
妊活中の不正出血はなぜ起こる?不妊との関係と受診の目安
目次
妊活中の不正出血はなぜ起こる?不妊との関係と受診の目安
妊活中に、月経以外のタイミングで出血があると「このまま妊娠に影響しないかな」「ホルモンバランスが乱れているのかな」と不安になる方は少なくありません。
月経以外に起こる性器からの出血は、一般的に不正出血と呼ばれます。
不正出血は一時的なホルモンバランスの乱れで起こることもありますが、子宮や卵巣、腟などの病気が関係している場合もあります。そのため、妊活中の方は自己判断で放置せず、必要に応じて婦人科で確認しておくことが大切です。
不正出血には大きく2つのタイプがあります
不正出血は、原因によって大きく器質性出血と機能性出血に分けて考えられます。
器質性出血
器質性出血とは、子宮・卵巣・腟・子宮頸部などに何らかの病変があり、それが原因で出血している状態を指します。
たとえば、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮頸管ポリープ、子宮内膜症、腟炎、子宮頸部の異常、子宮体部の異常などが関係することがあります。
この場合は、生活習慣の見直しだけで改善を目指すのではなく、婦人科で原因を確認し、必要に応じた検査や治療を受けることが大切です。
機能性出血
機能性出血とは、明らかな子宮や卵巣の病変が見つからず、排卵やホルモン分泌の乱れが関係して起こる不正出血を指します。
特に妊活中の方では、排卵の乱れ、黄体機能の低下、無排卵周期、不妊治療で使用するホルモン剤の影響などによって、不正出血が起こることがあります。
また、強いストレス、睡眠不足、急激な体重減少、過度なダイエット、環境の変化なども、ホルモンバランスに影響することがあります。
妊活中の不正出血とホルモンバランスの関係
女性の月経周期は、主に卵胞ホルモンであるエストロゲンと、黄体ホルモンであるプロゲステロンの働きによって整えられています。
排卵が起こると、排卵後にプロゲステロンが分泌され、子宮内膜を妊娠に適した状態へ整えていきます。
しかし、排卵がうまく起こらない場合や、排卵後のホルモン分泌が不安定な場合、子宮内膜が安定して保たれにくくなり、月経以外のタイミングで出血が起こることがあります。
妊活中に不正出血があるからといって、必ず不妊の原因になるわけではありません。ただし、排卵の乱れやホルモン分泌の乱れが背景にある場合は、妊娠しやすさに関係することがあります。
不正出血が起こりやすい原因
妊活中の不正出血では、次のような原因が関係していることがあります。
- 排卵期出血
- 無排卵周期
- 黄体機能の低下
- 不妊治療で使用するホルモン剤の影響
- 強いストレスや睡眠不足
- 過度なダイエットや急激な体重減少
- 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
- 高プロラクチン血症
- 子宮内膜ポリープや子宮筋腫
- 子宮頸部や子宮内膜の異常
- 妊娠に関連する出血
妊娠の可能性がある時期の出血は、月経なのか、着床に関連する出血なのか、妊娠初期の出血なのかを自己判断するのが難しいことがあります。
妊活中で出血が続く場合や、いつもと違う出血がある場合は、早めに婦人科で相談しておくと安心です。
このような不正出血は早めに婦人科へ
少量の出血が一時的に起こるだけで、すぐに大きな病気を心配しすぎる必要はありません。
ただし、次のような場合は、早めに婦人科で確認することをおすすめします。
- 出血量が多い
- 出血が何日も続く
- 不正出血を繰り返している
- 強い下腹部痛を伴う
- 発熱やめまい、強いだるさがある
- 性交後に出血することが多い
- 妊娠の可能性がある
- 閉経後に出血がある
妊活中の不正出血は、ホルモンバランスだけでなく、子宮や卵巣の状態を知るきっかけにもなります。不安を抱えたまま過ごすよりも、原因を確認しておくことが大切です。
日常生活で見直したいこと
機能性の不正出血では、ストレスや生活リズムの乱れが関係していることもあります。
婦人科で大きな異常がないと確認されたうえで、身体の土台を整えるためには、日常生活の見直しも大切です。
- 睡眠時間を確保する
- 食事を抜かず、たんぱく質や鉄分を意識する
- 過度なダイエットを避ける
- 軽い運動やストレッチを取り入れる
- 冷えをため込まないようにする
- ストレスを我慢しすぎない
妊活では、排卵やホルモンだけを見るのではなく、睡眠、血流、自律神経、胃腸の働きなど、身体全体の状態を整えていくことが大切です。
東洋医学では不正出血をどう考える?
