
妊活中のレーザー治療はいつ受ける?採卵前・移植前のスーパーライザーPX
妊活や不妊治療をしている方から、
「スーパーライザーは採卵の直前に受けた方がいいですか?」
「移植周期はいつレーザーを受ければいいですか?」
「採卵と移植では、照射する目的は違いますか?」
といったご質問をいただくことがあります。
スーパーライザーPXは、近赤外線を利用した光線治療器です。メーカーによると、0.6~1.6μmの波長帯を高出力でスポット状に照射する機器で、ペインクリニックをはじめさまざまな医療分野で利用されています。
妊活では、採卵に向けた身体づくりと、胚移植に向けた身体づくりでは目的が少し異なります。
そのため、「採卵の前日に1回受ければいい」「移植当日だけ受ければいい」というよりも、現在の治療段階に合わせて取り入れることが大切です。
この記事では、採卵前・移植前それぞれの時期に、スーパーライザーPXをどのように取り入れているのかをわかりやすく解説します。
スーパーライザーPXとは?
スーパーライザーPXは、生体への深達性を考慮した波長帯の光を照射する光線治療器です。
当院では鍼灸施術と組み合わせ、妊活中の方の身体づくりをサポートする方法のひとつとして使用しています。
近年では、赤色光や近赤外線を利用した「フォトバイオモジュレーション(PBM)」について、ミトコンドリア機能やATP産生、血流などとの関連が研究されています。
女性の妊活・生殖医療分野でも研究が行われ始めていますが、現時点では症例数の少ない研究なども多く、「レーザーを受ければ卵子の質が上がる」「妊娠率が上がる」と断定できる段階ではありません。2024年に報告された女性不妊に対するPBMの研究も少数例のケースシリーズであり、研究者自身がより大規模な研究が必要としています。
そのため当院でも、スーパーライザーPXだけで妊娠を目指すのではなく、クリニックでの不妊治療を基本としながら、鍼灸と組み合わせた身体づくりの一つとして取り入れています。
採卵前と移植前では目的が違います
体外受精では、大きく分けて、
「卵子を採るための採卵周期」
「受精卵を子宮へ戻す移植周期」
があります。
どちらも同じ不妊治療ですが、身体の中で起きていることや治療の目的は異なります。
そのため、当院でも現在が採卵に向けた時期なのか、移植に向けた時期なのかを確認しながら、鍼灸やスーパーライザーPXを組み合わせています。
採卵前のレーザー治療はいつ受ける?
採卵を控えている場合は、「採卵日の直前だけ」ではなく、できれば採卵周期に入る前から身体を整えておくことをおすすめしています。
卵胞は採卵周期になって突然できるものではありません。
そのため、
・これから採卵を予定している
・採卵を繰り返している
・採れる卵子の数が少ないことがある
・受精後に胚盤胞まで育ちにくい
・次回の採卵まで少し期間がある
といった場合には、採卵が決まってから慌てて始めるのではなく、準備期間から体調を整えていくという考え方があります。
採卵まで時間がある場合
次の採卵まで数週間~数か月ある場合は、その期間から鍼灸やスーパーライザーPXを取り入れていきます。
この時期は卵巣だけを見るのではなく、
・睡眠
・冷え
・肩こりや腰痛
・胃腸の状態
・ストレス
・月経周期
・自律神経の状態
なども確認しながら、全身のコンディションを整えていきます。
すでに採卵周期に入っている場合
「もう排卵誘発の注射が始まっているので、今からでは遅いですか?」と聞かれることもあります。
採卵周期に入ってからでも、治療スケジュールを確認しながら施術を行うことはあります。
ただし、採卵の数日前に1回レーザーを受けたからといって、短期間で卵子の質そのものが大きく変化すると考えるのは適切ではありません。
採卵直前の施術だけに期待するのではなく、採卵周期を通して体調を整えるという位置づけで考えていただくとよいでしょう。
移植前のレーザー治療はいつ受ける?
