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子宮内膜が薄くなった原因

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子宮内膜コンパクション

胚移植の前に子宮内膜が薄くなった

のはどうしてですか?と患者さまからよく相談をうけます。

 

心配しないで大丈夫です!

子宮内膜のコンパクションという現象が起こっています。

 

 

1.子宮内膜コンパクションとは

子宮内膜のコンパクションという言葉を耳にしたことがあるでしょうか。

これは、特に体外受精と胚移植のプロセスで非常に重要なステップです。子宮内膜のコンパクションは、子宮内膜の細胞が密集して凝縮する現象を指し、子宮内膜の厚さが減少しますが、細胞の数そのものは減少するわけではありません。

 

2.妊娠に与える影響

黄体ホルモンの薬を使用すると、このコンパクションが促進され、結果的に妊娠しやすい状態が整います。コンパクションが子宮内膜を受精卵が着床しやすい状態に変化させ、それが妊娠率を向上させる要因となります。

 

3.黄体ホルモンとコンパクション

黄体ホルモンの薬を用いてコントロールすることができます。黄体ホルモンの薬を使うことで、子宮内膜の細胞が15%20%程度密集し、理想的な着床のための環境が整うと言われています。黄体ホルモンは、着床を促進し、妊娠を維持し、流産を防ぐ役割を持っています。

 

4.研究結果と妊娠率

複数の研究や報告が、このコンパクション現象と妊娠率の間にポジティブな相関関係があることを示しています。特に、プロゲステロンの投与後に子宮内膜が10%程度薄くなった場合、継続妊娠率は52%に上昇するというデータが示されています。

 

5.プロゲステロン抵抗性の問題

黄体ホルモンの分泌はあるものの、子宮内膜がこれを適切に「キャッチ」できない場合、黄体機能不全の原因となり得る。これはプロゲステロンに対する抵抗性として知られ、子宮内膜のコンパクションが不十分であることが一因とされています。

 

6.ホルモンのバランスの重要性

子宮内膜のコンパクションが正常に進行するには、エストロゲンとプロゲステロンのバランスが非常に重要です。これらのホルモンバランスが保たれて初めて、受精卵は健康な状態で着床し、妊娠が継続することができます。

 

移植の前は、鍼灸で内膜の質をあげていくことができます。

お気軽にご相談ください。

 

参考文献

凍結胚移植:子宮内膜の準備を成功させるための証拠に基づくマーカー.2020113;2(248):251-10.DOI:1016.2019/j.fertnstert.12.008.

 

子宮内膜環境が良くなり妊娠に至った患者さまの声(一部紹介)

子宮内膜5ミリ以下でしたが鍼灸レーザーで内膜が厚くなり妊娠 30歳

 

39歳 鍼灸で6ミリの子宮内膜が向上 胚盤胞移植で陽性反応

 

6mmだった子宮内膜が8mmに育ち胚移植で妊娠 41歳

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胚移植後の食事 何に気をつけたらいいの?

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胚移植後の食事で気をつけること

  胚移植をされた後の食事についてよく質問を受けます。

水分について

 昨年の夏は、コロナもあり、熱中症対策として、水分を多く摂られてたと思います。

少し前までは、「一日に水を〇ℓ以上のみましょう」というような記事を沢山目にしました。

実は、水分を多く摂りすぎると、血液が薄くなり、栄養が子宮に行き渡らなくなります。

摂らなすぎるのも、よくありませんが、摂りすぎにも注意が必要です。

 

そして、羊水は海水に近い塩分なので、水分をとりすぎると羊水も薄くなってしまいます。

基本的に、塩分はお味噌汁や漬物などの日本古来のものから摂取するように 心がけてみてください。

食事について

夏はたくさん水分をとってしまうので、水分で胃液が薄まって、更に冷たい食べ物などで お腹を冷やしてしまい、胃腸が疲れてしまっています。 お肉や甘い物を摂りすぎると、血液がどろどろになってしまう「瘀血」の状態を作ってしまうので、ここにも注意が必要です。

 

また、消化に悪いものを食べると、血液が胃腸に集中してしまいます。 そして胃腸に負担をかけてしまいます。

消化によいものを食べる

 →食べ物の消化は想像以上のとても大きなエネルギーが必要です。   

 

