治療院ブログ

妊活中にかかとが痛いときに考えられる原因|足底腱膜炎とセルフケア

 更新日:

妊活中に「朝起きたとき、かかとの裏が痛い」「歩き始めの一歩がつらい」と感じることはありませんか。

かかとの痛みは、妊活そのものが直接の原因とは限りません。長時間の立ち仕事、足に合わない靴、運動不足、急な運動量の増加などによって足裏へ負担がかかり、足底腱膜炎などを起こしている可能性があります。

この記事では、妊活中にかかとが痛むときに考えられる原因、足底腱膜炎の特徴、自宅でできるセルフケア、医療機関へ相談した方がよい症状について解説します。

この記事の要点まとめ
  • 妊活中のかかとの痛みだけで、不妊症や妊娠しにくさを判断することはできません
  • 朝の一歩目や、座った後の歩き始めに痛む場合は、足底腱膜炎の可能性があります
  • 立ち仕事、靴、足の形、急な運動量の増加などが関係します
  • 負担を減らし、靴を見直して、足裏やふくらはぎをやさしく伸ばすことが基本です
  • 強い腫れやしびれ、体重をかけられない痛みがある場合は整形外科へ相談しましょう

妊活中のかかとの痛みは、不妊と関係がある?

かかとの痛みがあるからといって、不妊症である、妊娠しにくいということではありません。また、かかとの痛みだけからホルモンバランスや卵巣機能などを判断することもできません。

妊活中は、仕事と通院の両立によって長時間座っている日が増えたり、反対に立ち仕事が続いたりすることがあります。また、「身体づくりのために運動を始めよう」と、急にウォーキングやランニングの量を増やす方もいらっしゃいます。

こうした生活の変化によって足裏への負担が増え、かかとの痛みにつながることがあります。妊活と無理に結びつけるのではなく、まずは痛む場所や時間帯、靴、歩き方、運動量などを振り返ることが大切です。

足底腱膜炎とは

足底腱膜は、かかとの骨から足の指の付け根にかけて広がる、丈夫な線維状の組織です。歩行時の衝撃をやわらげたり、土踏まずのアーチを支えたりする働きがあります。

足底腱膜のかかと側の付着部分に、繰り返し引っ張る力や圧迫する力が加わることで、痛みが生じる状態が足底腱膜炎です。「足底腱膜症」や「足底かかと痛」と呼ばれることもあります。

足底腱膜炎でみられやすい症状

  • 朝、ベッドから立ち上がった最初の一歩が痛い
  • 長く座った後、歩き始めにかかとが痛む
  • かかとの裏側から、やや内側を押すと痛い
  • 歩いているうちに一度軽くなるが、長時間歩くと再び痛む
  • 長時間の立ち仕事や運動の後に痛みが強くなる
  • 足裏や土踏まずにも張りや痛みを感じる

特に「朝の一歩目が痛い」「休んだ後の歩き始めが痛い」という症状は、足底腱膜炎の特徴の一つです。ただし、症状だけで自己判断せず、痛みが続くときは整形外科で確認してもらいましょう。

妊活中にかかとが痛くなる主な原因

1.長時間の立ち仕事や歩き過ぎ

長時間立ち続けたり、普段より多く歩いたりすると、足底腱膜へ繰り返し負担がかかります。仕事中は痛みを感じにくくても、帰宅後や翌朝に痛みが強くなることがあります。

2.急に運動を始めた

妊活中の身体づくりとして、ウォーキングやジョギングを始める方もいます。運動自体は健康管理に役立ちますが、運動習慣がなかった方が急に歩数や運動時間を増やすと、足の組織が負担に対応できず、痛みにつながることがあります。

