
妊活中の「寒がり」は体質?ホルモン・甲状腺・貧血との関係をわかりやすく解説
「妊活を始めてから冷えが気になる」「以前より寒がりになった気がする」「手足やお腹が冷えやすくて、妊娠に影響しないか不安」と感じていませんか。
妊活中は、身体の小さな変化にも敏感になりやすい時期です。寒がりや冷えを感じると、「血流が悪いのでは」「ホルモンバランスが乱れているのでは」と心配になる方も少なくありません。
冷えや寒がりは、体質や生活環境、筋肉量、ストレス、睡眠不足などによって起こることがあります。一方で、強い寒がりやだるさが続く場合は、甲状腺機能の低下や貧血など、妊活中に確認しておきたい体調変化が隠れていることもあります。
この記事では、妊活中に寒がりを感じる原因、ホルモン・甲状腺・貧血との関係、病院で相談したほうがよい症状、日常でできる冷え対策についてわかりやすく解説します。
- 妊活中の寒がりや冷えは、体質だけでなく、筋肉量、血流、自律神経、栄養状態などが関係することがあります。
- 強い寒がり、だるさ、体重増加、便秘、皮膚の乾燥などが続く場合は、甲状腺機能の低下が関係していることもあります。
- 疲れやすさ、立ちくらみ、動悸、息切れなどがある場合は、貧血や鉄不足も確認しておきたいポイントです。
- 冷えそのものが直接妊娠しにくさの原因になるとは限りませんが、生活リズムや体調全体を整えることは妊活中の身体づくりに役立ちます。
- 食事、運動、保温、入浴、睡眠、ストレスケアを無理なく整えながら、気になる症状が続く場合は医療機関で相談しましょう。
目次
妊活中に寒がり・冷えが気になりやすい理由
妊活中に寒がりや冷えを感じるからといって、それだけで妊娠しにくいと決まるわけではありません。
ただし、冷えを感じやすい背景には、血流、自律神経、ホルモン、筋肉量、栄養状態など、妊活中の体調管理と関係する要素が含まれていることがあります。
そのため、「冷えているから悪い」と不安になりすぎるのではなく、なぜ冷えやすいのかを整理し、必要に応じて生活習慣や体調を見直していくことが大切です。
寒がりの原因は体質だけではない
寒がりや冷え性は「体質」として片づけられがちですが、実際には複数の要因が関係しています。
1. 筋肉量が少ない
筋肉は、身体の熱を作るうえで大切な組織です。運動不足や筋肉量の低下があると、身体で熱を作りにくくなり、冷えを感じやすくなることがあります。
とくに、デスクワーク中心で歩く時間が少ない方、食事量を減らしすぎている方、過度なダイエットをしている方は注意が必要です。
2. 血流が滞りやすい
長時間同じ姿勢が続くと、下半身や肩まわりの血流が滞りやすくなります。
手足の冷え、お腹の冷え、首肩こり、頭痛、むくみなどがある場合は、姿勢や運動不足が冷え感に関係していることもあります。
3. ストレスや睡眠不足による自律神経の乱れ
自律神経は、血管の収縮や拡張、体温調節、睡眠、胃腸の働きなどに関わっています。
妊活中は、治療スケジュールや結果への不安、仕事との両立などでストレスを感じやすい時期です。ストレスや睡眠不足が続くと、血管の調整がうまくいかず、冷えを感じやすくなることがあります。
ただし、冷えがあるだけで自律神経の病気と決めつける必要はありません。眠りの浅さ、動悸、めまい、胃腸の不調、強い疲労感など、他の症状も合わせて見ていくことが大切です。
妊活中に確認しておきたい「甲状腺」と寒がりの関係
寒がりが強い場合に確認しておきたいものの一つが、甲状腺の働きです。
甲状腺は、首の前側にある小さな臓器で、代謝に関わるホルモンを分泌しています。甲状腺の働きが低下すると、身体の代謝が落ち、寒がり、疲れやすさ、体重増加、便秘、皮膚や髪の乾燥などがみられることがあります。
NHSやMSDマニュアルでも、甲状腺機能低下症の症状として、寒がり、疲労感、体重増加、便秘、皮膚の乾燥などが挙げられています。
妊活中に甲状腺の数値が気になる方、過去にTSHを指摘されたことがある方、流産歴がある方、不妊治療中で甲状腺検査をすすめられた方は、自己判断せず、クリニックで相談することが大切です。
貧血や鉄不足でも冷えを感じやすくなることがある
妊活中の寒がりやだるさでは、貧血や鉄不足も確認しておきたいポイントです。
鉄は、血液中で酸素を運ぶ働きに関わります。鉄不足や貧血があると、疲れやすさ、息切れ、立ちくらみ、動悸、顔色の悪さ、だるさなどが出ることがあります。
妊娠後は鉄の必要量が増えるため、妊活中から栄養状態を整えておくことは大切です。ただし、サプリメントや鉄剤は自己判断で増やしすぎず、必要に応じて血液検査を受けたうえで調整しましょう。
冷えとホルモンバランスは関係する?