 そのエネルギーは着床のためにとっておいてください。

 

糖分を控える

 

 →白いお砂糖などは身体のエネルギーを作るビタミンBやミネラルを消費します。   普段から気をつけたいことですが、特に移植後は意識してみてください。

 

水分についてはこちらの記事も参考になさってください↓

参照:日経ヘルス https://style.nikkei.com/article/DGXKZO62600350T10C20A8W10600/

 

  ※すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。

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妊活中の女性のための栄養バランス指南:大阪の鍼灸専門家が推奨する食材と食事法

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不妊治療中の大事な栄養素

妊活中の食事で大切なことは、栄養バランスを整えることです。特に以下の栄養素は重要です。

  1. 葉酸 – 妊娠初期に胎児の神経管閉鎖障害を予防するため、妊活中から摂取が推奨されます。ほうれん草、ブロッコリー、レンズ豆、アボカドなどに多く含まれています。
  2. 鉄分 – 貧血を予防し、母体と胎児の健康を保つために必要です。赤身の肉、レバー、ほうれん草、レンズ豆などに含まれます。
  3. オメガ3脂肪酸 – 脳や神経の発達に必要です。青魚(サバ、サーモン、鯖など)や亜麻仁油、ちあシードなどに含まれます。
  4. ビタミンD – 骨や歯の発達、免疫機能のサポートに必要です。太陽の光、魚、卵、ビタミンDを強化した食品などから摂取できます。
  5. カルシウム – 骨や歯の発達に必要です。乳製品、緑黄色野菜、小魚、納豆などから摂取できます。

「まごわやさしい」

は日本人が昔から食べてきた食事に基づく語呂合わせで、妊活中の女性が心がけるべき食生活を指します:

  • ・・・豆(豆腐、大豆、納豆): 良質の植物性タンパク質で、血液の材料になるのはタンパク質
  • ・・・ゴマ: マグネシウム、カルシウム、鉄分、良質な脂質
  • ・・・ワカメ(海藻類): 海のミネラルが豊富。ただし、甲状腺ホルモンに問題のある人は控える必要あり
  • ・・・野菜(とくに緑黄色野菜): ビタミン・ミネラル・繊維・抗酸化物質
  • ・・・魚(魚介類): 低カロリーなタンパク質、青魚はDHAなど良質の脂質
  • ・・・しいたけ(きのこ類): 血管のお掃除
  • ・・・イモ類: 繊維質が多く、便秘解消

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この食生活は、栄養的にバランスが取れており、血液をサラサラにして血流をよくしてれる食材を中心としています。

一方、

「おかあさんやすめ」

は以下の食材に基づく語呂合わせですが、これらの食材は糖質が多く、血糖値が上がりやすい特徴があります:

  • ・・・お菓子
  • ・・・カレーライス
  • ・・・アンパン(菓子パン全体)
  • さん・・サンドイッチ
  • ・・・焼きそば
  • ・・・スパゲティ
  • ・・・麺類(うどん、ラーメン)

妊活を始める前の多くの人は、「おかあさんやすめ」型の食生活を取り入れていたかもしれませんが、妊活中や妊娠期、産後の授乳期など、女性が一生の中で特に食事に気をつけるべき時期では、「まごわやさしい」型の食生活を心がけることがおすすめです。

地中海料理

地中海料理も、「まごわやさしい」の理念に近い食材を使用しており、健康に良い影響をもたらす可能性があります。地中海料理を取り入れることで、健康的な体を維持し、妊娠に適した体作りをサポートすることができるでしょう。

最後に、ストレスの少ない生活、十分な睡眠、適度な運動も妊活には大切です。バランスの取れた食事と共に、心と体の健康を整えることを心がけましょう。

 

 

 

 

 

 

参考文献

赤ちゃんが元気に育つ妊娠中からの「食事」と「温活」

小川原智子
料理研究家, イエローハーモニー代表
aromatopia 31(3): 94-97, 2022.

