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子宮内膜増殖症で食べてはいけないものはある?食事・体重管理と受診の目安

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「子宮内膜増殖症と診断されたけれど、食べてはいけないものはあるの?」「甘いものや大豆は控えた方がいい?」「体重を減らせばよくなるの?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。

先に結論からお伝えすると、子宮内膜増殖症だからといって、全員が避けなければならない特定の食品が決められているわけではありません。

また、「この食品を食べたから子宮内膜増殖症になった」と考える必要もありません。

一方で、子宮内膜増殖症は、排卵が少ない状態やホルモン環境、肥満などと関係することがあります。そのため、体重が高めの方やPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)などで排卵が不規則な方では、治療とあわせて食事や生活習慣を見直すことが勧められる場合があります。

この記事では、子宮内膜増殖症で食べてはいけないものはあるのか、食事と体重管理の考え方、子宮内膜増殖症が起こる原因、受診や治療が必要な理由についてわかりやすく解説します。

この記事の要点まとめ
  • 子宮内膜増殖症だからといって、特定の食品を完全に禁止する必要があるとはされていません。
  • 子宮内膜増殖症は、エストロゲンの作用に対してプロゲステロンの作用が十分でない状態が続くことなどと関係します。
  • 肥満、無排卵、PCOS、更年期前後、ホルモン補充療法の内容などが関係する場合があります。
  • 体重が高めの方では、無理のない体重管理が勧められることがあります。
  • 体重を減らすことだけで子宮内膜増殖症が治るとは言えないため、必要な婦人科治療や経過観察を続けることが大切です。
  • 月経量が多い、不正出血がある、閉経後に出血したなどの場合は、食事だけで様子を見ず婦人科で相談しましょう。

子宮内膜増殖症とは?

子宮内膜増殖症とは、子宮の内側を覆っている「子宮内膜」が通常よりも過剰に増殖する病気です。

子宮内膜は、月経周期に合わせてエストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンの影響を受けています。

通常はエストロゲンによって子宮内膜が厚くなり、排卵後に分泌されるプロゲステロンが子宮内膜の状態を調整します。

ところが、排卵が起こらない状態が続くなどして、エストロゲンの作用に対してプロゲステロンの作用が十分でない状態が続くと、子宮内膜が過剰に増殖することがあります。

子宮内膜症とは別の病気です

名前が似ているため混同されやすいのですが、子宮内膜増殖症と子宮内膜症は別の病気です。

子宮内膜増殖症は、子宮の「内側」にある子宮内膜が過剰に増殖する病気です。

一方、子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が卵巣や腹膜など子宮以外の場所に存在し、月経痛や骨盤痛、不妊などにつながることがある病気です。

食事についても分けて考える必要があります。

関連記事:子宮内膜症で食べてはいけないものはある?食事と炎症の関係を解説

子宮内膜増殖症はなぜ起こる?

子宮内膜増殖症では、エストロゲンによる刺激が長く続き、それに対してプロゲステロンの作用が十分でない状態が重要な要因の一つと考えられています。

そのような状態につながる背景として、次のようなものがあります。

  • 排卵が不規則、または無排卵の状態が続いている
  • PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)がある
  • 閉経が近く、排卵が不規則になっている
  • 肥満がある
  • プロゲステロンによる保護が十分でない状態でエストロゲン製剤を使用している
  • タモキシフェンなど一部の薬剤を使用している

ただし、これらの要因があれば必ず子宮内膜増殖症になるわけではありません。

原因や背景は一人ひとり異なるため、自己判断せず婦人科で確認することが大切です。

PCOSや無排卵との関係

月経があるからといって、毎回必ず排卵しているとは限りません。

PCOSなどによって排卵が起こりにくい状態が続くと、排卵後に増えるプロゲステロンが十分に分泌されず、子宮内膜がエストロゲンの影響を長く受ける場合があります。

「月経が2~3か月来ないことがある」「月経周期がかなり長い」といった場合は、食事だけで整えようとせず、排卵の状態についても婦人科で相談しましょう。

関連記事:多嚢胞性卵巣症候群とは?症状と糖尿病リスクの関係

子宮内膜増殖症で食べてはいけないものはある?

