2023年03月の投稿記事
41歳 流産を乗り越えて体外受精で妊娠
着床率を上げるために
【黄体ホルモンフィードバック法】(PPOS)
黄体ホルモンを内服しながらHMGを注射をする方法で、黄体フィードバック法と呼んでいます。
黄体フィードバック法は黄体ホルモンの内服薬(ルトラール等)で排卵を抑制します。
黄体フィードバック法は、「排卵後はもう排卵しない」という理論で、黄体ホルモンの内服薬を飲み続けるとLHサージが抑制され、排卵しなくなるというものです。
点鼻ではないので確実であり、注射ではないので身体的経済的負担が少ない非常に良い方法ですが、卵巣機能がある程度保たれている場合にうまくいきやすい特徴をよく考慮して計画を立てます。
出典:リプロダクション大阪HPよりhttp://www.reposaka.jp/medical/medical03.html
Kさん妊娠までへの体験談
※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。
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41歳 流産を経て 鍼灸レーザーでグレードの良い卵子が採れて妊娠(2021/04/10)
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37歳 初めての妊活鍼灸、体外受精で陽性反応 (2021.7.3)
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ビタミンDと不妊 服用のタイミング
ビタミンDを服用
クリニックの指導では、夕食後に服用するのが一番良いタイミングと推奨されています。
そして、産科と婦人科雑誌より、ビタミンDは骨代謝に必要な栄養素であるが,免疫調節作用もあわせもち,着床・妊娠維持にも重要である.血中250HビタミンDを指標として,体外受精の成績を検討したメタアナリシスでは,250HビタミンDが30 ng/mL以上の十分群では,30ng/mL未満の不十分群に比較して高い妊娠率(オッズ比1.46倍),出産率(オッズ比1.34倍)を認めている8).そのほか,ビタミンD不足と反復着床不全,習慣性流産との関係も報告されている9).
抜粋
出典:田村博史. (2021). 不妊症患者の食事、生活指導とサプリメント. 産科と婦人科, 88, 1465–1470.
【ビタミンDの働き】
不妊治療されている方の中でビタミン少ないため、サプリメントでビタミンを摂取されている方がいます。
ビタミンDの働きはカルシウムとリンの吸収を促進し、丈夫な骨を作る役割をしています。
また、細胞の成熟を助けています。血中のカルシウム濃度を一定に調節し、神経伝達や筋肉の収縮を正常に行う働きがあります。
ビタミンDが不足すると腸管からのカルシウムの吸収を低下と腎臓のカルシウムの再吸収が低下し、カルシウム不足になります。
そのため、骨の軟化症になりやすくなります。妊娠中にビタミンDの濃度が低下すると妊娠糖尿病や胎児発育遅延、妊娠高血圧症候群の合併のリスクが上がると言われています。
ビタミンDが不足の理由として、日光に当たることが減少したと考えられます。
不妊とビタミンDの関係卵子は年齢を重ねるごとに減少していきます。
ビタミンDの濃度が低くなると卵子の減少も早くなってしまうのです。
ビタミンDは卵子の数や質を維持するためには欠かせないのです。
卵子だけでなく、精子も同様です。ビタミンDが不足すると着床率も下がると言われています。ビタミンDは免疫調節因子として働いています。
そのため、自己免疫疾患の方はビタミンDの濃度が低下していると考えられています。
ビタミンDの受容体が子宮内膜や胎盤に存在していると言われています。
ビタミンDは卵胞の発育や着床、胎盤形成にとても重要とされています。
【ビタミンDを摂取する方法】
・日光を浴びる
体内でビタミンDが合成されるため、日光を浴びるようにしましょう。
・ビタミンDの多い食品を摂取する
ビタミンDが多い食品はしめじやエリンギ、まいたけなどのキノコ類、魚類です。
・サプリメントを服用する
参考文献:善方裕実. (2019). 周産期領域におけるビタミンD. 最新女性医療, 6, 88–95.
妊娠の可能性を高める食生活
【妊娠の可能性を高める食生活】
出典:厚生労働省:食事バランスガイドより
【バランスの良い食事】
20代女性では約5人に1人がやせといわれており, 不妊や低出生体重児の原因となりうる. ・主食, 主菜, 副菜を組み合わせた食事がバランスのよい食事といえる. ・プレコンセプションケアにより, 妊娠前から栄養のバランスに配慮した食生活を意識し実践することが望まれる.
【食生活指針】
①妊娠前よりバランスのよい食事を摂る。
②「主食」を中心にエネルギーと十分な蛋白質を摂る。
③不足しがちなビタミン・ミネラルを「副菜」で補う。
④乳製品,緑黄色野菜,豆腐,小魚などでカルシウムを補給する。
(厚生労働省,妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針(令和3年3月)2)より引用)
上記を参考にして,主食,副菜,
主菜,牛乳・乳製品,果物を適切に組み合わせ,1日2食以上摂取できるよう妊娠前から食生活を見直し,健康なからだづくりを意識することが望まれる。
出典:鈴木知生, 野平知良, & 西洋孝. (2022). バランスのよい食事ってどんな食事ですか?. 周産期医学, 52, 9–10.