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不妊専門鍼灸師が伝えたい事!男性の加齢と精液所見

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男性不妊の加齢に向き合う方法

 

不妊の約半分は男性側に問題があると言われ、不妊治療は夫婦でするものということは

大分と周知されてきているものの、なかなかご主人の協力が得られない。または、精液所見だけをみて問題ないと思っている方が少なくありません。これはご主人だけの場合とご夫婦ともに精液所見だけで判断されていることもあります。

 

男性の精子の老化:事実と誤解

 

毎日新しく作られている精子が劣化するのでしょうか?実は、精子は卵子ほどの質の劣化はないと言われています。女性は閉経を迎えることで生殖能力に制限がありますが、男性にはそのような制限が存在しないと長らく考えられていました。しかし、最近の研究によると、男性も加齢の影響を受けることが明らかになってきました。

 

 

男性の高齢化と健康リスク

 

男性の年齢と子供の統合失調症や自閉症との関連性を示す論文が発表されています。また、男性の年齢が上がると精子の数や運動率が減少し、体外受精の成功率が低下し、流産率も上昇するとの報告が増えてきました。具体的なデータとして、男性は30歳ごろから精液の質が低下し始め、35歳ごろから妊娠率が低下し、流産率も増加することが知られています。

 

男性の不妊治療を考える時期と協力の重要性

 

女性ほどのリスクは認識されていないかもしれませんが、30歳を過ぎたら男性も不妊治療を考える必要があるかもしれません。これは女性側だけの問題ではありません。男性自身もリスクがあると認識して、日常の行動、生活習慣、食生活に気をつける必要があります。ただ、精液所見に問題がないからといって安心するのは禁物です。精液所見だけでは、精子の老化を正確には判断できないので、ご夫婦に問題がないのに妊娠しない方は、一度ご主人も専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

 

男性も加齢を意識することが重要

男性の加齢と精子の質の低下は、多くの人々に知られるべき重要な情報です。大阪の不妊鍼灸専門家として、私たちは男性の不妊治療、精子の質をあげることにも力をいれて取り組んでいます。

男性も女性も、自分の体を知り、ご夫婦で鍼灸を受けられることが妊娠への近道です。

 

参考文献

藤原敏博. (2020). 名医が教える妊活と不妊治療のすべて (1st ed.). 株式会社あき出版.

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着床不全 習慣性流産 不育症の免疫療法について

投稿日:

夫リンパ球移植療法について

 

患者さまから質問を受け、調べてみました。

 

過去にリンパ球移植の実践について議論されていましたが、現在はその実施が少なくなっており、関連する情報もまた少なくなっています。しかしながら、限られた情報の中でも正確性や信頼性が保証されるわけではありません。特に、2002年に米国FDAが全面的に禁止したため、すべての情報が正確であるとは限らないことをご理解ください。信頼できる情報を元に判断することは重要ですが、それでも最終的な判断はご自身でお願いします。

 

リンパ球移植に関して肯定的な文献を探る中で、「実践臨床免疫学」という中外医学者の著作を発見しました。そこには、柴原浩章先生(兵庫県医科大学産婦人科学講座主任教授)による「夫リンパ球移植療法」が掲載されています。この記事を参考に、リンパ球移植に関する内容を要約しました。

 

参考文献

柴原浩章 (2018). 「夫リンパ球移植療法」. 実践臨床免疫学. 中外医学者, 363-366.

 

 

【要約】

妊娠という現象は、母体の免疫システムの視点から見ると非常に興味深いものです。通常、体は外部からの異物や移植物を攻撃しようとしますが、妊娠中の母体は、胎児や胎盤(これはある意味で異物と見なされる)を攻撃しないように特別な免疫応答を持っています。

 

その特別な免疫応答には、T細胞と呼ばれる免疫細胞が関与しており、特に「1型ヘルパーT細胞」と「2型ヘルパーT細胞」のバランスが重要です。そして最近では、調節性T細胞という別の種類のT細胞もこのプロセスに関与していることがわかっています。

 

しかしながら、この免疫応答が正しく機能しないと、何度も流産を繰り返す「習慣流産」という状態になることがあります。そのため、過去には「夫リンパ球移植療法」という治療法が提案され、これは夫から採取したリンパ球を妻に移植することで、母体の免疫応答を調整しようというものです。

 

妊娠と母体の免疫系の関係

胎児や胎盤は母体の免疫系から通常は排除される可能性がありますが、特定の保護機構によって正常に成長します。この機構が不十分な場合、習慣的な流産のリスクが高まります。

 

