雨の日にだるい・頭痛・むくみが出るのはなぜ?東洋医学の湿邪と妊活中のセルフケア
雨の日や梅雨、台風が近づく時期になると、「身体がだるい」「頭が重い」「むくみやすい」「胃腸の調子が悪い」と感じる方はいませんか?
天候と体調の関係には個人差がありますが、気圧や気温、湿度などの変化が頭痛や痛みなどの症状と関係する可能性が研究されています。ただし、雨や低気圧だけが体調不良の原因になるわけではありません。
一方、東洋医学では、梅雨や雨の日にみられやすい身体の重だるさ、むくみ、胃腸の不調などを「湿邪(しつじゃ)」という考え方で捉えることがあります。
この記事では、雨の日に体調が崩れやすい理由を東洋医学と現代医学の両方から整理し、妊活中にも取り入れやすいセルフケアをご紹介します。
- 雨の日のだるさや頭痛には、気圧・気温・湿度などが関係する可能性がありますが、影響には個人差があります。
- 東洋医学では、梅雨時期の重だるさ・むくみ・胃腸の不調などを「湿邪」という考え方で捉えることがあります。
- 妊活中でも、温めすぎる必要はありません。軽い運動、食事、睡眠、水分補給など基本的な体調管理が大切です。
- 雨の日の不調や冷えだけが不妊の直接的な原因になるわけではありません。
- 強い頭痛やめまい、急なむくみなどがある場合は、天候のせいと決めつけず医療機関へ相談しましょう。