採卵後、凍結した胚を移植する段階になると、身体づくりの中心は卵巣から子宮側へと移っていきます。
特に、
・子宮内膜がなかなか厚くならない
・移植が何度か陰性になっている
・移植周期になると身体が緊張する
・冷えを感じやすい
・移植に向けて少しでも体調を整えておきたい
といったご相談があります。
当院でも、子宮内膜が厚くなりにくい方などに対して、クリニックでの治療と並行して鍼灸とスーパーライザーPXを組み合わせたケアを行っています。
① 移植周期に入る前~移植周期前半
可能であれば、移植当日だけではなく、移植周期に入る前から身体を整えておくことをおすすめしています。
ホルモン補充周期であればエストロゲン製剤などを使用しながら子宮内膜を育てていく期間があり、自然周期の場合は排卵のタイミングを確認しながら移植日が決まっていきます。
この時期には、クリニックでの内膜の状態や移植予定日を確認しながら施術を行います。
② 移植日が決まってから
移植日が決まったら、その日程に合わせて施術日を調整します。
当院では、移植前後の鍼灸・レーザー施術を希望される場合、移植の直前と直後36時間以内をひとつの目安としてご案内しています。
ただし、これはスーパーライザーPXをこの時間内に受ければ着床率が上がる、という意味ではありません。
移植前後の緊張や身体のコンディションを整え、できるだけ落ち着いた状態で移植に臨んでいただくためのサポートとして行っています。
③ 移植後
移植が終わると、
「動かない方がいいのでは?」
「鍼灸やレーザーは受けない方がいいですか?」
と心配される方もいらっしゃいます。
移植後については、胚の状態やクリニックからの指示、患者さまの体調を確認しながら対応します。
特に移植後は「何かしたから着床する・しない」と考えすぎると、それ自体が大きなストレスになってしまうことがあります。
クリニックから指示されている薬を正しく使用し、無理のない範囲で普段通りに過ごすことも大切です。
移植前になると、「今から何かできることはありませんか?」と不安そうに相談される方が多くいらっしゃいます。
当院では、移植直前だけに何か特別なことをするというより、移植周期に入る前から睡眠・冷え・ストレス・自律神経なども含めて身体全体を整えていくことを大切にしています。
