
妊活・妊娠中のヘアカラーやパーマは大丈夫?
「妊活中に髪を染めてもいいの?」
「胚移植後はヘアカラーを控えた方がいいの?」
「妊娠中にパーマをかけたいけれど、赤ちゃんへの影響は?」
妊活や妊娠中は、普段の美容習慣についても「本当に大丈夫かな?」と不安に感じるもの。特に化学薬品を使うヘアカラーやパーマは、妊娠や胎児への影響が気になるテーマです。ここでは最新の研究やガイドラインを踏まえて、安全性と注意点を詳しく解説します。
Q1. 妊活中や妊娠中にヘアカラーやパーマをしても大丈夫ですか?
現在の研究では、ヘアカラーやパーマが胎児に重大な悪影響を与えるという明確な証拠はありません。ただし安全性が完全に保証されているわけでもないため、妊活中や妊娠中は必要以上の化学物質への暴露を避けることが望ましいとされています。
Q2. 特に注意した方がよい時期はありますか?
妊娠初期(妊娠12週頃まで)は胎児の器官形成が進む重要な時期のため、ヘアカラーやパーマなどの施術はできるだけ控えるのが安心です。妊活中でも、胚移植直後などのデリケートな時期は無理に行わない方がよいとされています。
Q3. どうしても染めたい場合はどうすればよいですか?
低刺激の薬剤や植物由来の製品を選ぶ、パッチテストを行う、換気の良い場所で施術する、頭皮に直接薬剤をつけないなどの工夫をすることでリスクを減らすことができます。美容院で相談しながら施術してもらうとより安心です。
Q4. 自宅カラーと美容院カラーではどちらが安全ですか?
妊娠中の女性にとっては、美容院でプロに施術してもらう方が比較的安心とされています。美容師が薬剤の量や頭皮への付着を調整してくれるためです。ただし、サロン内でも換気が十分かどうかは確認しておくとよいでしょう。
Q5. 妊活中に美容習慣で意識しておくべきことは何ですか?
妊活や妊娠中は「絶対に禁止」というよりも、「不要なリスクをできるだけ減らす」という考え方が大切です。体調や治療のタイミングに合わせて、美容施術の時期や頻度を調整し、不安な場合は医師や美容師に相談することが安心につながります。
現時点での科学的知見
- 確定的なリスクは示されていない
これまでの研究では、妊娠中のヘアカラーやパーマが胎児へ直接的な大きな悪影響を与えるという明確な証拠はありません。 - ただしリスクゼロではない
染毛剤やパーマ液にはアレルギーを起こす成分や、動物実験で生殖細胞毒性が示された物質が含まれることがあります。2001年の調査では酸化染毛剤に「環境ホルモン作用」が確認され、2015年には消費者庁が注意喚起を行いました。 - 国際的なガイドライン
欧州産科婦人科学会(2022年)は「妊娠中のヘアカラーのリスクは非常に低い」としていますが、「低い」=「ゼロ」ではありません。妊活中や胚移植直後といったデリケートな時期は、不要な化学物質への暴露をできるだけ避けるのが望ましいとされています。
妊活中・妊娠中に気をつけたいポイント
- 妊娠初期(12週まで)は避ける
胎児の器官形成が進む時期の施術はできるだけ控えるのが安心です。 - 低刺激・植物由来の製品を選ぶ
ヘナやカラートリートメントなど、化学物質の刺激が少ない製品がおすすめです。 - パッチテストを必ず行う
妊娠中は肌が敏感になりやすく、アレルギーを起こしやすいので事前確認が必須です。 - 換気を徹底・吸入を避ける
揮発性物質を吸い込まないよう、通気の良い環境で施術を。美容室でも換気の確認をしましょう。 - 頭皮への薬剤付着を最小限に
地肌に直接薬剤をつけないように、美容師さんに相談すると安心です。 - 医師や美容師へ相談
不安が強い場合は、必ず担当の産婦人科医や不妊治療専門医に確認しましょう。
美容師さん自身へのリスクも
美容師は日常的にヘアカラー剤やパーマ液を扱うため、一般の人に比べて化学物質への暴露量が多くなります。そのため、以下のようなリスクが報告されています。
