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子宮外妊娠を経験…不妊鍼灸で体外受精の成功率を上げるには?

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「体外受精では胚を子宮の中に戻すのに、子宮外妊娠になることがあるの?」

「妊娠判定でhCGは陽性だったけれど、胎嚢がまだ見えないと言われて心配……」

胚移植後の妊娠判定で陽性が出たあと、胎嚢が確認できるまでの期間は、不安を感じやすい時期です。

一般に「子宮外妊娠」と呼ばれている状態は、医学的には「異所性妊娠」といい、受精卵が子宮内膜以外の場所に着床した状態を指します。

体外受精・顕微授精では胚を子宮内へ移植しますが、それでも異所性妊娠が起こることがあります。

この記事では、体外受精後に異所性妊娠が起こる理由、どのくらいの確率で起こるのか、症状、hCGや胎嚢との関係、受診を急いだほうがよい症状についてわかりやすく解説します。

子宮外妊娠(異所性妊娠)とは?

異所性妊娠とは、受精卵が本来着床する子宮内膜ではなく、子宮の外などに着床した妊娠です。

多くは卵管に起こりますが、まれに卵巣、子宮頸管、帝王切開瘢痕部、腹腔内などに妊娠することもあります。

異所性妊娠は、そのまま正常な妊娠として継続することはできません。また、卵管などで妊娠組織が大きくなると、破裂や腹腔内出血につながる可能性があるため、早期に診断して適切な管理を受けることが重要です。

体外受精でも子宮外妊娠になる?

はい。体外受精や顕微授精で胚を子宮内へ移植した場合でも、異所性妊娠になることがあります。

「子宮の中へ胚を入れたのに、どうして卵管に行くの?」と疑問に思う方も多いでしょう。

胚移植では胚を子宮腔内へ戻しますが、移植した胚がその場所に固定されてすぐに着床するわけではありません。

胚移植後、子宮内で着床するまでの間に胚の位置が変化し、何らかの要因によって卵管側へ移動した場合には、卵管などで着床する可能性があります。

そのため、「体外受精だから異所性妊娠にはならない」とは言い切れません。

体外受精後の子宮外妊娠の確率は?

異所性妊娠は、自然妊娠を含めた妊娠全体では、おおむね1~2%程度にみられるとされています。

体外受精などの生殖補助医療(ART)後についても異所性妊娠は報告されており、その頻度は患者さんの背景や治療方法によって異なります。

米国CDCの大規模データを用いた研究では、ART後の異所性妊娠は時代とともに減少し、2011年には約1.6%と報告されています。複数胚移植など、治療条件によってもリスクが異なることが示されています。

そのため「体外受精をしたら○%で子宮外妊娠になる」と一律に考えるのではなく、卵管の状態や過去の病歴なども含めて考えることが大切です。

体外受精後に子宮外妊娠が起こりやすくなる要因

異所性妊娠は、何か一つの原因だけで起こるとは限りません。

特に関連が知られているのが、卵管の状態です。

卵管に病変がある

卵管閉塞や卵管水腫などの卵管因子によって体外受精を行っている方では、異所性妊娠のリスクが高くなることが知られています。ASRM(米国生殖医学会)も、卵管疾患を理由にIVFを受ける場合は異所性妊娠のリスクが高いとしています。

過去に子宮外妊娠を経験している

過去の異所性妊娠は、その後の異所性妊娠のリスク因子の一つです。

ただし、過去に異所性妊娠を経験したからといって、次も必ず同じことが起こるわけではありません。

卵管の手術歴や骨盤内の炎症がある

卵管手術の既往や骨盤内感染症などによって卵管に変化がある場合も、異所性妊娠との関連が知られています。

クラミジア感染症や子宮内膜症などは卵管因子につながることがあり、日本産婦人科医会でも卵管因子を引き起こす代表的な疾患として挙げられています。

移植する胚の数など

過去のARTデータでは、移植する胚の数が多いほど異所性妊娠率が高くなる傾向も報告されています。

ただし、異所性妊娠の発生にはさまざまな要因が関係するため、移植方法だけで原因を特定することはできません。

初期胚と胚盤胞で子宮外妊娠のリスクは違う?

