
【体験談】子宮内膜ポリープ手術後に妊娠|手術をされた方の経過と妊活の記録
「子宮内膜ポリープの手術をした人の話を知りたい」
「子宮内膜ポリープの手術後、本当に妊娠できるの?」
「体外受精を繰り返しても着床しないけれど、ポリープが関係しているの?」
このような疑問を持っている方に、今回は実際に子宮内膜ポリープの手術を受け、その後の胚移植で妊娠されたHさんの体験をご紹介します。
Hさんは1人目の妊活中、36歳の頃に体外受精を6回行っても妊娠に至らず、ご自身で調べて子宮鏡検査を希望されました。その結果、子宮内に複数のポリープが見つかり、切除後、子宮内膜の回復を待って行った最初の胚移植で妊娠されています。
その後、2人目の妊活ではポリープが再発しました。
ただし、Hさんの経過だけから「ポリープが不妊の唯一の原因だった」「ポリープを切除すれば必ず妊娠できる」と断定することはできません。この記事では、Hさん個人の体験談と、現在わかっている医学的な考え方を分けながらご紹介します。
【手術体験談】1人目の妊活:体外受精6回でも妊娠せず、子宮内膜ポリープが見つかる
Hさんが1人目の妊活をされていた36歳の頃、体外受精を6回繰り返しても妊娠に至らない状況でした。
月経痛がひどいという自覚症状はあったものの、卵の状態は良好で、ほかに大きな問題を指摘されておらず、「なぜ妊娠しないのだろう」と悩んでいらっしゃいました。
そこでHさんは、ご自身で妊娠しにくい原因について調べる中で「子宮内膜ポリープ」の情報を知り、クリニックで子宮鏡検査を希望されたそうです。
子宮鏡検査で10数個のポリープが見つかる
子宮鏡検査を受けたところ、Hさんの子宮内には小さなポリープが10数個見つかったそうです。
子宮内膜ポリープとは、子宮の内側を覆う子宮内膜の一部が隆起してできる病変です。多くは良性で、自覚症状がないこともありますが、不正出血や月経量の変化などをきっかけに見つかる場合もあります。
子宮の状態はまず経腟超音波検査などで確認されますが、病変の大きさや位置、検査のタイミングなどによっては追加の検査が必要になることがあります。子宮鏡検査では細いカメラで子宮内を直接観察でき、ポリープなどの子宮内病変を詳しく確認できます。
子宮内膜ポリープの手術後、最初の胚移植で妊娠
Hさんのお話では、悪性が疑われないことを確認したうえで、当時は掻爬(そうは)によるポリープ切除を受けられました。
ただ、手術後には子宮内膜が一時的にかなり薄くなり、Hさんの場合は約3ヶ月間、移植を見送ることになったそうです。
そして子宮内膜の状態が整ったあとに行った手術後最初の胚移植で妊娠されました。
体外受精を6回行っても妊娠に至らなかったあとだったため、Hさんにとって非常に大きな出来事でした。
一方で、この経過だけから「妊娠しなかった原因がすべてポリープだった」と判断することはできません。不妊には胚の状態、年齢、子宮内環境、ホルモンなどさまざまな要因が関係します。
子宮内膜ポリープは妊娠・着床に影響する?
子宮内膜ポリープは、その大きさ・数・できている場所などによって、着床する環境に影響する可能性が指摘されています。
一方で、「ポリープを切除すれば妊娠率が必ず上がる」と一律に考えることはできません。
特に体外受精では、ポリープ切除がその後の着床率や出生率をどの程度改善するのかについて、まだ十分なエビデンスがそろっていない部分もあります。
そのため、ポリープが見つかった場合は、大きさや場所、症状、これまでの不妊治療歴などを踏まえて、主治医と治療方針を相談することが大切です。
2人目妊活を始めた当時39歳、子宮内膜ポリープが再発
その後、Hさんは2人目の妊活を始められました。
当時39歳で再び体外受精を進めていましたが、なかなか着床に至らない状況が続いていました。
そこで再度子宮内を調べたところ、数個の子宮内膜ポリープが見つかったそうです。
再び子宮鏡下でポリープを切除
子宮内膜ポリープは、一度切除しても再び見つかることがあります。
Hさんは2人目の妊活では、子宮鏡で確認しながら電気メスを用いて切除する手術を受けられました。
手術方法はポリープの大きさや数、位置、医療機関の方針などによって異なりますので、「どの方法がよいか」は主治医と相談して決めることになります。
子宮内膜ポリープ手術後は妊娠しやすい?
「子宮内膜ポリープを取ったら妊娠しやすくなるのでしょうか?」という質問はよくあります。
ポリープが着床に影響していた場合には、切除後に妊娠に至るケースがあります。Hさんもその一例です。
ただし、妊娠できるかどうかはポリープだけで決まるものではありません。
- 年齢
- 卵子・胚の状態
- 精子の状態
- 子宮内膜の状態
- そのほかの不妊原因
なども関係するため、「ポリープを取れば必ず妊娠しやすくなる」と考えないことが大切です。
手術後は何ヶ月待てば移植できる?
