
卵胞は育っているのに排卵しない?LUF(黄体化未破裂卵胞)の原因と検査
「卵胞は20mmまで育っているのに、なかなか排卵しない」
「排卵検査薬は陽性だったのに、病院で排卵していないと言われた」
「基礎体温は高温期になっているのに、本当に排卵しているの?」
妊活中にこのような経験があると、卵胞が育っているだけでは妊娠できないのではないかと心配になることがあります。
卵胞が成熟しても、卵胞の壁が破れず、卵子が排出されない状態の一つに、LUF(黄体化未破裂卵胞)があります。
LUFでは、排卵が起こっていなくても、ホルモンの変化によって基礎体温が高温期になることがあります。
そのため、排卵検査薬が陽性だったり、高温期がみられたりしても、卵子が実際に排出されたかどうかまでは分からない場合があります。
ただし、卵胞が大きくなってもすぐに排卵しないからといって、必ずLUFというわけではありません。
排卵が遅れているだけの場合や、卵胞が嚢胞として残っている場合なども考えられるため、超音波検査などで確認する必要があります。
この記事では、LUFの仕組み、原因、排卵検査薬や基礎体温との関係、婦人科で行う検査、タイミング法や人工授精での対応について詳しく解説します。
- LUFは、卵胞が黄体化しても破裂せず、卵子が排出されない状態
- 排卵検査薬が陽性でも、必ず排卵するとは限らない
- LUFでもプロゲステロンが分泌され、高温期になることがある
- 診断には排卵前後の超音波検査が重要
- 一度排卵が確認できなかっただけで、LUFと確定することはできない
- 一部の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、卵胞の破裂に影響する可能性がある
- 繰り返す場合は、排卵誘発の方法や今後の不妊治療について主治医と相談する
LUF(黄体化未破裂卵胞)とは?
LUFは「Luteinized Unruptured Follicle」の略で、日本語では「黄体化未破裂卵胞」または「未破裂黄体化卵胞」と呼ばれます。
通常の排卵では、卵巣の中で卵胞が成長し、成熟した卵胞が破れることで卵子が卵巣の外へ放出されます。
ところがLUFでは、排卵に向けたホルモンの変化が起こり、卵胞が黄体化しても、卵胞が破裂せずに残ります。
そのため、卵胞の中に卵子が残り、通常の排卵が起こらない状態になります。
正常な排卵とLUFの違い
| 比較項目 | 通常の排卵 | LUF |
|---|---|---|
| 卵胞の成長 | 成熟に向けて大きくなる | 成熟に向けて大きくなる |
| LHサージ | 排卵前に起こる | 起こる場合がある |
| 卵胞の破裂 | 破裂して卵子を放出する | 破裂せず卵子が残る |
| プロゲステロン | 排卵後に増加する | 黄体化によって増加する場合がある |
| 基礎体温 | 高温期になることが多い | 高温期になることがある |
| 超音波検査 | 卵胞の縮小や黄体形成などを確認する | 破裂しない卵胞が残ることがある |
このように、LUFと通常の排卵では、ホルモンや基礎体温の変化が似ていることがあります。
重要なのは、卵胞が育ったかどうかだけではなく、最終的に卵胞が破裂し、卵子が排出されたかどうかです。
卵胞が20mm以上に育っても排卵しないことはある?
タイミング法や人工授精で卵胞チェックを受けている方は、「卵胞が18mmです」「20mmまで育っています」と言われることがあります。
自然周期では、排卵前の主席卵胞は20mm前後になることが一つの目安ですが、排卵する大きさには個人差があります。
そのため、20mmになったからといって、必ずその日に排卵するわけではありません。
卵胞が大きいのに排卵しない場合の主な可能性
- 予想より排卵が遅れている
- LUF(黄体化未破裂卵胞)が起きている
- 卵胞が機能性嚢胞として残っている
- 排卵に関係するホルモンの働きに変化がある
- 超音波検査のタイミングによって、排卵前後の変化を捉えられていない
また、卵胞が大きくなり続けているように見えても、すでに黄体化した組織や嚢胞を観察している場合があります。
卵胞の大きさだけでは、LUFなのか、排卵が遅れているのかを判断することはできません。
排卵予定日の前後に超音波検査を行い、卵胞の形や大きさがどのように変化したかを確認することが大切です。
排卵検査薬が陽性でもLUFになることはある?