「初期胚移植と胚盤胞移植では、どちらが子宮外妊娠になりやすいの?」と気になる方もいるでしょう。

胚の発育段階や新鮮胚・凍結胚、移植方法などと異所性妊娠との関係についてはさまざまな研究がありますが、研究によって結果が異なります。

そのため、「初期胚だから危険」「胚盤胞なら絶対に安心」と単純に判断することはできません。

胚の種類だけではなく、卵管因子や過去の異所性妊娠、治療歴などを含めて総合的に考える必要があります。

子宮外妊娠ではどんな症状が出る?

異所性妊娠の初期には、特別な症状がない場合もあります。

症状がある場合には、次のようなものがあります。

  • 下腹部痛
  • 左右どちらかに偏った腹痛
  • 少量の性器出血
  • 生理のような出血
  • 腰や骨盤周辺の痛み
  • 肩に響くような痛み
  • めまい・ふらつき

ただし、これらの症状はすべての異所性妊娠で現れるわけではありません。

また、妊娠初期には正常な子宮内妊娠でも軽い腹痛や少量出血がみられることがあるため、症状だけで異所性妊娠かどうかを判断することはできません。

妊娠判定でhCG陽性でも子宮外妊娠の可能性はある?

あります。

hCGは妊娠すると増えてくるホルモンなので、異所性妊娠であっても妊娠検査薬や血液検査で陽性になることがあります。

そのため、「hCGが陽性=子宮内に正常に妊娠していることが確認できた」という意味ではありません。

体外受精後は、妊娠判定でhCGを確認したあと、経腟超音波検査で子宮内に胎嚢が確認できるかを確認していきます。

hCGが高いのに胎嚢が見えない場合は?

妊娠判定が陽性でも、妊娠週数が早い段階では胎嚢がまだ見えないことがあります。

そのため、1回の超音波検査で胎嚢が見えなかっただけで、すぐに異所性妊娠と診断されるわけではありません。

胎嚢がまだ確認できない場合には、hCGの推移や妊娠週数、経腟超音波所見、腹痛・出血などの症状を組み合わせながら経過を確認します。

NICEのガイドラインでは、血清hCGが1,500 IU/L以上の場合には、状況に応じて早めの経腟超音波検査を検討するとされています。

ただし、hCGの数値だけで「正常妊娠」「流産」「異所性妊娠」を自己判断することはできません。

インターネット上の「hCGが○○なら胎嚢が見えるはず」という数字だけで判断せず、治療中の不妊クリニック・産婦人科で経過を確認してください。

胎嚢が子宮内に見えたら子宮外妊娠ではない?

通常、子宮内に胎嚢が確認できれば大きな安心材料になります。

ただし、非常にまれですが、子宮内妊娠と異所性妊娠が同時に起こる「子宮内外同時妊娠(heterotopic pregnancy)」があります。

特に生殖補助医療後では注意が必要なため、子宮内に胎嚢が確認されていても、強い腹痛や大量出血などがある場合には自己判断せず医療機関へ相談してください。

出血があったら子宮外妊娠?

胚移植後や妊娠初期の出血にはさまざまな原因があります。

少量の出血があったからといって、必ず異所性妊娠というわけではありません。

反対に、異所性妊娠でも出血が少ない場合や、ほとんど症状がない場合があります。

そのため、出血の有無だけでは判断せず、妊娠判定後に出血が続く場合や腹痛を伴う場合には、治療中のクリニックへ連絡しましょう。

すぐに受診したほうがよい症状

異所性妊娠で特に注意したいのは、卵管などが破裂して腹腔内出血を起こすことです。

妊娠反応が陽性、または妊娠の可能性がある状態で、次のような症状がある場合は次回の予約日まで待たず、速やかに医療機関へ連絡・受診してください。

  • 急に強い下腹部痛が出た
  • 片側だけに強い腹痛がある
  • 痛みがどんどん強くなっている
  • 大量の性器出血がある
  • めまい・ふらつきが強い
  • 冷や汗が出る
  • 意識が遠のく、失神しそうになる
  • 肩先に響くような痛みがある

強い腹痛や失神などは腹腔内出血を伴っている可能性もあるため、緊急の対応が必要になることがあります。

子宮外妊娠はどのように治療する?

異所性妊娠と診断された場合の治療方法は、妊娠している場所、hCG値、胎嚢の大きさ、出血の有無、全身状態などによって異なります。

主に、

  • 慎重に経過をみる待機療法
  • メトトレキサート(MTX)などを使用する薬物療法
  • 腹腔鏡手術などによる手術療法

が検討されます。

どの方法が適しているかは一人ひとり異なるため、担当医から説明を受けたうえで治療方針を決めます。

子宮外妊娠のあとでも、また妊娠できる?