3.足に合わない靴

サイズが合わない靴、靴底が薄い靴、かかとが固定されないサンダル、クッション性が低下した古い靴などは、かかとへの衝撃を強めることがあります。

ハイヒールやパンプスを長時間履くことで、ふくらはぎや足裏の緊張が強くなっている場合もあります。

4.ふくらはぎや足首の硬さ

ふくらはぎやアキレス腱が硬く、足首を上へ曲げる動きが少ないと、歩行時に足底腱膜が強く引っ張られやすくなります。

デスクワークや運動不足が続いている場合は、足裏だけでなく、ふくらはぎや足首の柔軟性も確認してみましょう。

5.扁平足や足のアーチの変化

土踏まずが低い扁平足だけでなく、反対に土踏まずが高い足でも、足底腱膜やかかとの一部に負担が集中することがあります。

靴底の片側だけが大きくすり減っている場合は、立ち方や歩き方の癖が関係している可能性もあります。

6.体重や活動量の変化

短期間で体重が増えたり、仕事や生活環境の変化によって歩く時間が増えたりすると、かかとにかかる負担も変化します。

体重だけを原因と決めつけるのではなく、靴、運動量、足首の硬さ、立ち方などをまとめて見直すことが大切です。

足底腱膜炎以外に考えられる原因

かかとの痛みが、すべて足底腱膜炎とは限りません。痛む場所や症状によっては、次のような原因も考えられます。

  • かかとの後ろが痛むアキレス腱付着部症
  • かかとのクッション部分に負担がかかる踵部脂肪体の障害
  • 急な運動量の増加などによる踵骨の疲労骨折
  • 神経が圧迫され、痛みやしびれが出る足根管症候群
  • 扁平足や足関節の機能低下に伴う痛み
  • 打撲、捻挫、靴ずれ、うおのめなどによる痛み

かかとの後ろ側が痛む、しびれを伴う、安静にしていても痛む場合は、足底腱膜炎以外の原因も考えて、整形外科へ相談しましょう。

妊活中にできる、かかとのセルフケア

1.痛みを強くする動作を一時的に減らす

痛みを我慢して長時間歩いたり、走ったりすると、足底腱膜への負担が続いてしまいます。

完全に動かないようにする必要はありませんが、ランニング、長時間のウォーキング、ジャンプを伴う運動など、痛みが強くなる動作はいったん減らしましょう。

2.靴を見直す

  • かかとが靴の中で動きにくい
  • 足の指を無理なく動かせる
  • 靴底に適度なクッション性がある
  • 土踏まずを支えられる
  • 靴底が大きくすり減っていない

室内でも、痛みが強い時期は裸足や底の薄いスリッパを避けた方が楽なことがあります。必要に応じて、かかとの衝撃をやわらげるインソールを検討しましょう。

3.朝、立ち上がる前に足裏を伸ばす

ベッドや椅子に座り、痛む側の足を反対側の膝に乗せます。足の指を手で持ち、すねの方向へゆっくり反らして、足裏を伸ばします。

20~30秒ほどを目安に、痛気持ちよい程度で2~3回行いましょう。強い痛みが出るほど引っ張る必要はありません。

4.ふくらはぎとアキレス腱を伸ばす

壁に両手をつき、伸ばしたい側の足を後ろへ引きます。かかとを床につけたまま、前側の膝をゆっくり曲げます。

ふくらはぎが気持ちよく伸びる位置で、20~30秒ほど保ちます。反動をつけず、呼吸を止めないようにしましょう。

5.痛みが強いときは短時間冷やす

歩行後に痛みが強くなった場合は、保冷剤などをタオルで包み、10~15分程度かかとの周辺を冷やすと楽になることがあります。

冷やし過ぎたり、保冷剤を直接皮膚へ当てたりしないでください。冷えによって痛みが増す場合や、皮膚の感覚が鈍い場合は行わないようにしましょう。

6.足裏を強く押し過ぎない

テニスボールやマッサージボールを使う場合は、足裏で軽く転がす程度にします。「痛いほど効く」と考えて、炎症が起きている場所を強く押し続けると、かえって痛みが強くなることがあります。