排卵検査薬は、排卵前に増加するLH(黄体形成ホルモン)を尿中で検出するものです。
LHの急激な上昇は「LHサージ」と呼ばれ、通常は卵胞が破裂するきっかけになります。
しかし、排卵検査薬は卵子が実際に卵巣から放出されたことを確認する検査ではありません。
LHサージが起こっても、卵胞が破裂しないLUFのような状態が起こることがあります。
強陽性が出たのに排卵していないこともある
排卵検査薬が強陽性になった場合、排卵が近い可能性はあります。
ただし、強陽性だったという結果だけで排卵が完了したとは判断できません。
また、排卵検査薬の陽性が長く続く場合でも、それだけでLUFと判断することはできません。
特に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などでは、LHの分泌パターンによって排卵検査薬の結果を解釈しにくい場合があります。
排卵検査薬の結果と超音波検査の結果が一致しない場合は、通院先で確認しましょう。
基礎体温が高温期でも排卵していないことはある?
基礎体温は、排卵後に分泌されるプロゲステロンの作用によって上昇することがあります。
そのため、低温期と高温期に分かれた二相性の基礎体温は、排卵が起こっていることを推測する手がかりになります。
しかしLUFでは、卵胞が破裂していなくても黄体化が起こり、プロゲステロンが分泌される場合があります。
その結果、基礎体温が高温期に移行し、通常の排卵周期と似たグラフになることがあります。
つまり、基礎体温が高温期になったことだけでは、卵胞が破裂したかどうかまでは確認できません。
高温期があるのに妊娠しない場合はLUF?
高温期があるのになかなか妊娠しない場合、LUFを心配される方もいらっしゃると思います。
しかし、妊娠に至らない原因はLUFだけではありません。
卵管、精子、年齢、子宮内の状態、タイミングなど、さまざまな要因が関係しています。
高温期が続いているという理由だけでLUFを疑うのではなく、必要に応じて不妊検査全体を見直すことが大切です。
LUFが起こる原因は?
LUFが起こる仕組みについては、現在も研究が続けられています。
排卵にはLHだけでなく、卵胞壁の変化や炎症に関連する物質など、さまざまな働きが関係しています。
そのため、ホルモンの変化が起こっていても、卵胞が正常に破裂しない場合があると考えられています。
1. 卵胞の破裂に関係する仕組みの変化
通常の排卵では、LHサージをきっかけに卵胞内でさまざまな反応が起こり、卵胞壁が変化して破裂します。
この過程にはプロスタグランジンなどの物質も関与しています。
LUFでは、これらの働きが何らかの理由で十分に進まず、卵胞が破裂しない可能性が考えられています。
ただし、すべてのLUFについて原因が明らかになっているわけではありません。
2. 痛み止め(NSAIDs)の影響
LUFとの関連が研究されているものの一つが、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)です。
NSAIDsには、ロキソプロフェンやイブプロフェン、ジクロフェナクなどが含まれます。
これらの薬は、痛みや炎症に関係するプロスタグランジンの産生を抑える作用があります。
一方で、プロスタグランジンは排卵時の卵胞破裂にも関わっています。
2011年に発表された研究では、排卵期を含む期間にNSAIDsを継続使用していた女性で、LUFが多く観察されたと報告されています。
ただし、この研究は特定の疾患を持つ女性などを対象としたものであり、痛み止めを一度飲んだだけで必ずLUFになるという意味ではありません。
薬の種類や服用量、服用期間によっても影響は異なる可能性があります。
妊活中に痛み止めを使用している場合は、薬の名前や使用頻度を医師・薬剤師に伝えておくとよいでしょう。
持病の治療で薬を使用している場合は、自己判断で中止しないでください。
3. 子宮内膜症などとの関連
LUFと子宮内膜症などの関連を調べた研究も報告されています。
過去の研究では、LUFが疑われた女性の中に子宮内膜症を合併している例がありました。
ただし、子宮内膜症が必ずLUFを引き起こすと証明されているわけではありません。
月経痛が強い、性交痛がある、妊娠しにくい状態が続いている場合などは、LUF以外の原因も含めて婦人科で相談することが大切です。
4. 原因を特定できない場合もある
LUFが疑われても、はっきりした原因が特定できない場合があります。
また、LUFは毎周期必ず起こるとは限らず、ある周期では卵胞が破裂しなくても、別の周期には通常の排卵がみられる場合があります。
一度の診察で排卵が確認できなかったからといって、今後も排卵できないと決まるわけではありません。
LUFはどうやって検査・診断する?
