
不妊鍼灸と不妊治療クリニック、どっちが先?どっちが大事?
「不妊鍼灸と病院での不妊治療、どちらを先に始めるべきですか?」
「どっちが大事なのでしょうか?」
大阪で不妊鍼灸専門院として妊活中の方をサポートするなかで、本当によくいただくご質問です。
結論からお伝えすると、どちらか一方を選ぶのではなく、両方を上手に併用するのがいちばん安心です。
この記事では、なぜ併用がおすすめなのか、それぞれの役割の違い、そして併用する際のポイントを、大阪の不妊鍼灸院の立場からわかりやすく解説します。
- まだ検査を受けていない方は、まずご夫婦での検査を受けましょう
- 鍼灸の役割は、身体の不調を調えて、妊娠する力を引き出すことです
- 医療の役割は、原因を調べるための検査と、それに応じた治療です
- 両方を併用することで、時間を無駄にせず、安心して妊活を進めやすくなります


目次
まず大切なこと──「検査を受けていない方」こそ、クリニックへ
鍼灸院である当院が最初にお伝えしたいのは、意外に思われるかもしれませんが、「まだ一度も検査を受けたことがない方は、まずご夫婦で検査を受けてください」ということです。
不妊の原因は、本当に人それぞれです。
- 排卵や卵管に関わる要因
- 子宮筋腫や子宮内膜症などの器質的な要因
- ホルモンに関わる要因
- 男性側の要因(精子の数や運動率など)
- 検査をしても原因がはっきりしない「原因不明不妊」
WHO(世界保健機関)の報告では、不妊の原因は女性側だけでなく、男性側にも約半数のケースで何らかの要因があるとされています。つまり、奥様おひとりだけが頑張っても、全体像はわからないのです。
検査を受けないまま時間だけが過ぎてしまうと、本来もっと早く対処できたはずの原因を見逃してしまうことにもなりかねません。妊活において、時間はとても大切な資源です。
だからこそ当院では、鍼灸のケアと並行して、まずはご夫婦での検査をおすすめしています。
不妊鍼灸の役割──身体の不調を調えて、妊娠する力を引き出すこと
では、不妊鍼灸は何のためにあるのでしょうか。
不妊鍼灸の役割をひとことで言うと、「身体の不調を調えて、本来もっている妊娠する力を引き出すこと」です。
クリニックが「検査と治療」を担うのに対して、鍼灸は「その治療を受けるあなた自身の身体を、より良い状態に調えること」を担います。
具体的には、次のようなアプローチを行います。
卵子が育ちやすい身体づくり
卵子は、排卵のずっと前から時間をかけて育っていきます。その間、卵巣にしっかりと血液(栄養や酸素)が届いているかどうかは、とても大切なポイントです。
鍼灸では、骨盤内の血流を促すツボを用いて、卵子が育ちやすい環境づくりをサポートします。
子宮環境を整えるサポート
受精卵を迎える子宮内膜にとっても、血流は重要です。鍼灸による刺激が子宮内膜の状態に良い影響を与える可能性は、海外の研究でも報告されています。
血流・自律神経・冷え・ストレスのケア
妊活中は、治療のスケジュール、結果への不安、周囲との関係など、心身へのストレスが大きくなりがちです。
ストレスや冷えは自律神経の乱れにつながり、ホルモン分泌のリズムにも影響すると考えられています。
鍼灸には心身をリラックスさせる作用があり、「治療を続けるための心と身体のコンディション維持」という面でも、多くの患者様に喜ばれています。
クリニック(病院)の役割──検査と治療
一方、不妊治療クリニックの役割は、医学的な「検査」と「治療」です。これは鍼灸では絶対に代わることができません。
- 検査:ホルモン検査、超音波検査、卵管造影検査、精液検査など
- 一般不妊治療:タイミング法、人工授精(AIH)
- 高度生殖医療(ART):体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)、胚移植
- 薬物療法:排卵誘発剤、ホルモン補充など
2022年4月からは、人工授精や体外受精・顕微授精にも保険適用が始まり、以前よりも治療への一歩を踏み出しやすくなりました。
年齢や卵巣の状態によっては、「早くクリニックでの治療に進むこと」が何より大切なケースもあります。
鍼灸とクリニックを併用する3つのメリット
1.検査や治療のタイミングを逃さない
鍼灸院に通いながら定期的に身体の状態を見直すことで、「そろそろ検査を受けたほうがいい」「ステップアップを検討する時期かもしれない」といった気づきを得やすくなります。
妊活の全体像を一緒に見てくれる伴走者がいることは、タイミングを逃さないための大きな助けになります。
2.採卵・移植の前後を、より良いコンディションで迎えられる
体外受精に取り組む方にとって、採卵や移植は大きな山場です。
鍼灸で身体を調えながら治療に臨むことで、「できることはやった」という安心感をもって当日を迎えられます。
