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流産手術・掻爬後に生理が少ない|子宮内癒着のサインと受診目安

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「流産手術のあとから、生理の量が少なくなった気がする」

「掻爬後から、生理が2〜3日で終わるようになった」

「中絶後に経血量が減って、妊娠しにくくなったのではと不安」

流産手術や子宮内膜掻爬術(掻爬)、人工妊娠中絶、子宮内膜ポリープの手術、子宮鏡下手術など、子宮内の処置を受けたあとに生理の量が変わると、「このままで大丈夫?」「子宮内膜が薄くなったのでは?」と不安になる方は少なくありません。

処置後は、妊娠や流産、手術に伴う身体の変化によって、一時的に月経の時期や量がいつもと異なることがあります。

そのため、最初の1回だけ生理が少なかったからといって、すぐに子宮内癒着と判断することはできません。

ただし、流産手術や掻爬後から明らかに経血量が減った状態が続く、以前より生理期間が短くなった、生理がなかなか戻らない、妊活中に子宮内膜が育ちにくいと指摘された場合などは、婦人科で子宮内の状態を確認しておくことが大切です。

子宮内処置のあとには、子宮内癒着(アッシャーマン症候群)が起こり、月経量の減少や無月経、不妊などに関係することがあります。

この記事では、流産手術・掻爬・子宮内処置後に生理が少なくなるときに考えられること、生理が戻る時期、子宮内癒着を疑うサイン、妊活中に婦人科へ相談したい目安について解説します。

この記事の要点まとめ
  • 流産手術や掻爬などの子宮内処置後は、一時的に月経の時期や量が変わることがあります。
  • 普段の月経周期が規則的な方では、流産後の次の生理は4〜6週間ほどで戻ることが多いとされていますが、個人差があります。
  • 1回だけ生理が少ない場合は、すぐに子宮内癒着と決めつける必要はありません。
  • 処置後から明らかに経血量が減った状態が続く、生理が来ない、月経時期に痛みだけがある場合などは婦人科へ相談しましょう。
  • 子宮内癒着は、月経量の減少や無月経、不妊などに関係することがあります。
  • 子宮内癒着が疑われる場合は、子宮鏡検査などで子宮内の状態を確認することがあります。
  • 鍼灸で子宮内癒着そのものを治療することはできないため、癒着が疑われる場合は婦人科での評価が優先されます。

流産手術・子宮内処置後に生理が少なくなることはある?

流産手術や掻爬、子宮内処置のあとに、「以前より生理が少ない」と感じる方はいます。

処置後は、妊娠・流産・手術による身体の変化や、ホルモンの戻り方、精神的なストレス、睡眠不足、体調などが重なり、月経の戻り方に個人差が出ることがあります。

そのため、処置後最初の生理がいつもと違う、少し量が少ない、出血期間が短いというだけで、すぐに深刻な問題があるとは限りません。

一方で、次のような変化が続く場合は、子宮内膜や子宮内腔の状態について婦人科で相談しておくことが大切です。

  • 処置前は5〜6日あった生理が、処置後から2〜3日で終わる
  • 以前より明らかに経血量が減った
  • ナプキンがほとんど汚れない
  • 茶色い出血が少しあるだけで終わる
  • 生理痛や下腹部痛はあるのに出血が少ない
  • 生理がなかなか戻らない
  • 妊活を再開してもなかなか妊娠しない
  • 処置後から月経周期も乱れている

大切なのは、「今回だけ少ないのか」「処置後から毎回少ないのか」「生理自体が戻っていないのか」「妊娠を希望しているか」を分けて考えることです。

流産手術・掻爬後の生理はいつ戻る?

普段の月経周期が規則的な方では、流産後の次の生理は4〜6週間ほどで戻ることが多いとされています。

ただし、妊娠週数や処置方法、もともとの月経周期、ホルモンの戻り方などによって個人差があるため、「6週間を超えたら必ず異常」という意味ではありません。

また、流産や子宮内処置後の最初の生理は、以前と比べて量が多い・少ない、期間が長い・短い、予定より早い・遅いなど、いつもと異なる場合があります。

1回の月経だけで判断するのではなく、その後も明らかに経血量が少ない状態が続いているかを見ることが大切です。

D&C(子宮内容除去術・掻爬術)後について、ACOGでは次の月経が通常より早くなったり遅くなったりすることがあると説明しています。また、処置後3か月たっても月経が戻らない場合は、医療機関への相談が勧められています。

生理が長期間戻らない場合だけでなく、月経時期になっても出血がほとんどなく強い下腹部痛がある、処置後から極端に月経量が減った状態が続いている場合なども、処置を受けた医療機関や婦人科へ相談してください。

子宮内癒着とは?

