娠率を予測することはできません。

なぜDay5の方が妊娠率が高い傾向があるの?

Day5胚盤胞は、Day6胚盤胞より早く胚盤胞まで成長した胚です。

胚の発育速度は、胚の発育能力を評価するときのひとつの情報になると考えられています。

また、PGT-Aを行った胚を調べた研究では、Day5胚盤胞の方がDay6胚盤胞より染色体数が正常な「正倍数性胚」の割合が高かったという報告もあります。

2025年に報告された多施設研究でも、PGT-Aを行った胚の正倍数性率は、Day5、Day6、Day7と発育に時間がかかるにつれて低くなる傾向が示されています。

ただし、ここでも重要なのは、発育が遅い=妊娠できないという意味ではないということです。

Day6、さらにはDay7胚盤胞から妊娠・出産に至った例も報告されています。

Day6胚盤胞でも妊娠できる?

Day6胚盤胞でも妊娠・出産することは十分に可能です。

Day5とDay6を比較すると集団全体ではDay5の成績が良い傾向がありますが、Day6胚盤胞にも妊娠につながる胚は多く含まれています。

2026年に報告された研究でも、単一の凍結融解胚盤胞移植を比較したところ、単純な出生率ではDay5が高かったものの、患者背景や胚の条件などを調整した解析では、Day5・Day6で明確な差が確認されなかったと報告されています。

そのため、培養結果に「Day6」と書かれていたからといって、必要以上に落ち込む必要はありません。

Day5・Day6だけでなく「胚盤胞グレード」も重要

胚盤胞を評価するときには、Day5・Day6という発育日数だけではなく、一般的に4AA・4AB・4BBなどの形態評価も使われます。

例えば「4BB」の場合、

  • 「4」=胚盤胞の広がり方
  • 最初の「B」=将来胎児になる内部細胞塊(ICM)の評価
  • 2つ目の「B」=将来胎盤になる栄養外胚葉(TE)の評価

という意味があります。

近年の研究でも、胚盤胞の形態評価は出生率と関連する重要な指標のひとつとされています。

そのため実際の胚選択では、

  • Day5かDay6か
  • 胚盤胞の拡張度
  • 内部細胞塊(ICM)
  • 栄養外胚葉(TE)
  • PGT-Aの結果

など複数の情報を組み合わせて判断されます。

Day5 4BBとDay6 4AAならどちらが良い?

患者さんが特に迷いやすいのが、

「Day5だけれどグレードが低めの胚」と「Day6だけれどグレードが良い胚」のどちらを優先するかという問題です。

例えば、

  • Day5 4BB
  • Day6 4AA

が凍結されている場合です。

単純に「Day5だから4BB」「4AAだからDay6」と、どちらか一つの指標だけで優劣を決めることはできません。

2025年のメタ解析では、質が低めのDay5胚盤胞と質の良いDay6胚盤胞を比較すると、多くの妊娠・出生指標では大きな差が認められませんでした。

つまり、発育速度と胚グレードの両方を合わせて評価することが重要です。

実際にどの胚から移植するかは、胚培養士や医師が、それぞれの胚の状態や治療歴を含めて判断します。

PGT-A正常胚でもDay5とDay6で違う?

PGT-Aを受けている方の場合は、もう一つ重要な視点があります。

PGT-Aで染色体数が正常と判定された「正倍数性胚」だけを比較した研究では、Day5とDay6の成績について結果が一致していません。

Day5正常胚の方が出生率が高かったという研究がある一方で、同じグレードの正常胚で比較するとDay5とDay6で明確な差がなかったとする報告もあります。

このことからも、Day5・Day6は重要な情報のひとつではありますが、それだけで胚の妊娠する力を完全に判断できるわけではありません。

年齢も妊娠率に大きく関係する

胚盤胞移植の妊娠率を考えるうえでは、女性の年齢も重要です。

年齢が上がるにつれて、卵子由来の染色体異常をもつ胚の割合が増えることが知られています。

そのため、同じ「Day5 4BB」であっても、年齢やPGT-Aの結果などによって妊娠の可能性は変わります。

「Day5だから大丈夫」「Day6だから妊娠しにくい」と考えるのではなく、胚の発育日数は数ある評価材料のひとつとしてとらえることが大切です。

Day6胚盤胞しかない場合はどう考える?

「凍結できた胚がすべてDay6だった」と不安になる方もいらっしゃいます。

しかし、Day6まで培養され、移植可能な胚盤胞として凍結できたということ自体が、一定の発育段階まで成長した胚であることを意味します。

Day6胚盤胞から妊娠・出産に至る例は数多くあります。

大切なのはDay6という数字だけを見るのではなく、

  • 胚盤胞のグレードはどうか
  • PGT-Aを行っているか
  • 過去の移植歴はどうか
  • 子宮内膜の状態はどうか
  • どのような移植周期を選択するか

などを主治医と一緒に確認することです。

Day5・Day6についてよくある質問

Day6 4AAよりDay5 4BBの方が良いですか?

一概にはいえません。発育速度ではDay5が有利な要素になりますが、形態評価では4AAの方が良好です。発育日数とグレードの両方を含めて判断します。

Day6は「成長が遅い=質が悪い」ということですか?

必ずしもそうではありません。Day6はDay5より胚盤胞になるまで約1日長くかかったという意味であり、それだけで胚の質が悪いと判断することはできません。

Day6胚盤胞でも出産できますか?

はい。Day6胚盤胞から妊娠し、出産に至る例は多く報告されています。

Day7胚盤胞でも妊娠できますか?

Day7胚盤胞でも妊娠・出産例は報告されています。ただし、研究ではDay5、Day6と比較して正倍数性率や妊娠成績が低くなる傾向があります。

PGT-A正常胚ならDay5・Day6は関係ありませんか?

PGT-A正常胚に限定してもDay5の方が良いとする研究がありますが、同じグレードなら差がみられなかったという報告もあります。PGT-A正常という情報は非常に重要ですが、発育速度や形態評価なども合わせて検討されます。

まとめ|Day6でも妊娠の可能性は十分にある

Day5胚盤胞とDay6胚盤胞を比較すると、研究全体ではDay5胚盤胞の方が妊娠率・出生率が高い傾向が示されています。

しかし、Day6だから妊娠できないわけではありません。

実際の妊娠の可能性には、

  • Day5・Day6などの発育速度
  • 4AA・4BBなどの胚盤胞グレード
  • 胚の染色体の状態
  • 女性の年齢
  • 子宮内膜や移植条件

など多くの要素が関係しています。

培養結果に「Day6」と書かれていると不安になるかもしれませんが、Day6という一つの数字だけで胚の可能性を判断しないことが大切です。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

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