夫リンパ球移植療法について

この治療は、妊娠の免疫的保護機構が失敗した際に、夫から採取されたリンパ球を母体に移植することで、母体の免疫反応を調整し、妊娠を成功させる目的で提案されています。

この治療法の効果については賛否がありましたが、いくつかの研究では、特定の条件下で有効であるとの結果が示されています。特に、免疫療法の前に「遮断抗体活性」という指標を用いて患者を選択することで、良好な治療結果を得ることができるとされています。

 

治療の適用条件

具体的には、著者らの施設で行われた治療では、免疫療法を受けた140人の患者のうち、78.6%が成功した妊娠を経験しました。一方、免疫療法を選択しなかった18人の患者の中で、成功した妊娠を経験したのは30.0%だけでした。この結果は統計的に有意であり、免疫療法が習慣流産に対して効果的である可能性を示唆しています。

1980年代初頭に初めて提案されたこの治療には、過去の研究で賛否両論の結果がありました。しかし、最近の研究や実績により、リンパ球を3回接種すると、ほとんどのケースで遮断抗体活性が認められ、特定の条件(例:3回以上の初期流産、原因不明、遮断抗体活性が陰性、夫の感染症テストが陰性)を満たす人々には効果があることが明らかになっています。特に、40歳未満の方が主な治療対象で、40歳以上の方には効果が少ないとされています。

 

筆者たちの実績と注意点

筆者たちの病院のデータによると、原発性や続発性習慣流産の患者に対して良好な治療結果が得られています。しかし、この治療は輸血療法の一種であるため、治療を行う際は患者の安全性を確保するための特定の条件や手続きが必要です。

 

全体として、夫リンパ球移植療法は習慣的流産に悩む女性の一つの治療法として有望であるものの、その適用や治療の手順には慎重な判断が必要であることを強調しています。

 

 

治療法は輸血の一種とみなされるため、その実施には十分な注意と慎重さが求められます。

 

要するに、妊娠とは母体の免疫システムと胎児の関係がキーとなる現象であり、そのバランスが崩れると流産のリスクが上がる可能性がある。そのため、特定の条件下で免疫療法は習慣流産の治療法として有効であると考えられています。

 

文献

1) Wegmann TG. Placental immunotrophism: Maternal T cells enhance placental

growth and function. Am J Reprod Immunol. 1987; 15: 67-70.

OFI

2) Raghupathy R. Th1-type immunity is incompatible with successful pregnancy.

Immunol Today. 1997; 18:478-82.

3) Shima T, Inada K, Nakashima A, et al. Paternal antigen-specific proliferating

regulatory T cells are increased in uterine-draining lymph nodes just before

implantation and in pregnant uterus just after implantation by seminal plasma-

Spriming in allogeneic mouse pregnancy. J Reprod Immunol. 2015; 108: 72-82.

4) Beer AE, Quebbeman JF, Ayers JWT, et al. Major histocompatibility complex

antigens, maternal and paternal immune responses, and chronic habitual

abortions in humans. Am J Obstet Gynecol. 1981; 141:987-99

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不妊専門鍼灸師が伝えたいこと!男性の加齢と精子の質の低下②

投稿日:

「大阪の不妊専門鍼灸院が伝えたいこと!男性の加齢と精子の質の低下」

をご覧いただいた当院の患者さまから、男性の精子の老化について多くの質問を受けましたので、少し前のテレビで放映された記事を参考にまとめましたのでご参考ください。

 

NHKの取材

 

昨年、欧米の男性の精子の濃度が40年間で半減したという驚くべき研究結果が発表されました。日本人も例外ではなく、過去の研究で日本人の精子の数は欧州4か国と比較して最も少なかったことが明らかにされています。新たな研究では、ある年齢を境に精子の機能が大幅に減少する可能性が指摘されている。WHOの報告によれば、不妊の原因の半数は男性にあります。

 

テレビ番組の調査で、20歳から50歳までの男性9人が精子の濃度と運動率を測定。結果、参加者の半数以上がWHOの基準を下回っていました。都内のクリニックの3年間のデータでは、564人の中で約1/6が基準を下回った。この状況は日本だけでなく、中国でも問題となっており、精子バンクが全国で設立されているほどです。

 

ここでは、提供を受ける女性が妊娠する確率を上げるため、精液に関してWHOより厳しい基準を設定。調べてみると、男性のおよそ7割が基準を下回り、精液が足りない状態が続いています。大気汚染など、環境の変化も原因の1つだと考えられています。

 

国営 精子バンク管理組長 范立青さんによると、

 

食生活や大気汚染が問題

「私たちはとても深刻な問題だと考えています。たぶん食べ物の添加物の成分とか、大気汚染とか、ライフスタイルとか、それらの要因が精子の数や運動率の低下を招いたと思います。」

 

精子が“老化”する! 30代から要注意!?

