
42歳 流産後の再挑戦で妊娠 SEET法による胚盤胞移植で陽性反応
今回、Mさんは2年間の不妊治療と化学流産を経験されてから、転院や採卵を経て、さらに流産も乗り越えながらクリニックでの治療を継続されました。最終的に妊活を始めてから4年、PGT-Aクリア胚の移植で妊娠されました。
仕事と妊活の両立に悩みながらも、週に1回の鍼灸レーザーで妊娠しやすい体づくりを続けられました。
目次
患者さん情報
- 来院の動機:不妊症
- 鍼灸の経験:あり(以前、他の不妊鍼灸を20回ほど受けていた)
- 体調:疲れている
- 体質:首コリ、肩こり、便秘、疲れ、冷え、時折全身のドキドキ(動悸)、手湿疹、アトピー(以前、胃潰瘍とメニエル病を発症)
- 睡眠:睡眠時間(平均6時間)就寝0時~起床6時
- 生理:順調(28~30日で規則的)、経血の状態は暗赤色~黒っぽい
- 食生活:1日3食、夕食の時間19時
- ご主人:44歳
- 服用している薬・サプリ:ベルタ(葉酸サプリ)
Mさん(42歳)が宇都宮鍼灸良導絡院にお越しになったのは、2023年5月でした。
それまでに2年の不妊期間があり、不妊治療専門クリニックで体外受精(顕微授精)・移植(保険適用)を受けておられました。
これまでに一度陽性反応は確認できていましたが、妊娠3~4週で化学流産を経験されていました。
また、採卵時に「空胞が多い」「受精しても分割が止まってしまう」など胚の成長に問題があり、今後の妊娠に向けて鍼灸をご希望されました。
仕事と妊活の両立で心身共に疲れていた日々
Mさんは精神科病棟の看護師として勤務されており、日勤だけでなく夜勤もこなしながら忙しい日々を送られていました。
お仕事にはやりがいを感じておられましたが、その一方で夜勤明けにはつよい疲労感や筋肉痛があり、胃のむかつき、動悸、胸や指のかゆみなど様々な不調を抱えておられました。
疲れが溜まってくるとメニエール病の症状で耳が聞こえにくくなったり、神経が高ぶって眠れなくなり精神薬を服用される時もありました。
さらに、職場での後輩の妊娠報告を聞いて気持ちが落ち込んだり、イライラしたりすることもあり、仕事の疲労と妊活のストレスによって心身の回復が追いついていない状態でした。
鍼灸では、その時々の不調に合わせた施術を行いながら、自律神経のバランスを整えて、少しでも質の良い睡眠がとれるよう施術を行いました。(当院の鍼灸と不妊カウンセリングについての詳しい内容はこちらからご覧ください。)
施術中は妊活やお仕事の話だけでなく、趣味や日常のことなど他愛もないお話をしながら、リラックスしていただける時間になるよう心掛けました。
週に1回の鍼灸を続けていくうちに、「鍼を受けた日はよく眠れる」「妊娠した後輩とも以前ほど気にならず話せるようになった」といった感想をいただきました。
転院後の採卵で向上した採卵成績
鍼灸レーザーを始めてから行った人工授精では、以前より卵胞や子宮内膜の成長が良好になり、生理痛も軽減していました。鍼灸施術による体調管理や卵巣や子宮の血流促進が卵胞や子宮内膜の成長をサポートする一因になった可能性がありました。(当院の人工授精での不妊鍼灸の詳しい内容はこちらからご覧ください。)
その後、1カ所目のクリニックで人工授精を3回行った後、セカンドオピニオンを経て転院されました。
2023年10月からは体外受精が始まりました。体外受精での鍼灸は、卵巣の血流促進を図り、卵巣内の卵胞が十分育つように行いました。
その時のMさんは、仕事のストレスにより気持ちがネガティブになってしまい「仕事を辞めたほうがいいのではないか」と悩まれることがありました。
施術中はたくさんお話を聞き、不安になっていることやストレスを発散していただけるよう心掛けました。
採卵では高刺激で卵胞を育てました。以前のクリニックでは4回採卵を行い、胚盤胞1個だったため、今回の採卵でも卵がちゃんと凍結できるかとても心配されていました。
しかし、採卵結果は11個採れた卵から胚盤胞4個を凍結することができました。
この時、Mさんは「ちゃんと凍結できて良かった」と安心されたご様子でした。
流産を乗り越えて続いた妊活
移植に向けた期間も、お仕事と妊活の両立による疲労やストレスは続いていました。
身体のだるさやしんどさを感じる日もあり、ときにはお酒を飲んで気分転換されることもありました。
