
不妊治療クリニックの選び方7つ|後悔しない病院選びのポイント
不妊治療を始めるとき、「どのクリニックを選べばいいの?」「有名な病院なら安心?」「自宅から近いところで大丈夫?」と迷う方は少なくありません。
不妊治療では、年齢や検査結果、これまでの治療歴によって適した治療方針が異なります。そのため、不妊治療クリニックの選び方では、知名度や通いやすさだけでなく、受けられる治療、治療実績、説明のわかりやすさ、費用などを総合的に確認することが大切です。
この記事では、不妊治療をこれから始める方や転院を検討している方に向けて、後悔しない不妊治療クリニック選びの7つのポイントを解説します。
- 不妊治療の専門性と受けられる治療内容を確認する
- 妊娠率などの実績は数字だけで判断しない
- 年齢や治療歴に合った治療方針を提案してもらえるか確認する
- 保険診療・先進医療・自費診療と費用を確認する
- 説明のわかりやすさや質問のしやすさも重要
- 採卵や移植では通院回数も増えるため通いやすさも考慮する
- 治療方針に疑問がある場合は転院やセカンドオピニオンも選択肢
不妊治療クリニックの選び方7つのポイント
1.不妊治療の専門性と受けられる治療を確認する
まず確認したいのが、その医療機関でどこまでの不妊治療を受けられるかという点です。
不妊治療には、タイミング法、人工授精、体外受精、顕微授精などがあります。医療機関によって対応できる治療内容は異なるため、現在だけでなく、今後ステップアップが必要になった場合まで考えて確認しておくとよいでしょう。
- タイミング法
- 人工授精(AIH)
- 体外受精(IVF)
- 顕微授精(ICSI)
- 胚凍結・凍結融解胚移植
- 男性不妊への対応
- 必要に応じた先進医療への対応
年齢や卵巣予備能、卵管の状態、精液検査の結果などによっては、一般不妊治療を長く続けるより、早めに体外受精などを検討したほうがよいケースもあります。
2.妊娠率などの「治療実績」は数字の見方に注意する
不妊治療クリニックを選ぶ際に、多くの方が気になるのが「妊娠率」などの治療実績です。
ただし、単純に妊娠率が高いクリニックほど自分に合っているとは限りません。
治療成績を見る場合は、できれば次のような点も確認しましょう。
- どの年代の患者を対象にした数字か
- 体外受精・顕微授精など、どの治療の成績か
- 妊娠率なのか、生産率・出生率なのか
- 胚移植あたりなのか、採卵あたりなのか
- いつの治療データなのか
たとえば、30代前半の患者さんが多いクリニックと40代の患者さんを多く受け入れているクリニックでは、同じ基準で妊娠率だけを比較することはできません。
インターネット上のランキングだけで決めるのではなく、自分と近い年齢や治療状況での実績が公開されているかも確認するとよいでしょう。
3.自分に合った治療方針を提案してくれるか確認する
不妊治療は、全員が同じ順番で治療を進めればよいわけではありません。
女性の年齢、AMH、卵管の状態、精液所見、不妊期間、過去の妊娠・流産歴などによって、適した治療方針は変わります。
そのため、
- なぜこの治療を行うのか
- どのくらいの期間続ける予定なのか
- 妊娠しなかった場合は次に何をするのか
- いつステップアップを検討するのか
といった今後の治療計画まで説明してもらえるかを確認することが大切です。
4.説明がわかりやすく質問しやすいか確認する
不妊治療では、ホルモン値、卵胞、AMH、採卵、胚盤胞、胚移植など、初めて聞く専門用語が次々と出てきます。
そのため、医師やスタッフが検査結果や治療内容についてきちんと説明し、疑問に答えてくれるかどうかも大切なポイントです。
- 検査結果について説明してもらえる
- 治療を行う理由を説明してもらえる
- 治療のメリットだけでなくデメリットも聞ける
- 質問しやすい雰囲気がある
- 治療方針について相談できる
不妊治療は何度も通院することがあるため、納得して治療を続けられる医療機関かどうかという視点も大切です。
5.費用・保険診療・先進医療を確認する
現在は、タイミング法や人工授精だけでなく、一定の条件のもとで体外受精・顕微授精などの生殖補助医療も保険診療の対象となっています。
一方で、治療内容によっては先進医療や自費診療となるものもあります。
クリニックを選ぶ際は、
- 保険診療で行える範囲
- 先進医療を実施しているか
- 自費診療になる治療
- 採卵・培養・胚移植などにかかる費用
- 薬剤や検査にかかる費用
などを事前に確認しておくと安心です。
治療方法だけでなく、費用についても質問しやすく、わかりやすく説明してくれるクリニックを選びましょう。
6.通院しやすさ・診療時間・予約方法も確認する
不妊治療では、月経周期や卵胞の成長に合わせて受診日が決まることがあります。採卵周期では、数日の間に複数回通院することもあります。
そのため、治療内容や実績だけでなく、実際に治療を続けられる通院環境かどうかも重要です。
- 自宅や職場から通える距離か
- 診療時間は仕事と両立できるか