さらに最新の研究で、新たなリスクが分かってきました。見た目が元気な精子でも、中身が老化している場合があるというのです。獨協医科大学の岡田弘教授は、精子のある能力に注目し研究を続けてきました。

 

精子が老化すると受精卵は分裂しない

精子が老化していた場合、受精卵は分裂に必要な活性化に至りません。

岡田教授によれば、35歳を過ぎると細胞分裂を促す精子の力が衰えていく人たちが存在するといいます。

 

なぜ精子の力が衰えてしまうのか?

不妊の原因として、男性側の精子の問題が注目されています。特に、多くの男性がWHOの基準よりも低い精子の数や運動率を持っていることがわかっており、この現象の原因として環境の変化や大気汚染などが挙げられています。最新の研究では、外見上は健康な精子でも中身が「老化」している可能性が指摘されています。この老化の要因として、精子のDNAの損傷が考えられています。このような精子の問題があると、自然妊娠が難しくなるとされています。

 

 

精子の濃度や運動率に問題がなくても

 

獨協医科大学埼玉医療センター 泌尿器科 岡田弘主任教授は

「精子の質というものの検定がこれからは大事になってくる。いつまでも男の場合は精子さえいれば子どもができるかといえば、そうはいかない。年齢的に子どもができにくくなるというのは、女性だけではなくて男性にも責任の一端がある。」精子の減少や“老化” 対策は?

これまで女性の側にあると捉えられがちだった不妊の原因が、男性の側にも多くあるんじゃないかということになると、心配される方も多いと思うんですが、

 

精子の劣化は改善するのでしょうか

 

現時点で科学的根拠があるものというのは少ないのですが、現在の自分自身のライフスタイル自体を変えていく。つまりは、例えば睡眠不足であったりたばこだったり、あとは肥満だったり、そういうものを改善させていくことで体にかかっていく老化のストレスをできるだけ下げてあげて、そして精子の所見を改善させてあげる可能性がある、そういうことはありうると考えています。

 

精子を守るための7か条

  1. 禁煙スベシ
  2. 禁欲は間違い
  3. ブリーフよりトランクスを
  4. 妊活の時期はサウナは控えよ
  5. 膝上のパソコン操作はダメ
  6. 自転車に注意
  7. 育毛剤 (飲み薬)に注意

 

 

例えば、この2番の「禁欲は間違い」ということなんですが、精子というものは精巣で作られて、そこから出てくる途中で精管という所を通っていくんです。その途中でもうすでに酸化のストレス老化のストレスを受けていくということが分かっています。

 

またこの3~5番にかけては、精巣自体がこの熱によるストレスに非常に弱いということがありまして、できるかぎり精巣のほうを温め過ぎないということが重要であるということを考えています。また、自転車というもの自体がスポーツとしては非常にいいものではあるんですけれど、会陰部、陰のうの下辺りの細かい血管にダメージを与えてしまう。また、飲み薬による毛を生やすための薬というのは非常に効果があるものなんですが、体の中のホルモンに影響を及ぼすということがありまして、それ自身が精子の所見を悪くしてしまう、そういう可能性があるということが指摘されています。

 

男性自身が精子の状態を知り、適切な治療や生活習慣の見直しを行うことの重要性を説いています。特に、睡眠不足、喫煙、肥満などのライフスタイルの改善や、禁欲の誤解の解消、精巣の過度な加熱を避けること、自転車の使用やある種の薬の影響を考慮することなどが挙げられています。

 

精子の状態が回復しない場合

生活習慣の改善やサプリメントなどでも精子の状態が回復しなかった場合、子どもを望む夫婦にとって頼みの綱となるのが、医療の力です。現在では、自然妊娠が難しいとされた場合でもさまざまな不妊治療の選択肢があります。

