
妊婦は生ハム・スモークサーモンを食べていい?サラダチキン・卵・チーズも解説
妊娠中に外食をするとき、「生ハムは食べても大丈夫?」「スモークサーモンは避けたほうがいい?」「サラダチキンやチーズ、半熟卵は食べられる?」と迷う方は少なくありません。
妊娠中だからといって、すべての外食や惣菜を避ける必要はありません。
ただし、十分に加熱されているか、冷蔵のまま食べる加工食品ではないか、保存状態に問題がないかを確認することが大切です。
この記事では、生ハム・スモークサーモン・サラダチキン・チーズ・卵・ローストビーフなど、妊娠中の外食や惣菜で迷いやすい食品について、選び方のポイントをわかりやすく整理します。
- 妊娠中も外食をすべて避ける必要はありませんが、加熱状態や保存状態を確認しましょう。
- 生ハムや冷蔵のスモークサーモン、加熱殺菌していないナチュラルチーズなどは、リステリアなどの食中毒に注意したい食品です。
- サラダチキンは一律に避ける食品ではありませんが、表示どおりに保存し、期限内に食べ、開封後は早めに食べましょう。
- 生卵・半熟卵や加熱不足の肉・魚介類は、十分に加熱されたものを選ぶことで食中毒のリスクを下げられます。
- 食べてしまった場合も必ず問題が起こるわけではありません。発熱や腹痛、下痢、嘔吐などがある場合は産婦人科へ相談しましょう。


妊娠中の外食で注意したいのは「食中毒」
妊娠中の外食で気をつけたいのは、食べ物のカロリーや味つけだけではありません。
特に大切なのが、食中毒を防ぐことです。
妊娠中は、普段よりも食品由来の感染症に注意が必要です。
なかでもリステリアは、冷蔵庫の中でも増殖することがあるため、加熱せずに食べる食品や冷蔵保存された加工食品では注意が必要とされています。
だからといって、「少し食べてしまったら必ず問題が起こる」と考える必要はありません。
妊娠中は食事について不安になりやすい時期だからこそ、外食や惣菜を選ぶときのポイントを知っておくと判断しやすくなります。
妊娠中に注意したいトッピング・副菜
生ハム
生ハムは、サラダやパスタ、ピザ、前菜などに使われることが多い食品です。
ただし、生ハムは加熱せずに食べる加工肉のため、妊娠中はリステリアなどの食中毒リスクを考えて注意したい食品です。
外食でサラダや前菜に生ハムがのっている場合は、無理に食べず、抜いてもらうか、別のメニューを選ぶとよいでしょう。
ナチュラルチーズ
妊娠中にチーズをすべて避ける必要はありません。
ただし、厚生労働省では、加熱殺菌していないナチュラルチーズを、妊婦さんがリステリア食中毒に注意したい食品の一つとして挙げています。
カマンベール、ブリー、ブルーチーズなどを外食で食べる場合は、原料乳が加熱殺菌されているか分からないことがあります。
不明な場合はお店に確認するか、無理に選ばないようにしましょう。
一方、ピザやグラタンなど、チーズを使った料理でも十分に加熱され、熱い状態で提供されるものは選択肢になります。
半熟卵・温泉卵・生卵
カレー、丼、パスタ、サラダなどには、半熟卵や温泉卵がトッピングされることがあります。
妊娠中に卵を食べてはいけないわけではありません。
ただし、生卵や半熟卵は加熱が不十分な場合があるため、食中毒予防の観点からはしっかり火が通った卵を選ぶと安心です。
外食で「卵黄トッピング」「温玉のせ」「半熟卵のせ」と書かれている場合は、抜いてもらう、十分に加熱された卵に変更する、別のメニューにするなどの方法があります。
スモークサーモン
スモークサーモンは、サラダ、ベーグル、前菜、カフェランチなどに使われることがあります。
特に冷蔵のまま食べるスモークサーモンは、妊娠中にリステリアなどの食中毒に注意したい食品の一つです。
妊娠中は避けるか、十分に加熱された魚料理を選ぶとよいでしょう。
魚を食べること自体は、妊娠中の栄養を考えるうえで大切です。
スモークサーモンを避ける場合も、焼き魚、煮魚、蒸し魚など、十分に加熱された魚料理から取り入れることができます。
ローストビーフ
ローストビーフは、サラダ、丼、サンドイッチ、惣菜などで見かけることがあります。
ローストビーフは、中心部が赤い状態で提供されることがあり、外から見ただけでは十分に加熱されているか判断しにくい食品です。
妊娠中は、肉類は中心まで十分に加熱されたものを選ぶことが基本です。
加熱状態が分からない場合は、ローストビーフよりも、しっかり火が通った鶏肉、豚肉、牛肉などの料理を選ぶとよいでしょう。
妊娠中にサラダチキンは食べられる?