異所性妊娠を経験すると、

「次も同じことが起こったらどうしよう」

「もう妊娠できないのではないか」

と不安になる方も少なくありません。

異所性妊娠を経験したあとでも、その後に子宮内妊娠・出産へ至る方はいます。

ただし、治療内容や卵管の状態、異所性妊娠に至った背景などによって、その後の治療方針は異なります。

体外受精を再開する時期についても一律ではありません。自己判断で急いで治療を再開せず、身体の回復やhCGの経過を確認しながら、担当医と相談して進めていきましょう。

子宮外妊娠を鍼灸で予防することはできる?

現時点で、鍼灸によって異所性妊娠そのものを予防できるとする十分な医学的根拠はありません。

また、異所性妊娠が疑われる状態では、鍼灸施術よりも医療機関での診断・経過観察が優先されます。

当院でも、妊娠判定後に強い腹痛や出血がある、胎嚢の位置がまだ確認できていないなど、異所性妊娠を否定できない状況では、まず不妊クリニック・産婦人科へご相談いただくようお伝えしています。

当院でよく受けるご相談

Q.体外受精なら卵管を使わないのに、なぜ子宮外妊娠になるのですか?

胚は子宮内へ移植されますが、移植後すぐにその場所へ固定されるわけではありません。着床までの間に胚の位置が変化し、卵管などで着床する可能性があります。

Q.妊娠検査薬が濃くなっていれば子宮外妊娠ではありませんか?

妊娠検査薬の濃さだけでは判断できません。異所性妊娠でもhCGが分泌されるため、妊娠検査薬は陽性になります。胎嚢の位置などを医療機関で確認する必要があります。

Q.hCGが順調に増えていれば大丈夫ですか?

hCGの推移は重要な判断材料ですが、それだけで妊娠している場所を確定することはできません。経腟超音波検査や症状なども合わせて判断します。

Q.胎嚢が見えないと言われました。子宮外妊娠でしょうか?

妊娠週数が早ければ、正常な子宮内妊娠でもまだ胎嚢が見えないことがあります。1回の検査だけで判断せず、担当医の指示に従ってhCGや超音波検査の経過を確認してください。

Q.腹痛がなければ子宮外妊娠ではありませんか?

異所性妊娠でも初期には症状がない場合があります。症状がないことだけでは否定できないため、妊娠判定後は胎嚢が子宮内に確認されるまで医療機関で経過をみることが大切です。

まとめ|体外受精後も胎嚢の位置が確認できるまでは経過をみることが大切

体外受精や顕微授精では胚を子宮内へ移植しますが、異所性妊娠が完全になくなるわけではありません。

特に卵管因子や過去の異所性妊娠などがある場合には、より慎重に経過を確認することが大切です。

また、妊娠判定でhCGが陽性になっただけでは、妊娠している場所まではわかりません。

妊娠判定陽性 → hCGの推移 → 子宮内の胎嚢確認まで、不妊クリニック・産婦人科の指示に従って確認していきましょう。

妊娠判定後に強い腹痛、大量の出血、めまい、冷や汗、失神しそうな感覚などがある場合には、予約日まで待たず、速やかに医療機関へご相談ください。

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📚参考文献

この記事は、異所性妊娠(子宮外妊娠)の診断・症状・治療、体外受精後の異所性妊娠のリスクなどについて、以下の公的機関・専門学会の情報を参考に作成しています。

この記事の監修者

宇都宮泰子 監修者写真

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)

FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)

  • 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
  • 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
  • 日本生殖医学会会員

不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。

次の妊活に向けて、身体を整えたい方へ

子宮外妊娠(異所性妊娠)が疑われているときや、強い腹痛・出血などがあるときは、鍼灸よりもまず不妊クリニック・産婦人科での診察を優先してください。

診断や治療が落ち着き、主治医と相談しながら妊活・不妊治療を再開する段階になると、「次の採卵や移植に向けて何をしたらいいのだろう」「また同じことが起こらないか不安」と感じる方も少なくありません。

大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、不妊治療の内容や今後のスケジュール、現在の体調を伺いながら、その方に合わせた妊活中の身体づくりをサポートしています。

子宮外妊娠を経験したあとの妊活についても、ひとりで抱え込まず、身体と気持ちを整えながら次の治療へ進みたいときはお気軽にご相談ください🍀

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