- 土日や早朝・夜間の診療があるか
- 予約が取りやすいか
- 採血や診察にかかる待ち時間
- 急な受診日の変更に対応できるか
「近いから」という理由だけで選ぶ必要はありませんが、通院そのものが大きな負担になってしまうと治療を続けにくくなります。
治療内容・実績と通いやすさのバランスを考えて選ぶことが大切です。
7.治療方針に疑問があればセカンドオピニオンや転院も検討する
すでに不妊治療を受けているものの、「同じ治療が続いている」「今後の方針がよくわからない」「別の治療方法がないか知りたい」と感じる場合は、セカンドオピニオンや転院を検討するのも一つの方法です。
これまでの検査結果や治療記録、採卵・移植の結果などをまとめておくと、別の医療機関へ相談する際にも役立ちます。
特に、一定期間治療を続けても結果につながらない場合は、
- 現在の治療を続ける理由
- ステップアップのタイミング
- 追加で必要な検査があるか
- 別の治療方法が考えられるか
などを主治医に確認したうえで、必要に応じて他院の意見を聞いてみてもよいでしょう。
不妊治療クリニックを選ぶ前に確認したいチェックリスト
気になるクリニックが見つかったら、初診予約をする前に以下を確認してみましょう。
- 不妊治療を専門的に行っているか
- 希望する治療を受けられるか
- 体外受精・顕微授精に対応しているか
- 年齢や治療内容別の実績を確認できるか
- 治療方針をわかりやすく説明してくれるか
- 保険診療・先進医療・自費診療の違いを確認できるか
- 費用がわかりやすいか
- 診療時間や予約方法が自分の生活に合っているか
- 質問や相談をしやすいか
すべての条件を満たすクリニックを探す必要はありません。ご自身が「何を優先したいのか」を整理して比較することが大切です。
不妊治療クリニックは有名なところを選んだほうがいいですか?
知名度だけで判断する必要はありません。受けられる治療、年齢や治療内容別の実績、説明体制、費用、通いやすさなどを総合的に比較することをおすすめします。
不妊治療は最初から専門クリニックへ行ったほうがいいですか?
年齢、不妊期間、月経の状態、過去の治療歴などによって異なります。特に年齢や検査結果などから早めの治療が必要と考えられる場合は、生殖医療を専門的に行う医療機関への相談を検討してもよいでしょう。
通いやすさと治療実績はどちらを優先すべきですか?
どちらか一方ではなく、バランスが重要です。不妊治療は周期によって複数回の通院が必要になる場合があるため、希望する治療を受けられることを前提に、無理なく通院を続けられるかも確認しましょう。
何回治療して妊娠しなければ転院したほうがいいですか?
一律に「何回で転院すべき」と決めることはできません。年齢や治療内容、採卵結果、胚の状態などによって判断は異なります。現在の治療を続ける理由や今後の治療計画について主治医に確認し、納得できない場合はセカンドオピニオンを検討してもよいでしょう。
まとめ|不妊治療クリニックは「自分に合った治療を受けられるか」で選ぶ
不妊治療クリニックを選ぶときは、知名度や口コミだけではなく、自分に必要な治療を受けられるか、納得できる治療方針を提案してもらえるかという視点が重要です。
特に確認したいのは、治療内容、治療実績の見方、治療方針、説明体制、費用、通いやすさの6点です。
すでに治療を受けている方も、「このまま同じ治療を続けてよいのだろうか」と疑問を感じた場合は、現在の治療方針を確認したり、必要に応じて別の医療機関へ相談したりすることも選択肢になります。
宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活や不妊治療中の方の身体づくりを鍼灸でサポートしています。不妊治療と並行した鍼灸についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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📚参考文献
- こども家庭庁「通いやすい病院選びで、体と心の荷も軽くなる」
不妊治療を受ける医療機関を選ぶ際の、通いやすさ・診療時間・設備・治療方針などの考え方について紹介されています。 - こども家庭庁「不妊治療 医療機関検索」
都道府県や治療内容などの条件から、不妊治療を実施している医療機関を検索できます。 - こども家庭庁「不妊治療の保険適用について」
タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精などの保険適用や、先進医療について解説されています。 - 公益社団法人 日本産科婦人科学会「生殖補助医療の成績について」
国内の生殖補助医療(ART)の症例登録や治療成績に関する情報が公開されています。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
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