また、移植前後の施術についても、クリニックの治療を妨げないことを第一に、移植日時や服薬状況を確認しながら施術内容を調整しています。
採卵前・移植前のタイミングをまとめると
スーパーライザーPXを受ける時期を簡単に整理すると、次のようになります。
【採卵を予定している場合】
採卵直前だけではなく、できれば採卵に向けた準備期間から身体づくりを始める。
【すでに採卵周期の場合】
排卵誘発や採卵予定日を確認しながら、無理のない範囲で施術を取り入れる。
【移植を予定している場合】
可能であれば移植周期に入る前~周期前半から身体を整え、移植日が決まったら日程に合わせて施術を調整する。
【移植直前・直後】
当院では移植前後36時間以内をひとつの目安として、鍼灸・レーザー施術を行うことがあります。
もちろん、仕事やクリニックの通院との兼ね合いもあるため、「この日に受けなければ意味がない」ということではありません。
無理なく続けられることも妊活中の身体づくりでは大切です。
鍼灸とスーパーライザーPXを一緒に行う理由
当院では、スーパーライザーPXだけでなく、鍼灸と組み合わせて施術を行うことがあります。
妊活中の身体は、卵巣や子宮だけで成り立っているわけではありません。
肩や首の緊張、腰痛、冷え、胃腸の不調、睡眠不足、仕事のストレスなど、さまざまな不調が重なっている方もいらっしゃいます。
そこで鍼灸では、その日の体調や月経周期、不妊治療の段階などを確認しながら全身を整え、必要に応じてスーパーライザーPXを組み合わせます。
実際に当院でも、採卵前からレーザーを取り入れているケースや、移植周期に鍼灸とレーザーを併用しているケースがあります。
Q. 採卵の前日にレーザーを受ければ卵子の質は良くなりますか?
採卵直前の1回の照射だけで、卵子の質が良くなるとはいえません。
採卵を予定している場合は、一度の施術に期待するのではなく、治療スケジュールに合わせながら身体のコンディションを整えていくことをおすすめしています。
Q. 子宮内膜が薄い場合、スーパーライザーを受ければ厚くなりますか?
「スーパーライザーを受ければ必ず子宮内膜が厚くなる」と断定することはできません。
子宮内膜の厚さにはホルモンの状態や治療方法、子宮の状態などさまざまな要因が関係します。内膜が厚くなりにくい状態が続く場合は、まず主治医と相談することが大切です。
そのうえで当院では、移植に向けた身体づくりの一つとして鍼灸やスーパーライザーPXを取り入れています。
Q. 移植当日に受けないと意味がありませんか?
移植当日に受けられなくても問題ありません。
仕事やクリニックの予約時間によっては、同日に来院することが難しい方もいらっしゃいます。
移植日時が決まった段階でご相談いただければ、無理のない範囲で施術日をご提案します。
Q. 不妊治療クリニックに通いながら受けても大丈夫ですか?
当院には、タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精など、不妊治療クリニックへ通院しながら鍼灸やスーパーライザーPXを受けている方が来院されています。
ただし、治療内容や体調によっては施術内容を調整する場合があります。クリニックから特別な指示を受けている場合は、必ず事前にお知らせください。
まとめ|採卵前・移植前、それぞれに合ったタイミングを
妊活中のスーパーライザーPXは、「採卵前ならこの日」「移植前ならこの日」と、すべての方に共通した正解があるわけではありません。
採卵を目指しているのか、移植を控えているのか、子宮内膜について悩んでいるのかなどによって、身体づくりの目的も変わります。
また、光線療法と女性の生殖機能については研究が進められていますが、まだ十分なエビデンスが確立しているとはいえません。現在報告されている研究でも、より大規模で質の高い研究が必要とされています。
大切なのは、スーパーライザーPXだけに妊娠の結果を求めるのではなく、クリニックでの不妊治療を基本にしながら、ご自身の治療段階や体調に合わせて上手に取り入れていくことです。
宇都宮鍼灸良導絡院では、採卵日や移植日、現在の治療内容を確認しながら、鍼灸とスーパーライザーPXを組み合わせた妊活サポートを行っています。
「次の採卵に向けて、いつから始めればいい?」
「移植日が決まったけれど、いつ予約すればいい?」
という場合も、治療スケジュールに合わせてご相談ください。
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この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
採卵・移植の予定に合わせてご相談ください
「次の採卵に向けて、いつから身体を整えたらいい?」「移植日が決まったけれど、いつ鍼灸やレーザーを受ければいい?」と迷われる方も少なくありません。
妊活中の身体づくりは、採卵前・移植前など治療の段階によって考え方が変わります。スーパーライザーPXも、決まった日に受ければよいというものではなく、クリニックでの治療予定やその日の体調に合わせて取り入れていくことが大切です。
大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、採卵日や移植日、現在の治療内容を確認しながら、鍼灸やスーパーライザーPXを組み合わせた妊活サポートを行っています。
「今のタイミングならどんな施術が合うのかな?」という段階でもお気軽にご相談ください。無理のないペースで、一緒に身体を整えていきましょう🍀








採卵予定の患者さまには、「採卵直前だけレーザーを受ければ大丈夫」というよりも、できる範囲で早めから身体を整えていくことをお伝えしています。
特に採卵を繰り返している方では、卵巣の状態だけでなく、睡眠不足や冷え、肩こり、腰痛、ストレスなどが重なっていることも少なくありません。クリニックでの治療予定を確認しながら、その時期に合わせた鍼灸とスーパーライザーPXをご提案しています。