
妊活中の便秘・つわり・冷えに使われる足のツボ「商丘」
妊活中や妊娠初期は、便秘、胃のむかつき、つわり、足先の冷え、頭の重だるさなど、さまざまな不調を感じることがあります。
そのようなときに、東洋医学のセルフケアとして使われることがあるツボの一つが、足の内くるぶし付近にある「商丘(しょうきゅう)」です。
商丘は、消化吸収に関わるとされる「脾経」に属するツボで、胃腸の働きや足元の冷え、体の重だるさが気になるときに用いられることがあります。
ただし、ツボやお灸は病気を治すものではなく、体調を整えるための補助的なセルフケアです。妊娠中、妊娠の可能性がある時期、不妊治療中の方は、無理に刺激せず、体調に合わせて取り入れることが大切です。
目次
商丘の場所
商丘は、足の内くるぶしの前下方にあります。
目安としては、内くるぶしの頂点から斜め前下あたりです。内くるぶしの前の縁から下におろした線と、内くるぶしの下の縁から前に伸ばした線が交わるあたりにある、少しくぼんだ部分を探してみてください。
指で軽く押したときに、少し痛みや響きを感じる場所が目安になります。ただし、強く押しすぎる必要はありません。
商丘が使われる不調
東洋医学では、商丘は胃腸の働きや水分代謝、足元の冷えに関わるツボとして使われることがあります。
妊活中や妊娠初期に起こりやすい不調では、次のようなときのセルフケアとして取り入れられることがあります。
- 便秘
- お腹の張り
- 残便感
- 食欲不振
- 胃のむかつき
- つわりによる気持ち悪さ
- 足先の冷え
- 全身のだるさ
- 頭が重い感じ
- 冷えからくる不調
特に、足元が冷えやすい方、胃腸が弱く便秘や下痢を繰り返しやすい方、つわりで食事量が落ちて便通が乱れやすい方には、体をやさしく整えるセルフケアの一つとして考えやすいツボです。
妊活中に便秘や冷えが起こりやすい理由
妊活中は、ホルモンバランス、ストレス、睡眠不足、運動量の低下、食事内容の変化などによって、胃腸の働きが乱れやすくなることがあります。
また、不妊治療中は薬の影響や通院への緊張から、便秘やお腹の張りを感じる方も少なくありません。
東洋医学では、胃腸の働きが落ちると、体を温める力や巡りにも影響しやすいと考えます。そのため、便秘、冷え、だるさ、むくみ、食欲不振などが重なって出ることがあります。
商丘へのお灸は、足元を温めながら胃腸の働きを整える目的で使われることがあります。
つわりがあるときの商丘セルフケア
つわりがある時期は、におい、疲労、空腹、冷え、胃腸の不調などによって気持ち悪さが強くなることがあります。
商丘は、胃腸の働きに関わるツボとして用いられるため、つわりで胃のむかつきや食欲不振があるときのセルフケアとして使われることがあります。
ただし、つわりが強いときに無理にお灸をすると、においや煙で気分が悪くなる場合があります。そのようなときは、火を使わないお灸、煙の少ないお灸、または指でやさしく温める程度にしておきましょう。
水分が取れない、体重が急に減る、尿の回数が少ない、吐き気が強く日常生活が難しい場合は、セルフケアではなく産婦人科へ相談してください。
商丘へのお灸のやり方
商丘にお灸をする場合は、まずは片足1壮ずつから始めるのがおすすめです。
冷えが強く、お灸の温かさを感じにくい場合でも、いきなり熱いお灸を使ったり、長時間続けたりする必要はありません。
温かさを感じにくいときは、同じツボに続けて据える場合でも、目安は3壮程度までにして、皮膚の赤みや熱さを確認しながら行いましょう。
「熱いほど効く」というものではありません。ほんのり温かい、気持ちよいと感じる程度でも十分です。
お灸の目安
- まずは左右1壮ずつから始める
- 熱さを我慢しない
- 皮膚が赤くなりすぎたら中止する
- 同じ場所に何度も続けすぎない
- 体調が悪い日は無理に行わない
冬の冷えが強いときの注意点
冬は足先の冷えが強くなり、お灸をしても温かさを感じにくいことがあります。
