
夏の妊活は休まない方がいい?生児獲得率と季節の研究から考える秋に向けた身体づくり
猛暑の今こそ妊活の身体づくり|夏を「お休み期間」にしない理由【研究データあり】
「暑くて身体がしんどいから、妊活は少しお休みしようかな」
「外に出るのも億劫だから、夏の間はお休みしよう」
「秋になってから採卵や移植を再開しよう。秋からがんばろう」
猛暑が続く夏は、このように考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに、暑さで疲れやすい、食欲が落ちる、眠りが浅いなど、夏は身体のコンディションが崩れやすい時期です。
しかし、妊活まで夏休みにする必要はないと思います。
むしろ、秋の採卵や移植を考えている方にとって、夏は「何もしない時期」ではなく、これからの妊活に向けて身体を整える期間として活用することができます。


夏に採卵した卵子は、生児獲得のオッズが30%高かったという研究も
2023年に『Human Reproduction』に掲載された研究では、凍結胚移植3,659周期について、採卵した季節とその後の妊娠・出産との関連が調べられました。
その結果、
夏に採卵した卵子から作られた胚を凍結胚移植した場合、秋に採卵した卵子と比較して、生児獲得のオッズが30%高かった
と報告されています。
オッズ比は1.30(95%信頼区間1.04~1.62)でした。
また同研究では、採卵日の太陽光の時間が長い群でも、生児獲得のオッズが高いという関連がみられました。
ただし、ここで大切なのは、
「夏に採卵すれば妊娠しやすくなる」と証明されたわけではない
ということです。
この研究は後ろ向き観察研究であり、季節以外の生活習慣や環境因子など、すべての要因を調整できているわけではありません。研究者自身も、因果関係は証明できないとしています。
つまり、
「暑いから妊活には不利」「夏は妊活を休んだ方がいい」と単純に考える必要はない
という一つの参考データとして捉えるのがよいでしょう。
夏バテした身体のまま、妊活を頑張っていませんか?
妊活中は、どうしても
- 「卵子の数」
- 「AMH」
- 「内膜の厚さ」
- 「胚のグレード」
などに意識が集中しがちです。
でも、毎日の身体にはこんな不調がありませんか?
- 冷房で身体が冷える
- 肩こり・首こりがつらい
- 頭痛が増えた
- 疲れがなかなか抜けない
- 夜ぐっすり眠れない
- 食欲が落ちている
- むくみやすい
- 妊活のことを考えてストレスが強くなっている
「私、これある」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
妊活中だからといって、こうした不調を我慢する必要はありません。
特に睡眠については、ARTを受ける女性を対象とした研究でも、睡眠の質と治療成績との関連が報告されています。ただし、睡眠だけで妊娠結果が決まるわけではなく、年齢や治療内容など多くの要因が関係します。
秋に採卵・移植を考えているなら、夏から身体を整える
秋になってから、
「さあ、採卵だから身体を整えよう」
「移植が決まったから何か始めよう」
と慌てる必要はありません。
夏のうちから、
眠る・食べる・休む・動く
といった基本的な生活を見直し、身体の不調をため込まないことも、妊活を続けていくうえでは大切です。
日本のART患者を対象とした前向き研究でも、睡眠を含む生活習慣やQOLとART成績との関連が検討されており、妊活では治療だけでなく日常生活を含めて考える必要性が示されています。
「妊活のことと一緒に相談していいんだ」と思ってください
「鍼灸院には、どんなことを相談したらいいの?」
と聞かれることがあります。
妊活だけでなく、
冷えも、肩こりも、頭痛も、眠りのお悩みも、疲れも、一緒にご相談ください。
当院では、不妊治療専門クリニックでの治療と並行しながら、その日の身体の状態を確認し、一人ひとりに合わせて施術を行います。
病院では採卵や移植などの生殖医療を受けながら、鍼灸では妊活を続ける身体全体のコンディションを整えていく。
そのように役割を分けて考えるのがおすすめです。
なお、鍼灸そのものがIVFの生児獲得率を高めるかについては研究結果が一致しておらず、2025年の解析でも、生児獲得率について明確な上乗せ効果は確認されていません。
そのため当院でも、「鍼灸をすれば妊娠できる」という考え方ではなく、妊活中の身体の不調やコンディションを整えるためのサポートとして施術を行っています。
猛暑だからこそ、秋への準備を
夏は暑いから、妊活をお休みする。
それも一つの選択です。
しかし、
「暑い時期を、秋に向けて身体を整える期間にする」
という選択肢もあります。
年齢を変えることはできません。
採卵結果を事前に決めることもできません。
でも、
今感じている身体の不調に向き合うことはできます。
「夏バテで身体がしんどい」
「秋に採卵を予定している」
「次の移植までに何かしておきたい」
「妊活と一緒に肩こりや冷えも相談したい」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
夏を味方に、秋の妊活へ。
宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活のお悩みと身体の不調を一緒に伺いながら、一人ひとりに合わせた鍼灸でサポートしています。
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📚参考文献
この記事では、採卵時期と凍結胚移植後の生児獲得率との関連、睡眠とIVF・胚移植成績との関連、生活習慣やQOLとART成績との関連について、以下の研究を参考にしています。
- Leathersich SJ, et al. Season at the time of oocyte collection and frozen embryo transfer outcomes. Human Reproduction. 2023;38(9):1714-1722.
採卵した季節や日照時間と、その後の凍結胚移植における生児獲得との関連について参考にしました。 - Liu Z, et al. The impact of sleep on in vitro fertilization embryo transfer outcomes: a prospective study. Fertility and Sterility. 2023;119(1):47-55.
IVF・胚移植を受ける女性の睡眠の質と、臨床妊娠や生児獲得などの治療成績との関連について参考にしました。 - Urata Y, et al. Lifestyle and fertility-specific quality of life affect reproductive outcomes in couples undergoing in vitro fertilization. Frontiers in Endocrinology. 2024;15:1346084.
日本でARTを受ける女性を対象に、睡眠・食事・運動などの生活習慣や妊活に関連するQOLとART成績との関連を検討した研究として参考にしました。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子 (うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
夏の不調も、妊活のお悩みと一緒にご相談ください
「夏バテで疲れが抜けない」「冷房で身体が冷える」「眠りが浅い」「秋の採卵や移植に向けて身体を整えておきたい」など、妊活中は治療のことだけでなく、日々の身体の不調が気になることもあります。
大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、不妊治療専門クリニックでの治療内容や月経周期を確認しながら、冷え・肩こり・疲れ・睡眠など、その日の身体の状態に合わせて施術を行っています。
「こんなことも妊活と一緒に相談していいのかな?」というお悩みも、どうぞお気軽にお聞かせください。夏を無理に頑張る時期にするのではなく、これからの妊活に向けて身体を整える期間として、一緒にサポートしていきます🍀