LUFを確認する際に重要なのが、排卵前後の超音波検査です。
卵胞が育っている状態を確認するだけでなく、その後に卵胞が破裂したと考えられる変化があるかを調べます。
1. 経腟超音波検査(エコー)
経腟超音波検査では、卵胞の大きさや形、卵巣内の変化などを確認します。
通常の排卵後には、次のような変化がみられることがあります。
- 成熟した卵胞が縮小する
- 卵胞の形が変化する
- 黄体と考えられる構造が確認される
- 骨盤内に少量の液体がみられる
一方、LUFでは排卵が予想された時期を過ぎても卵胞が破裂せず、卵巣内に残っている所見がみられる場合があります。
ただし、一度の超音波検査だけでは判断が難しいことがあります。
必要に応じて排卵前後に複数回の検査を行い、変化を確認します。
2. LH・プロゲステロンなどのホルモン検査
排卵の経過を評価するために、LHやプロゲステロンなどのホルモン検査が行われる場合もあります。
LHは排卵前に上昇し、プロゲステロンは黄体化によって分泌されます。
ただし、LUFでも黄体化によってプロゲステロンが増加することがあります。
そのため、プロゲステロンの数値が上がっていることだけでは、卵胞が確実に破裂したとは断定できません。
ホルモン値と超音波検査の結果を合わせて評価することが重要です。
3. 翌周期以降も確認する場合がある
一度LUFが疑われた場合でも、毎周期同じ状態が起こるとは限りません。
そのため、必要に応じて次の周期でも排卵前後の変化を確認する場合があります。
検査を繰り返す必要があるかどうかは、年齢、不妊治療歴、月経周期、これまでの検査結果などを踏まえて判断されます。
LUFになると妊娠できない?
LUFでは、卵胞が破裂せず、卵子が卵巣の外へ排出されません。
そのため、LUFとなった卵胞からは、通常のタイミング法や人工授精による受精につながりません。
ただし、別の卵胞から排卵が起こる場合や、別の周期では通常どおり排卵する場合もあるため、LUFが一度起きたからといって、今後妊娠できなくなるわけではありません。
一度LUFが疑われても、次の周期で排卵することはある
過去の研究では、LUFが認められた方でも、すべての周期で同じ状態が繰り返されるわけではないことが示されています。
また、卵胞が破裂しなかったと考えられる周期についても、診察のタイミングによっては確定が難しい場合があります。
一度の結果だけで、今後の妊娠の可能性を判断しないことが大切です。
LUFの治療は?タイミング法・人工授精ではどうする?