市販の加熱済みサラダチキンは、妊娠中だから一律に食べてはいけない食品というわけではありません。
ただし、サラダチキンは冷蔵で保存する調理済み食品です。
商品表示どおりに保存し、消費期限・賞味期限を確認したうえで、開封後はできるだけ早めに食べることを意識しましょう。
外食や惣菜の冷製チキンなど、いつ調理されたものか分からない場合や、長時間常温に置かれていた可能性があるものは避けるほうが安心です。
気になる場合は、スープや炒め物などに加えて十分に温めてから食べる方法もあります。
外食で迷いやすいメニュー別の注意点
カレー
カレーそのものを妊娠中に避ける必要はありません。
ただし、トッピングに半熟卵、チーズ、生ハム、ローストビーフなどが使われている場合は、加熱状態を確認しましょう。
妊娠中は、しっかり加熱された肉や野菜が入ったカレーを選び、辛さや油分で胸やけが出る場合は、量や辛さを調整するとよいでしょう。
サラダ
サラダは野菜をとりやすい一方で、生ハム、スモークサーモン、ナチュラルチーズ、半熟卵などが添えられていることがあります。
また、カット野菜や作り置きのサラダは、保存状態や調理してからの時間にも注意が必要です。
妊娠中はできるだけ新鮮なものを選び、気になるトッピングがある場合は抜いてもらう方法もあります。
カフェランチ・サンドイッチ
カフェランチやサンドイッチには、冷製の肉、スモークサーモン、チーズ、半熟卵などが使われることがあります。
見た目では加熱の有無が分かりにくいこともあるため、「十分に火が通っているか」「冷蔵のまま食べる加工食品ではないか」を確認すると判断しやすくなります。
惣菜・デリ
惣菜やデリは手軽で便利ですが、作ってから時間が経っているものや、冷蔵のまま食べる食品では保存状態にも注意が必要です。
購入後はできるだけ早めに食べ、表示された保存方法を守りましょう。
温めて食べる食品については、十分に加熱してから食べることも大切です。
妊娠中の外食で判断に迷ったときの目安
外食では、すべての食材や調理方法を細かく確認できないこともあります。
そのようなときは、次のポイントを目安にしてみてください。
- 中心まで十分に加熱されているか
- 冷蔵のまま食べる加工食品ではないか
- 作ってから時間が経っていないか
- 生肉・生卵・生魚・生ハムなどが含まれていないか
- チーズの原料乳や加熱状態を確認できるか
- 商品に表示されている保存方法や期限を守れているか
- 体調が悪い日でも無理なく食べられるか
迷ったときに、無理に食べる必要はありません。
気になるトッピングを抜いてもらったり、十分に加熱された別のメニューに変えたりするだけでも選びやすくなります。
妊娠中でも外食を楽しむための工夫
妊娠中は食べ物に気をつける場面が増えるため、「外食そのものを避けたほうがいいのでは」と不安になる方もいます。
しかし、基本的なポイントを知っておけば、妊娠中だからといって外食をすべて我慢する必要はありません。
- 十分に加熱された料理を選ぶ
- 気になるトッピングは抜いてもらう
- 半熟卵ではなく、十分に加熱された卵を選ぶ
- 生ハムや冷蔵のスモークサーモンは避ける
- ナチュラルチーズは表示や原料乳、加熱状態を確認する
- 作り置きより、できたてに近いものを選ぶ
- 惣菜や冷蔵食品は保存方法と期限を確認する
- 体調が悪い日は無理に外食しない
「妊娠中だから食べられないものばかり」と考えるのではなく、安心して食べるための選び方を知っておくことが大切です。
生ハムやスモークサーモンを食べてしまったときは?