セルフケア中や翌日に痛みが増える場合は中止してください。

妊活中の湿布や鎮痛薬は自己判断で使わない

妊活中は、妊娠に気づく前の時期もあります。市販の飲み薬だけでなく、湿布や塗り薬にも消炎鎮痛成分が含まれていることがあります。

痛み止めが必要な場合は、妊活中であること、排卵後や胚移植後で妊娠の可能性があること、不妊治療で使用している薬があることを医師や薬剤師へ伝えましょう。

すでに処方されている薬についても、自己判断で中止せず、処方した医療機関へ確認してください。

当院でお伝えしていること

妊活中の方から、かかとの痛みだけでなく、足の冷え、むくみ、ふくらはぎの張り、腰の重だるさなどを一緒にご相談いただくことがあります。

当院では、痛む場所だけを見るのではなく、立ち方や足首の動き、ふくらはぎの緊張、日頃履いている靴、運動量、睡眠やストレスなども伺いながら身体の状態を確認します。必要に応じて良導絡測定を行い、自律神経の状態や全身のバランスを見ることもあります。

ただし、鍼灸やセルフケアだけで対応できる痛みとは限りません。強い腫れやしびれ、歩くことが難しい痛みなどがある場合は、整形外科で原因を確認することをおすすめしています。

整形外科を受診した方がよい症状

次のような症状がある場合は、セルフケアを続ける前に整形外科へ相談しましょう。

  • 痛みが強く、足に体重をかけられない
  • 転倒や運動中に「ブチッ」という感覚や音があった
  • かかとが大きく腫れている
  • 赤みや熱感が強い
  • 安静にしていても痛む、夜中にも痛む
  • 足裏にしびれや感覚の低下がある
  • 痛みが日ごとに強くなっている
  • 1~2週間セルフケアをしても改善傾向がない
  • 同じ場所の痛みを何度も繰り返している
  • 糖尿病など、足の状態に注意が必要な持病がある

まとめ

妊活中にかかとが痛くなっても、かかとの痛みだけで不妊症や妊娠しにくさを判断することはできません。

朝の一歩目や、座った後の歩き始めにかかとの裏が痛む場合は、足底腱膜炎の可能性があります。立ち仕事、歩き過ぎ、急な運動、足に合わない靴、ふくらはぎや足首の硬さなどを見直してみましょう。

まずは痛みを強くする動作を減らし、靴の見直しと、足裏・ふくらはぎのやさしいストレッチを行います。ただし、強い腫れやしびれ、体重をかけられない痛みがある場合や、セルフケアを続けても改善しない場合は、整形外科へ相談してください。

当院でよく受けるご相談

かかとの痛みは、不妊症のサインですか?

かかとの痛みだけで、不妊症や妊娠しにくさを判断することはできません。多くの場合は、足底腱膜への負担、靴、立ち仕事、運動量、足の形などを確認する必要があります。

朝だけ痛く、歩くと楽になる場合も受診が必要ですか?

朝の一歩目に痛み、歩くと一度軽くなる症状は、足底腱膜炎でみられることがあります。痛みを繰り返す場合や、長時間歩くと再び強くなる場合は、早めに整形外科へ相談しましょう。

妊活中もウォーキングを続けてよいですか?

歩いても痛みが強くならない範囲であれば、短時間から様子を見る方法があります。歩行中や翌朝に痛みが増す場合は、時間や距離を減らしてください。

採卵前後、胚移植後、妊娠判定後などは、不妊治療を受けている医療機関からの運動に関する指示を優先しましょう。

かかとは温めるのと冷やすのでは、どちらがよいですか?

歩き過ぎた後にズキズキする場合は、短時間冷やすことで楽になることがあります。一方、朝のこわばりが気になる場合は、入浴後など身体が温まった状態でやさしくストレッチすると動かしやすいことがあります。

赤みや強い熱感、腫れがある場合は自己判断で温めず、医療機関へ相談してください。

📝こちらの記事もおすすめです

📚参考文献

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

かかとの痛みや足の不調もご相談ください

妊活中にかかとの痛みが続くと、「運動を続けても大丈夫?」「身体の冷えやむくみも関係しているのかな」と不安になることがあります。

大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、かかとの痛みだけでなく、足首やふくらはぎの緊張、冷え、むくみ、腰の重だるさ、睡眠やストレスなども伺いながら、お身体の状態に合わせた施術をご提案しています。

強い腫れやしびれ、歩くことが難しいほどの痛みがある場合は、整形外科への受診を優先していただきます。「妊活中の身体の悩みとして相談してみたい」という方は、無理のない範囲でご相談ください🍀

24時間予約受付中

このページのトップへ