子宮内癒着とは、子宮内膜や子宮内腔に癒着が起こり、子宮の内側の空間が狭くなったり、子宮内膜が正常に形成されにくくなったりする状態です。

アッシャーマン症候群と呼ばれることもあります。

子宮内膜は、妊娠に備えて厚くなり、妊娠しなかった場合には剥がれ落ち、月経として排出されます。

しかし、子宮内に癒着が起こると、子宮内膜の形成や月経血の排出に影響することがあります。

その結果として、次のような症状につながる場合があります。

  • 経血量が少なくなる
  • 生理期間が短くなる
  • 無月経になる
  • 生理の時期に下腹部痛が起こる
  • 妊娠しにくくなる

ただし、症状の出方には個人差があります。

生理が少ないからといって、必ず子宮内癒着があるわけではありません。

子宮内癒着が起こるきっかけ

子宮内癒着は、子宮内膜へのダメージや炎症などをきっかけに起こることがあります。

関連することがある処置や状態としては、次のようなものがあります。

  • 流産後の子宮内容除去術
  • 子宮内膜掻爬術
  • 人工妊娠中絶に伴う子宮内処置
  • 胎盤遺残などに対する処置
  • 子宮内膜ポリープに対する子宮鏡下手術
  • 子宮筋腫に対する子宮鏡下手術
  • 子宮内の感染や炎症

ただし、これらの処置を受けた方すべてに子宮内癒着が起こるわけではありません。

必要以上に不安になるのではなく、「処置後から明らかに月経量が変わった」「月経が戻らない」「妊活中で子宮内の状態が気になる」という場合に主治医へ相談することが大切です。

子宮内膜ポリープ手術後に生理が少なくなった場合

子宮内膜ポリープがある方では、手術前に経血量が多い、不正出血があるなどの症状がみられる場合があります。

そのため、ポリープを切除したあとに以前より出血量が減ったとしても、経血量の変化だけから異常と判断することはできません。

一方、ポリープ手術後から極端に月経量が少なくなった状態が続く、ほとんど出血しない、妊活中に子宮内膜について指摘を受けている場合などは、手術を受けた医療機関や婦人科へ相談しましょう。

子宮内癒着を疑って婦人科へ相談したいサイン

次のような変化がある場合は、子宮内癒着だけに原因を決めつけるのではなく、婦人科で相談する目安になります。

  • 流産手術後から生理の量が明らかに減った
  • 掻爬後から生理期間が短くなった
  • 人工妊娠中絶後から月経量が少ない状態が続いている
  • 処置前と比べてナプキンの使用量が大きく減った
  • 生理予定日のころに下腹部痛があるのに出血がほとんどない
  • 処置後、生理がなかなか戻らない
  • 子宮内膜が薄い、育ちにくいと指摘されている
  • 妊活を再開してもなかなか妊娠しない
  • 過去に子宮内処置を複数回受けている

これらのサインがあるからといって、必ず子宮内癒着があるとは限りません。

月経量の減少には、排卵の状態、卵巣機能、ホルモンの変化、体重変化など、ほかの要因が関係していることもあります。

ただし、処置を境に変化がはっきりしている場合は、自己判断で長く様子を見るより、婦人科で確認しておくことをおすすめします。

妊活中に子宮内癒着が気になる理由

妊活中に子宮内癒着が問題になることがあるのは、子宮内腔や子宮内膜の状態が妊娠に関係しているためです。

妊娠が成立するためには、排卵や卵管、精子、受精卵の状態だけでなく、胚を受け止める子宮内膜の状態も重要です。

子宮内癒着があると、癒着の場所や程度によっては、子宮内腔の形や子宮内膜の状態に影響し、妊娠しにくさにつながることがあります。

特に、次のような場合は主治医へ相談しておきましょう。

  • 妊活再開後、なかなか妊娠しない
  • 胚移植を繰り返している
  • 子宮内膜が薄い、育ちにくいと指摘されている
  • 流産手術後から月経量が明らかに減った
  • 過去に子宮内処置を複数回受けている

