
経血とは?月経血の成分・普通の血との違い|塊や色も解説
経血(月経血)とは、血液だけではなく、はがれ落ちた子宮内膜の組織や細胞、子宮頸管や腟からの分泌物などが混ざったものです。
そのため、生理の血は、採血で見る血液やけがをしたときの血とは、色や粘り気、見た目が少し違って見えることがあります。
「経血って、ただの血なの?」
「生理の血と普通の血は何が違うの?」
「月経血に塊が混じるけれど、大丈夫?」
このような疑問や不安を感じたことがある方は少なくありません。
暗赤色や茶色っぽい経血、小さな塊が混じることもありますが、それだけで必ずしも異常とは限りません。
この記事では、経血とは何か、月経血の成分、生理の血と普通の血の違い、経血の塊や色の見方、婦人科を受診したほうがよい目安について、わかりやすく解説します。
- 経血は、血液だけでなく、はがれ落ちた子宮内膜の組織や分泌物などが混ざったものです。
- 生理の血が普通の血と違って見えるのは、含まれる成分や排出される仕組みが異なるためです。
- 暗赤色や茶色っぽい経血、小さな血の塊は、それだけで必ずしも異常とは限りません。
- 出血量が非常に多い、大きな塊が繰り返し出る、強い月経痛がある、生理以外にも出血する場合は婦人科へ相談しましょう。
- 月経血の状態だけで、病気や妊娠しやすさを判断することはできません。


経血(月経血)とは?
経血とは、月経のときに腟から排出される、血液と子宮内膜由来の成分などが混ざったものです。
月経は、妊娠に備えて厚くなった子宮内膜が、妊娠が成立しなかった周期にはがれ落ち、体の外へ排出される生理現象です。
つまり経血は単なる血液ではなく、子宮内膜が周期的に入れ替わる過程で排出されるものと考えるとわかりやすいでしょう。
月経血の主な成分
月経血には、主に次のような成分が含まれています。
- 血液
- はがれ落ちた子宮内膜の組織
- 子宮内膜由来の細胞成分
- 子宮頸管や腟からの分泌物
- 粘液などの成分
このように、月経血は血液そのものだけではなく、子宮内膜由来の組織や細胞、分泌物などが混ざり合っています。
そのため、採血で見る血液などとは、色・におい・粘り気・見た目が少し違って感じられることがあります。
なお、「月経血の何割が血液なのか」という割合は、採取方法や測定方法、研究条件によって異なります。
そのため、一定の割合で考えるより、月経血は血液に子宮内膜由来の成分や分泌物などが混ざったものと理解しておくとよいでしょう。
生理の血と普通の血の違い
生理の血には、血液に加えて子宮内膜の組織や細胞、子宮頸管・腟からの分泌物などが混ざっていることが大きな違いです。
また、月経血は子宮内から腟を通って少しずつ排出されるため、体の外に出るまでの時間などによって色が変化することがあります。
月経血によく見られる特徴
- やや粘り気があることがある
- 鮮やかな赤だけでなく、暗赤色や茶色っぽく見えることがある
- 少量の組織片や粘液が混ざることがある
- 出血量が多い日に血の塊が混じることがある
- 月経の日によって色や量が変化することがある
そのため、生理の血がいつも鮮やかな赤色でサラサラしていないからといって、すぐに異常と考える必要はありません。
月経血の色や質感には個人差があります。
月経血に塊が出るのは異常?
生理中に血の塊が出ること自体は、必ずしも異常ではありません。
特に出血量が多い日には、まとまった経血が塊のように見えることがあります。
一方で、大きな血の塊が繰り返し出る、出血量が非常に多い、強い月経痛を伴うといった場合には、一度婦人科で相談しておくと安心です。
背景には、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ、排卵の異常、血液が固まる仕組みに関係する病気などが隠れていることもあります。
経血に塊が混じる理由や、受診を検討したい目安については、以下の記事で詳しく解説しています。
婦人科で相談したほうがよい目安
- 大きな血の塊が繰り返し出る
- ナプキンやタンポンを1時間ほどで交換しなければならない状態が数時間続く
- 夜間にも何度も交換が必要になるほど出血量が多い
- 出血が7日を超えて続く
- 強い月経痛がある
- 立ちくらみ、息切れ、動悸、疲れやすさなど貧血を疑う症状がある
- 生理以外の時期にも出血がある
「これくらいで受診していいのかな」と迷う方もいらっしゃいますが、出血量や痛みが日常生活に影響している場合は、我慢せず婦人科で相談しましょう。
経血量が多い・少ないと感じる場合の目安や、婦人科へ相談したいケースについては、以下の記事で詳しく解説しています。
月経血の色はどこまで正常?
月経血の色には個人差があり、鮮やかな赤、暗赤色、茶色っぽい色、黒っぽい色に見えることがあります。
出血してから体の外に出るまでの時間や、混ざっている子宮内膜由来の成分、分泌物などによって、見え方が変わることがあります。
たとえば月経の始まりや終わりごろには、茶色や暗い色の経血が見られることがあります。
黒っぽい経血が一度あったというだけで、病気と判断することはできません。
注意したい経血の変化
- 急に出血量が増えた
- いつもと違う強い痛みがある
- 生理ではない時期に出血する
- 強いにおいやかゆみがある
- 発熱や強い下腹部痛を伴う
- 妊娠の可能性がある時期に出血がある
月経血の色だけで病気を判断することはできません。
色だけを見るのではなく、出血量、痛み、出血期間、におい、発熱など、ほかの症状も含めて確認することが大切です。
東洋医学では月経血をどう見る?