- 生殖への影響:美容師は不妊や月経不順のリスクがやや高まる可能性があるとされています。
- 妊娠経過への影響:流産、早産、低出生体重児のリスクが増える可能性が指摘されています。
- 胎児への影響:一部の研究では、先天性異常や周産期死亡の発生率上昇の可能性が報告されています。ただし因果関係はまだ確立されていません。
美容師が取るべき対策
- 換気設備を整える
- ゴム手袋やマスクを使用する
- 化学薬品の使用マニュアルを守る
自宅カラーと美容院カラーの違い
自宅でのヘアカラー
- メリット
・使用頻度を自分で調整できる
・施術時間を短く済ませやすい - リスク
・薬剤が頭皮に直接触れやすい
・換気不足の環境で使用すると、揮発物を吸い込みやすい
・使用方法の誤りによる皮膚炎リスク
美容院でのヘアカラー
- メリット
プロが頭皮に薬剤をつけないよう工夫してくれる
換気設備が整っているサロンが多い
髪質や体調に合わせて低刺激の薬剤を選んでもらえる - リスク
・美容師が日常的に多くの薬剤を扱うため、施術側にとっては蓄積リスクがある
・サロン内の薬剤濃度が家庭より高くなる場合がある
・妊婦が長時間滞在することで吸入リスクが増える
どちらが安全?
妊娠中の女性にとっては 美容院でプロにお願いする方が比較的安心。ただし、美容師自身は日常的に化学物質へ暴露されるため、職業上の対策が必須です。自宅カラーを選ぶ場合は、換気を徹底し、薬剤が頭皮に触れないように注意しましょう。
まとめ
妊活中や妊娠中のヘアカラーやパーマは「絶対にNG」ではありませんが、「安全が完全に保証されているわけでもない」というのが最新の知見です。
特に妊娠初期や胚移植後は控えめにし、安定期以降は低刺激製品の選択・パッチテスト・換気・頭皮保護を徹底することでリスクを下げることができます。


📚参考文献
- Chua-Gocheco A, Bozzo P, Einarson A. A study on the safety of hair dyes and perms during pregnancy. J Occup Med Toxicol. 2010;5:24.
- European Society of Gynaecology. 欧州産科婦人科学会ガイドライン(2022年発表):妊娠中の美容に関する推奨事項.
- 消費者庁 消費者安全調査委員会. 毛染めによる皮膚障害に関する注意喚起. 2015年10月23日.
- NPO法人 食品と暮らしの安全(旧 日本子孫基金). ヘアカラー剤の成分と環境ホルモン作用に関する報告. 2001年.
この記事の監修者


院長:宇都宮 泰子
(うつのみや やすこ)
FEMICA認定妊活指導士/鍼灸学修士/MBA(経営管理修士)
はり師・きゅう師(国家資格)
- 日本フェムライフ統合ケア協会 代表理事
- 日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー
- 日本生殖医学会会員
不妊・不育症を専門とし、東洋医学と生殖医療の両面から体質改善をサポート。大学院研究員としての研究活動も行いながら、臨床現場で妊活支援に従事している。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、診断・治療を目的とするものではありません。治療方針は必ず主治医の指示に従ってください。
妊活中、「これって赤ちゃんに影響しないのかな?」と日常の習慣が気になることはありませんか?
東洋医学では、体に入る刺激やストレスは自律神経や血流に影響し、体質のバランスを乱す要因になると考えます。
宇都宮鍼灸良導絡院では、不妊治療と併用しながら、鍼灸によって血流や自律神経を整え、妊娠しやすい体づくりをサポートしています。まずは身体の状態を整えることから、妊活の土台を作っていきましょう🍀