LUFが疑われる場合の対応は、これまでの治療経過や、同じ状態が繰り返されているかによって異なります。
すべての方に同じ治療方法が必要になるわけではありません。
1. 排卵の経過を再確認する
一度の周期で排卵が確認できなかった場合は、まず超音波検査や治療記録を確認することが大切です。
予想より排卵が遅れているだけであれば、その後に排卵する場合もあります。
必要に応じて、次の周期に再び卵胞チェックを行うことがあります。
2. 排卵誘発や排卵時期の調整を検討する
LUFが繰り返し疑われる場合は、排卵誘発剤の使用方法や、排卵のタイミングを調整する方法が検討されることがあります。
hCG注射は、LHに似た働きによって排卵を促すために使われる薬です。
過去の研究では、hCGやゴナドトロピン製剤を用いた治療によって、卵胞破裂が確認された例も報告されています。
ただし、hCG注射をすれば必ずLUFを防げる、あるいは必ず排卵できるというわけではありません。
薬の種類や使用方法は、卵胞の数、卵巣の反応、多胎妊娠などのリスクを踏まえて医師が判断します。
3. 使用している薬を確認する
NSAIDsなどの薬を使用している場合は、薬の種類や服用時期が排卵に影響する可能性について確認することがあります。
特に排卵期に継続して使用している薬がある場合は、通院先に伝えておくとよいでしょう。
ただし、持病の治療薬を自己判断で中止すると、かえって健康状態が悪化する場合があります。
薬の変更や中止が必要かどうかは、処方医や薬剤師と相談してください。
4. 不妊治療の方法を見直す場合もある
LUFが繰り返され、タイミング法や人工授精で妊娠につながりにくい場合には、治療方法を見直すことがあります。
体外受精では、卵胞から直接卵子を採取するため、通常の排卵によって卵子が卵巣の外に放出される必要はありません。
ただし、LUFが疑われたという理由だけで、すぐに体外受精が必要になるわけではありません。
年齢や不妊期間、精液検査、卵管の状態なども踏まえて、適した治療を検討することが大切です。
LUFと鍼灸|排卵障害に対する研究と注意点
LUFに対する鍼灸の可能性についても研究が行われています。
2025年に「Frontiers in Endocrinology」に掲載されたシステマティックレビュー・メタ解析では、LUFの女性を対象とした15件のランダム化比較試験が検討されました。
解析では、鍼灸を取り入れたグループで、比較対象より排卵率や妊娠率が高い傾向が報告されました。
一方で、対象となった研究はすべて中国で実施されており、割り付け方法や盲検化など、研究の質に関する問題も指摘されています。
そのため、鍼灸によってLUFが確実に改善する、あるいは妊娠率が必ず高まると断定できる段階ではありません。
研究結果を解釈する際には、治療に用いられた薬や対象者の違い、研究方法の限界なども考慮する必要があります。
LUFの診断や不妊治療の方針については、婦人科・生殖医療の専門医による評価が基本です。
宇都宮鍼灸良導絡院では、妊活中の方の月経周期や治療経過に加え、冷え、睡眠、ストレス、身体の緊張などの状態も確認しています。
必要に応じて良導絡測定や東洋医学的な体質の見方も参考にしながら、日常生活で負担になっていることを整理していきます。
ただし、良導絡測定によって卵胞が破裂したかどうかを確認したり、LUFを診断したりすることはできません。
LUFが疑われている方には、まず不妊治療クリニックでの排卵確認や治療方針を大切にしていただいています。
鍼灸についても、排卵を確実に起こすものとしてではなく、睡眠やストレス、冷えなどのお悩みに応じた補助的な体調管理として検討しています。
卵胞チェックや人工授精の予定なども確認しながら、無理のない範囲で妊活をサポートしていきたいと考えています。
卵胞が育っているのに排卵しないときのセルフケア
卵胞が育っていても排卵が確認できない場合、食事や運動、身体を温めることなどで何とか排卵させたいと考える方もいらっしゃると思います。
しかし、特定の食べ物や運動、温熱ケアによってLUFを確実に改善できるという医学的根拠は確立されていません。
妊活中は無理に特別なことを増やすよりも、基本的な生活習慣と治療スケジュールを大切にしましょう。
1. 睡眠と生活リズムを整える
睡眠不足や不規則な生活が続くと、疲労やストレスが強くなることがあります。
十分な睡眠を確保し、できる範囲で生活リズムを整えることは、日々の体調管理に役立ちます。