鍼灸もそのひとつです。

 

晩婚化が進んで高齢で子どもをもうけたいという夫婦が増える中で、精子の減少や老化はより切実な問題になってくると思います。早めの検査、そして精子を守るための生活習慣についても考えていく必要がありそうです。

 

高齢で子供を望む夫婦が増える中、精子の質の低下や老化は深刻な問題となってきています。早めの検査や、精子を守るための生活習慣の見直しを行うことが求められています。

 

引用:男にもタイムリミットが!?~精子老化の新事実~. (2018, February 6). NHK クローズアップ現代. https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4097/

 

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不妊治療中の雨の日のだるさを解消!身体と天候の関係

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東洋医学の対策

雨の日、身体がだるくなったりしませんか?

 

1. 湿気と気の流れ

東洋医学では、体内のエネルギー(気)の流れが健康状態に影響すると考えられています。雨の日や湿度の高い日は、外部からの湿気が体内に侵入し、”湿邪”と呼ばれる病的な状態を生じるとされています。この湿邪が気の流れを妨げると、だるさを引き起こします。

では、これをどう防ぐか。以下の対策が有効です。

 

食事: 湿邪を払うためには、食事も重要です。体を温め、気の流れを良くする食材を選びましょう。例えば、ショウガやニンニク、ネギなどの香辛料や、豆類、温かいスープやお茶などがおすすめです。
運動: 適度な運動は気の流れを良くし、湿邪を払うのに効果的です。ストレッチやヨガなどのゆったりとした動きの運動がおすすめです。

2. 陰と陽のバランス

東洋医学では、陰と陽のバランスが健康に重要とされています。雨天は陰性(冷たさ、湿度、静けさなど)が強くなり、これが体内の陰陽バランスを崩し、身体のだるさを引き起こすことがあるとされています。

陽のエネルギーを高める行為が有効です。具体的には、暖かい食事や飲み物を摂る、温かい環境で過ごす、体を動かすなどが挙げられます。さらに、静けさを利用してリラクゼーションタイムを設けるのもおすすめです。

3. 関節と湿気

雨の日には気圧が低下することが多く、これが関節に影響を及ぼすとされています。湿度の高い環境は関節炎の症状を悪化させる可能性があり、それが全身のだるさに繋がるとも考えられています。

 

 

 

 

 

 

 

これに対する対策としては以下のようなことが有効です

 

【適度な運動】

関節の動きを保つためには、適度な運動が重要です。特に、関節を動かすストレッチや、軽いエクササイズが有効です。ただし、無理な運動は逆効果になる可能性もあるので、自分の体調と相談しながら行ってください。

【夏の過ごし方と熱中症対策】

暑い夏の日は、冷たすぎる飲み物やエアコンによる冷房で体温が下がりすぎないように注意しましょう。また、炎天下での激しい運動は熱中症を引き起こす原因となるので、涼しい室内や早朝・夕方などの涼しい時間帯に行うと良いです。

熱中症予防には以下のことを心掛けてください

【水分補給】

汗をかくことで体から水分が失われます。定期的に水分を補給しましょう。特に運動後や暑い環境にいた後は、水だけでなく電解質(ミネラル)も一緒に補給することが重要です。

【適度な休息】

長時間暑い環境にいると熱中症を引き起こす可能性があります。定期的に涼しい場所で休息を取り、体温を下げましょう。

これらの対策を実行することで、雨の日や湿度の高い日、暑い夏でも体調を保つことができます。雨の日のだるさを和らげ、妊娠しやすい身体を維持しましょう。

 

参考文献

<第2回> 胃腸元気の漢方薬で梅雨どきを健やかに過ごす 冷たい飲食物を避けて香りでリフレッシュを. (2016). ことぶき, 36(6), 62–64.

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大阪で不妊改善!鍼灸で妊娠しやすいお腹を手に入れる方法

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 妊娠しづらいお腹の特徴とは?

妊娠に影響を及ぼすお腹の状態、皆さんはご存知でしょうか?お腹には妊娠しやすい状態と妊娠しづらい状態があります。

妊娠しづらいお腹の特徴:

  • カチカチとした硬いお腹:瘀血や余分な脂肪によって下腹部が硬直している状態
  • ふにゃふにゃ、ペコペコの力のないお腹
  • 突っ張りがありひんやりとしたお腹:特に鼠径部が冷えて突っ張っている状態

妊娠しやすいお腹とは?

