
妊活レシピ「成熟卵を育てる葉酸」
妊活中に葉酸が大事なのは「赤ちゃんの脳やせき髄がつくられるごく初期の発育に欠かせない栄養素だから」です。特に妊娠0~1カ月頃は、母体の自覚がないうちに神経管(脳・脊髄のもと)が形成されるため、妊娠前から十分に摂っておくことがとても重要になります。さらに葉酸は卵子の質や子宮環境にも効果的です。
以下、妊活で葉酸が必要な理由を分かりやすくまとめます。
目次
妊活中に葉酸が大事な理由
神経管閉鎖障害(NTD)のリスクを下げる
葉酸は細胞分裂やDNA合成に関わるため、胎児の神経管形成に必須。不足すると以下のリスクが上がることが、世界的な医学研究で認識されてます。
- 無脳症
- 分脊椎(脊髄の異常形成)
- 脊柱裂
妊娠0~28日頃に神経管が作られるので、妊娠がわかる前からではなく妊娠を望んだ時から葉酸を蓄えておく必要があります。
卵子の質の老化を予防する
葉酸はDNAの修復や細胞の生成に関わるため、卵子の質にも関係します。期待できる効果は以下の通りです。
- 卵子の染色体異常のリスクを下げる
- 成熟卵の育成をサポート
- 妊娠率の改善を示す研究もあり(特に400μg以上の摂取)
※医学的な根拠(エビデンス)が比較的しっかりしています。試す価値ありです。
また、ある日本のサプリメントメーカーの研究では、女性が約1カ月間、毎日葉酸(一定量)摂取したことで体外受精において成熟卵が増えたという報告もあります。男性の場合は運動率の向上とDNA損傷率の減少が確認でき、男女ともに摂取することで良好胚を得ることができたとのことです。つまり、タイミング・人工授精においても効果的であると言えます。(詳細を知りたい方は当院スタッフにご質問ください)
着床しやすい子宮環境づくり
葉酸は赤血球生成を助けるビタミンB群の一種。貧血の予防→子宮内膜の血流改善→着床環境の維持に役立つと言われています。男性も葉酸を摂取することで、
男性(ご主人)にもメリット
男性も葉酸を摂取することで、
- 精子の染色体異常が減少する可能性
- 精子の質の向上
- 受精の確立向上
などが報告されています。タイミング・人工授精の場合は精子が卵管まで到達して受精しないといけないので精子の状態の改善も必須です。
妊活中の推奨量は?
妊活~妊娠初期:400μg
食事だけでは十分な量に達しにくいため、多くの国でサプリ推奨になっています。日本の厚労省も同じく「食品に加えてサプリで400μg/日」を推奨しています。
葉酸の多い食材|摂取量の目安
🥬葉物野菜
1. ほうれん草(ゆで)
100gあたり:約110μg → 必要量を食べ物だけで400μg得るには、ほうれん草約360g(大きめの1束)が必要。現実的な量は1日70g~100g(小盛の1皿分)
2. ブロッコリー(ゆで)
100gあたり:約120μg → 必要量だけ食事で補うと330g(1株まるごと以上の量)。現実的な量は3分の1株(約100μg)
🌱豆・海藻・和食系の食材
1. 枝豆(ゆで)
100gあたり:約260μg→現実的な量は小鉢1杯(50g)で約130μg。居酒屋の普通のお皿くらいで約80g(約200μg)。かなり優秀ですね。妊活中におすすめの食材。
2. 納豆
1パック:約60~70μg→1日1パック食べればかなり優秀。便通改善にも効果的です。納豆は血流改善に良いとよく聞きます。
3. ひじき
10g(小鉢1つ):約35μg→ひじきを1品入れると上手に補える。
🍓果物・その他
1. いちご
100g(5~6粒):約90μg→おやつに取り入れやすい量。果物、最近高いですよね…。