ただし、睡眠を整えればLUFが必ず改善するというわけではありません。
2. 過度なダイエットを避ける
極端な食事制限や急激な体重変化は、排卵に関係するホルモンの働きに影響する場合があります。
妊活中は必要な栄養を十分に摂り、無理のない食生活を心がけましょう。
ただし、これらは一般的な排卵機能を維持するための生活習慣であり、LUFの直接的な治療方法ではありません。
3. 薬の使用状況を確認する
生理痛や頭痛などで鎮痛薬を使用している場合は、薬の種類や服用する時期を確認しておくとよいでしょう。
特に排卵期に継続してNSAIDsを使用している場合は、医師や薬剤師に相談してください。
必要な薬を自己判断でやめることは避けましょう。
4. 排卵の記録を残す
月経開始日、排卵検査薬の結果、卵胞チェックの日付、使用している薬などを記録しておくと、診察時に状況を説明しやすくなります。
ただし、毎日細かく記録することがストレスになっている場合は、無理をする必要はありません。
必要な情報を整理し、医師と共有できる範囲で続けていきましょう。
LUFが疑われたとき、病院で確認したいこと
卵胞が育っているのに排卵していないと言われた場合は、次のようなことを確認しておくと、今後の治療方針を理解しやすくなります。
- 今回の周期はLUFが疑われるのか、排卵が遅れているだけなのか
- 超音波検査で卵胞の破裂を確認できたか
- 次の周期も排卵確認が必要か
- 排卵誘発剤やhCG注射の使用方法を変更する必要があるか
- 服用している薬が排卵に影響する可能性はあるか
- タイミング法・人工授精を今後どのように進めるか
- 他の不妊原因について追加の検査が必要か
一度の結果で判断できない場合もありますが、検査結果を整理しながら、次の周期に向けた方針を確認することが大切です。
Q1. 卵胞が20mmなのに排卵しないのはLUFですか?
卵胞が20mm以上に育っていても、すぐに排卵しないことがあります。排卵が遅れているだけの場合や、LUF、機能性嚢胞などの可能性があります。卵胞の大きさだけでは判断できないため、必要に応じて排卵前後の超音波検査を行います。
Q2. 排卵検査薬が強陽性でも排卵していないことはありますか?
あります。排卵検査薬はLHの上昇を検出するものであり、卵胞の破裂を直接確認するものではありません。LUFではLHサージが起こっても卵胞が破裂しない場合があります。
Q3. 基礎体温が高温期になっていてもLUFの可能性はありますか?
あります。LUFでは卵胞が破裂しなくても黄体化が起こり、プロゲステロンが分泌される場合があります。そのため、高温期があることだけで排卵が確実に起こったとは判断できません。
Q4. LUFは毎月繰り返すのでしょうか?
必ず毎月繰り返すわけではありません。ある周期にLUFが疑われても、次の周期には通常どおり排卵する場合があります。繰り返し疑われる場合は、主治医と検査や治療方法について相談しましょう。
Q5. LUFになると自然妊娠はできませんか?
LUFとなった卵胞からは卵子が排出されないため、その卵胞から自然妊娠につながることはありません。ただし、別の卵胞から排卵する場合や、次の周期以降に正常な排卵が起こる場合もあり、一度LUFになったからといって今後妊娠できないわけではありません。
Q6. hCG注射をしてもLUFになることはありますか?
hCG注射は排卵を促すために使われますが、必ず卵胞が破裂することを保証するものではありません。注射後も排卵が確認できない場合は、超音波検査や治療経過を踏まえて医師が判断します。
Q7. ロキソニンなどの痛み止めを飲むとLUFになりますか?
一部のNSAIDsは、排卵に関係するプロスタグランジンの働きを抑えることで、卵胞の破裂に影響する可能性があります。ただし、一度服用しただけで必ずLUFになるという意味ではありません。妊活中に継続して使用している場合は、医師や薬剤師に相談してください。
Q8. LUFは鍼灸で改善できますか?
LUFに対する鍼灸については研究が行われており、排卵率や妊娠率への影響を示唆する報告もあります。ただし、研究方法や対象者に限界があり、確実な効果が確立されているわけではありません。LUFの診断や治療は婦人科での評価を優先し、鍼灸は補助的な体調管理として考えることが大切です。
Q9. 排卵しない周期が続く場合、いつ婦人科に相談すればいいですか?
