
36歳(不妊期間3年・精索静脈瘤)自然周期の凍結胚移植SEET法で妊娠
大阪市からお越しのKさん(36歳)が不妊鍼灸・整体とレーザーで身体を整え、体外受精で妊娠されました。
精索静脈瘤による男性不妊因子を抱えていましたが、胚盤胞移植で妊娠
Kさんは2023年10月に当院を初めてお訪ねくださいました。ご友人が当院での施術後にご懐妊されたというお勧めで来院されました。それまでの3年間、タイミング療法や体外受精(IVF)による不妊治療を経験されていました。
妊娠しにくい原因は「男性不妊」
Kさんご本人には特に大きな原因は見られず、原因は旦那さん(36歳)の精索静脈瘤による男性不妊でした。
- 精子の状態: 精子の数が100分の1程度で、運動率も低い状態でした。
- クリニックからの指摘: 不妊治療専門クリニックからは「自然妊娠は不可能」と告げられています。
- 手術後の状況: 精索静脈瘤の手術は受けられましたが、「大幅な改善は見込めないだろう」とも言われていました。
Kさんは当院来院の数日前に初めての採卵を終えられたばかりで、移植に向けて鍼灸で身体を整えたいというご希望でした。
移植に向けての鍼灸:身体の土台づくり
Kさんは初診時、多くの不定愁訴を抱えていらっしゃいました。
- 主な不調: 貧血傾向、目まい・立ちくらみ、冷え、頭痛、肩こり・首こり、腰痛、足のむくみ・だるさ、月経時の吐き気。
- 背景: お仕事のストレスが大きく、自律神経の乱れがうかがえました。
鍼灸施術の目標と経過
自律神経が乱れると、内臓への血流量が低下し、様々な不調を引き起こします。特に慢性の首・肩こりは自律神経の働きをさらに低下させ、子宮や卵巣の機能にも悪影響を及ぼすため、妊活における身体づくりでは重要なケアポイントです。
- 個別調整: Kさんは鍼灸刺激に敏感な体質であったため、毎回、その日の体調と不定愁訴を丁寧に伺い、施術後のだるさが残らないよう刺激量を細かく調整しました。
- 不定愁訴の改善: 継続して鍼灸を受けていただくうちに、当初多かった不調が徐々に軽減し、生理痛やレバー状の塊が軽くなったとご実感いただけました。
- 不妊整体: 姿勢不良などの骨格のゆがみに対して不妊整体でメンテナンスを行ったところ、仕事終わりの疲れ方が改善され、歩き方も良くなったとのお声をいただきました。
陽性反応と現在の状況
採卵後、2周期の休養を経て迎えた自然周期での凍結融解胚盤胞移植(SEET法)では、内膜がしっかりと厚くなるよう、鍼灸およびレーザー施術にて集中的にサポートを行いました。
結果、見事陽性反応を確認することができました。現在Kさんは妊娠20週を迎えられ、安定期を目前にマタニティ鍼灸を継続されています。
Kさん、このたびは本当におめでとうございます。これからも安心・安全なマタニティライフを送っていただけるよう、心を込めてサポートさせていただきます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
「ヒト精液検査と手技 WHOラボマニュアル」は、不妊治療の現場で広く参考にされています。2021年7月に発表された最新の第6版では、精液所見の基準値が更新されました。
WHO精液所見の基準値比較(下位5%の値)
| パラメータ | 2021年(第6版) | 2010年(第5版) |
|---|---|---|
| 精液量 (ml) | 1.4 (1.3~1.5) | 1.5 (1.4~1.7) |
| 精子濃度 (100万/ml) | 16 (15~18) | 15 (12~16) |
| 総精子数 (100万/精液中) | 39 (35~40) | 39 (33~46) |
| 運動率 (%) | 42 (40~43) | 40 (38~42) |
| 前進運動率 (%) | 30 (29~31) | 32 (31~34) |
| 生存率 (%) | 54 (50~56) | 58 (55~63) |
| 正常形態率 (%) | 4 (3.9~4.0) | 4 (3.0~4.0) |
【ポイント】この基準値は、「自然妊娠に成功した男性100人のうち、最も低い値(下位5%)」に基づいており、自然妊娠できた人の最低ラインを示しています。
目安として、精液量1.4ml、精子濃度1,600万/ml、精子運動率42%以上であれば、自然妊娠の可能性があります。これを下回ると男性不妊の可能性が高まります。
精液所見は変動が大きいため、1回の検査結果だけでなく、5回程度の検査で平均的な状態を把握することが重要です。
精子の「質」への注目
第6版では、精子DNA断片化検査や酸化ストレス測定が新たに追加され、精子の「質」にも注目が集まっています。
- 精子DNAの損傷は、妊娠率の低下や流産リスクを高める可能性があります。
- 酸化ストレスの改善には、生活習慣の見直しや抗酸化サプリ(コエンザイムQ10・オメガ3など)が有効です。
また、鍼灸は乏精子症・精子無力症などの改善にも効果が期待されます。精液所見の向上を目指す上で、検査と併せて鍼灸の活用もご検討ください。
Kさん(36歳)妊娠お喜びの声
▢ お悩みの症状またはご来院当初の目的をお聞かせください
クリニックでの体質チェックの結果がとても悪く、移植に向けて早急に生活習慣などを見直す必要があったので、とりあえず鍼灸に通って体をととのえてもらおうと思ったため。
▢ 鍼灸以外で妊娠(陽性反応)された方法に〇をつけてください
体外受精(顕微授精・胚盤胞移植(シートあり))
▢ ご自身で「これは良かった!」「自分に合っていた!」と思われた妊活があればお教えください
レーザー・温活・サプリメント・漢方
▢ 鍼灸施術を受けていただいた感想をお聞かせください
通い続けるうちに、後頭部のコりがほぐれて、頭がひとまわり小さくなった感覚になりました。毎年冬は、寒さにより体がコリかたまってしんどくなるのですが、この冬はその症状がなく、リラックスして治療に専念することができました。あと私はもともと姿勢が悪く骨盤もゆがんでるので、骨盤矯正もうけたのですが、次の日から 仕事後の疲労度が違ってびっくりしました。(座り方が変化したからかな?)
▢ 同じように悩まれている方へアドバイス(ご自身でやって良かったこと、若しくは続けることが出来たセルフ妊活など) やメッセージがあればお願いいたします
- 温かい飲み物をのむ(レンジでいちいち温める。白湯もレンジでつくる。)
- お風呂で身体をあたためる
- 葉酸サプリ、ビタミンD(クリニックの血液検査で不足してた)
- 移植した当日からビタミンEをのむ
- 漢方薬をのむ
- 腹巻き。冬はレッグウォーマーも。
- ストレス・疲れをためない。自分の機嫌をとって、楽しくすごす。
※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。