ただし、妊娠しにくさの原因はひとつとは限りません。

排卵、卵子や精子、卵管、子宮内膜、子宮内腔の状態、年齢など、さまざまな要素を総合的に確認する必要があります。

そのため、「生理が少ないから癒着がある」「癒着があるから妊娠できない」と決めつけないことも大切です。

婦人科で相談するときに伝えたいこと

診察では、処置前と処置後で何が変わったのかを具体的に伝えると、医師が状況を把握しやすくなります。

次のような内容をメモしておくとよいでしょう。

  • どの処置を受けたか
  • 処置を受けた時期
  • 処置後、いつ生理が戻ったか
  • 何回目の生理から量が変わったか
  • 以前の生理日数
  • 現在の生理日数
  • 経血量がどの程度変わったか
  • ナプキンの交換回数
  • 下腹部痛や生理痛の有無
  • 不正出血の有無
  • 妊娠を希望しているか
  • 妊活期間
  • これまでの流産歴や子宮内処置の回数
  • 子宮内膜の厚さについて指摘されたことがあるか

たとえば、次のように伝えると状況を説明しやすくなります。

  • 「流産手術前は5日ほど出血がありましたが、手術後から2日で終わるようになりました」
  • 「掻爬後からナプキンがほとんど汚れない周期が続いています」
  • 「流産手術から○週間たちますが、まだ生理が戻っていません」
  • 「妊活を再開したいので、子宮内の状態を確認したいです」