2. アボカド
1個(150g):約90μg→半分食べれば60μg。
3. レバー(鶏)
100g:毛髪栄養素も豊富で約1300μgと圧倒的→ただし、ビタミンA過剰のリスク(肝機能障害、頭痛、吐き気、胎児の先天異常)があるため妊活~妊娠初期は食べすぎ注意(週1で30g程度が良いです。)
現実的に「食事だけで補おうとすると?」
400μgを食事だけで摂る場合、例えば以下の組み合わせです。
- ほうれん草のおひたし(70~100g)→70~110μg
- ブロッコリー(100g)→120μg
- 納豆(1パック)→65μg
- 枝豆(50g)→130μg
- いちご(5~6粒)→90μg
合計:475μg
これでようやく超えるくらいです。「毎日これだけ食べる」のは正直しんどいレベルです。
結論:食事プラスサプリでバランスが一番良いです。
理由は3つで、
- 食事の葉酸は吸収率が約50%と低い
- 毎日400μgを食事だけで安定して摂るのは困難
- 世界的にも妊活~妊娠初期は「400μgの合成葉酸(サプリ)」が標準
葉酸の吸収率を上げるポイント
ビタミンB群(特にB12・B6)と一緒に摂る
B12が多い食材
- 魚介(サバ、イワシ、サンマ)
- あさり
- 卵
- 牛乳・チーズ
- 海苔
B6が多い食材
- まぐろ・かつお
- バナナ
- サツマイモ
- じゃがいも
納豆+卵、ブロッコリー+鶏むね、ほうれん草+サバは相性◎。葉酸はビタミンB12 と協力して赤血球を作り、代謝されるので同時摂取で利用効率が上がります。
ビタミンCと一緒に摂る
- ブロッコリー(同時に葉酸も多いので最強)
- ピーマン、キャベツ
- キウイ、いちご
- じゃがいも(Cが熱に強い)
ほうれん草のおひたしなどにレモンを数滴も良いです。葉酸は酸化に弱いため、ビタミンCの抗酸化力が吸収を助けます。
逆に吸収率を下げるもの
- 過度のアルコール(葉酸を消費する)
- 胃腸の炎症(過敏症・腸炎)
- 長時間の調理(加熱・煮込みすぎ)
- 偏った食事(B12不足だと代謝できない)
食事で葉酸を摂るには、B12・B6・ビタミンCと一緒に摂るのがおすすめです。
低温調理・短時間調理にする(葉酸は熱に弱い)
食事で得る葉酸は加熱で50~90%減ると言われています。吸収率を上げる調理法は、
- 蒸す(茹でるより流出が少ない)
- 電子レンジで加熱(短時間で壊れにくい)
- スープにして煮汁ごと飲む(流出分も摂取可)
妊活レシピ「ほうれん草のごまあえ」
ごまあえは定番の料理です。春菊・小松菜などでも同様にできます。
材料(2人分)
- ほうれん草・・・2分の1束
《あえ衣》
- 白すりごま・・・大さじ1
- だし・・・大さじ1(顆粒だしなら小さじ3分の1)
- しょうゆ・・・大さじ1と3分の1
- 砂糖・・・小さじ2
作り方
- ほうれん草を水でサッと洗う。根元に十字の切れ目を入れる。耐熱皿に置き、ラップをふんわりかける。
- 600wで1分30秒~2分(束の太さで調節)。
- 冷水にサッとくぐらせ、水気をよくしぼり、3センチ長さに切る。
- あえ衣の材料を混ぜ合わせる。
- ほうれん草とあえ衣であえる。
まとめ
葉酸は妊活中の体づくりに欠かせない栄養素です。食事だけでは不足しやすいため、ビタミンCやB12の多い食材と組み合わせたり、蒸す・短時間加熱などで効率よく取り入れることができます。
ホウレン草やブロッコリー、納豆などを毎日少しずつ続けながら、必要に応じてサプリも活用してきましょう。是非参考になさってください。