現時点では、子宮内膜増殖症の方が絶対に食べてはいけないと決められている特定の食品はありません。

「肉は禁止」「甘いものは禁止」「大豆はエストロゲンに似ているから禁止」など、一つの食品だけに原因を求める必要はありません。

また、特定の食品を除くだけで子宮内膜増殖症が治るとも言えません。

食事で大切なのは、「何を完全に禁止するか」よりも、現在の体重や排卵、血糖代謝なども考えながら、食生活全体を整えていくことです。

食べてはいけないものより「続きすぎていないか」を見直しましょう

特定の食品を子宮内膜増殖症の原因と考えることはできませんが、体重管理や全身の健康という観点から、次のような食生活に偏っていないか確認してみましょう。

  • 砂糖を多く含む飲み物を毎日のように飲んでいる
  • 菓子パンやお菓子だけで食事を済ませることが多い
  • 揚げ物や脂質の多い料理が続いている
  • 外食や加工食品が多く、野菜がほとんどない
  • 食事を抜いた反動で夜にたくさん食べることが多い
  • 極端な糖質制限と過食を繰り返している

これらを一切食べてはいけないという意味ではありません。

「毎日続いていないか」「量が多くなりすぎていないか」という視点で見直すことが大切です。

子宮内膜増殖症では体重管理が大切なの?

子宮内膜増殖症と体重の関係を理解するうえで重要なのが、脂肪組織とエストロゲンの関係です。

脂肪組織では、ホルモンをエストロゲンへ変換する働きがあります。

そのため、肥満がある場合には、子宮内膜がエストロゲンの影響を受けやすくなることがあり、子宮内膜増殖症のリスク要因の一つとされています。

海外の診療ガイドラインでも、体重が高めの方では、治療とあわせて体重管理について相談することが勧められています。

「痩せれば治る」という意味ではありません

ここで注意したいのは、減量だけで子宮内膜増殖症を治療できるわけではないということです。

体重を減らすことで子宮内膜増殖症が改善する可能性について研究されていますが、現時点では、どの程度減量すれば増殖症が改善するのかを明確に示す十分な研究はありません。

子宮内膜増殖症と診断されている場合は、体重管理だけに頼らず、主治医から指示されたホルモン治療や定期的な検査を続けることが重要です。

標準体重や低体重の方が無理に減量する必要はありません

「体重管理が大切」と聞くと、子宮内膜増殖症になった方全員が体重を減らした方がよいように感じるかもしれません。

しかし、すでに適正な体重の方や低体重の方が、さらに食事量を減らす必要はありません。

特に妊活中は、極端なダイエットやエネルギー不足によって排卵や月経に影響する可能性があります。

体重管理が必要かどうかは、一律ではなく、現在のBMI、月経・排卵の状態、血液検査、持病などを含めて考えることが大切です。

関連記事:妊活中のダイエットはどうする?妊娠しやすい体づくりと安全な減量方法

子宮内膜増殖症の食事で意識したいこと

子宮内膜増殖症専用の食事療法が確立されているわけではありません。

そのため、「子宮内膜に良い食品」だけを探すよりも、主食・主菜・副菜を組み合わせ、必要な栄養を極端に不足させない食事を基本にしましょう。

主食を完全に抜かない

体重や血糖が気になると、「ごはんやパンを全部やめた方がよいのでは」と考える方もいます。

しかし、糖質は身体に必要なエネルギー源でもあります。

完全に抜くのではなく、食べる量を調整したり、麦ごはん、雑穀ごはん、玄米など食物繊維を摂りやすい主食を取り入れたりするとよいでしょう。

たんぱく質を毎食意識する

魚、肉、卵、大豆製品などから、たんぱく質を摂りましょう。

ダイエット中だからといって野菜だけで食事を済ませると、必要なエネルギーやたんぱく質が不足しやすくなります。

野菜・きのこ・海藻・豆類を取り入れる

野菜、きのこ、海藻、豆類などは、食物繊維やビタミン、ミネラルを補いやすい食品です。

毎食完璧にそろえようとせず、味噌汁に野菜やきのこを加える、外食では小鉢やサラダを一品追加するなど、続けやすい方法から始めましょう。

甘い飲み物を習慣にしている場合は見直す

ジュース、加糖コーヒー、甘い紅茶などは、飲み物だけでも糖分やエネルギー量が増えやすくなります。

毎日飲んでいる場合は、水、麦茶、緑茶など無糖の飲み物へ一部を置き換えるだけでも食生活を整えやすくなります。

血糖値も意識した方がいい?