東洋医学では、月経の色・量・塊・痛みなどを、体全体の状態を確認するための情報のひとつとして考えます。
たとえば、月経血の色が暗い、血の塊が多い、月経痛が強いといった状態は、東洋医学では「瘀血(おけつ)」という考え方で説明されることがあります。
瘀血とは、血の巡りが滞っている状態を表す東洋医学上の概念であり、西洋医学の病名ではありません。
また、月経血の見た目だけから婦人科疾患や体質を判断することもできません。
大きな塊、強い痛み、出血量の異常などがある場合は、まず婦人科で必要な確認を行うことが大切です。
妊活中の方が月経血を見るときのポイント
妊活中は、生理が来るたびに落ち込んだり、月経血の色や量を見て「妊娠しにくいのでは」と不安になったりすることがあるかもしれません。
しかし、月経血の色・量・塊などだけで、妊娠しやすさや子宮内膜の状態を判断することはできません。
一方で、月経量が急に変化した、強い月経痛が続く、大きな血の塊が繰り返し出る、周期が大きく乱れるといった変化は、婦人科で相談するきっかけになります。
Q1. 経血とは、ただの血のことですか?
いいえ。経血は血液だけではありません。
血液のほかに、はがれ落ちた子宮内膜の組織や細胞、子宮頸管や腟からの分泌物などが含まれています。
Q2. 生理の血と普通の血は何が違うのですか?
大きな違いは、生理の血には血液だけでなく、子宮内膜由来の組織や細胞、分泌物などが混ざっていることです。
そのため、採血などで見る血液とは色や粘り気、見た目が異なることがあります。
Q3. 生理で血の塊が出るのは異常ですか?
血の塊が出ること自体は、必ずしも異常ではありません。
ただし、大きな塊が繰り返し出る、出血量が非常に多い、強い月経痛を伴う場合には婦人科で相談しましょう。
Q4. 経血が黒っぽいのは大丈夫ですか?
黒っぽい経血が見られただけで、病気と判断することはできません。
月経の始まりや終わりごろには、暗赤色や茶色っぽく見えることもあります。
ただし、強い痛み、悪臭、かゆみ、発熱、不正出血などを伴う場合は婦人科で相談してください。
Q5. どんなときに婦人科を受診したほうがよいですか?
出血が7日を超えて続く、1時間ほどでナプキンやタンポンの交換が必要な状態が数時間続く、大きな血の塊が繰り返し出る、強い月経痛や貧血を疑う症状がある、生理以外にも出血する場合などは、婦人科で相談しましょう。
📝こちらの記事もおすすめです
- 生理の「血の塊」はなぜ出る?子宮内膜の仕組みから解説
➤ 経血に塊が混じる理由や、婦人科へ相談したい大きさ・頻度、背景に考えられる原因について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。 - 経血量の正常な目安とは?生理の量が多い・少ないときの考え方
➤ 「自分の経血量は多い?少ない?」と気になる方へ。ナプキンの交換頻度や出血期間など、経血量を確認するときのポイントを解説しています。 - 【月経血のニオイが気になる原因】膣内フローラとの関係と受診目安
➤ 月経血のにおいや菌・腟内フローラが気になる方へ。生理中ににおいが変化する理由と、感染症などを疑って受診したい症状について解説しています。
📚参考文献
- NICHD. Menstruation and Menstrual Problems.
月経の基本的な仕組みや、正常な月経・月経異常についての説明を参考にしています。 - ACOG. Heavy Menstrual Bleeding.
経血量が多い場合の考え方や、婦人科へ相談したい出血量・症状の目安を参考にしています。 - ACOG. Abnormal Uterine Bleeding.
異常子宮出血の定義や、月経期間・出血量などの受診目安を参考にしています。 - Yang H, et al. Proteomic Analysis of Menstrual Blood. Molecular & Cellular Proteomics. 2012.
月経血に含まれる血液以外の成分や、月経血と末梢血との違いについての説明を参考にしています。 - Maybin JA, Critchley HOD. Menstrual physiology: implications for endometrial pathology and beyond. Human Reproduction Update. 2015.
子宮内膜がはがれて月経として排出される仕組みや、月経時の子宮内膜の生理について参考にしています。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
月経の変化が気になる方へ
月経血の色や量、血の塊、月経痛の強さなどは、毎月の体の変化に気づくための情報のひとつです。
ただし、月経血だけで婦人科疾患や妊娠しやすさを判断することはできません。
強い痛みや出血量の異常、不正出血などがある場合は、まず婦人科での確認が大切です。
そのうえで、妊活に向けて身体全体の状態を整えたい方には、大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院で、月経周期や体調、冷え感、睡眠、ストレス、生活習慣なども含めてお話を伺いながらサポートしています。








宇都宮鍼灸良導絡院では、月経血だけから「妊娠しやすい・妊娠しにくい」と判断することはありません。
月経周期、出血期間、経血量、月経痛などに加えて、冷え感、睡眠、ストレス、体調や生活習慣なども含めてお話を伺い、その方の状態を総合的に確認しています。
強い痛みや出血量の異常など、婦人科疾患が疑われる変化がある場合には、鍼灸だけで様子を見るのではなく、婦人科での確認を優先することが大切です。