子宮内癒着が疑われるときに行われることがある検査

子宮内癒着が疑われる場合は、症状やこれまでの処置歴、妊娠希望の有無などに応じて検査が検討されます。

1. 経腟超音波検査

経腟超音波検査では、子宮内膜の厚さ、子宮や卵巣の状態、卵胞の発育などを確認します。

排卵周期に応じて子宮内膜がどのように変化しているかを見る手がかりになります。

ただし、子宮内癒着の状態によっては、通常の超音波検査だけでは分かりにくい場合があります。

そのため、症状や治療歴によっては、子宮鏡検査などが検討されます。

2. 子宮鏡検査

子宮鏡検査は、細いカメラを子宮内に入れて、子宮の内側を直接観察する検査です。

子宮内癒着や子宮内膜ポリープなど、子宮内腔の状態を確認するために行われます。

日本産科婦人科学会のガイドラインでも、子宮腔癒着症(アッシャーマン症候群)や過少月経、無月経などの原因検索に子宮鏡検査が用いられています。

検査の必要性や実施する時期は一人ひとり異なるため、主治医へ確認しましょう。

3. 子宮卵管造影検査など

妊活中の場合には、子宮内腔の形や卵管の通過性などを確認する目的で、子宮卵管造影検査などが行われることがあります。

ただし、どの検査が適しているかは症状や治療状況によって異なります。

子宮内癒着が疑われる場合には、子宮鏡による評価が必要になることもあります。

4. ホルモン検査

生理が少なくなる原因は、子宮内癒着だけではありません。

卵巣機能や排卵の状態、女性ホルモン、甲状腺機能、プロラクチンなどが月経に影響する場合もあります。

そのため、症状に応じて血液検査などでホルモンの状態を確認することがあります。

「処置後だから癒着」と決めつけず、必要に応じて子宮内の状態とホルモンの状態を確認することが大切です。

子宮内癒着だった場合の治療

子宮内癒着が確認された場合、癒着の場所や程度、妊娠希望の有無などによって治療方針が異なります。

一般的には、子宮鏡で子宮内を確認しながら癒着を剥離する治療が検討されます。

また、治療後の再癒着を防ぐ目的で、症例に応じてホルモン療法や子宮内への器具・バリア材の使用などが検討されることがあります。

どのような方法が適しているかは、癒着の程度や子宮内膜の状態、妊娠希望、これまでの治療歴などによって異なります。

「生理が少ないからすぐに手術が必要」というわけではありません。

まずは必要な検査で状態を確認し、主治医と相談しながら治療方針を決めることが大切です。

鍼灸でできる妊活サポート

流産手術や子宮内処置後に生理の量が少なくなると、「血流が悪いのでは」「冷えているから内膜が育たないのでは」と心配される方もいます。

しかし、鍼灸で子宮内癒着そのものをはがしたり、治療したりすることはできません。

子宮内癒着が疑われる場合は、まず婦人科で必要な検査を受け、子宮内の状態を確認することが優先されます。

そのうえで、妊活中の体調管理として、次のようなお悩みについて鍼灸を併用する方もいます。

  • 冷えが気になる
  • 睡眠が浅い
  • 首や肩のこりがつらい
  • 疲れが抜けにくい
  • ストレスが続いている
  • 胃腸の調子が安定しない

婦人科や生殖医療で必要な評価・治療を受けながら、妊活中の体調についても整えていきたいという場合に、鍼灸を補助的な選択肢として考えることができます。

当院からひとこと

流産や子宮内の処置を経験したあと、生理の量が少し変わっただけでも「また妊娠できるだろうか」「内膜に問題があるのでは」と不安になる方は少なくありません。

生理の量だけから子宮内の状態を判断することはできないため、処置後から気になる変化が続いている場合は、まず婦人科で確認してもらうことが大切だと考えています。

宇都宮鍼灸良導絡院では、婦人科や生殖医療での診察・治療状況を確認しながら、妊活中の睡眠、冷え、疲労、ストレスなど、日々の体調についても一緒に整理していくことを大切にしています。

まとめ|処置後から生理が少ない状態が続く場合は婦人科へ相談を

流産手術や掻爬などの子宮内処置後に、生理の時期や量、期間が一時的に変わることはあります。

最初の1回だけ生理が少なかった場合は、それだけで子宮内癒着と決めつける必要はありません。

ただし、処置後から明らかに経血量が減った状態が続く、ナプキンがほとんど汚れない、生理が2日ほどで終わる、生理がなかなか戻らないといった変化がある場合は、婦人科で相談しておきましょう。

子宮内癒着は、子宮内処置後に起こることがあり、月経量の減少や無月経、不妊などに関係する場合があります。

一方、生理が少なくなる原因は子宮内癒着だけではありません。

大切なのは、不安なまま自己判断を続けるのではなく、必要に応じて子宮内膜や子宮内腔、ホルモンなどの状態を確認することです。

「これくらいで相談していいのかな」と迷う場合でも、処置後から明らかな変化が続いているのであれば、主治医へ伝えてみましょう。

当院でよく受けるご相談

Q. 流産手術・掻爬後の生理はいつ頃戻りますか?

A. 普段の月経周期が規則的な方では、流産後の次の生理は4〜6週間ほどで戻ることが多いとされています。ただし個人差があり、D&C後は通常より早くなったり遅くなったりすることもあります。長期間生理が戻らない場合や、気になる症状がある場合は婦人科へ相談してください。

Q. 流産手術後に生理が少なくなることはありますか?

A. 処置後の最初の生理では、以前と量や期間が異なることがあります。ただし、処置後から毎回明らかに経血量が少ない、以前より生理期間が短くなった状態が続く場合は、婦人科で相談しておくと安心です。

Q. 掻爬後に生理が少ないと、子宮内癒着ですか?

A. 必ずしも子宮内癒着とは限りません。排卵や卵巣機能、ホルモンなど別の要因が関係する場合もあります。ただし、掻爬を受けてから明らかに月経量が減った状態が続く場合は、子宮内癒着も含めて婦人科で確認してもらいましょう。

Q. 子宮内癒着はどんな検査で分かりますか?

A. 経腟超音波検査などで子宮や子宮内膜の状態を確認しますが、子宮内癒着の評価には、子宮の内側を直接観察できる子宮鏡検査が重要です。どの検査が必要かは症状や治療歴によって異なります。

Q. 鍼灸で子宮内癒着は治せますか?

A. 鍼灸で子宮内癒着そのものをはがしたり治療したりすることはできません。癒着が疑われる場合は婦人科での評価が必要です。そのうえで、睡眠や冷え、疲労、ストレスなど妊活中の体調管理を目的に鍼灸を併用する方もいます。

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📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

流産手術・子宮内処置後の生理量が気になる方へ

流産手術や掻爬、子宮内処置後から生理の量が少なくなった、出血期間が短くなった、妊活再開に不安があるという場合は、まず婦人科で子宮内膜や子宮内の状態を確認しておくことが大切です。

そのうえで、睡眠の浅さ、冷え、疲れやすさ、ストレスなど、妊活中の体調も一緒に整えていきたい方は、大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院でも、お身体の状態や治療状況を確認しながら鍼灸ケアをご提案しています。

鍼灸で子宮内癒着そのものを治療することはできませんが、婦人科での確認と並行しながら、妊活中の体調について相談したい方はお気軽にご相談ください🍀

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