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男性不妊は女性だけの問題ではない|夫婦で妊活するための検査・生活習慣

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妊活や不妊治療というと、女性側の検査や通院に目が向きやすいかもしれません。

しかし、不妊の原因は女性だけにあるとは限りません。男性側の要因、女性側の要因、あるいはその両方が関係する場合があります。

日本泌尿器科学会の「男性不妊症診療ガイドライン2024年版」の要約では、男性要因は不妊のおよそ半数に関係するとされています。

そのため、妊活では「女性側だけを調べる」のではなく、できるだけ早い段階から夫婦それぞれの状態を確認していくことが大切です。

この記事では、男性不妊の主な原因や精液検査、男性が妊活中に見直したい生活習慣、夫婦で取り組むポイントを分かりやすく解説します。

この記事の要点まとめ
  • 男性側の要因は、不妊のおよそ半数に関係するとされています。
  • 妊活では女性だけでなく、男性側も早い段階で評価を受けることが大切です。
  • 男性側の基本的な検査は精液検査ですが、基準値だけで妊娠できる・できないを判断することはできません。
  • 精液検査に異常がある場合は、泌尿器科や男性不妊を専門とする医療機関への相談を検討します。
  • 妊活はどちらか一人の責任ではなく、夫婦で情報や負担を共有しながら進めることが大切です。

男性不妊とは?男性側の要因は約半数に関係します

男性不妊とは、男性側の要因が妊娠の成立しにくさに関係している状態です。

原因には、精子をつくる働きの低下、精子の通り道の問題、精索静脈瘤、ホルモンの異常、勃起・射精に関する問題など、さまざまなものがあります。

大切なのは、「男性と女性のどちらが悪いのか」を決めることではありません。

検査によって夫婦それぞれの状態を確認し、必要な治療や妊活の進め方を考えることが目的です。

男性不妊でまず基本になるのが精液検査

男性側の妊孕性を調べる際、基本となる検査のひとつが精液検査です。

精液検査では、主に次のような項目を確認します。

  • 精液量
  • 精子濃度
  • 総精子数
  • 精子運動率・前進運動率
  • 精子の形態

WHO(世界保健機関)は、精液検査の方法や評価について国際的な標準となるマニュアルを公表しています。

ただし、WHOの基準値を上回れば必ず妊娠できる、下回れば妊娠できないという意味ではありません。

精液検査は男性側の状態を把握する重要な手がかりですが、妊娠の可能性は女性側の年齢や卵巣・卵管・子宮の状態など、さまざまな要素と合わせて考える必要があります。

精液検査は1回の結果だけで判断しないことも大切

精液所見は一定ではなく、同じ男性でも検査する時期によって変動することがあります。

発熱などの体調変化や禁欲期間をはじめ、さまざまな条件が検査結果に影響する可能性があります。

そのため、初回の精液検査で異常を指摘された場合も、1回の結果だけで妊孕性を決めつけるのではなく、主治医の判断に応じて再検査を行うことがあります。

男性不妊にはどのような原因がある?

男性不妊の原因は一つではありません。主なものとして、次のような状態があります。

  • 精子を十分につくれない造精機能の問題
  • 精子の数や運動率、形態などの異常
  • 精索静脈瘤
  • 精子の通り道が閉塞している状態
  • ホルモンに関する異常
  • 勃起障害や射精障害など性機能に関する問題
  • 遺伝学的な要因
  • 一部の薬剤や治療、基礎疾患などの影響

精液検査に異常がある場合や、男性不妊が疑われる場合には、泌尿器科や男性不妊を専門とする医療機関で詳しく調べることがあります。

診察内容は状態によって異なりますが、問診・身体診察・精液検査に加え、必要に応じてホルモン検査、超音波検査、遺伝学的検査などが検討されます。

「女性だけが検査を受ける」状態にしないことが大切です

不妊治療では、排卵の確認、ホルモン検査、卵管の検査、採卵や胚移植など、女性側の通院や身体的負担が大きくなりやすい傾向があります。

一方で、

  • 仕事が忙しくて検査を受ける時間がない
  • 精液検査に抵抗がある
  • 自分には問題がないと思っている
  • まず女性側を調べればよいと思っている

などの理由から、男性側の検査が後回しになることがあります。

しかし、AUA/ASRMの男性不妊ガイドラインでは、不妊の初期評価において男性と女性を並行して評価することが示されています。

男性側に治療可能な原因が隠れている場合もあるため、妊活が長引いているときは、女性側だけでなく男性側も一度確認しておくことが大切です。

精液検査で異常があったら泌尿器科・男性不妊外来へ

精子の数が少ない、運動率が低い、精子が確認できないなどの結果が出た場合には、自己判断でサプリメントや生活改善だけを続けるのではなく、男性不妊を診療する泌尿器科などへの相談をおすすめします。