子宮内膜増殖症のすべての方に「血糖値を下げる食事」が必要なわけではありません。

ただし、肥満、PCOS、インスリン抵抗性、糖尿病などがある場合は、体重だけでなく血糖代謝についても医師から管理を勧められることがあります。

その場合も、糖質を完全に抜くのではなく、次のような方法が取り入れやすいでしょう。

  • 甘い飲み物を毎日飲む習慣を減らす
  • 主食だけの食事にせず、たんぱく質や野菜を組み合わせる
  • 菓子パンだけで昼食を済ませない
  • 野菜、きのこ、海藻、豆類などから食物繊維を摂る
  • 食事を極端に抜いて、夜にまとめて食べることを避ける

血糖値やHbA1cに異常がある場合は、食事だけで自己管理しようとせず、医師や管理栄養士に相談しましょう。

大豆や豆腐は食べない方がいい?

大豆に含まれるイソフラボンは、エストロゲンに似た構造を持つことから、「子宮内膜増殖症なら大豆を避けた方がいいのでは」と心配されることがあります。

しかし、通常の食品として摂る豆腐、納豆、味噌などの大豆食品を、子宮内膜増殖症だからという理由だけで一律に禁止する必要があるとはされていません。

一方で、食品として食べることと、高濃度のイソフラボンなどをサプリメントとして摂ることは分けて考える必要があります。

イソフラボンサプリメントと子宮内膜への影響については研究結果が一定しておらず、子宮内膜増殖症を改善する目的で使用することも勧められません。

ホルモン治療中の方や、更年期症状を目的としたサプリメント・健康食品を利用している方は、商品名や成分を主治医に伝えて確認するとよいでしょう。

子宮内膜増殖症は食事だけで治せる?

食事だけで子宮内膜増殖症を治療することはできません。

子宮内膜増殖症には、「異型を伴わない子宮内膜増殖症」と、「異型を伴う子宮内膜増殖症(EINを含む)」などがあり、タイプによって将来のリスクや治療方針が異なります。

異型を伴わない場合

異型を伴わない子宮内膜増殖症では、状態によってプロゲステロン製剤や、レボノルゲストレルを放出する子宮内システム(LNG-IUS)などを用いた治療が検討されます。

経過観察となる場合もありますが、子宮内膜が正常な状態に戻っているかを確認するため、定期的な子宮内膜の検査が必要になります。

異型を伴う場合

異型を伴う子宮内膜増殖症では、子宮体がんへ進行するリスクや、すでにがんが併存している可能性も考慮して治療方針を決めます。

妊娠希望がない場合には子宮摘出術が検討されることがあり、将来妊娠を希望している場合には、条件によって妊孕性を温存するホルモン治療と厳密な経過観察が検討されることがあります。

食事や生活習慣は大切ですが、病理検査でどのタイプなのかを確認し、適切な治療と経過観察を受けることが最優先です。

どんな症状があったら婦人科を受診した方がいい?

子宮内膜増殖症でよくみられる症状は、不正出血です。

次のような症状がある場合は、一度婦人科で相談しましょう。

  • 月経量が以前よりかなり増えた
  • 月経が長く続くようになった
  • 月経と月経の間に出血する
  • 月経周期が大きく乱れている
  • 長期間月経が来なかったあとに大量に出血した
  • 閉経したあとに出血した

子宮内膜増殖症以外にも、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、ホルモンの変化など、不正出血にはさまざまな原因があります。

症状だけで子宮内膜増殖症かどうかを判断することはできません。

子宮内膜増殖症はどうやって診断する?

子宮内膜増殖症が疑われる場合には、経腟超音波検査などで子宮内膜の厚さや状態を確認することがあります。

ただし、超音波だけで子宮内膜増殖症の種類まで確定することはできません。

確定診断には、子宮内膜の組織を採取して調べる病理検査が必要です。

検査結果によって治療や経過観察の方法が変わるため、「内膜が厚いと言われた」というだけで食事制限を始めるのではなく、必要な検査について主治医と相談しましょう。

妊活中に子宮内膜増殖症を指摘されたら?