「冷えがあるとホルモンバランスが乱れるのでは」と心配される方もいます。
冷えそのものが直接ホルモン異常を引き起こすとは言い切れませんが、睡眠不足、ストレス、過度なダイエット、栄養不足、運動不足などは、月経周期や排卵リズムに影響することがあります。
つまり、冷えだけを見るのではなく、冷えを感じやすい背景にある生活リズムや体調全体を見直すことが大切です。
月経周期が乱れている、排卵が不安定、経血量が少ない、強い疲れが続くなどの変化がある場合は、婦人科や不妊治療クリニックで相談してみましょう。
病院で相談したほうがよい寒がりのサイン
寒がりや冷えだけで、すぐに病気を疑う必要はありません。
ただし、次のような症状が続く場合は、医療機関で相談することをおすすめします。
- 以前より明らかに寒がりになった
- 強いだるさや疲労感が続く
- 体重が増えやすくなった
- 便秘が続いている
- 皮膚や髪の乾燥が気になる
- 月経周期が乱れている
- 動悸、息切れ、立ちくらみがある
- 顔色が悪い、疲れやすい
- 首の前側に腫れや違和感がある
- 妊活や不妊治療で甲状腺の数値を指摘されたことがある
「冷え性だから仕方ない」と我慢しすぎず、いつもと違う変化が続くときは、検査で確認しておくと安心です。
妊活中にできる寒がり・冷え対策
妊活中の冷え対策では、ただ温めるだけでなく、熱を作る力、めぐらせる力、休む力を整えることが大切です。
1. 食事を減らしすぎない
妊活中に体重管理を意識する方もいますが、食事量を極端に減らすと、身体が熱を作りにくくなります。
たんぱく質、鉄、ビタミン、ミネラルを含む食事を意識し、無理なダイエットは避けましょう。
2. 下半身の筋肉を動かす
ウォーキングや軽いスクワット、階段を使うことなどは、下半身の血流を促す助けになります。
激しい運動を急に始める必要はありません。まずは、座りっぱなしの時間を減らし、こまめに身体を動かすことから始めてみましょう。
3. 首・お腹・足首を冷やしすぎない
首、お腹、足首は冷えを感じやすい部位です。
冷房の効いた室内では、薄手の羽織りもの、腹巻き、レッグウォーマーなどを活用し、締めつけすぎない範囲で保温しましょう。
4. 入浴でリラックスする
シャワーだけで済ませる日が続くと、身体が温まりにくいことがあります。
無理のない範囲で湯船につかると、身体が温まり、首肩の緊張や睡眠前のリラックスにもつながります。
5. 睡眠とストレスケアを整える
睡眠不足やストレスは、自律神経や体温調節に影響します。
妊活中は気持ちが休まりにくい時期ですが、寝る前のスマホ時間を減らす、深呼吸をする、身体を温めてから眠るなど、できることから整えていきましょう。
東洋医学では寒がりをどう考える?
東洋医学では、寒がりや冷えを、単に「温度が低い状態」だけでなく、身体を温める力や血のめぐり、水分代謝のバランスとも関連して考えます。
たとえば、疲れやすく冷えやすい方、胃腸が弱く手足が冷えやすい方、ストレスで肩こりやのぼせを伴う方では、同じ冷えでも背景が異なることがあります。
妊活中の冷え対策では、温めるだけでなく、睡眠、胃腸、血流、自律神経のバランスを含めて整える視点が大切です。
妊活中に寒がりなのはよくないことですか?
寒がりだからといって、それだけで妊娠しにくいと決まるわけではありません。
ただし、冷えの背景に睡眠不足、ストレス、栄養不足、貧血、甲状腺機能の低下などがある場合は、体調管理のために確認しておくと安心です。
冷え性だと妊娠しにくくなりますか?
冷え性だけで不妊の原因と断定することはできません。
一方で、血流の低下、強いストレス、睡眠不足、栄養不足などが重なっている場合は、妊活中のコンディションに影響することがあります。冷えだけに注目しすぎず、生活全体を整えることが大切です。
甲状腺の異常があると妊活に影響しますか?
甲状腺ホルモンは、月経周期や排卵、妊娠初期の体調管理にも関係します。
妊活中や不妊治療中にTSHなどの数値を指摘された場合は、自己判断せず、主治医に相談しながら管理することが大切です。
貧血でも冷えを感じることはありますか?
貧血や鉄不足があると、疲れやすさ、立ちくらみ、動悸、息切れなどとともに、冷えを感じやすくなることがあります。
気になる症状がある場合は、血液検査で確認しておくと安心です。
妊活中の冷え対策で一番大切なことは何ですか?
一つの方法だけに頼るのではなく、食事、睡眠、運動、入浴、服装、ストレスケアを無理なく整えることが大切です。
温めすぎや締めつけすぎはかえって不快感につながることもあるため、心地よく続けられる方法を選びましょう。
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📚参考文献
- NHS. Underactive thyroid.
- MSD Manual Consumer Version. Hypothyroidism.
- ACOG. Anemia in Pregnancy.
- Mayo Clinic. Hypothyroidism: Symptoms and causes.
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子 (うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
妊活中の冷えや寒がりが気になる方へ
妊活中に「以前より寒がりになった」「手足やお腹が冷えやすい」「体を整えたいけれど、何から始めればよいかわからない」と感じる方は少なくありません。
冷えや寒がりは、体質だけでなく、血流、自律神経、胃腸の働き、睡眠、ストレス、生活習慣などが関係していることがあります。無理に温めるだけではなく、ご自身の体の状態に合わせて整えていくことが大切です。
宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活中の冷えや寒がり、体調の変化に寄り添いながら、お一人おひとりの状態に合わせた鍼灸施術を行っています。
「冷えが妊活に影響しないか不安」「体質から整えて妊活に向き合いたい」という方は、無理のない範囲で一度ご相談ください🍀