一方、妊娠しやすいお腹とは、皮膚や腹筋が弾力性に富み、つきたてのおもちのような軟らかさを持つこと。理想的なお腹は、弾力があり温かくふっくらとした状態です。

妊娠しやすいお腹の特性:

  • 弾力性: 下腹部全体に弾力があり、押してみると柔らかく、押されても痛みがありません。これは、体の健康状態やストレスレベルを示す重要な指標です。

  • 冷えにくい: 妊娠しやすいお腹は、ふっくらとして暖かい状態を保つことが重要です。体の冷えは血流を悪くし、卵巣の働きを低下させる可能性があります。

鍼灸による不妊改善

硬くてひんやりしたお腹は、肥満、便秘、ストレス、月経異常、子宮や卵巣の月経不良が関係している可能性があります。このような状態を鍼灸によって「軟らかく・ふっくらとしたお腹」へと改善することが、妊娠に有利な体への変化をもたらします。

虚弱体質を示すひんやりとしたお腹は、お灸や吸玉を用いて冷えを防ぎ、体全体を温めることで改善可能です。さらに、「気血」を補い、体内を巡らせ、自律神経を調整することで、女性ホルモンの生成を促進します。

なお、これらは特性が全ての方にあてはまるわけではなく、個々の体質や状態により異なります。それぞれの体質に合わせた対策を行うことが重要です。

大阪で不妊の悩みを抱える方々へ、鍼灸による妊娠しやすいお腹への改善方法を提供しています。妊娠を希望されている方、体の調子が思うように整わない方、一度、私たちの施術をお試しください。

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不妊には子宮温活 夏の子宮冷え改善が重要

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子宮を温める方法

夏は汗も多くかき、冷たいものを飲用してしまうため、冬より冷えている方が多くいらっしゃいます。

 

【子宮は後ろ側を温めるべき】 

 

不妊の方は子宮が冷えていることがあります。子宮は膀胱の後ろに位置しているため、下腹部の前を温めるよりも後ろ側を温める方が効果的です。

子宮を温める方法としては、お腹の前側だけでなく、仙骨周辺からも温めることが有効とされています。子宮は腹部の奥深くに位置しており、お腹の前側を温めるだけでは効果が限定的です。

【内臓の動脈血を温める】

身体を温める方法の一つは、内臓を通る動脈血を温めることです。子宮の動脈血は内腸骨動脈から子宮動脈に流れており、内腸骨動脈はお尻側を通っています。そのため、お尻側の仙骨のあたりを温めることで、子宮を温めることができます。仙骨は骨盤の一部であり、子宮の近くに位置しています。仙骨周辺を温めると、骨盤内の血流を促進し、子宮に温かい血液を送ることができます。これにより、子宮の温度を適切に保つことが期待されます。

【お灸の利用を検討する】

お灸は子宮を温めるための一つの方法です。お尻側の仙骨周辺にお灸を行うことで、温熱効果を得ることができます。ただし、お灸を使用する際は適切な方法や注意点について、医師や専門家の指導を仰ぐことが重要ですし、説明書をよく読んでくださいね。

注意:カイロによる低温やけどの痕はなかなか消えないため、カイロを使用する際には注意が必要です。

 

 

 

 

 

 

 

参考文献:松本紘斉. (2005). 冷え性. ことぶき, 25(3), 50–51.

 

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早発閉経?早発卵巣不全?閉経状態が不妊鍼灸で生理再開 卵子凍結を決意

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早発閉経と早発卵巣不全

『産科婦人科用語集・用語解説集改訂第4版』によれば、「早発卵巣不全」とは、40歳未満で卵巣性無月経(卵巣からの月経がない状態)となる病態を指します。この病態には、早発閉経とゴナドトロピン抵抗性卵巣と呼ばれる2つの状態が含まれます。早発閉経は40歳未満で卵胞が枯渇し、自然閉経を迎える状態を指し、閉経は月経が永久に停止した状態を意味します。閉経の診断には、女性が12カ月以上無月経となる必要があります。