妊娠中に、生ハムや半熟卵、スモークサーモンなどを食べたあとで、「赤ちゃんに影響があるのでは」と不安になる方もいます。
食べたからといって、必ず感染や問題が起こるわけではありません。
まずは体調に変化がないか確認しましょう。
発熱、腹痛、下痢、吐き気、嘔吐などの症状がある場合や、食べた食品について心配なことがある場合は、自己判断だけで済ませず、かかりつけの産婦人科へ相談してください。
特に、症状が続く、水分がとれない、体調が明らかに悪いと感じる場合などは、早めに医療機関へ連絡しましょう。
妊娠中は、「知らずに生ハムを食べてしまった」「半熟卵を食べてから急に心配になった」など、食事をしたあとに不安になることもあります。
一度食べたからといって、必ず問題が起こるわけではありません。
食べてしまったことだけで必要以上にご自身を責めず、体調を確認しながら、気になる症状がある場合には産婦人科へ相談してください。
当院では食品による感染症を診断することはできませんが、妊娠中の胃もたれや腰痛、冷えなど、妊娠期の体調についてご相談を受けることがあります。
医学的な判断が必要なことは産婦人科へ相談しながら、日々の体調管理については身近な相談先も上手に利用していただければと思います。
Q. 妊娠中に生ハムを食べても大丈夫ですか?
A. 生ハムは加熱せずに食べる加工肉のため、妊娠中はリステリアなどの食中毒に注意したい食品です。外食でサラダや前菜にのっている場合は、避けるか、抜いてもらうなどの方法があります。
Q. 妊娠中にチーズは食べてもいいですか?
A. チーズをすべて避ける必要はありません。加熱殺菌していないナチュラルチーズには注意し、外食で原料乳や加熱状態が分からない場合はお店に確認するとよいでしょう。十分に加熱されたチーズ料理も選択肢になります。
Q. 妊娠中に半熟卵や温泉卵は避けたほうがいいですか?
A. 妊娠中に卵を食べてはいけないわけではありませんが、食中毒予防の観点から、十分に火が通ったものを選ぶと安心です。外食では半熟卵や温泉卵を抜いてもらう方法もあります。
Q. 妊娠中にスモークサーモンは食べられますか?
A. 冷蔵のまま食べるスモークサーモンは、リステリアなどの食中毒に注意したい食品の一つです。妊娠中は避けるか、焼き魚・煮魚・蒸し魚など、十分に加熱された魚料理を選ぶとよいでしょう。
Q. 妊娠中にサラダチキンを食べても大丈夫ですか?
A. 市販の加熱済みサラダチキンは、妊娠中に一律に避けなければならない食品ではありません。表示どおりに冷蔵し、期限内に食べ、開封後はできるだけ早めに食べましょう。保存状態が分からないものや、長時間常温に置かれていた可能性があるものは避けるほうが安心です。
Q. 妊娠中にローストビーフを食べてしまいました。大丈夫でしょうか?
A. 食べたからといって必ず問題が起こるわけではありません。体調に変化がないか確認し、発熱、腹痛、下痢、吐き気などの症状がある場合や不安が強い場合は、かかりつけの産婦人科へ相談してください。
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📚参考文献
-
[1] 厚生労働省「リステリアによる食中毒」
妊婦さんが注意したいリステリア食中毒と、生ハム・ナチュラルチーズ・スモークサーモンなど注意したい食品について解説されています。 -
[2] 厚生労働省「妊婦の方向けリステリア菌食中毒に関する情報」
妊娠中に知っておきたい食品の選び方や、リステリア菌による食中毒予防についてまとめられています。 -
[3] NHS「Foods to avoid in pregnancy」
妊娠中に注意したいチーズ、肉、魚、卵などについて食品別に整理されています。 -
[4] FDA「Listeria: Food Safety for Moms-to-Be」
妊娠中のリステリア感染リスクや、冷蔵食品・チーズ・スモーク魚介類などの食品安全について解説されています。
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
妊娠中の体調管理について相談したい方へ
妊娠中は食事のことだけでなく、胃もたれ、冷え、腰痛など、これまでとは違う身体の変化が気になることがあります。
食品による感染症や「食べてしまったものが心配」といった医学的な判断については、かかりつけの産婦人科へご相談ください。
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