東洋医学では、不正出血を単に「出血している」という現象だけで見るのではなく、身体全体のバランスの乱れとして捉えます。
たとえば、血の巡りが悪い状態、身体を温める力が弱い状態、ストレスによって気の巡りが滞っている状態、胃腸の働きが弱く血を保つ力が低下している状態などが関係すると考えます。
妊活中の方では、子宮や卵巣だけでなく、自律神経、血流、冷え、胃腸の状態、睡眠の質なども妊娠しやすい身体づくりに関わります。
鍼灸では、血流や自律神経のバランスを整えながら、身体が本来持っている回復力を引き出すことを目指します。
ただし、不正出血の原因によっては婦人科での検査や治療が優先される場合があります。鍼灸は、必要な医療機関での確認を大切にしながら、妊活中の身体づくりをサポートする方法のひとつとして考えるとよいでしょう。
この記事のまとめ
- 月経以外の出血は、不正出血と呼ばれます。
- 不正出血には、子宮や卵巣などの病気が関係する器質性出血と、ホルモンバランスの乱れが関係する機能性出血があります。
- 妊活中の不正出血は、排卵の乱れや黄体機能、ホルモン剤の影響などが関係することがあります。
- 出血量が多い、出血が続く、痛みを伴う、妊娠の可能性がある場合は、早めに婦人科で相談しましょう。
- 婦人科で大きな異常がない場合は、睡眠、食事、冷え、ストレス、血流などを整えることも大切です。
よくある質問
妊活中の不正出血は不妊の原因になりますか?
不正出血があるからといって、必ず不妊につながるわけではありません。ただし、排卵の乱れやホルモンバランスの乱れが背景にある場合は、妊娠しやすさに関係することがあります。繰り返す場合は婦人科で確認しておくと安心です。
排卵期の出血なら心配しなくてもよいですか?
排卵期に少量の出血が起こることはあります。ただし、出血量が多い、痛みが強い、毎周期のように続く、出血期間が長い場合は、排卵期出血以外の原因も考えられるため、婦人科で相談しましょう。
不妊治療中に不正出血があるのはよくあることですか?
不妊治療では、排卵誘発剤やホルモン剤の影響で出血が起こることがあります。ただし、治療内容や周期のタイミングによって判断が異なるため、自己判断せず、通院中のクリニックに確認することが大切です。
茶色い出血なら問題ありませんか?
茶色い出血は、古い血液が少量出ている場合に見られることがあります。ただし、茶色だから必ず安全というわけではありません。出血が続く、量が増える、痛みを伴う、妊娠の可能性がある場合は受診をおすすめします。
不正出血に鍼灸はできますか?
鍼灸では、冷え、血流、自律神経、ストレス、胃腸の働きなどを整えることで、妊活中の身体づくりをサポートします。ただし、不正出血の原因によっては婦人科での検査や治療が必要な場合があります。まず原因を確認したうえで、体質改善の一環として鍼灸を取り入れると安心です。
妊活中の不正出血でお悩みの方へ
妊活中に不正出血があると、「このままで大丈夫かな」「妊娠に影響しないかな」と不安になることがあると思います。
まずは婦人科で必要な確認を行い、そのうえで身体の冷え、血流、ストレス、睡眠、胃腸の状態などを整えていくことが大切です。
宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活中の方のお身体の状態を東洋医学の視点から確認し、一人ひとりに合わせた妊娠しやすい身体づくりをサポートしています。
不正出血、ホルモンバランスの乱れ、婦人科疾患、妊活中の体質改善でお悩みの方は、一度お気軽にご相談ください。
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参考文献
- 日本産婦人科医会:産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2020におけるAUBの扱い
- NCBI Bookshelf:Anovulatory Bleeding
- ACOG:Abnormal Uterine Bleeding
- 厚生労働省委託事業 母性健康管理サイト:月経について
※当サイトに掲載している内容は、医学的情報の提供を目的としたものであり、診断や治療の代わりになるものではありません。不正出血が続く場合や、強い痛み・出血量の増加・妊娠の可能性がある場合は、早めに婦人科・産婦人科へご相談ください。