早発卵巣不全の場合、卵胞の発育や排卵、妊娠、子供の可能性がありますが、早発閉経に限定すると、月経が永久に停止するため、妊娠や月経の再来の可能性はないことになります。

 

 

 

 

 

 

 

英語では、早発閉経は”premature menopause”と呼ばれ、早発卵巣不全は”primary/premature ovarian insufficiency (POI)”や”premature ovarian failure (POF)”と表現されます。

ただし、”gonadotropin-resistant ovary syndrome (GROS)”や”resistant ovary syndrome (ROS)”は、POIの病態を必ずしも反映していないとされ、最近はあまり使用されていないとされています。

 

参考:丸山哲夫. (2023). 過少月経の診断と治療. 産科と婦人科, 67(5), 507.

慶応義塾大学医学部産婦人科

 

鍼灸で月経が戻った

 鍼灸治療によって月経が戻り、将来の選択肢を広げた不妊治療の事例

Tさんは、40歳を超えるまでの4年間、不妊治療を行ってきましたが、妊娠に至ることができませんでした。さらに、免疫学的な相性の問題が指摘され、夫婦関係も悪化し、離婚に至りました。

 

その後、Tさんは月経が止まり、月経周期が乱れるようになりましたが、精神的なストレスから婦人科を受診することもなく、妊娠を諦めていたそうです。

しかし、昨年2021年の8月に更年期のような症状が現れ、妊娠を諦めることができず、Tさんは当院に相談と治療に訪れました。週に1回の鍼灸治療を受けることで、Tさんの月経は徐々に改善されていきました。2022年6月には、7日間の正常な月経を迎えることができました。内膜もきちんと排出され、治療の効果が確認されました。

卵子凍結

現在、Tさんは将来の結婚に向けて卵子凍結を予定しています。彼女の年齢が40歳を超えているため、卵子の品質や数量が減少する可能性があるためです。卵子凍結は、将来の妊娠の選択肢を広げるための重要な手段です。Tさんはクリニックで行われるAMH(アンチミューラリアンホルモン)検査を受け、卵巣の予備能力や凍結のタイミングについて判断される予定です。

現在、事情により妊娠ができない方でも、卵子凍結を実施しているクリニックが増えています。

将来的に妊娠を考えている方や医学的な理由により妊娠が難しい方にとって、卵子凍結は貴重な選択肢となります。

 

卵子凍結は早い方がいい

卵子凍結は、自分の卵子を現在の状態で保存することで、将来の妊娠を可能にする方法です。凍結された卵子は、時間の経過や年齢の進行によって卵子の品質が低下するリスクから保護されます。また、凍結された卵子は長期保存が可能であり、必要な時に解凍して体外受精や顕微授精といった技術を使って妊娠を試みることができます。

 

卵子凍結を行うためには、まず医師との相談が必要です。医師は個々の状況を評価し、最適なタイミングや処理方法を提案します。一般的に、若い年齢での凍結がより有効とされています。しかし、40歳を超えると卵子の数量や品質が低下するため、できるだけ早めの検討が重要です。

卵子凍結は、不妊治療の一環として行われることもありますが、卵子の保存だけでなく、将来の妊娠の可能性を広げる手段としても注目されています。特に、結婚やパートナーシップを希望している方や、治療や手術によって卵子の品質に悪影響が及ぶ可能性がある方にとって、卵子凍結は重要な選択肢となるでしょう。

Tさんのように鍼灸治療によって月経が戻った経験を持つ方も、卵子凍結を検討する際には、医師と相談しながら最適な選択をすることが重要です。将来の選択肢を広げるために、積極的に行動に移してください。

Tさんの貴重な経験を通じて、不妊治療や卵子凍結に関心を抱いている方々にとって、参考になる情報となることを願っています。

 

 

また、卵子凍結だけでなく、心身の健康やライフスタイルの見直しも重要な要素です。ストレス管理や適切な栄養摂取、適度な運動など、健康的な生活習慣を整えることは、妊娠に向けての良い準備となるでしょう。

最後に、Tさんのように鍼灸治療が効果をもたらしたケースもありますが、個人差がありますので、必ずしも全ての方に同じ結果が得られるわけではありません。不妊治療や卵子凍結に関しては、個々の状況に合わせた総合的なアプローチが求められます。

 

 

※すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。    

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