睡眠・睡眠障害と不妊症
睡眠と睡眠障害
睡眠と睡眠障害は,特に月経周期,妊娠 更年期など,女性の健康と幸福の決定要因として認識されつつある,しかし,現時点では,生殖能力が睡眠の量と質に影響するかどうかについてはほとんどわかっていない.さらに,睡眠やその障害は,
どの程度,どのようなメカニズムで生殖能力に影響を及ぼすのか,あるいは影響しないのかも明らかではないが、(中略)睡眠障害から不妊に至る少なくとも3つの経路が関連しているとまとめている。
1.睡眠障害(不眠など)から視床下部一下垂体一副腎(HPA)軸の活性化による不妊
ストレスと睡眠・睡眠障害は両方向性に関係することはいうまでもない.ストレスが女性の不妊症のリスクを高めることは,多くの神経生物学的経路で証明されている。睡眠障害に続いて活性化することもある.HPA軸の活性化は,黄体形成ホルモン(LH),卵胞刺激ホルモン(FSH),プロゲステロンなどの生殖ホルモンに直接影響を与え,月経,卵胞発育,不妊などの変化をもたらす。また,HPA軸の活性化は,メラトニンレベルの上昇を引き起こす可能性があり,これは無月経や排卵の変化と関連してる。最後に,HPA軸の活性化は,子宮内膜を胚の着床に適した状態(子宮受容性)にする独自の一 連の因子に影響を与え,妊娠の可能性を低下さ
せると考えられる.
2.睡眠調節障害による生殖ホルモンの抑制または増強
3.概日リズムの乱れ
主要な生殖ホルモンは, 正常な睡眠状態では概日パターンを示す。さらに,LHとFSHという2つの生殖ホルモンは,概日リズムが乱れている女性(シフトワーカー)で分泌量が変化している。したがって,概日リズムの乱れによる生殖ホルモ
ンの変化は,様々なメカニズムで生殖能力を低下させる可能性がある.
以上
出典:池上あずさ. (2021). 妊娠と睡眠. 睡眠医療, 15, 311–319.
上記のことから、睡眠と不妊の関係は必ずしも深い関係であるとは言い切れませんが、 ご夫婦で早く寝ることは、プラス効果はあってもマイナスに働くことはありません。
睡眠の質と量が ・性ホルモン ・精子の産生 ・排卵 ・免疫因子 ・ストレス ・疲労 等に少なからず影響しています。
鍼灸で睡眠の質を良くする
7~8時間のしっかりとした眠りが推奨されていますが、70%以上の方が 充分な睡眠をとっていません。 睡眠は生活の質はもちろんですが、妊活に関する身体つくりに不可欠です。 鍼灸は、安眠に効果のあるツボがあり、鍼をすることで深い眠りにつくことが できる副作用のない方法です。
男性不妊に影響する不眠
男性のテストステロンは夜間に産生し、20~30%増加すると言われています。 良質な睡眠はテストステロンを適正に保つために重要です。
睡眠不足が影響するストレスと不安
上記にも記載しておりますが、不安やストレスは睡眠不足が慢性化すると増加すると言われています。 睡眠不足をなくすと、感情的・生理学的に引き起こされるストレスは元にもどります。 長時間起きていると、ストレスに関係するメカニズムの活性をもたらしてしまいます。 ストレスを感知する脳は、ホルモンを出す脳と近くにあるため不妊にも影響を及ぼしてしまいます。
参考文献
橋本知子. (2022). 生殖心理カウンセリングに関する最近の研究から. 日本生殖心理学学会誌, 8, 37–41.
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月経痛の強い月と弱い月 「よくある質問」
月経痛のメカニズム
プロスタグランジン
妊娠が成立しないと子宮内膜が剥奪して出血が起こります。これが「生理(月経)」です。その時、子宮内膜から分泌されるのが、プロスタグランジンです。
月経時のプロスタグランジンの働き
・子宮を収縮
・不要な粘膜を血液を体外に排出等
プロスタグランジンが過剰分泌は子宮収縮がおこり、下腹部痛など生理痛の要因となります。
プロスタグランジンが体循環に入ると、痛みを強める作用を持つものもあり、前ページの頭痛などの症状が現れます。
プロスタグランジンを抑える鍼灸の働き
冷えからくる血行不良は月経血の排出を妨げるため
プロスタグランジンの分泌量が増えると言われています。
鍼灸は薬に頼らず、血流を改善することができるので
プロスタグランジンの過剰分泌を抑える作用があると
考えられます。
下腹部の冷えや血行不良は「不妊」につながる可能性が高いため、お腹を温めるなどご自身でもセルフケアを取り入れてみてください。
参考文献:病気がみえる 婦人科 乳腺外科 Vol9. 3rd ed. Vol. 4. 東京都: 株式会社メディックメディア; 2013.改変
33歳 不育症 2度の流産後に自然妊娠
流産後の自然妊娠
不育症
不育症は「妊娠はするけれど流産・死産を繰り返して児を得られない場合」と定義されています。
※化学流産は流産に含まれません。流産は決してめずらしいことではありません。
約15%におこると言われており、40代女性では40%にもあがります。国内で、不育症1676組を対象とした研究では、
・抗リン脂質抗体10.7%
・子宮奇形 3.2%
・染色体異常 6%(夫婦どちらか)
・内分泌異常 12%(糖尿病、甲状腺、多嚢胞性卵巣症候群など)
・原因不明70%
という報告があります。また、欧米では、一般的に「半数以上が原因不明」とされていて、
その他、
・生殖内分泌異常
・免疫異常
・血栓性疾患
・遺伝子変異
・精神的ストレス
・喫煙
・カフェイン
などの関与も報告されています。
近年、不育症患者の年齢が高齢化しており、原因不明の不育症が増加しています。このことから、加齢に伴う質の低下、ストレスに暴露されている時間の長さ等がある程度関係しているのではないかと予想されます。
不育症は、心身ともに大変ストレスのかかるものです。
未だ確実な治療法がなく、対策をされていても、なかなか思うようにうまくいかないことがあります。ストレス緩和と、血流改善に、不育鍼灸を活用ください。
Mさん妊娠のお喜びの声
※【免責事項】すべての方にあてはまるものではありません。効果の実感には個人差があります。
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