実際に、体外受精と鍼灸の併用については、海外でも多くの研究が行われています。
例えば、凍結融解胚移植に鍼灸を併用した研究をまとめたメタアナリシス(2022年)では、鍼灸を併用したグループで、臨床妊娠率や子宮内膜の状態に良好な結果が報告されています。
また、312の臨床試験・約6万5千人のデータを分析したレビュー(2021年)でも、鍼灸の併用が妊娠率にプラスに働く可能性が示されています。
一方で、「偽鍼(シャム鍼)と比較すると差がはっきりしない」とする報告もあり、鍼灸だけで妊娠率が確実に上がると断言できる段階ではありません。
当院はこの点を誠実にお伝えしたうえで、「医療を主軸に、鍼灸で身体と心を支える」という併用スタイルをおすすめしています。
3.「鍼灸で身体づくり × 医療で治療」の役割分担ができる
- 鍼灸:妊娠しやすい身体の土台づくり・コンディション維持
- 医療:原因の特定と、それに対する治療
この役割分担ができていると、「どちらか一方に頼りすぎて遠回りする」ことを避けられます。
畑にたとえるなら、医療が「種(受精卵)をまく技術」だとすれば、鍼灸は「土壌(身体)を耕すこと」。どちらが欠けても、実りは遠のいてしまいます。
当院は特定のクリニックと提携していません──だから中立的にご提案できます
大阪には多くの不妊治療クリニックがあり、それぞれに特徴や得意分野があります。
当院は、特定の病院・クリニックと提携しておらず、紹介料などの金銭的な関係も一切ありません。
だからこそ、中立的な立場で、次のようなご相談に、あなたの立場に立ってお応えできます。
- そろそろ受診したほうがよいタイミングかどうか
- あなたの状況や希望に合いそうなクリニックはどこか
- ステップアップを迷ったときの考え方
実際、当院には大阪市内をはじめ、さまざまなクリニックに通院中の患者様が来院されています。
各クリニックの治療方針の違いも踏まえてお話しできることが、当院の強みです。
Q.鍼灸だけで妊娠できますか?
検査で大きな原因が見つかっていない方が、鍼灸で身体を調えるなかで自然妊娠されるケースはあります。
ただし、卵管閉塞や重度の男性不妊など、医療でしか対処できない原因も存在します。
だからこそ、まず検査で状況を把握したうえで、鍼灸の活かし方を一緒に考えることが大切です。
Q.通院中のクリニックに鍼灸のことを伝えるべきですか?
隠す必要はまったくありません。最近は、鍼灸との併用に理解のある医師も増えています。
気になる場合は、遠慮なくご相談ください。
Q.いつから鍼灸を始めるのがよいですか?
早いに越したことはありませんが、「思い立ったとき」がベストタイミングです。
妊活を始めたばかりの方も、体外受精にステップアップする前の方も、移植を控えた方も、それぞれの段階に合わせたケアをご提案します。
「不妊鍼灸とクリニック、どっちが先?」と迷っていた方は、ぜひ「両方をどう組み合わせるか」という視点に切り替えてみてください。
大阪で不妊鍼灸をお探しの方、妊活の進め方に迷っている方は、どうぞお気軽に当院までご相談ください。
あなたの状況に合わせた、最適な妊活プランを一緒に考えます。
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📚参考文献
- An Overview of Systematic Reviews of Acupuncture for Infertile Women Undergoing in vitro Fertilization and Embryo Transfer
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凍結融解胚移植に鍼灸を併用した研究をまとめたシステマティックレビューおよびメタアナリシスです。臨床妊娠率や子宮内膜の状態などに良好な結果が報告されている点を参考にしました。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
不妊治療と鍼灸の組み合わせに迷っている方へ
「クリニックの治療と鍼灸を、どのように併用すればよいのかわからない」「今の治療段階で鍼灸を始めてもよいのかな」と迷うこともあると思います。
大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、現在受けている検査や治療内容、採卵・胚移植の予定、お身体の状態などを伺いながら、お一人おひとりに合わせた施術をご提案しています。
医療による検査や治療を大切にしながら、鍼灸で冷えや肩こり、睡眠、ストレスなどの不調を調え、妊活を続ける心と身体をサポートします。通院の始めどきや頻度に迷っている方も、まずはお気軽にご相談ください🍀