精索静脈瘤やホルモン異常など、原因によっては医学的な治療を検討できる場合があります。

また、精液検査の数値だけでは原因が分からないケースもあります。必要な追加検査は一人ひとり異なるため、主治医や専門医と相談しながら進めましょう。

男性が妊活中に見直したい生活習慣

男性不妊には病気や遺伝的要因など、生活習慣だけでは変えられない原因もあります。

一方で、喫煙をはじめ、一部の生活習慣や環境因子と精液所見との関連も報告されています。

妊活中は、次のような基本的な生活習慣を見直してみましょう。

  • 喫煙している場合は禁煙を目指す
  • 過度な飲酒を避ける
  • 十分な睡眠時間を確保する
  • 極端な体重増加や無理な減量を避ける
  • 無理のない範囲で身体を動かす
  • サウナなど精巣を長時間高温にさらす習慣を控える
  • 主食・主菜・副菜を基本に、偏りすぎない食事を心がける
  • 持病や服用中の薬がある場合は、自己判断で中止せず医師に相談する

ただし、生活習慣を変えれば必ず精液所見が改善したり、妊娠につながったりするわけではありません。

特に喫煙については精液所見との関連を示す研究がありますが、その他の生活要因については研究結果にばらつきもあります。

生活改善だけで医療機関での検査や治療を先延ばしにしないことも大切です。

女性だけが妊活の責任を抱え込まないために

妊娠しない期間が続くと、

「私の年齢が原因なのかもしれない」
「卵子の状態が悪いのかもしれない」
「もっと早く治療を始めればよかった」

と、女性側が自分を責めてしまうことがあります。

しかし、不妊は女性だけの問題ではありません。

男性側の状態、女性側の状態、年齢、病気、治療歴など、さまざまな要素が関係します。

だからこそ、「どちらに原因があるか」だけではなく、「夫婦で今何を確認し、何ができるか」という視点で妊活を進めることが大切です。

夫婦で妊活に取り組むためにできること

妊活中は、通院、治療スケジュール、検査結果、仕事との両立、費用など、さまざまな負担が重なります。

女性側だけに負担を集中させないためにも、次のようなことを夫婦で共有してみてください。

  • 検査や治療について一緒に確認する
  • 男性側も必要な検査を受ける
  • 通院や治療スケジュールを共有する
  • 女性だけに食事や生活改善を求めない
  • できる生活改善は夫婦で取り組む
  • 結果が思うように出なくても相手を責めない
  • 不安や希望していることを時々話し合う

すべてを二人で同じように行う必要はありません。

お互いの負担を知り、それぞれができることを分担することも、夫婦で妊活に取り組む方法のひとつです。

男性不妊に対して当院でできるサポート

当院では、女性の妊活だけでなく、男性側の体調や生活習慣についてのご相談も承っています。

鍼灸だけで男性不妊の原因そのものを治したり、妊娠を保証したりすることはできません。そのため、精液検査の異常などがある場合には、泌尿器科や男性不妊外来などで原因を確認することを優先します。

そのうえで、睡眠、疲労、ストレス、冷え、胃腸の不調、肩こりなど、その方が抱えている身体の状態を確認しながら、妊活中のコンディションづくりをサポートしています。

男性側の検査結果や治療状況が分かる場合は、それらも共有していただきながら、医療機関での治療と無理なく並行できる方法を一緒に考えていきます。

当院からひとこと

妊活中、「自分のせいではないか」と一人で責任を抱えてしまう方は少なくありません。しかし、不妊には男女双方のさまざまな要因が関係します。

男性側も検査を受け、夫婦で現在の状態を共有することは、誰かを責めるためではなく、これからの治療や生活について考えるための大切な一歩です。

精液検査の結果で気になることがある場合は、まず主治医や男性不妊を診療する医療機関に相談し、そのうえで日々の体調管理についてできることを無理なく続けていきましょう。

当院でよく受けるご相談

Q1. 男性の妊活検査は何から受ければよいですか?

基本となるのは精液検査です。結果に異常がある場合や男性不妊が疑われる場合は、泌尿器科や男性不妊外来で診察や追加検査を受けることがあります。

Q2. 精液検査が正常なら男性側には問題がないのでしょうか?

正常範囲であっても妊娠を保証するものではありません。反対に、基準値を下回ってもそれだけで不妊と確定するものではありません。夫婦双方の状態を合わせて評価します。

Q3. 精液検査で悪い結果が出ました。もう一度受けた方がよいですか?

精液所見には変動があるため、初回に異常がある場合は再検査が検討されることがあります。再検査の時期や必要性は主治医に確認してください。

Q4. 夫が精液検査を受けたがりません。どう伝えればよいですか?

「原因を探すため」ではなく、「夫婦で今の状態を確認して、これからの妊活を一緒に考えたい」と伝える方法もあります。どちらかを責めるための検査ではないことを共有してみましょう。

Q5. 男性も鍼灸を受けた方がよいですか?

鍼灸を受ければ精液所見や妊娠率が改善すると一律に言うことはできません。当院では、医療機関で必要な検査・治療を受けることを前提に、睡眠や疲労、ストレスなど妊活中の体調管理をサポートしています。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

夫婦で妊活に取り組みたい方へ

妊活では、女性側だけでなく男性側の状態を確認し、それぞれができることを考えていくことが大切です。精液検査の結果が気になる場合は、まず泌尿器科や男性不妊外来などで医学的な評価を受けましょう。

大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、病院での検査や治療状況を伺いながら、男性・女性それぞれの睡眠、疲労、ストレスなどを含め、妊活中の身体づくりやコンディション調整をサポートしています。

「男性側も何かできることがあるか知りたい」「女性だけに負担が偏らないよう夫婦で妊活に取り組みたい」という方も、お気軽にご相談ください🍀

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