妊娠を希望している方にとって、「子宮内膜の病気」と聞くと不安になると思います。

しかし、子宮内膜増殖症の種類や年齢、排卵の状態、妊娠希望の時期などによって対応は異なります。

特にPCOSなどで排卵が少なく、子宮内膜が長期間エストロゲンの影響を受けている場合には、まず子宮内膜の状態を整えてから妊活を進めることがあります。

また、異型を伴う子宮内膜増殖症で妊娠を希望している場合には、婦人科・婦人科腫瘍専門医・生殖医療専門医などと連携しながら治療計画を立てることが重要です。

「妊活を急ぎたいから治療を後回しにする」のではなく、現在の診断内容を確認したうえで、安全に妊娠を目指せる時期を主治医と相談しましょう。

まとめ

子宮内膜増殖症だからといって、全員が避けなければならない特定の食品が決められているわけではありません。

「何を食べたから子宮内膜増殖症になったのだろう」と自分を責めたり、たくさんの食品を禁止したりする必要はありません。

一方で、子宮内膜増殖症は、無排卵、PCOS、肥満などと関係する場合があります。

体重が高めの方では、食事や運動を含めた無理のない体重管理が勧められることがありますが、減量や食事だけで子宮内膜増殖症を治療できるわけではありません。

主食・主菜・副菜を組み合わせ、甘い飲み物やお菓子、脂質の多い食事などに偏っている場合は、できるところから食生活全体を整えていきましょう。

そして、不正出血、月経量の増加、月経不順などがある場合は、食事だけで様子を見ず婦人科で相談することが大切です。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 子宮内膜増殖症で食べてはいけないものはありますか?

現時点では、子宮内膜増殖症の方全員が避けなければならない特定の食品はありません。特定の食品を完全に禁止するよりも、体重や排卵、血糖代謝なども考えながら食生活全体を整えることが大切です。

Q2. 甘いものは食べてはいけませんか?

甘いものを一切禁止する必要はありません。ただし、甘い飲み物やお菓子を毎日多く摂り、体重増加につながっている場合には、頻度や量を見直すことをおすすめします。

Q3. 大豆や豆腐は控えた方がいいですか?

通常の食品として摂る豆腐、納豆、味噌などを、子宮内膜増殖症という理由だけで一律に禁止する必要があるとはされていません。一方、高濃度のイソフラボンなどを含むサプリメントについては食品とは分けて考え、治療中の場合は主治医に相談しましょう。

Q4. 痩せれば子宮内膜増殖症は治りますか?

肥満は子宮内膜増殖症のリスク要因の一つであり、体重が高めの方では減量を勧められる場合があります。ただし、減量だけで治療できるわけではありません。ホルモン治療や定期的な子宮内膜検査など、主治医から指示された治療・経過観察を続けることが大切です。

Q5. 子宮内膜増殖症と子宮内膜症は同じですか?

別の病気です。子宮内膜増殖症は子宮の内側にある子宮内膜が過剰に増殖する病気です。一方、子宮内膜症は子宮内膜に似た組織が卵巣や腹膜など子宮の外に存在する病気です。

Q6. 不正出血があります。食事を変えて様子を見てもいいですか?

不正出血にはさまざまな原因があります。子宮内膜増殖症の場合には検査や治療が必要になることもあるため、食事だけを変えて長期間様子を見るのではなく、婦人科で相談してください。特に閉経後の出血は早めに受診しましょう。

Q7. 子宮内膜増殖症があっても妊娠できますか?

子宮内膜増殖症の種類や治療内容によって異なります。妊娠を希望している場合には、そのことを主治医に伝えたうえで治療方針を決めることが大切です。異型を伴う場合などでは、専門医のもとで妊孕性温存治療が検討されることもあります。

当院でお伝えしていること

妊活中の方から、「子宮内膜増殖症と言われたので、何を食べない方がよいですか?」と不安になってご相談いただくことがあります。

子宮内膜増殖症は、食事だけで治療する病気ではありません。まずは婦人科で診断されたタイプを確認し、必要な治療や経過観察を受けることが大切です。

そのうえで体重や食生活を見直す必要がある場合も、「これを絶対に食べてはいけない」と食品を増やしすぎるのではなく、毎日の食事を無理なく整えていくことをおすすめしています。

妊活中は、減量を頑張りすぎて必要な栄養まで不足してしまわないことも大切です。現在の治療や妊活の状況に合わせて、無理なく続けられる方法を考えていきましょう。

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この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

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