また、仕事を辞めてから移植に臨みたいという気持ちがあり、職場に相談した結果、退職は引き受けてもらえませんでしたが、夜勤を外してもらえることになりました。
最初の凍結融解胚移植の結果は残念ながら陰性でした。続けて行ったSEET法による胚盤胞移植は、胚盤胞(5AA)、子宮内膜7ミリで行い、結果は陽性反応(hCG値500)が確認できました。
しかし、妊娠5週3日頃から出血がみられ、切迫流産の可能性が指摘されました。
その後出血は落ち着いたものの、妊娠7週頃に残念ながら流産となってしまいました。
この時、Mさんは再び流産となり大きなショックを受けておられました。それでもあきらめず、次の一歩を考えておられました。
不妊治療継続への葛藤と決断
転院後のクリニックでの保険適用(移植可能な回数3回)がなくなったため、一旦人工授精へステップダウンされ、今後の妊活をどうされるかご夫婦で相談されていました。
そして、2024年11月に行った実費での胚盤胞移植(4BA・3BB)の結果は陰性でした。
この時、42歳という年齢もあり「このまま実費治療を続けるか、以前のクリニックで残っている保険治療(1カ所目では移植可能な回数6回)を再開するべきか」を悩まれていました。
現在のクリニックでは、採卵1回で11個採卵・胚盤胞4個凍結という良好な結果が出ていましたが、実費治療という経済的な負担も大きく、簡単に決断できる状況ではありませんでした。
施術中はMさんの今のお気持ちをたくさんお話していただきながら、ご自身が納得できる選択ができるようサポートしました。
そして、最終的に、現在のクリニックで実費治療を続けることを決断されました。
その後の採卵では8個の卵から6個の胚盤胞を凍結することができました。
移植前にはER-P(着床の窓検査)や子宮鏡検査なども受けられ、調べたほうが良い検査を済まされ万全の状態で移植に臨まれました。
PGT-Aクリア胚での移植、そして陽性反応
お仕事は引き続き忙しく、ご家族のことでも問題があり、リラックスできない日々が続いていました。
ご家族のことを考え、夜中に目が覚めてしまうことや、便秘、手の痒み、肩こりなどの不調を訴えておられました。
鍼灸で不調のケアと自律神経の調整を行いながら、たくさんお話をして気持ちが軽くなってもらえるよう努めました。
迎えた移植では、SEET法によるPGT-Aクリア胚を移植されました。子宮内膜は7ミリでしたが、BT11での判定は無事陽性反応(hCG値700)が確認できました。
その後、妊娠17週の時に当院へ経過報告にお越しくださいました。仕事の負担が大きかったため休職され、ゆっくり休まれており、経過も順調とのことでした。
さらに、2025年1月に男の子を無事出産されたとの報告をいただきました。
出産前には妊娠高血圧症候群を発症され、産後も高血圧が続いていたため、再び鍼灸を受けたいとご希望があり、疲労回復や首肩のコリのケアをはじめ、高血圧やむくみ、睡眠不足などの施術を行いました。
Mさん、本当におめでとうございます。
お仕事やクリニックでの治療、ご家族のことなど悩まれることが多く、大変だったと思います。
それでも前向きに続けられて本当にお疲れさまでした。
お子様と幸せな家庭を築かれていってください。
また2人目など何かお困りのことがございましたらいつでもサポートさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
Mさん(42歳)妊娠お喜びの声
▢ お悩みの症状またはご来院当初の目的をお聞かせください
不妊
▢ 鍼灸以外で妊娠(陽性反応)された方法に〇をつけてください
体外受精(顕微授精、PGT-A)
▢ ご自身で「これは良かった!」「自分に合っていた!」と思われた妊活があればお教えください
自宅灸・レーザー・サプリメント
▢ 鍼灸施術を受けていただいた感想をお聞かせください
鍼灸とレーザーを週1回受けるようにしたことで体調が良くなった。イライラも減り、リラックスして過ごせるようになった。採卵もうまくいって良かった。
▢ 同じように悩まれている方へアドバイス(ご自身でやって良かったこと、若しくは続けることが出来たセルフ妊活など)やメッセージがあればお願いいたします。
不妊治療と仕事の両立は大変だったが、自分には合っていたと思う。時々、旅行に行って気分転換するようにした。


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