卵胞が育っているのに排卵が確認できない状態が繰り返される場合は、早めに婦人科・不妊治療クリニックに相談しましょう。また、月経が長期間来ない、周期が大きく乱れる、強い腹痛がある場合なども、自己判断で様子を見続けないことが大切です。
まとめ|卵胞が育っていても、排卵したかどうかの確認が大切
卵胞が順調に大きくなっていると聞くと、排卵も問題なく起こると思うかもしれません。
しかし、卵胞が成熟しても破裂せず、卵子が排出されないLUFのような状態が起こることがあります。
LUFでは、排卵検査薬が陽性になったり、基礎体温が高温期になったりすることもあるため、自宅での記録だけでは判断できない場合があります。
一方で、卵胞が大きくなっても排卵が遅れているだけの場合もあり、一度の診察結果だけでLUFと確定することはできません。
大切なのは、卵胞の大きさだけでなく、排卵前後の変化を確認し、必要に応じて治療方針を見直すことです。
排卵が確認できない周期があっても、今後の妊娠の可能性がなくなったわけではありません。
主治医と検査結果を確認しながら、ご自身に合った方法で妊活を進めていきましょう。
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📚参考文献
- American Society for Reproductive Medicine(ASRM)|Fertility evaluation of infertile women: a committee opinion. 2021.
不妊症の評価における排卵検査薬、プロゲステロン測定、超音波検査の位置づけについて参考にしました。 - Luteinised unruptured follicle syndrome: pathophysiological background and new target therapy in assisted reproductive treatments. 2022.
LUFの病態や不妊治療との関係、治療法に関する研究の現状について参考にしました。 - Micu MC, et al.|Luteinized unruptured follicle syndrome increased by inactive disease and selective cyclooxygenase 2 inhibitors in women with inflammatory arthropathies. Arthritis Care Res. 2011.
NSAIDsの使用とLUFの関連について検討した研究です。 - Diagnosis of luteinized unruptured follicle(LUF)syndrome by ultrasound. Fertility and Sterility. 1984.
超音波検査によるLUFの評価と、周期によって状態が異なる可能性について参考にしました。 - Comparison of various therapies for the luteinized unruptured follicle syndrome.
LUFに対するhCGや排卵誘発薬などを用いた治療について調べた研究です。 - World Health Organization(WHO)|Guideline for the prevention, diagnosis and treatment of infertility. 2025.
不妊症の診断における排卵機能の確認方法や、ホルモン検査・超音波検査の考え方について参考にしました。 - Clinical evidence of acupuncture for luteinized unruptured follicle syndrome: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Frontiers in Endocrinology. 2025.
LUFに対する鍼灸研究をまとめたシステマティックレビュー・メタ解析です。排卵率・妊娠率に関する報告と、研究の質や一般化に関する限界を参考にしました。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、個別の診断や治療方針を示すものではありません。LUFの診断や排卵誘発剤の使用、今後の不妊治療については、必ず婦人科・不妊治療クリニックの主治医にご相談ください。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
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LUFが疑われる場合は、まず婦人科・不妊治療クリニックでの排卵確認や治療方針の相談が大切です。
大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、不妊治療クリニックでの治療方針を大切にしながら、月経周期や睡眠、冷え、ストレスなどのお悩みに合わせた妊活サポートを行っています。
良導絡測定や東洋医学的な体質の見方も参考にしながら、お一人おひとりの体調や治療スケジュールに合わせて、無理のないケアを一緒に考えています。
鍼灸によってLUFの改善や排卵を保証することはできませんが、妊活中の体調管理についてお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください🍀








妊活中に「卵胞は育っていると言われたのに、排卵が確認できなかった」と聞くと、これまでのタイミング法が無駄だったのではないかと感じることがあると思います。
当院では、このような場合、まず婦人科でどのような検査が行われ、どの時点で排卵が確認できなかったのかを整理することが大切だとお伝えしています。
特に、排卵が遅れている状態とLUFでは考え方が異なります。卵胞が破裂したかどうかは超音波検査などで評価する必要があり、鍼灸や良導絡測定だけで判断することはできません。
当院では、医療機関での評価や治療方針を大切にしながら、月経周期や睡眠、冷え、ストレスなど、日常生活で気になることも一緒に整理していきます。