そのようなときは、商丘だけでなく、足首全体を冷やさないことも大切です。お灸をするときは、足先まで完全に靴下を脱いで冷やしてしまうよりも、火が当たらない範囲で足先を覆い、冷えを防ぎながら行うとよいでしょう。
ただし、靴下や衣類に火が触れると大変危険です。お灸を使うときは、衣類やタオルが燃えないように十分注意し、近くに水や灰皿などを用意しておきましょう。
空気が乾燥している季節は、火の取り扱いにも特に注意が必要です。
妊娠中・妊娠の可能性がある方の注意点
妊娠中や妊娠の可能性がある時期は、セルフお灸を行う場合でも、刺激を強くしすぎないことが大切です。
特に、出血、強い腹痛、お腹の張り、発熱、強いつわり、めまい、体調不良がある場合は、お灸よりも先に医療機関へ相談してください。
また、不妊治療中で採卵前、胚移植後、判定日前などの大切な時期は、自己判断で刺激を増やすのではなく、担当の医師や鍼灸師に確認しながら行うと安心です。
商丘のお灸が向いている方
- 足先が冷えやすい方
- 便秘やお腹の張りが気になる方
- つわりで胃のむかつきがある方
- 食欲が落ちやすい方
- 胃腸が弱く、疲れやすい方
- 妊活中に体を冷やしたくない方
- 足元から体を整えたい方
商丘は、胃腸の働きや足元の冷えに関係するツボとして使いやすい一方で、すべての不調に万能なツボではありません。
体質や妊活の段階によって、使うツボや刺激量は変わります。セルフケアで改善しない不調が続く場合は、専門家に相談しましょう。
この記事のまとめ
- 商丘は、足の内くるぶしの前下方にあるツボです。
- 東洋医学では、胃腸の働きや足元の冷えに関わるツボとして使われます。
- 妊活中の便秘、お腹の張り、冷え、胃のむかつきのセルフケアとして取り入れられることがあります。
- つわりがあるときは、煙やにおいで気分が悪くならないよう注意が必要です。
- 妊娠中や不妊治療中は、刺激を強くしすぎず、体調に合わせて無理なく行うことが大切です。
よくある質問
商丘は妊活中に使っても大丈夫ですか?
妊活中のセルフケアとして使われることはありますが、刺激を強くしすぎないことが大切です。採卵前、移植後、判定日前など不安がある時期は、自己判断で増やさず、担当の医師や鍼灸師に相談してください。
つわりがあるときにお灸をしてもよいですか?
つわりが軽く、においや煙で気分が悪くならない場合は、やさしいセルフケアとして取り入れられることがあります。ただし、吐き気が強い、水分が取れない、体重が減るなどの場合は、セルフケアではなく産婦人科へ相談してください。
お灸は何回くらいすればよいですか?
最初は左右1壮ずつから始めるのがおすすめです。冷えが強く温かさを感じにくい場合でも、同じ場所に続けるのは3壮程度までを目安にし、熱さや皮膚の赤みを確認しながら行いましょう。
熱いお灸の方が効果がありますか?
熱ければよいというものではありません。熱さを我慢すると、やけどや皮膚トラブルにつながることがあります。ほんのり温かく、気持ちよいと感じる程度を目安にしてください。
便秘が続く場合も商丘だけで様子を見てよいですか?
便秘が長く続く、強い腹痛がある、出血がある、妊娠中で排便時の不安が強い場合は、医療機関へ相談してください。商丘のお灸は、便秘を治療するものではなく、体調を整えるための補助的なセルフケアとして考えましょう。
妊活中の冷えや便秘が気になる方へ
妊活中は、冷え、便秘、胃腸の不調、つわりのような気持ち悪さなど、日によって体調が変わりやすい時期です。
セルフお灸で整えられる部分もありますが、体質や治療の段階によって、適したツボや刺激量は変わります。
「自分に合うセルフケアを知りたい」「妊活中の冷えや胃腸の不調を整えたい」という方は、無理のない範囲で一度ご相談ください。
宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活中のお身体の状態に合わせて、鍼灸やお灸、生活面のケアを組み合わせながらサポートしています。