Hさんの場合は手術後に内膜が薄くなったため、約3ヶ月間移植を見送っています。
しかし、これはHさん個人の経過であり、すべての方が3ヶ月待つ必要があるという意味ではありません。
手術方法や子宮内膜の回復状態によって妊活・胚移植を再開できる時期は異なるため、術後診察で主治医に確認しましょう。
子宮内膜ポリープが「悪性だった」ということもある?
子宮内膜ポリープの多くは良性ですが、まれに前がん病変や悪性病変が含まれていることがあります。
特に年齢、閉経の有無、不正出血の有無などによってリスクは異なるため、見た目や症状だけで自己判断することはできません。
切除したポリープについて病理検査を行う場合もあります。検査結果については、手術を受けた医療機関で確認してください。
なお、今回ご紹介しているHさんでは悪性は認められていません。
手術後に子宮内膜が薄いときの当院でのサポート
Hさんはポリープ切除後、「子宮内膜を整えて次の移植に備えたい」という目的で当院へ来院されました。
ご来院当初は6mm程度だった子宮内膜が、その後約2ヶ月の経過の中で8mmを超える周期もみられるようになりました。
ただし、子宮内膜の厚さはホルモン治療、月経周期、体調などさまざまな要因によって変化します。そのため、この変化が鍼灸だけによるものとは判断できません。
当院では、ポリープそのものを治療するのではなく、クリニックでの治療方針を大切にしながら、睡眠・冷え・ストレス・身体のコンディションなどを確認し、次の採卵や移植に向けた身体づくりをサポートしています。
まとめ|子宮内膜ポリープ手術後に妊娠したHさんの体験から
Hさんは、36歳の頃に体外受精を6回行っても妊娠に至らず、子宮鏡検査を受けたことで複数の子宮内膜ポリープが見つかりました。
その後、ポリープを切除し、内膜の回復を待って行った最初の胚移植で妊娠されています。
また、2人目妊活ではポリープの再発も経験されました。
子宮内膜ポリープが見つかったからといって、必ず不妊の原因になるわけではありません。一方、良好胚を移植しても着床しない場合などには、主治医と相談しながら子宮内の状態を確認することが検討される場合があります。
「自分にもポリープがあるのでは」「手術後いつから移植できるのだろう」と不安な場合は、まず不妊治療を担当している医師や婦人科で相談してください。
Q. 子宮内膜ポリープの手術後、どれくらいで妊娠できますか?
A. 個人差があります。手術後すぐに妊活を再開できる方もいれば、子宮内膜の回復などを確認してから再開する方もいます。Hさんは内膜が薄くなったため約3ヶ月待ちましたが、すべての方に同じ期間が必要というわけではありません。主治医の指示を優先してください。
Q. 手術後は妊娠しやすくなりますか?
A. ポリープが着床に影響していた場合には、切除後に妊娠に至るケースがあります。ただし、体外受精を含め、ポリープ切除によってすべての方の妊娠率が上がると断定することはできません。
Q. 子宮内膜ポリープの手術は日帰りでできますか?
A. 日帰りで行われる場合もありますが、ポリープの大きさや数、手術方法、麻酔方法、医療機関の方針などによって異なります。Hさんの体験だけから一般化することはできないため、予定している医療機関へ確認してください。
Q. 子宮内膜ポリープが悪性の場合もありますか?
A. 多くは良性ですが、まれに前がん病変や悪性病変が含まれる場合があります。年齢や閉経の有無、不正出血などによってリスクも異なります。切除後に病理検査を行った場合は、その結果を主治医から確認しましょう。
Q. 子宮内膜ポリープは再発しますか?
A. 一度切除しても再びポリープが見つかることがあります。ただし、「再発したら妊娠できない」という意味ではありません。大きさや位置、妊活の状況などを踏まえて主治医と治療方針を相談します。
Q. ポリープ手術後の妊活で鍼灸は何ができますか?
A. 鍼灸でポリープを取り除いたり、再発を防いだりすることはできません。当院ではクリニックでの治療を優先しながら、冷え・睡眠・ストレス・身体のコンディションなどを確認し、採卵や移植に向けた身体づくりをサポートしています。
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※【免責事項】この記事でご紹介している経過は一患者様の体験であり、すべての方に同じ結果が得られるものではありません。ポリープの検査・手術・妊活再開時期については、必ず担当医へご相談ください。
📚参考文献
- American Society for Reproductive Medicine|Recurrent implantation failure: a committee opinion
子宮内膜ポリープと着床との関係、ポリープ切除後の妊娠成績について参考にしました。 - American Society for Reproductive Medicine|Fertility evaluation of infertile women: a committee opinion
不妊検査における子宮内腔の評価、超音波検査や子宮鏡検査の位置づけについて参考にしました。 - Uglietti A, et al.|The risk of malignancy in uterine polyps: A systematic review and meta-analysis
子宮内膜ポリープに悪性・前がん病変が含まれる可能性と、そのリスクについて参考にしました。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
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