雨の日にだるい・頭痛・むくみを感じるのはなぜ?
「雨が降る前になると頭痛がする」「梅雨になると身体が重い」と感じる方は少なくありません。
現代医学では、気圧、気温、湿度などの気象条件と症状との関係について研究されています。特に片頭痛については、気圧の変化と発作頻度との関連を示した研究があります。
ただし、すべての人に同じ影響が起こるわけではなく、研究結果にもばらつきがあります。そのため、「低気圧だから必ず頭痛になる」「湿度が高いから必ず体調が悪くなる」と考える必要はありません。
睡眠不足、疲労、ストレス、運動不足、水分不足、食事の乱れなどが重なり、天候の変化をきっかけに不調を感じやすくなっている場合もあります。
東洋医学で考える「湿邪」とは?
東洋医学では、身体に影響を与える湿気を「湿邪」として捉える考え方があります。
湿邪は西洋医学の病名ではありません。身体の状態を東洋医学独自の視点から整理するための概念です。
東洋医学では、湿の影響を受けやすい状態になると、次のような症状がみられることがあると考えます。
- 身体が重く、だるい
- 頭が重い、すっきりしない
- 手足や顔がむくみやすい
- 食欲が落ちる
- 胃もたれやお腹の張りがある
- 軟便や下痢になりやすい
- 疲れが抜けにくい
こうした症状が雨の日や梅雨に繰り返し出る場合は、天候だけを見るのではなく、睡眠、食事、胃腸の状態、運動量、ストレスなども一緒に振り返ってみましょう。
雨の日に取り入れたい5つのセルフケア
1.軽く身体を動かす
身体が重い日は、無理に激しい運動をする必要はありません。
ウォーキングやストレッチ、軽い体操など、気持ちよく続けられる運動を取り入れてみましょう。長時間同じ姿勢で過ごしている方は、仕事や家事の合間に身体を動かすだけでもよいでしょう。
2.冷やしすぎず、温めすぎない
梅雨時期は湿度が高く、冷房によって身体が冷えたように感じることがあります。一方で、気温と湿度が高い日は身体に熱がこもりやすいため、「妊活中だから温めなければ」と無理に厚着をしたり、長時間カイロを使用したりする必要はありません。
冷房で寒く感じる場合は薄手の羽織りものや腹巻きなどを利用し、汗をかくほど暑い場合は涼しい服装やエアコンを利用するなど、身体が快適に感じる環境を優先しましょう。
3.水分をきちんと補給する
「むくむから水を飲まない方がよい」と考える方もいますが、暑い時期に水分を極端に控えるのはおすすめできません。
のどの渇きを感じる前から、こまめに水分を摂りましょう。飲み物の温度についても、「冷たい飲み物を飲むと妊娠しにくくなる」と考える必要はありません。
冷たい飲み物で胃腸がつらくなる方は常温や温かいものを選ぶなど、ご自身が飲みやすい温度で無理なく水分を補給してください。
4.胃腸に負担をかけすぎない
東洋医学では、湿邪の影響を受けやすい時期には「脾(ひ)」の働きが重要と考えます。
東洋医学でいう「脾」は、西洋医学の脾臓そのものを指すのではなく、主に食べ物を消化し、身体に必要な気や血をつくる働きを含めた概念です。
胃もたれや食欲不振、お腹の張りがあるときは、食べすぎや脂っこい食事に偏らず、食べやすいものを適量摂りましょう。
- 食事時間を大きく乱さない
- よく噛んでゆっくり食べる
- 一度に食べすぎない
- たんぱく質・野菜・主食をバランスよく摂る
- 胃腸の調子に合わせて汁物なども取り入れる
朝食や間食についても、「必ずこうしなければならない」という方法はありません。生活リズムや体調に合わせて、無理なく続けられる食習慣を整えることが大切です。
5.入浴や休息でリラックスする
身体が冷えていると感じる日は、ぬるめのお風呂に無理のない範囲で入るのも一つの方法です。
ただし、暑い日や入浴後に大量に汗をかく場合は、長時間の入浴や熱いお湯にこだわる必要はありません。シャワーで済ませたり、エアコンを利用したりしながら、体温が上がりすぎないよう調整しましょう。
ツボ押しをする場合の考え方
雨の日のだるさや胃腸の不調などに対して、東洋医学では足三里、三陰交などのツボを施術に用いることがあります。
セルフケアとしてツボを押す場合は、痛みを我慢するほど強く刺激する必要はありません。数秒間、気持ちよく感じる程度にやさしく押してみましょう。
妊娠中や妊娠の可能性がある時期にセルフお灸を行いたい場合は、自己判断で強い刺激を続けず、主治医や専門家に相談してください。
雨の日の不調と妊活はどう考えればよい?
雨の日に身体がだるい、冷える、むくむからといって、それ自体が不妊の原因になるわけではありません。
妊娠には、年齢、排卵、卵管、子宮・子宮内膜、卵子や精子の状態、ホルモンなど多くの要因が関係しています。
そのため、「湿邪を取り除けば妊娠できる」「身体を温めれば妊娠しやすくなる」と考えるのではなく、雨の日でも睡眠・食事・運動・休息などを整え、体調を安定させながら妊活や不妊治療を続けるためのセルフケアとして考えることが大切です。
妊活中は、「身体を冷やしてはいけない」「毎日温めなければ」と頑張りすぎてしまう方もいらっしゃいます。
当院では、温めること自体を目的にするのではなく、その日の体調や季節に合わせて快適に過ごすことをおすすめしています。特に高温多湿の日は、熱中症を防ぐためにもエアコンや水分補給を適切に取り入れてください。
夏の雨の日は熱中症にも注意しましょう
梅雨から夏にかけては、雨の日でも気温や湿度が高くなることがあります。
湿度が高いと汗が蒸発しにくく、身体から熱を逃がしにくくなります。そのため、「身体を冷やさないこと」よりも、熱中症を防ぐことを優先してください。
- こまめに水分を摂る
- 通気性のよい服装を選ぶ
- 無理な運動を避ける
- エアコンや扇風機を適切に利用する
- めまい、立ちくらみ、大量の発汗などがある場合は涼しい場所で休む
医療機関へ相談した方がよい症状
雨の日に体調が悪くなる場合でも、すべてを「気象病」や「湿邪」で片づけないことが大切です。
次のような症状がある場合は、医療機関への相談を検討してください。
- 今までに経験したことのない強い頭痛がある
- 頭痛に発熱や繰り返す嘔吐を伴う
- めまいや立ちくらみが強く、日常生活に支障がある
- むくみが急に強くなった
- 息苦しさや胸の痛みを伴う
- 胃痛、下痢、食欲不振などが長く続く
- 月経不順や強い月経痛、不正出血など婦人科症状を伴う
不妊治療中の方で体調の変化が強い場合は、自己判断で薬や治療を変更せず、まず主治医へ相談してください。
Q. 雨の日にだるくなるのは気圧が原因ですか?
A. 気圧や気温、湿度などが症状と関係する可能性はありますが、すべての方に同じ影響があるわけではありません。睡眠不足や疲労、ストレスなども含めて考えることが大切です。
Q. 湿邪は病気ですか?
A. 湿邪は西洋医学の病名ではなく、湿気の多い時期にみられる身体の状態を説明する東洋医学上の考え方です。
Q. 妊活中は冷たい飲み物をやめた方がよいですか?
A. 冷たい飲み物を飲んだから不妊になるわけではありません。胃腸の状態や季節に合わせて、飲みやすい温度で十分な水分を摂ることを優先してください。
Q. 雨の日は身体を温めた方がよいですか?
A. 冷えを感じる場合は衣類や入浴で調整して構いませんが、汗をかくほど温める必要はありません。高温多湿の日は熱中症対策を優先しましょう。
Q. 雨の日の頭痛が毎回つらい場合はどうすればよいですか?
A. 頭痛が繰り返す場合は、頭痛の日時や睡眠、月経周期、天候などを記録すると傾向を把握しやすくなります。症状が強い場合や頻度が増えている場合は、医療機関へ相談してください。
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📚参考文献
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[1] Kimoto K, et al. Influence of Barometric Pressure in Patients with Migraine Headache. Internal Medicine. 2011.
気圧変化と片頭痛発作との関連を検討した日本の前向き研究です。 -
[2] Farah A, et al. Impact of Barometric Pressure Changes on the Severity, Frequency, and Duration of Migraine Attacks: A Systematic Review of the Literature. 2025.
気圧変化と片頭痛について複数の研究をまとめたシステマティックレビューです。 -
[3] World Health Organization. Heat and health. 2026.
高温・高湿度による身体への影響と、暑熱環境での体調管理について解説しています。 -
[4] 厚生労働省. 熱中症が疑われる人を見かけたら.
熱中症が疑われる症状、水分補給、身体を冷やす方法などが示されています。
この記事の監修者

院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
雨の日に体調が崩れやすいと感じている方へ
雨の日のだるさや頭痛、むくみ、胃腸の不調などが続くと、妊活中は「身体の状態が悪いのでは」と心配になることもあると思います。
大阪市都島区にある宇都宮鍼灸良導絡院では、月経周期や治療状況を確認しながら、冷え、胃腸の状態、睡眠、ストレス、自律神経などを含めた身体のコンディションを確認し、妊活中の身体づくりをサポートしています。
病院での治療と並行して体調を整えたい方や、天候によって身体の調子が変わりやすいことが気になっている方も、お気軽にご相談ください🍀






当院でも、「梅雨になると身体が重い」「雨の前は頭痛がする」「むくみや胃腸の不調が出やすい」というご相談があります。
このような場合、天候だけを原因と考えるのではなく、睡眠、疲労、胃腸の状態、冷え、自律神経、月経周期なども含めて身体全体の状態を確認しています。良導絡測定や東洋医学的な体質の見方も、現在のコンディションを考える一つの材料として活用しています。